世の中のすべての萌えるを。

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きのうものすごい、恐ろしい体験をした

1 :名無しさんちゃうねん :2002/08/18(日) 15:15
夜、部屋に一人っきりのとき
どこからともなく・・・
壁のむこうから誰かの喘ぎ声が聞こえてきたんや・・・




みたいな感じで書いていってやー。

33 :名無しさんちゃうねん :2003/08/17(日) 03:13 ID:???
「こわい話教えたる。
 そのかわり、途中で逃げちゃだめやで?」
 踏み切りの前に立った少女に、関西なまりの声が語りかけてきた。

34 :名無しさんちゃうねん :2003/08/17(日) 03:14 ID:???
「きのう、部屋にひとりっきりのとき、
 どこからともなく私のやないおならのにおいがしてきたんや。
 それで、後ろをふりむいてみたらな。
 部屋のドアが開いてて、知らない男の人が立っとったんよ。
 その人は、右手に赤い包丁を持っとった。
 血で染まってたんよ、その包丁。
 たぶんあの人にお父さんとお母さんも殺されたんや。 」

 そこまで聞いたとき、少女は声の主の居場所を見つけた。
 遮断機のわきにぼうぼうと茂る雑草の中に、その声の主はいた。
 彼女は、雑草の中に横たわっていた。
 顔があった。
 首があった。
 胸があり、肩があった。
 腹部から先は、ちぎれていた。
 赤い液体が地面を浸し、緑の草が赤色に染められている。
 
 その、上半身だけの少女が、彼女に語りかけているのだった。

35 :名無しさんちゃうねん :2003/08/17(日) 03:14 ID:???
「――――!」
 ありうべからざる光景を見た少女は、声にならない悲鳴をあげ、一目散に駆け出した。
「人の話は――」
 後ろからのんびりした声が追ってくる。
 彼女は、走った。
 かの幽霊から、逃れるために。
 地面をつま先で弾く。
 風が、耳をかすめる。
 胴に、何かが当たった。
 棒。
 黄色と黒の縞模様。

 それが遮断機だと気づいたときは、既に遅かった。
 全速力で走っていた彼女は、勢いあまって前のめりに飛んだ。

 耳元で轟音。
 高速で踏み切りを横切る列車にぶつかり、少女の胸から先がけしとんだ。
 車両が赤色に染まる。
 弾き飛ばされた彼女の下半身が、ほどなくしてぼたりと線路わきの地面に落下した。

「最後まで聞かなあかん。
 途中で逃げたらあかんゆーたやん」 
 切断面からどくどくと血を流す少女の下半身に向かい、春日歩は呟いた。

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