世の中のすべての萌えるを。

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スレッドが大きすぎます。残念ながらこれ以上は書き込めません。

あずまんが大王で仮面ライダー2

1 :名無しさんちゃうねん :2003/05/25(日) 19:30 ID:U04wddbI
みんな、ずっと、一緒…の筈だったのに、どうしてこんな事に!?
こんなの、酷すぎるよ…だが、それがお前達の運命だ
戦え、戦わなければ生き残れない……
果たして、彼女たちはどう戦い、どう生き残るのか!?
(初代スレより 一部改竄)

前々々スレ(初代スレ)
あずまんが大王で仮面ライダー龍騎
http://comic.2ch.net/test/read.cgi/asaloon/1023956889/l50

前々スレ
あずまんが大王で仮面ライダー龍騎2
http://comic2.2ch.net/test/read.cgi/asaloon/1040046719/l50

前スレ
あずまんが大王で仮面ライダー
http://www.patipati.com/test/read.cgi?bbs=oosaka&key=1046790365

関連HP
鷹氏の保管所
http://azuhawk.hp.infoseek.co.jp/

288 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:28 ID:???
【あずまんがー龍騎!】【第44話 : 洛陽の海】

【Act1 : ゆかり : 戦いの準備】

「…ふうー。何とか逃げ切ったわね」

ゆかりは近くにあったフェンスにもたれながら深い息を吐いた。最後のライダ
ーになれば死者をも復活させることが出来る。士郎の言葉を信じて今は亡き友
との約束を破ってまで戦い続けるゆかりにとって、ここ最近の連敗は歯がゆか
った。

「どうして勝てないのかしら…」

先日のナイトとの戦いや今日の龍騎達との戦いは決してゆかりの運が悪かった
だけではないことを証明している。他のライダー達も強くなってきているのだ。

「私も何とかしなくちゃいけないわねー」

いつになく真剣な目つきでゆかりは王蛇のデッキを取り出すと、デッキの内容
を確認してみることにした。

ソードベント・ストライクベント・スウィングベント・ユナイトベントが各1枚
アドベントが3枚、ファイナルベントが4枚の計―11枚。

千尋が知ったらさぞ悔しがっていたと思われるほどのカードの量に、ゆかりは
感嘆の声を上げた。

「ふーん。けっこうはいってんだ。これ」

289 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:28 ID:???
デッキを構築しているカードはサバイブ状態の時にランダムで現れるストレン
ジベント以外は、戦いの前であればライダーの任意で順番を変更出来る。もっ
とも、通常のライダーはストライクベント、ソードベントの攻撃に重点を置か
れたカードから始まり、ガードベント、トリックベント、アドベントのような
防御に重点を置かれたカードで翻弄し、最後に勝負を決めるファイナルベント
を叩き込むという戦術になっている。

(ふむ…やっぱり最初はファイナルベントよね! で、相手が驚いている隙に
 メタルゲラスに突進させて…)

他のライダーとは比べ物にならないほどのカード数を誇る王蛇のデッキだけは、
新しい戦術を使って勝負を有利に展開することが可能だということにゆかりは
今更ながら気が付いた。己を庇って消えていった仲間達から託されたたくさん
のカードは…決して無駄ではなかったのだ。

(にゃも…木村…待っててね)

王蛇の力を最大限に引き出せるようにカードの順番をカスタマイズしたゆかり
は、もたれていたフェンスから身を起こしてライダーを探すために街中へと向
かった…

290 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:29 ID:???
【Act2 : 大阪 : 見つけたいもの】

―ガタンゴトン ガタンゴトン ガタンゴトン…

規則的な振動が大阪の乗っている電車を襲い、心地よい眠りの世界へと誘う。
こっくりこっくりと夢心地になっている大阪にバイオグリーザが尋ねてきた。

『なぁ…その、「ウミ」にはあとどれくらいで着くんだ?』「あと少しやー」

ライダーではない一般人からすると、窓ガラスに潜んでいるバイオグリーザの
声も姿も気付かないので、傍目から見ると大阪は自分の席の窓ガラスに話し掛
けていることになる。幸いにも大阪の行為を不審に思う一般人は、その車両に
乗っていなかった。

『しかし今さっきもあと少しと言ってなかったか?』「そうなん?」
『そ、そうだ』「ほなら…もうちょっとや」『もうちょっとか…』

大阪の言葉に納得したバイオグリーザは、電車の窓から見える流れるような景
色を再び観察することにした。

(あっちの世界では…こうした景色を眺める時間もなかったな)

高見沢という男と契約していたバイオグリーザは、男が自らの地位に満足せず
に増長していく欲望に飲み込まれて戦い続けた過去に想いを馳せた。

(あいつは力を求めて戦っていたがこいつは…?)
『大阪』

291 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:29 ID:???
再び夢の世界から生還した大阪は、己を呼んだバイオグリーザに顔を向けた。

「どうしたんやグリーザちゃん?」『…何のためにライダー同士で戦うんだ?』

士郎の言葉で戦いという快楽に目覚めた大阪を思い出したバイオグリーザは、
すぐに質問したことを後悔したが、返ってきた返事は予想外な答えだった。

「…私自身のためや」(自分の為?)

バイオグリーザは今までにない理由に困惑しながらも続きを待った。

「…私はちよちゃんやよみちゃんみたいに頭がいいわけでもない。神楽ちゃん
 や榊ちゃんみたいに運動が出来るわけでもない。智ちゃんみたいに元気でも
 ない。…私には、なにもないんや…」
『…』
「でも、この戦いに勝てば何かが…私にも見つかるような気がするんや。だか
 ら私は戦うんや」
『そうか…』

電車内に目的地の駅への到着を告げるアナウンスが流れた。大阪はバイオグリ
ーザを促がして一緒に電車を降りていった…

292 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:29 ID:???
【Act3 : 優衣、榊、ちよ、士郎 : 解放される力】

龍騎から逃げるように現実に戻った榊は、優衣を抱きかかえたまま座り込んだ。
神楽までもが戦いを選んでしまった現実に打ちのめされていた。

「神楽…どうしてなんだ…?」「榊さん…」

榊はようやく自分がまだ優衣を抱きかかえていることに気が付いて、優衣を隣
に座らせて安否を訊ねた。

「優衣、大丈夫か?」「うん…何とか大丈夫みたい。あの、榊さん」「?」
「きっと、神楽さんにも神楽さんなりの考えがあるんだと思う。だから…」
「……戦うの?」

ライダーとなった時から聞こえる『戦え!』という声。コアミラーを見失った
今、戦いを終わらせるために榊が出来ることは戦う以外ないのだ。榊は諦めか
けた。優衣が見つけた答えを知るまでは。

「ううん。違うわ。私達で戦いを終わらせましょう」
「でも、コアミラーがどこに行ったのか、わからない…」
「…ちよちゃんがこの戦いを終わらせる違う方法を知っているの。榊さん、行
 きましょう!」

差し出された優衣の手。ディスパイダーから救った時から変わらない優衣の手。
榊は優衣の手を握りしめてちよの屋敷へと歩き出した。台所、居間、風呂場、
応接間…ちよの姿はどこにもない。1階の捜索が終わり、2階へとあがった2
人は「 ち よ 」と書かれた部屋の扉を開いた。

『…見つかっちゃいました…』「「ちよちゃん!」」

293 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:31 ID:???
ベットの脇に置かれた机と全身鏡以外何もないちよの寝室。ちよは正面にいる
来客達の前から姿を消そうか迷っていたが、覚悟を決めた。

「ちよちゃん…戦いを止める方法を本当に知っているのか?」
『…ええ。榊さん』
「なら…」「ならどうして止めないの!? ちよちゃん!!」

榊が言いかけた言葉を優衣が一気に捲し立てた。榊の言葉を待てないほどに優
衣は焦っていた。一刻も早く終わらせなければどんどんライダー達が散ってい
く現実に、耐えられないのだ。肩で息をしている優衣を見ながら、ちよは右手
を後ろにまわしてオルタナティヴのデッキを握りしめた。

『…優衣さんの言う通りです。…わかりました。私がこの戦いを…』
『ちよの言葉を信じるな…』
「お兄ちゃん!」「優衣のお兄さん…?」

背後から聞こえた声に距離をとるちよ。
鏡に駆け寄る優衣。
聞いていた話を思い出す榊。

それぞれ異なる動きで全身鏡に来訪した士郎を見つめた。士郎は隣で距離をと
っているちよをじろりと威圧的に睨みつけながらデッキを取り出した。

『お前とここで決着を着けてやる…』「お兄ちゃん何を言っているの?」

一方のちよも先程から握りしめていたオルタナティヴのデッキを取り出して士
郎の誘いに頷いた。

『最初からこうするべきでした…』「ちよちゃん…?」

294 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:31 ID:???
鏡を叩いて士郎とちよに呼びかけている優衣と榊を見て、士郎は呟いた。

『闇を貪れ…スリープベント…』

途端に優衣と榊は強烈な睡魔へと襲われていった。

「お…にぃ…いちゃ…ん…」
『榊さん…あとはよろしくお願いします。それと…本当にごめんなさい…』
「ちよ…ちゃん…」

倒れこんだ優衣と榊から視線を離し、ちよと士郎は合わせ鏡のようにデッキを
相手のデッキに反射させた。

『お前は俺に勝てない…』『…それはゼロの力を見てから言ってください』
『オルタナティヴゼロか…』
『ええ。ゼロの力を解放したらデッキが崩壊するので使えませんでしたけど…
 仕方ありません』

自分の思惑に反対してデッキを奪っていったちよ。
ミラーワールド形成のためにコアミラーに己の身体を封印した士郎。

ちよと士郎はしばらく押し黙って相手を見つめていた。2人にもう言葉は必要なかった。

『…変身』『変身!オルタナティヴゼロ!』

295 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:32 ID:???
【Act4 : ゆかり、大阪 : 仕掛ける者、仕掛けられる者】

街中で発見したモンスター、バイオグリーザを追いかけて電車に乗ったゆかり
は、大阪がバイオグリーザに話し掛けている姿を隣の車両から発見して大阪も
また仮面ライダーであることを知って喜んだ。

(これでまた戦えるわね♪)

大阪が駅に向かって降りていくのを確認したゆかりは、一定の距離を保ちなが
ら後を追う。最初に気が付いたのはバイオグリーザだった。

『…大阪』「グリーザちゃんどうしたん?」

鏡の向こう側から大阪の隣を一緒に歩いていたバイオグリーザは、電車に乗る
前から消えない気配に、第三者の存在を確信して報告した。

『どうやら尾行されている。多分…ライダーだ』
「…グリーザちゃん、海はもう少し待ってな」『ああ』

バイオグリーザの言葉に一瞬動揺した大阪だったが、すぐに腹を決めた。海へ
と向かわないで街の裏通りへと姿を消したのである。

数分後。大阪が消えた裏道へと辿り着いたゆかりは、大阪がいないことを認識
して真っ先に反射する物質がないかどうか周囲を見渡した。しかし人1人が通
れるだけの裏通りの壁は全てコンクリートであり、真正面は袋小路である。ゆ
かりは姿の消しようのない裏通りに頭を悩ました。

「間違え…たのかしらね?」『ゆかり先生、私はここやでー』「!?」

296 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:32 ID:???
地面から聞こえた声にその場を飛びのいたゆかりが見つけたものは、ビンの破
片に映ったベルデの姿であった。ミラーワールドから呑気に手を振って存在を
アピールするベルデを見てゆかりは、理不尽な怒りをぶつけた。

「あんたねー …びっくりさせんじゃないわよ!」
『大成功や!』「…何よ大成功って?」

ベルデはゆかりの問いには答えずに今度は両手の人差し指をゆかりに向けてぐ
るぐるとまわした。

「な、なに?」『精神攻撃ー』「…。…変身じゃー!!」

《ホールドベント》

バイオワインダーを高速で振り下ろしながら袋小路へと王蛇を追い詰めるベル
デ。当初からの予定通りではあるが、カードも使わずにひたすら防御に徹して
いる王蛇は、ベルデにプレッシャーを与えていた。

(なにを考えているんやろう…?)

それでもベルデは王蛇を追い詰めていく。やがて…後ろに下がれなくなった王
蛇が袋小路の壁を背にした時、疑問を声に出さずにはいられなくなった。

「…なんで攻撃しないんや?」
「甘いわね。この程度の攻撃だったらカードなんて使う必要ないわ!」
「…ほなら、これでどうや?」《アドベント》

297 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:33 ID:???
バイオグリーザに足を絡め取られた王蛇は天地が逆になった。それでもまだカ
ードを使わない。ベルデは腹の内を見せようとしない王蛇に焦りを感じて近づ
いてった。空中にぶら下がっている王蛇のグランメイルを掴んでベルデは、フ
ァイナルベントを見せつけた。

「…次で終わりや」「…それはこっちのセリフじゃぁ!」
《ファイナルベント》
「!?」

王蛇はベルデが無防備になる瞬間を待っていたのである。飛翔したエビルダイ
バーに吹き飛ばされたベルデを横目に、エビルダイバーの頭を掴んだ王蛇は壁
ぎりぎりを飛翔しながらバイオグリーザもついでに吹き飛ばす!

「まだまだぁ!」《アドベント》

壁を破壊して登場したメタルゲラスが、すかさず角でベルデを突き刺して持ち
上げる!

《スイングベント》「どりゃどりゃどりゃーーー!!」

片手はエビルダイバーの頭を掴んだまま王蛇は、メタルゲラスの角の上でじだ
ばたともがいているベルデに、情け容赦なくエビルウィップを何度も振り下ろ
しながら激突した。エビルダイバーから飛び降りた王蛇は、メタルゲラスの角
の上にいたベルデの姿が消滅しているのを確認して大満足だった。

「あんた達!良くやったわね!」「ガォォン!ガォォン!」
「だから抱きつくなっての!!!!」「ガォッ」

298 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:33 ID:???
【Act5 : 大阪 : 落陽の海】

「グリーザちゃん。…ごめんな」「謝らなくていい…」

王蛇のハイドベノンで撃墜されたバイオグリーザは、メタルゲラスに捕まって
いるベルデを見つけて咄嗟に飛び込んだ。結果、両者共に助からない傷を身体
に刻みながらも、何とか支えあって海へと歩いていた。

「わたしは戦うことを選んだのに結局…誰にも勝てへんかったんやなー」

ベルデの鎧が砕けた大阪は、バイオグリーザに支えられたまま悲しげに呟いた。
足は動かしながらも、律義にバイオグリーザは返事した。

「おまえは…頑張ってたよ」「でも実は結ばなかった」
「それでも…おまえの熱意と努力は、他のどのライダーにも負けていなかった」
「…そうなん?」
「そうだ。自信を持て。おまえにも…何かがあったんだよ」
「…わたしにも…智ちゃんや神楽ちゃんに負けない何かがあったんか…」
「ああ」
「……グリーザちゃん、これが…海や…」

299 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:34 ID:???
沈みゆく太陽が一瞬だけ垣間見せる紅の炎。眼前に広がる海はその紅の炎で燃
えていた。

「きれいやなー」「これがウミ…」

2人はしばし黙って紅い海を眺めていた。やがて紅い炎が消え、夜の闇が開幕
しようとしていた時。大阪が沈黙を破った。

「グリーザちゃん」「…なんだ?」
「…そろそろお別れや」
「……そうか…」

自分の身体から飛び散っていく粒子が激しくなったことを感じ取った大阪は、
バイオグリーザにお礼を述べた。

「グリーザちゃん…今までほんまに…ほんまにありがとなー」
「…気にするな。さらばだ……春日歩…」

最後にバイオグリーザが言った言葉。それは今の今までずっと呼んでもらえな
かった大阪の本当の名前。消え逝く間際なのに、一面の笑顔を浮かべて大阪は
ずっと付き合ってくれたパートナーに、最後の別れを告げた。

「…バイバイ…バイオグリーザちゃん…」

その言葉を最後に大阪は音もなく消えた。涙を流せないまま、バイオグリーザ
は洛陽の海から背を向けて消えた…

【仮面ライダーベルデ、死亡。残るライダーはあと―7人】

300 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/27(土) 05:34 ID:???
【次回予告】

《ファイナルベント》《ファイナルベント》
「私はやなんだよ!もうやなんだよ!」
「力ずくでもタイガのデッキを壊させてもらうぜ!」
「とっても簡単なことです優衣さん」

【戦わなければ生き残れない!】

301 :名無しさんちゃうねん :2003/09/27(土) 12:45 ID:???
鷹クセルベント(゜∀゜)キタ--------!!

302 :名無しさんちゃうねん :2003/09/27(土) 15:07 ID:???
鷹さん乙です。
よみに続いて大阪さんまでも・・・
まじで泣ける・・・(´д`)
個人的希望だけど、神楽と智は生き残ってほしい
榊さんは死にそうにないし(^ー^J)

303 :名無しさんちゃうねん :2003/09/28(日) 13:08 ID:???
(´Д⊂)・.キタ━━━━━━━━━━!! 大阪さんは最後のほうまで残ると思ってたのに、もう脱落
しちゃったよ〜(泣) 先の展開がものすごく気になるので、希望を込めて替え歌支援に挑戦。
旋律は「海」に因んで「BIGIN」のヒット曲。 これからもがんばってくだつぁい!


べるんでぃぬ宝   (原曲:BIGIN しまんちゅぬ〈島人の〉宝)

僕が戦ったこの鏡のことを 僕はどれくらい知ってるんだろう
輝く鳥も 斬られるサイも 名前を聞かれてもわからない
でも誰より誰よりも知っている 悲しい時も嬉しい時も 何度もみつめていた このデッキを
APに書いてある数だけじゃわからない 大切な物がきっとここにあるはずさ  それがべるんでぃぬ力

僕が戦ったこの鏡の中を 僕はどれくらい知ってるんだろう
見失うコアミラーも 減って行くライダーも どうしたらいいのかわからない
でも誰より誰よりも知っていたい 窓にうつって電車に揺られ 少しずつ近づいてくる この海を
テレビでは映らないWinnyにも流れない 大切な物語ここにあるはずさ  それがべるんでぃぬ宝

僕がもらったこのカードの意味を 僕はどれくらい知ってるんだろう 
アドベントも バイオワインダーも 言葉の意味さえわからない
でも誰より誰よりも知っている 電車の中も海辺の街も 何処からか聞こえてくる この音を (キィィイン……)
いつの日かこの世界を離れてくその日まで 大切な 「海」 をもっと深く知っていたい  それがべるんでぃぬ宝

それが べるんでぃぬ宝〈ベルデの宝〉

304 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:06 ID:???
んー…出来れば9月中にもう1つうpしたかったけど…駄目だった…
これにて鷹アクセル終了。大分長いことスレを独占させてもらいますた。
コメントもありがとでした♪今度は10月完結に向けて頑張ります(`・ω・´)

>>301
ドゥ━━━━( ゚∋゚)━━━━!!

>>302
どうだろ〜どうだろ〜

>>303
                  ((               ))
                     ミヽ   ノノノノ  ヽ彡
                      \\( ゚∈゚ ) //
    ┌┐    ┌──┐          \,;´;:`;´`;/                   .┌─┐
┌─┘└─┐│┌┐│            `;:´:;`;´';;、                       │  │
└─┐┌─┘│└┘│┌───┐    `;:´;;``;:',/⌒ヽ       ┌───┐│  │
┌─┘└─┐│┌┐││      │     ヽ;;`;:`( /\\  )) .│      ││  │
└─┐┌─┘└┘││└───┘     /ヽ;´;´   .`ヽミ.    └───┘└─┘
    ││        ││              ( /ノ|ヾ\                 ┌─┐
    └┘        └┘              \)´^'^'´'`                  └─┘
                            彡ヽ
相変わらず上手ですな。Good job(*^ー゚)b

それでは…【あずまんがー龍騎!】【第45話 : ミラーワールドの力】どぞー

305 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:06 ID:???
【あずまんがー龍騎!】【第45話 : ミラーワールドの力】

【Act1 : ちよ、士郎 : 静かな戦い】

美浜と刻印された屋敷の中に2人の人物が立っていた。

両手を組んで佇み、
金の羽で周囲を照らしながら
相手を観察する仮面ライダー…オーディン

両手を構えて佇み、
蒼い粒子で周囲を霞めながら
相手を睨みつける擬似ライダー…オルタナティヴゼロ

何から何まで相対的な2人は黙ったまま動き出した。制御回路を解除したこと
でオーディンを凌駕するスピードを手に入れたオルタナティヴゼロは、ベット
のある方の壁を蹴ってオーディンへと飛び込むや拳で人体の急所、水月を狙う。

一方のオーディンも、戦いを調整するためのグランメイルは伊達ではなかった。
不死鳥ゴルドフェニックスの羽を周囲に撒き散らして空間移動を行い、着地し
たオルタナティヴゼロの背後に一瞬で回ってオルタナティヴゼロを平手打ちで
壁に吹き飛ばす。

《ソードベント》

306 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:06 ID:???
立ち上がるより先にスタッシュダガーを構築したオルタナティヴゼロは、部屋
の壁を切り裂いて廊下へと飛び出した。後を追ったオーディンが見たものは、
壁を高速で走りながら遠ざかっていくオルタナティヴゼロの姿だった。

《ソードベント》

ゴルドセイバーを握りしめ、100mを4秒で走るよりも速い空間移動を連続
で行いながらオーディンは、オルタナティヴゼロが消えた部屋へと飛び込んだ。
しかしオルタナティヴゼロの姿は…どこにもない。

「…」

オルタナティヴゼロはオーディンの襲来を認識するや天井に突き刺していたス
タッシュダガーに全体重をかけて真下へと落下した。殺気に気がついたオーデ
ィンは、ゴルドセイバーで防ぐと同時に間髪入れず、オルタナティヴゼロに襲
い掛かった。

ガガガガガガキィィィン!

息をする暇もないほどのゴルドセイバーの連続攻撃。その全てを切り払ったオ
ルタナティヴゼロは自分の真下にスラッシュダガーを突き刺して超高熱の蒼い
炎を唸らせた。一瞬で溶けきった床に姿を消したオルタナティヴゼロはオーデ
ィンを新たなる戦いの境地へと導いていった…

307 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:07 ID:???
【Act2 : 神楽、黒ちよ : 現れる影】

戦いを終わらせるために戦う仮面ライダー、龍騎。龍騎は他のライダーの所在
を知る目的でコアミラーの真上でオーディンを待っていた。コアミラーをひた
すら探し続けていた龍騎にとって、微かな気配を辿ってコアミラーを見つける
ことはそう難しいことではなかった。

「おい!いるんだろオーディン!出て来やがれ!」

万能に近い性能を誇るオーディンでも、激闘の最中にコアミラーへと空間移動
をするのは無理な話である。いくら叫んでも現れないオーディンにいらいらし
た龍騎に意外な人物が姿を現した。

「神楽さん、何をしているんですか?」「おまえは…」

鏡で反射させたかの如く龍騎のグランメイル酷似したグランメイルを纏うライ
ダー、リュウガ。リュウガは龍騎の隣へと飛翔した。

「私と戦うつもりか!? 戦うつもりなら…受けて立つぜ!」

威勢の良い龍騎の言葉にリュウガは立ち止まって戦うべきか否かを一瞬で判断
した。

308 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:07 ID:???
(…神楽さんは私の言葉を信じてコアミラーとモンスターを守っているはず。
 今、倒すよりは他のライダー達と戦わせた方が遥かに効率が良いですね…)

「…神楽さんがコアミラーを傷つけない限りは、戦うつもりはありませんよ」
「そっか…っと、そんなことはどうでもいいんだ。オーディンはいねーのか?」
「未だに現れないってことは、いないのかも知れませんね」

龍騎はリュウガの言葉を聞いて肩を落としたが、以前、目の前にいる存在が自分
に有意義なアドバイスをしてくれたことを思い出し駄目で元々、聞いてみた。

「なぁ…おまえってさ、コアミラーに入れるか?」
「残念ですけど私では無理です…でも神楽さん、どうしてそんなことを聞くん
 ですか?」
「んー…実はさ、中に友達が閉じ込められているんだ」「!!」
「それで何とか助けてやりたいんだけど…」

龍騎は目の前にいる人物も影の存在とはいえ同じちよであることを知らない。
リュウガは龍騎が真実を知ってコアミラーを破壊出来なくなったことを悟った。

「…何か方法を知らないか?」 
「方法、ですか…」「知ってるなら頼む!教えてくれ!」
「…わかりました!神楽さんに力を貸しましょう!」「おお!サンキュー!!」

身を乗り出した龍騎にリュウガは、オーディンが現れない今こそ、本体を手に
入れる絶好の機会だと知って片棒を担がせることにした…

309 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:07 ID:???
【Act3 : 優衣、神楽 : 強制連行】

「…衣さん…優衣さん」「ん…誰…お兄ちゃん…?」

外部からの刺激でスリープベントから意識を取り戻した優衣は、自分を起こし
た見覚えのない女性に首を傾げた。

「あなたは…誰…?」
「神楽って言うんだけどさ…優衣さんとにかく一緒に来てくれ!」
「榊さんを置いて行くの…?」「榊は後だ!」

スリープベントの影響でまだ頭がぼんやりとしている状態の優衣は、神楽とい
う言葉に妙に引っかかりはしたが、変身した龍騎に抱きかかえられても抵抗せ
ずに、公園で翼を休めているコアミラーへと連れて行かれた。ちなみにリュウ
ガは2人からは見えない場所から様子を窺っていたりする。

「これは…なに…?」
「…コアミラー」「これが、コアミラー…」
「優衣さんに頼みがあるんだ…あれに手を近づけてくれ」
「手を、近づける…」
「あの中に私の友達が閉じ込められていて、助けるには優衣さんの協力が必要
 らしい…頼む!手伝ってくれ!」「…わかった…やってみるよ…」

両手を合わせて拝む龍騎をじっと見つめていた優衣だが、立ち上がってふらふ
らとコアミラーへと歩き出した。

1歩…2歩…3歩…

ゆっくりと埋まっていく距離。龍騎とリュウガは息を呑んで優衣を見守った。

4歩…5歩…6歩…

コアミラーの前へと辿り着いた優衣は龍騎の願い通り手を近づけた。

「え…?」

310 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:07 ID:???
優衣の手が近づくにつれてその箇所を中心にしてコアミラーがさざ波を立てて
いき…優衣の手がコアミラーの内部へと潜り込んだ。龍騎はリュウガの話通り
の現象を目の当たりにして飛び上がった。

「よっしゃー!優衣さん、そのまま中に入って助けてきてくれ!」「…うん…」

龍騎の言葉通り更に歩み寄った優衣は完全にコアミラーの中へ潜った。優衣が
コアミラーの内部で見たものは、青く透明な液体であった。一瞬呼吸を忘れて
混乱する優衣。

「!? …息は…出来るんだ…」

数秒後、この液体の中でも普通に呼吸が出来ることに不思議に思いながらも、
優衣は内部の中央目指して泳いでいき…1人の見知った女の子と1枚のカード
を発見した。

「ちよちゃん、それにこのカードは…マヤー…あれ、ここはどこかしら…?」

見知った2つの懐かしい姿に完全に意識を取り戻した優衣。とりあえずカード
をポケットにしまい込み、ちよの身体を抱き寄せて再びコアミラーの外壁に手
を近づけた…

311 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:08 ID:???
【Act4 : ちよ、士郎 : 致命傷】

《アクセルベント》

玄関へと雪崩れこんだオルタナティヴゼロとオーディンの戦いは、より激しさ
を増していた。速度は段違いだが、ゴム鞠のように玄関の両壁を弾んで何人も
のオルタナティヴゼロが飛び込んで来た錯覚をオーディンに与えながら、オル
タナティヴゼロはスタッシュダガーを振り下ろした!

《トリックベント》

虚像を見破るよりも己も虚像となった方が有利だと判断したオーディンは、金
色の羽でオルタナティウゼロの視界を埋め尽くして力を解放した。

《ファイナルベント》

「クェェェェ!!」

玄関を突き破って飛来したゴルドフェニックスが甲高い声で一声叫び、身に纏
っている炎を更に強める。オーディンは万有引力の法則を無視してゴルドフェ
ニックスまで浮き上がると、永遠の炎を背に纏って玄関を飛び回った!

流石のオルタナティヴゼロも、玄関全てを燃やし尽くす勢いで飛翔しているオ
ーディンのエタナールカオス全てを回避することは無理だった。避け損ねた一
撃がオルタナティヴゼロの身体を襲った。

「!!!!」

オルタナティヴゼロは声無き声をあげて大地に倒れ伏せると、飛翔してくるオ
ーディンにスタッシュダガーを構えて最後まで睨みつけていた。

オーディンが突進するのと、優衣がコアミラーからちよとマヤーのカードを連れ
出したのはほぼ同時であった。思わず今の状況を忘れてオーディンは絶叫した。

「優衣、よせーーーーー!!

312 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:08 ID:???
空中で動きを止めた宿敵を前にして何の躊躇いが必要だろうか?

オルタナティヴゼロはスラッシュダガーをオーディンの胸部に深々と突き刺した。

「…がはっ…」「私の…勝ち、です…」

ゴルドフェニックスをも串刺しにしたままオルタナティヴゼロはオーディンに
勝利を宣告した。グランメイルが砕け散った士郎は口から一筋の血を流しなが
ら冷酷な事実を伝えた。

「優衣が、おまえの身体を解放した…リュウガの近くで…」「!!」
「これでリュウガはコアミラーの力をも手に入れる…戦いは…終わりだ…」
「そんな…」

生き残った最後のライダーの命を奪う予定だった士郎にとって、リュウガは淘
汰される存在でなければならなかった。半分の命では優衣を救うことが出来な
いからだ。士郎同様絶望でオルタナティヴゼロの力が強制解除されたちよは、
玄関に大きな血の染みを作りながら倒れこんでいる士郎に駆け寄った。

「まだ、何か方法がある筈です!」「無駄だ…虐殺が…始まる…」

ちよの影の部分である黒ちよは、解放されてからは殺意と憎しみが存在理由に
なっている。その黒ちよが世界をも壊せる力を手に入れれば、何の迷いもなく
使うだろう。すなわち…ミラーワールドと現実の融合。

「優衣…俺はおまえを…助けられなかった…ごめんな…優衣……」

普段の士郎からは想像も出来ない少年のような声で優衣に謝りながら士郎は粒
子となって散った。ちよもまた粒子の中へと消え去ろうとしていたが、サイコ
ローグを呼び出して命令を与えた…

313 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:09 ID:???
【Act5 : 神楽、優衣、黒ちよ : ミラーワールドの力】

「優衣さん、すっげー…すっげー!!」「そ、そうかな…」

龍騎の褒め言葉に少し照れながら、優衣は背負っていたちよの身体を龍騎の前
へと下ろした。ちよの眠れる身体に、優衣は一抹の不安を隠せなかった。

「ミラーワールドは、どうなるのかしら?」
「ちよちゃんが身体を取り戻したら大丈夫って聞いたぜ!」
「そうなんだ…これでお兄ちゃんも…良かった…でも、神楽さんは誰からこの
 話を聞いたの?」
「えーっとだな…」「私ですよ優衣さん」

どれほどリュウガはこの瞬間を待ち望んでいたか。一日千秋の想いが遂に報わ
れることに喜びながらリュウガは本体へと飛び降りて龍騎と優衣に拳を叩き込
んで吹き飛ばした。

「きゃあ!!」「優衣さん!? …てめー何すんだよ!!」
「本当に神楽さんと優衣さんには感謝の言葉もありません…お礼に…」

314 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:09 ID:???
リュウガは喋りながらもちよの身体の中にどんどん潜っていき…完全に1つと
なった。

「…楽に殺してあげましょう!」
「な、なんでお前がちよちゃんの身体に入れるんだよ!?」

ミラーワールド全てを把握する力。現実世界で消え去ることのない身体。黒ち
よは遂に手に入れた大いなる力に満足した。黒ちよが何気なくこちらを向いた
瞬間。龍騎は優衣に向かって本能的に叫んだ。

「走れぇ!!!!」

黒ちよの手の平にミラーワールドの空気が圧縮され、標的に向かってカマイタ
チという形で解放された。身体を走った痛みに耐えながら龍騎と優衣は現実へ
と飛び込んだ。

「…こんなことも出来るなんて、凄いです♪」

自分が手に入れた力にすっかり満足した黒ちよは、辛うじて別々の場所から逃
げ切った龍騎と優衣には興味が消え、明日の準備の為に現実世界へと侵入した。
虐殺という名の祭りの準備の為に…

315 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:10 ID:???
【Act6 : ゆかり、優衣 : 闘いの約束】

ベルデを撃退して電車から降りたゆかりは、鼻歌を歌いながら街中を歩いてい
た。人だかりに気付いたのはその直後である。野次馬根性全開で間を掻き分け
て突進したゆかりが見つけたものは、ぐったりとした優衣の姿だった。

「あんた…どしたのよその傷?」「ゆかり…先生…」
「それにしても酷い傷だな…どうしたんだろ?」
「きっと暴力団に巻き込まれたんだよ」「いや俺は…」

周囲を囲んでいる野次馬達が、傷ついている優衣について推測しあっているの
を聞いたゆかりはカチンときて怒鳴った。

「ほらほら、見世物じゃないんだからあんた達、さっさと帰んなさい!」
「ちぇー …何だよ自分は突っ込んできたくせに…」
「そこのブツブツ言っているアンタ!救急車に電話しなさい!返事!」
「は、はい」

ゆかりの一喝で蜘蛛の子が散るように姿を消す野次馬達。ゆかりは周囲に人が
いなくなったのを確認して優衣に尋ねた。

「…誰にやられたの?」「リュウガが、ちよちゃんの身体を使って…」
「そう…わかったわ。…大丈夫。これぐらいの傷なら助かるわよ!」
「ゆかり先生…」「んー?」
「どうして、私を殺さないの…?」

優しい言葉を掛けている目の前の人物はただの高校教師ではなく、戦いを選択
したライダー、王蛇である。契約モンスターさえ呼び出せば今すぐ殺すことが
可能な状況なのに一向に呼び出そうとしないゆかりの態度に優衣は疑問を隠せ
なかった。優衣の問いに苦笑しながらもゆかりは応えた。

「あんたねー…いくら私だって、死にかけているあんたを襲うほど落ちぶれち
 ゃいないわよ」「…ありがとう」
「何よ。お礼なんか言っちゃって…ま、今日はいいから、そのかわり明日は私
 と戦いなさい」「…うん…」

優衣に命令形で言い放ったゆかりは立ち上がると、近づいてくる救急車に手を
振って怪我人の場所を知らせた…

【仮面ライダーオーディン、死亡。残るライダーはあと―6人】

316 :◆f.SwudF.K6 :2003/09/30(火) 15:10 ID:???
【次回予告】

―昨夜未明に起きた大量行方不明者が発生した事件で、政府によると…
「レイドラグーン、時間です♪」
智が歪んだレンズをよみの机に置いた時。それに気が付いた。
「昨日の約束を…忘れちゃいないわよね?」

【戦わなければ生き残れない!】

317 :名無しさんちゃうねん :2003/09/30(火) 18:44 ID:???
オ、オーディン脱落!? 

318 :名無しさんちゃうねん :2003/10/02(木) 12:53 ID:???
つーか、他のライター達も脱落!?
最後の一人となって新たな命を手に入れたのは◆f.SwudF.K6さんだったと?

319 :名無しさんちゃうねん :2003/10/02(木) 16:40 ID:???
>>318
いや大丈夫。 みんなちょっと遅筆なだけだから。

320 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/06(月) 00:03 ID:???
鷹クセル すばらしいですな 
・・・なんて読むんだろ?アークセル?(違う作品が混じっとるがな

あぅぅぅ
最終決戦、理由はどうあれ友同士が戦う姿は涙です。
そして、よみさんと大阪さんがぁぁぁぁぁぁ ぐすん

どうにも涙がとまらないでつ
意外にもオーディンまで死ぬとわ 
あと6人、なんだかなー、最後まで見るのが楽しみなような怖いような・・・

さて、私も北岡さんみたいに脱落判断されないうちに投稿させていただきませう

321 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/06(月) 00:04 ID:???
十八章

大学の前、足を止めた男は正門脇のプレートに一瞬目をやって再び視線を前へと戻す。

「清明院大学・・・香川君がいる大学はここ、だな」

確認するように小さくそうつぶやき、ためらうように一度己の胸ポケットに手を伸ばし、覚悟を決めた
ように男は大学の敷地内へと一歩足を踏み入れた。
直後、彼を待っている運命も知らずに――――――――

322 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/06(月) 00:04 ID:???
「なにやら外が騒がしいですね、東條君、仲村君」
「そういえばそうですね、先生」
「怪しい奴が大学の領内に入って来たみたいですよ」

白衣を着たナイスミドルのポツリとした言葉に、アンパンマン顔の青年は機材を扱う手を止めずに頷き、
もう一人の青年はコンピュータから顔を上げて小さくその言葉を補足した。
清明院大学401号室。知る人ぞ知らぬ、来るもの拒む清明院大学屈指の謎の研究所。

なんの実験をしているのか、知る物は日本中、否、世界中で片手の指の数より少ないという研究所だ。
設備も不明。何をしているのかも極秘。巷では実験の内容を知ったものは記憶操作をされてすべて忘れ
去らされるのだとまことしやかに噂が流れるほどである。

事実、大学側すら誰もその実験の真意を知るものがいないのだ。

しかし、清明院大学で、同様の状況でそれほど遠くない過去にあった悲壮な事故を考えると、そのよう
な実験が許されているのはひとえに教授の信頼度のなせる業、ということになる。

なにやら警備員が騒いでいたりするわけだが、この大学は、過去にも変質者が進入してきたことが何度
かあるので神経過敏になっているのだろう。
研究所の三人、清明院大学教授である香川英行(37)、同大学の院生である仲村創(25)と東條悟(25)、はど
のみち己たちにかかわることでもないと判断し、彼岸から傍観すらせずに完全に無視を決め込んでいる。

むろん、研究に従事する3人は、その内容を熟知している。ただ、決して誰にも漏らすことはない。
言ったところで返ってくる反応が大体予想できるからだ。それに、たとえ信じられないとしても公にす
るべき内容ではない。少なくとも、今は。

しかし、常識はずれの研究内容だけに、参考となる文献など一切なく、ただでさえ、研究材料は、教授
の特殊な才能、瞬間記憶能力にほとんどを頼りきっている、という状況で進展は芳しくない。
それに、記憶されたことはすべて研究に生かし尽くした。歯に衣着せぬ言い方をすると、行き詰ってい
る、ということだ。せめてもう少し物質的なものさえあれば、と歯噛みし、それがどうにもならぬこと
を知っているだけに無駄と知りつつ悪足掻きをしている、とでも言おうか。
進展がないわけではないが、現在の状況は、まさに千里の道を一歩ずつ歩んでいるようなものである。

323 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/06(月) 00:05 ID:???
「流石に、神崎君の資料の一部だけでは理論の一歩上が限度、ですか。せめて鏡の中の世界と干渉でき
る『もの』があればいいのですが・・・」
「「・・・先生」」

ため息交じりの香川。そこに東條と仲村の声が重なる。二人とも教授が最近ほとんど休みを取っていな
いことを知っているのだ。頭のほうは超人的でも、体はそうは行かない。
そんな二人の心配そうな声に気付いたのだろう、苦笑すると、再び彼は視線を宙に移した。

「柄にも無く弱気なことを言ってしまいましたね。さ、続け、」

彼のその言葉が終わらぬそのうちにノックの音が三人の鼓膜を打った。
少しの間を空けて再びノックの音がする。間違いなくこの研究室のドアが叩かれている。
表には、関係者以外立ち入り厳禁のプレートがかけられているはずだが。

「誰ですか?」

たまに、好奇心旺盛な学生がこの401号室を訪れることがある。
中を見せてどうなる、というものでもないが、基本的には門前払いが規則となっている。
しかし、意外にも扉の向こうから聞こえてきた声は若い学生のそれとは異なっていた。

「その声・・・香川君かね?」
「そうですが・・・あなたは誰ですか?」

聞き覚えのない声、否、聞き覚えはある。
彼、香川秀行は一度見たものは決して忘れない特殊ともいえる能力を持っているが、流石に聞いたこと
まで完全に逐一覚えているわけではない。ただ、大学関係の知り合いの声ではない。
少し考え、記憶を十数年前まで遡って、思い至った。

「・・・木村君、ですか」

324 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/06(月) 00:05 ID:???
「ああ」
さすがに10年前のこと。半信半疑だったが、帰ってきたのは肯定の声だった。

大学時代同期だった彼の親友、木村。学業的な能力は瞬間記憶能力を持っていた彼とすら並ぶほどだっ
た。学生当時は香川のその能力も完全に使いこなせてはいなかったが、それを考えても木村の能力はハ
ッキリ言って著しく高かった。もっとも、その代わり香川からすれば異常な性癖の持ち主でもあったが。

20の半ばで、香川は清明院大学に残ることを選び、木村はそれとは違う道を選んだ。それにより袂を
分かちてすでに10年ほどになる。その間あったことは数度あるが、それは同窓会などであり、向こう
から大学を訪れることなどこれがはじめてである

「どうしたのですか、藪から棒に?」
「君に助けて欲しいことがある。と、その前に中に入れてくれないかね」

「どうしましょう、先生?」
本当ならばそのような頼みは即座に跳ね除けたいのだろうが、尊敬する恩師の知り合いとだけあり、迷
うような東條の言葉。香川は少し考えて、自分がここの外に出ると伝えた。
木村が自分に悪意を持っているとは考えにくいが、万が一にでも研究内容を知られ深みにはまられると
いらぬ迷惑をかけることになる。


ほぼ10年ぶりに再会した木村は奇妙なほど10年前から変わっていなかった。頬がこけているところ、
伊達メガネをかけているところなど、どうやら三つ子の魂を百まで貫き通すつもりらしい。
ちなみに不審者と見られて警備員に追い回されていたのは彼だったらしい。散々逃げ回り、自分の身分
証明書を見せればいいと気付いたのはかなり後のほうになってからだったと。警備員も、逃げ回ってい
る相手が高校の教師と知ってさぞかしバツの悪い思いをしたことだろう。そもそも逃げられたらやっき
になって追うのも当然かもしれないが。タダでさえ不審者ちっくな外見なのだから。

人のいない場所、現在使われていない教室へと二人で移動し、お互いに顔を見合わせて会話は始まった。
かつての学び舎でこうして顔をあわせていると、互いにこの大学で机を並べ研究をしていたのがついこ
の間のように感じられ、10年の月日がなれたなどにわかには感じられなかったが、感傷に浸っている暇
は、互いに、無い。

最初はお決まりの近況。10年もあっていなければ流石に報告事項はある。
互いに意外だったのが、両者とも結婚して一児の父であること。
さらに実は子供の年齢まで同じだったりする。

325 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/06(月) 00:06 ID:???
「ほう、君はあの高校の教師をしている、というわけですか」
木村の現在の仕事を聞き、香川はかすかに眉をしかめた。聞き覚えのある高校の名前。それは――――

「あの高校?」
「いや、こっちの話ですよ。で、助けて欲しい、というのは?」

「ああ、実はかなり突拍子もない話なのだがね。信じて欲しい、といっても無理かもしれないが」
その言葉とともに、木村はためらいがちに胸ポケットから一枚のカードを取り出した。
なにかのカードゲームのカードのような一枚のカード。紫の渦と、[SEAL]の文字が入っている。
そのカードを見た瞬間、それまでどこか疲れた表情をしていた香川の表情が、かすかに強ばった。
まさかと思いながら思わず勢い良く尋ねる。

「それは!?」
一瞬の躊躇。そして、

「鏡の中へ干渉することのできる力を持ったカード、といえば信じてくれるかね?」

『やはりか』そして『何故』、その二つの思いが香川の心に去来する。
そのカード、というか、それに似たカードの存在は彼自身、神崎士郎という男のノートを盗み見たとき
から知っていた。無論、現物を見るのがこれがはじめてになるのだが。
そのカードが一枚でもあれば、研究においてはずっとその思いを抱き続けてきた。そして、その喉から
手が出るほど求めていたカードらしきものが今、眼前にある。
よりにもよって、かつての友、木村の手の中に。

ならば、と努めて冷静に木村に確かめる。

「鏡の中?それはどういうことですか?詳しく話して欲しいのですが・・・」
「詳しく、か。しかし、詳しく話せば君も巻き込むことになる・・・」
「ご心配なく。わたしも研究者。こうなったからには詳しく話すまで君を帰しませんよ」
「・・・分かった。このカードはわたしの同僚からもらったものなのだが、」

周りに人がいないことを確認し、木村は香川に、己が現在知っている鏡の中の世界のこと、ライダーと
呼ばれる存在のこと、モンスターと呼ばれる存在のこと、そしてこのカードの力を伝えた。
そして、最後にこう締めくくった。
―――今の教え子の半分が、モンスターによって常世の界へと旅立った、と。

「なるほど、それで、君はわたしになにを望むのですか?」
「あつかましい頼みかもしれないが、このカードと近い力を持つ何かを量産して欲しい。生徒に詳しい
話をしても笑われるか、パニックになるだけで改善にすらならない。しかし、そういう物を携帯させる
だけでも効果はあるはずだ。
偽善者と笑われるかもしれないが、わたしの前で、もうモンスターの犠牲者は出したくない」

木村のその言葉に香川は小さく頷いた。記憶に残る木村から、やはりそういう点は変わっていない。
「・・・なるほど。君らしい、といいましょうか・・・。分かりました」

326 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/06(月) 00:06 ID:???
「信じてくれるのか?」
あっさりと肯定の返事をした旧友を流石に疑問、とまではいかなくても、話が早すぎると案じたのだろ
う、木村が少し驚きの表情へと変わる。

それが事実なのは知っていますから、という言葉を一旦飲み込む香川。代わりに、
「ええ。ただし、さすがに無償、というわけにはいきませんよ」

頷く木村「どれくらい経費は必要になるかね、といっても分からないか」
首を横に振る香川「いえ、金の問題ではありません。変わりにわたしが欲しいのは、」

そして香川の指が動き、指し示す、その先にあるのは――――――――

一瞬、きょとんとした表情になり、確認するように一度後ろを確認し、再び困惑の目を香川へと向ける
木村。

「わたしの・・・頭?」

わけが分からない、そういわんばかりの顔の木村に香川は黙って頷く。

「そうです、君の頭脳を借りたい。現在の研究にはちょうどあなたのような人材が必要なんですよ」
「そんなことなら喜んで、と言いたいが・・・しかし、わたしはこの大学に在籍していないのだがね」
「気にしないでください。どうせ、今のわたしの研究もアンダーグラウンドなものですから」
「非合法なもの?一体なにをしているのかね?さすがに教えてくれないだろうと思っていたから訊かな
かったのだが」

不審気な木村、その当然の問いに、香川は一旦言葉を切り、すこし躊躇して、木村の耳元でポツリと、

「          」

理解と同時、木村の、目の色が変わる―――――
「それは・・・本当かね」
「ええ。まあ、詳しい話はおいおい話すとして、いかがでしょう?」
「もちろん、君が駄目と言ってもその研究を手伝わせてもらうよ」

327 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/06(月) 00:06 ID:???
401号室でなされた自己紹介は略。かつての神崎士郎の実験の説明も略。

「そうか・・・この不可解な事件の、すべての元凶は、あの神崎君、か・・・」

木村にとってよく知っている名前がこの事象の元であることをしり、苦渋の表情を浮かべる。
数年前己が教えたその男は、今でも木村の脳裏に残っている。妙に達観した、というかどこか超越した
ような姿に、何故か木村は己に似たものを感じたものだ。理由もなく、先に待つであろう就職のため
にとりあえず大学へ行こう、と言う曖昧な目的しかもたぬ中途半端な生徒たちの中で、確固たる目的を
持ってある一点のために努力する神崎士郎の姿。
それは木村にとっても見て気分の悪くなるものであるはずがなかった。

「ああ。あいつのせいでミラーワールドとこっちの世界はつながった。そして、俺の研究仲間のほとん
どは大学を去った。それだけじゃない・・・一人はあの実験のせいで、まだ病院で意識を失ったままなんだ。
神崎の奴、いつか、いつかこの手で絶対に殺してやる」

憤懣やることない、といわんばかりの口調で食いしばった歯の間から激情と言葉を漏らす仲村。
彼こそはかつて神崎士郎と同じ研究室に在籍し、神崎士郎が行った実験、起こした事件を直接に知る唯
一の人間。

「仲村君、気持ちは分かるけど、感情的過ぎるよ。今僕たちのやることは神崎士郎を殺すことじゃない」

そんな昂ぶる仲村を見ながら、むしろ冷静にそれを窘める東條。その視線は、観察するように木村を嘗
め回す。香川の紹介とはいえ、信用しきっていないのか、その目には初対面のときから変わらず懐疑的
な光が宿っている。
やや剣呑な雰囲気を感じないでもなかったが、そこまで気にしていては始まらないと判断したか木村は
意識的にそれを無視し、香川へと問う。

「そういえば、香川君、ミラーワールドを閉じる方法があるとか、」

「ええ。ただ、その話はまだ詳しくは言えません。東條君と仲村君にもまだそれについて詳しい話はし
ていません。その前にやらなければならないことがあります。それが終わり次第、言いましょう」

328 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/06(月) 00:06 ID:???
「さし当たっての課題は、オルタナティブ・ライダーの確立。そして、それと同時進行で木村君の頼みで
ある『封印』の効果を持つ物質の製作でしょうね」

「オルタナティブ・ライダー?擬似ライダーということかね」
「ええ。理論上、ライダーという存在が神崎士郎という人間の手によって作られたものである以上、そ
れは同様に人間である我々にも作成可能な存在のはずです。もちろん同じものを、とは行かないでしょ
うが。そして、現在我々が腐心していることこそ、その製作です」
「となると、すでにライダーと言う存在の存在理論は分かっているのかね?」

木村のメガネに反射する光が興味深そうに輝く。その言葉に香川は頷き、背後にある机の中から分厚い
紙の束を取り出す。厚さにして数センチ。100枚は軽く超えるだろう。
しかし、それを木村に渡す手前で一旦その手を止める。

「その前にもう一度確認させてもらいますよ。これを読めば、もはや後戻りはできません。それでも、
―――――かまいませんか?」
「もう、後戻りする気は、無い」

その言葉にふっ、と笑むと香川はそのまま木村の手へとその紙束をわたす。
その渡された資料にまずざっと目を通し、わずか後、木村はむさぼるようにそれを読みはじめる。
基本的な事項だけを確認するかのように、必要なページ以外は一瞥だけで飛ばし、特に必要な所のみ、
しかしそれでも一枚あたり数秒と言う高速で一通り目を通すと、驚いたような表情で顔を上げる。
ちなみに所要時間は数分と言ったところか。

「なるほど・・・これが鏡の中に存在するライダーの原理か。

たしかに、前提条件としてこの世界と対となる世界、ミラーワールドが実際に存在し、その境界面が光
の反射という事象により成り、なおかつそれによりミラーワールドが少なからず現実世界の影響を受け
る、というならば・・・、その過程で絶対に存在せざるを得ない両者の世界を繋ぐ光の経緯をハッキングす
ることでアクセスは可能、か。
理論値から判断するならば、可能性は限りなくゼロに近いが、確かにゼロではない、な」

「そうです。たしかにゼロではないのですが、暗闇の中、手探りで干し藁の中から針を探すようなもの。
難しく、同時に危険でもある。だから今まで難航していたのですが、君の持ってきてくれたこのカード
があれば」

「一気に完成へと近づくと言うわけか・・・。擬似ライダー、オルタナティブが」

329 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/06(月) 00:07 ID:???
「しかし、意外だな」
「なにがです?」

話をそれまで静かに話を聴いていた木村の唐突な言葉に疑問符を投げる香川。

「いや、言うのは気が引けるのだがね、昔の君を知る私としては、君はこういうことにかかわるような
性格ではなかった、と記憶しているものでね」

苦笑交じりの木村のその言葉に、口元をわずかにあげ、笑みのような表情を作り出すと香川は皮肉気味に呟く。

「すべてを知ってしまった以上、このまま何もしないで傍観者となるわけにはいきません。
そして、我々にはこのすべてを終わらせてくれるライダーを待つ余裕も楽観も持てません」

一旦、言葉を切り、木村を見つめていた目をゆっくりと閉じ、迷いを微塵も見せぬ口調で香川は続ける。

「ならば、我々がなるしかないでしょう。この悪夢に終止符を打つ、英雄に」

330 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/06(月) 00:16 ID:???
ちと短いですが、まあこんな感じのです。

>鷹さん
この作品は、「時を越えた戦い」のほうでは6章の次にはまだ入れないで欲しいです。
こっちのほうが先になりましたが、一応順番的には6章の次は11章の予定なので。


次章予告

「お前達五人に待っている決別は、全員の・・・『死』、だ・・・」

「よりにもよってこんなときに・・・」

「・・・勝ち残り、叶えたい、望みがある」

「それじゃあ、さ。なんでそんなに楽しそうに戦ってるんだ?」


戦い、その先に待つのは一体なんなのか・・・

そこに絶対の正義は・・・無い――――

331 :名無しさんちゃうねん :2003/10/06(月) 17:44 ID:???
>アンパンマン顔
>知る人ぞ知らぬ、来るもの拒む
激しくワラタ

332 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/11(土) 23:26 ID:???
保守気味に、現段階でのライダーの紹介をば

ライダー紹介

仮面ライダーナイト=神楽 契約モンスター・ダークウィング  type風
黒を基調とするライダー 所有カード枚数は多く、風を操る攻撃が多い
ライダーの中でも数少ない飛行可能なライダー
戦う目的は親友の恵里を蘇えらせること 

仮面ライダーライア=春日歩 契約モンスター・エビルダイバー type風
朱を基調とするライダー 所有カードにはいくつかオリジナルのものが含まれる
電撃攻撃を可能とするライダーでもある
戦う目的はライダーの戦いを止めること

仮面ライダーゾルダ=水原暦 契約モンスター・マグナギガ type炎
緑と銀を基調とするライダー 多種多様な遠距離攻撃のカードを多く持つ
圧倒的な火力で相手を倒す、遠距離のエキスパートなライダーである
戦う目的は、兄・北岡の命を救うこと

仮面ライダータイガ=榊 契約モンスター・デストワイルダー type水
青と白を基調とするライダー 所有カードは少ないが、接近戦の能力は高い
冷気を利用して戦う心優しきライダーである
戦う目的は、モンスターから人を守るため
余談だが、カードデッキの色はTV版と異なり【黒】である。

333 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/11(土) 23:26 ID:???
仮面ライダーベルデ=谷崎ゆかり 契約モンスター・バイオグリーザ type地
緑を基調とするライダー 姿を消す能力など、ライダーの中でもトリッキーな部類に入る
ただし、攻撃力自体はそれほど高くない
戦う目的は、勝ち残って大いなる力を手に入れること

仮面ライダーゼロ=響歩 契約モンスター・スレイプニル type水
蒼を基調とするオリジナルのライダー 多種多様な?剣のカードを所有する
スレイプニルが冷気を纏った馬のモンスターであるため、冷気を利用した攻撃が可能
戦う目的は、ミラーモンスターの殲滅。
カードデッキの色は、TV版のタイガに準ずる青である

仮面ライダー王蛇=浅倉威 契約モンスター・ベノスネーカー type地
紫を基調としたライダー カードの種類は余り多くないが、ファイナルベントを二枚持つ
攻撃能力は高く、ベノスネーカーの腐食酸を利用した攻撃も可能
戦う目的は、TV版と同じ

仮面ライダーリュウガ=????   契約モンスター・ドラグブラッカー type炎
黒を基調としたライダー  攻撃力、身体能力などが極めて高い
接近戦、遠距離戦のどちらにおいても隙をもたないライダーで、黒い炎の力を宿す
戦う目的は、????????

334 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/11(土) 23:27 ID:???
仮面ライダーガイ=芝浦淳 契約モンスター・メタルゲラス type地
銀を基調としたライダー  接近戦を得意とし、防御力の高い重厚な鎧をまとう
コンファインベントを複数枚持ち、一対一の戦いでは凶悪な能力を発揮する
戦う目的は、TV版と同じ

仮面ライダーシザース=須藤雅史 契約モンスター・ボルキャンサー type水
黄色を基調としたライダー 若干のオリジナルカードを追加し、両手のハサミで戦う
人間をモンスターの餌にすることにより、そのスペックをかなり高くする。
戦う目的は、TV版と同じ(ライダーの頂点を極めること)
ナイトを圧倒するほどの能力を持っていたが、王蛇のファイナルベントによって散る

仮面ライダーファム=霧島美穂 契約モンスター・ブランウィング type風
白を基調としたライダー ナイトに似た能力の持ち主だが、力でやや劣り、速度でやや勝る
ライダーの中で数少ない飛行可能なライダーで、風を操る能力を持つ
戦う目的は、TV版と同じ

仮面ライダーオーディン=神崎士郎? 契約モンスター・ゴルトフェニックス type風
金色に輝くライダー すべてのライダーの頂点に立つ能力値を誇る
とりあえず、反則的なまでに強い
戦う目的は、????????

335 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/11(土) 23:37 ID:???
滝野智 
ライダーではない 暦がゾルダに変身することを知っている 
「好奇心猫をも殺す」という格言を知るべきだと思われる人物

黒沢みなも
ライダーではない 一度不慮の事故で死に、オーディンの力で蘇える
ゆかりがライダーという存在であることは知らない

木村先生
妻と娘を持つぁゃιぃ先生
いろいろあって清明院大学へ オルタナティブへ?


秋山蓮・城戸真司
もしかしたら出るかも?

北岡秀一・手塚海之
ライダーではないですが、出てます。

高見沢逸郎
死にました

その他
いろいろと出る予定・・・多分

336 :◆f.SwudF.K6 :2003/10/12(日) 12:06 ID:???
以前から言っていた替え歌ホカーンしますた。抜け落ちているのがあったらご指摘よろしくです。

>>332-335
ホカーンしました(*^ー゚)b

ミネルヴァの梟さん、第18話乙です!
清明院大学で再会する2人、
ミラーワールドへの鍵を渡す木村に受け取る香川。
聞こえ始める終止符の鼓動…

う〜ん…木村先生と香川教授チームを組み合わせるとはGood Jobです!

>「          」
この空白は、何が入っていたのかを想像できて楽しいですw

>そんな昂ぶる仲村を見ながら、むしろ冷静にそれを窘める東條。その視線は、観察
>するように木村を嘗め回す。
東條視線キタ─wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜─!!!

>その言葉に〜確かにゼロではない、な」
Σ(´ー`)
渡された資料を一瞬で理解する木村先生ちょとカコイイ!

>「ならば、我々がなるしかないでしょう。この悪夢に終止符を打つ、英雄に」
香川教授渋い━━━━( ゚∋゚)━━━━!!

ダンディーな味が良く出ている第18話、楽しく読ませてもらいました。
次章も心待ちにしています。皆、マイペースでガンバローヾ(´ー`)ノ

337 :名無しさんちゃうねん :2003/10/14(火) 21:13 ID:???

>「          」
思わず反転させてしまった

338 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:31 ID:???
>>◆f.SwudF.K6氏
鷹アクセル乙であります|/゚U゚|
ストーリーはクライマックスですな。
次々と人が死んでいく……(´Д)
果たして残りのライダーは黒の虐殺を止めることができるのか……

>>ミネルヴァの梟氏
>ファイズ
スマートレディの描写にワラタw
オルフェノクの神楽、強そうですなー。御堂は生きてるんかなあ。大阪さんもオルフェノクなんかなあ
色々想像をかきたてられます。
>龍騎
キムリンカコイイ!

>>いらだとばる氏
怪しいゲイムの主催者の芝浦、プチ神崎という感じですな。明美ムカツク
浩子さんの今後に期待。

339 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:31 ID:???
【それぞれの冬】
第9回  金色の鬼

 そば。もち米。みかん。玄関に飾るしめ飾りも買ってこいといわれている。
新年の準備のため、彼はひとり商店街に買出しに来ていた。

「買い物は主婦の仕事だろ?」
「何言ってるの。いつもごろごろしてるんだったら、たまには親孝行しなさい」
 彼の必死の抗弁にもかかわらず、母親は要求を取り下げようとはしなかった。
そのため、彼は、コートを羽織って年末の商店街に出向いたのである。吹きつ
ける冬の風は冷たく、頬を冷気がかすめるたびに両の肩が縮こまった。

 去年から、両親が妙に「日本的な生活」にこだわりだした。それほど家計に
余裕があるわけでもないのにもちつき機を購入したのは、昨年の年末のことだ。
父親いわく、「日本人なんだから【もち】くらい自分の家でつくらなきゃ」と
のこと。その前の年までは市販の切り餅ですましてきた彼らにとって、自宅で
【もち】をつくることは新鮮な体験であったが、珍しがって作るあまりに【も
ち】の供給量が需要量を大幅に上回り、しばらくは家族全体が【もち】の悪夢
にうなされるほどに【もち】の消費に魂を費やす日々が続いたのである。
 その悪夢を今もかろうじて記憶していた後藤は、陳列棚に並ぶ数種類のもち
米の袋の中から、一番小さな袋を選びとり、買い物かごに入れた。そば、みか
ん、しめ飾り。正月前とあって、目につきやすいところに整然と並べられてあ
る。それらの商品をひょいひょいと手に取り、無造作に買い物かごにほうりこ
んだ。                            (1/8) 

340 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:32 ID:???
 スーパーからの帰り道に、うまいタイヤキやがある。
 手元には、スーパーの可愛い店員から手渡されたお釣りの小銭がある。
 今日は、家の掃除で忙しい母親に代わって買い物をしてきた。なんて親孝行
な息子だ。こんな善行を積んだのだから、お釣りを使って自分自身にご褒美を
与えてもばちはあたるまい。いや、むしろ、これは当然の対価である。
 後藤は、一人でそう合点して、タイヤキ屋の前に立った。
『どれでも1ヶ 120円』と貼り紙がしてある。 
 その横に、『5ヶお買い上げの方に1ヶおまけ』との貼り紙がある。
 正月前でタイヤキ屋の心も豊かなようだ。5ヶ買えば600円。手元には714円
の小銭がある。5ヶ買っても、お釣りが来る。五個買えば一個おまけされるの
だから、渡されるのは六個のタイヤキだ。家で清掃にいそしむ母へのおみやげ
にもなる。
 自分の親孝行さにうっとりしながら、後藤はタイヤキ屋のおやじに600円を
手渡した。腕にスーパーのビニル袋をぶら下げ、つくりたてのタイヤキを頬張
りながら歩く。

 頭蓋骨を経て鼓膜に到達する咀嚼音の合間に、甲高い音が混じった。
「……!」
 タイヤキをほおばるのをやめ、後藤は辺りを見回した。
 耳につく――というよりは、頭に直接響いてくる、という感じが強い。
 ガラスに爪を這わせるかのような、鈴をすりつぶすかのような不快な音。そ
の音は、【ミラーワールド】に行き来する力を持つ【ライダー】にしか聞こえ
ない。そして、かの音が聞こえるとき、近くに、【何か】がいる。 (2/8)

341 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:32 ID:???
 ポケットから、デッキを取り出した。ぐずぐずしていれば突然襲われて命を
失うおそれがある。鏡の世界から獲物を求めて這い出してくるモンスターか、
あるいは、自らの望みのために他の【ライダー】を倒そうとする【ライダー】
か。後藤は細心の注意を払いながら音のするほうへ足を向けた。

 曲がり角に、廃屋がある。ガラスばりの壁。『テナント募集中』の貼り紙が
むなしくへばりついている。音は、この角の先から聞こえていた。
 角を曲がると、黒い人影が目に入った。黒のコートに、黒のズボンに、黒の
靴。すだれのごとく顔に垂れる黒い髪の合間から、氷の刃のように鋭い瞳が覗
いている。
「――来たか」
 黒服の男は、後藤の姿を見とめると、無機質に呟いた。
「吾妻……」
 後藤も、呟き、立ち止まった。
 かの黒服の男は、吾妻士郎という男。【ミラーワールド】とこちらの世界を
自由に行き来することのできる男である。この男が【ライダーバトル】を主催
する人間であることを、後藤は話に聞いて知っていた。
「なぜ、戦わない」
 士郎が静かに歩み寄ってきた。
「戦って、勝ち残れば、望みが叶う」
 その鋭い眼差しは、まっすぐに後藤の双眸をとらえていた。   (3/8)

342 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:32 ID:???
「僕には人殺しなんかできませんよ」
「戦え!」
 後藤が言い終わるより先に、士郎は叫んだ。
「ライダーは、あい争う運命にある。なぜお前は運命に逆らおうとする」
「僕は、人間です」
「戦え!」
 再び、士郎の口から怒声が走る。
 ガラスの中で、何かが動く気配があった。
 ガラスに映る塀の後ろに、何か潜んでいる。
「戦う気がないのならば、死ね!」
 士郎の叫びと同時に、塀を破って怪物たちが【こちら】に向かって突進して
きた。黒光りする体躯に長い触角をもつ体長2メートルほどの大きさの化け物
が、目算で5、6体。

「くっ!」
 買い物袋を手放した。ガラスにデッキが映った。
「変身!」
 青い光とともに、後藤の身体を装甲が覆った。         (4/8)

343 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:32 ID:???
 怪物たちが出てくるより先に、青の鎧――【アーク】が鏡をくぐった。
 両手の鞭がしなる。火花を散らして、三匹が倒れた。
 右から一体、左から二体、触覚をひくつかせながら向かってくる。右に飛ん
だ。すれ違いざまに、一撃を振りぬいた。怪物の黒い体が地面に砕け散る。後
ろから二体。振り向きざま、なぎ払った。遠くに弾き飛ばされた一体を尻目に、
近くに転がっている一体の体を砕く。
  
 一秒に満たぬ間。

 アークの直感が、敵は彼らだけではないことを感じ取った。物影に隠れてい
る。たったいま倒したものたちと同種の怪物たちだ。20……30……遠巻きにし
て自分を囲んでいる。
『アドヴェント』
 左手首の認証機に一枚のカードを差しこんだ。
 上空の一角が切り取られた。
 灰色の雲を押しのけ、巨大な空色の鷹が彼のもとに舞い降りる。
 地面を蹴り、その背に乗る。
 両手の鞭が硬化した。
 大鷹は低空飛行を開始した。風圧がコンクリートを削ぐ。
 まっすぐに伸びた鞭が左右に広がった。
 塀が砕け、その後ろに潜む怪物が真っ二つに裂ける。
 家屋が崩れ、瓦礫の中に怪物の死骸が転がる。 
 
 数十秒の後には、半径100メートルが廃墟と化し、建造物に身を潜めていた
怪物たちは残らず屍となった。                  (5/8)

344 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:32 ID:???
「大体、かたづいたかな」
 アークが、大鷹の背中で呟いたとき。
 不意に後頭部に衝撃が走った。
「!」
 振り向くと、そこには金色の何かがいた。
 それが何か認識するよりも早く、二度目の殴打が胸を打つ。
 アークは大鷹の背から廃墟へと転落した。
 
 起き上がろうとする彼の背後で、誰かが呟いた。
「戦う気がないのならば、死ね」
 振り向こうとしたとき、また殴り飛ばされた。
 地べたに転がる。
 仰向けになった彼の真上に、金色の仮面があった。 
「おまえは、なぜライダーになった……?」
 士郎の声だ。それがわかった後藤は、士郎もまた【ライダー】であったこと
を知った。金の仮面に金の鎧、背中に金色の刃の翼――仮面ライダー・オーディ
ン。
 下から鞭を繰り出した。敵をとらえたかに見えた鞭は、空を打った。
 同時に、横から脇腹に蹴りが入った。              (6/8)

345 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:33 ID:???
 音。
 鏡の世界からの音。
 彼女は走った。
 小さい体が冷たい風を縫って進み、頭の横のふたつのおさげが揺れる。
 これが聞こえるということは、近くにモンスターか何かがいるということだ。
モンスターがいるのなら、それが【こちら】に出てきて人を襲わぬよう退治し
なければならぬ。
 次第に音源が近づいてくる。あの交差点――空き店舗のあるあたりから、音
が聞こえる。あたりに人通りはない。そもそもこんな人通りのないところに店
を構えても流行りはしないだろう。だから、長い間この建物は空き店舗のまま
放置されているのだ――いや、そんなことは今はどうでもいい。
 交差点に差し掛かった美浜は、後藤が置いていった買い物袋を道端に発見し
た。彼女の顔が青ざめる。
「たいへん、誰かがモンスターにひきこまれちゃったんだ」
 急ぎ、空き店舗の前に走った。
「まだ、間に合うかな……」
 ポケットからデッキを取り出しながら、中の様子を窺う。
 ガラスの向こうには、廃墟の中で金の鎧と青の鎧が組み合っているのが見えた。
「……後藤君……?」
 緋色のデッキを持つ手が空中で止まった。
 なぜ、彼が。
 なぜ、ライダー同士の戦いなど馬鹿げているから止めたいと常日頃彼女に言っ
ている彼が、ライダー――と思しき存在――と戦っているのだろう。
 一瞬、疑念が頭をよぎった。
――彼は、私を騙しているのではないか?            (7/8)

346 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:33 ID:???
「槙原か……余計なことをする」
 組み合ったまま、オーディンが呟いた。
 組み合いながら、彼はアークから全てを聞いた。

 自分が【アーク】のデッキを渡した相手である槙原が、モンスターと戦って
力及ばず敗れたこと。そして、その場に居合わせた後藤にデッキを託し、息絶
えたこと。以後、後藤が【アーク】としてモンスターと戦っていること。
 そして、後藤にも、槙原と同じく【ライダーバトル】を遂行するつもりはな
いということ。

「意外に多いな、馬鹿が」
 組み合う腕をほどき、オーディンはアークを突き飛ばした。
「次に会った時が最期だと思え」
 廃墟に転がるアークを尻目にそう呟くと、オーディンは姿を消した。(8/8)  

347 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:33 ID:???
【次回予告】
「違う! ……落ち着いてくれ!」

「変身!」

「こっちだってさ、遊びでやってるわけじゃないし」

戦わなければ生き残れない

348 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:34 ID:???
現時点のまとめみたいなもの
ファイズの放送が終わるまでには完結させたいなあ(;´Д`)

仮面ライダー・スコピオ(谷崎ゆかり)
鎧:黄 得物:剣 契約獣:サソリ
2000.12.20 死亡

仮面ライダー・スレイダー(黒澤みなも)
鎧:紅 得物:矛 契約獣:蛇
2000.12.23 死亡

仮面ライダー・セイバー(神楽)
鎧:紺 得物:刀 契約獣:鎌鼬

仮面ライダー・カミユ(榊)
鎧:銀 得物:突剣 契約獣:コウモリ

仮面ライダー・デューク(大山将明)
鎧:黒 得物:棍 契約獣:豹

仮面ライダー・アーク(後藤)
鎧:青 得物:鞭 契約獣:鷹

仮面ライダー・ハデス(木村)
鎧:茶 得物:鎌 契約獣:?

349 :◆5KxPTaKino :2003/10/15(水) 23:34 ID:???
仮面ライダー・ネール(?)
鎧:灰 得物:斧 契約獣:牛

仮面ライダー・オーディン(吾妻士郎)
鎧:金 得物:? 契約獣:?

仮面ライダー・フレア(?)
鎧:緋 得物:棒 契約獣:?

仮面ライダー・リノン(?)
鎧:緑 得物:槌 契約獣:?

仮面ライダー・フェイ(?)
鎧:紫 得物:銃 契約獣:?

仮面ライダー・ナタ(?)
鎧:藍 得物:飛刀 契約獣:?

350 :名無しさんちゃうねん :2003/10/16(木) 13:50 ID:???
おお、お話が進んでいくにつれ「?」の部分が明らかになっていくというわけか。
目のところにノイズが走ってる本家龍騎のオープニングを思わせてベーリー(・∀・)グゥ!

ところで、仮面ライダー鉈?

351 :◆f.SwudF.K6 :2003/10/16(木) 18:11 ID:???
おまいら!…保管所をアボーンされました!油断していましたゴメソ!
・゚・(ノД`)・゚・

まぁ、また再建するからいいのですが、あずまんが大王で仮面ライダー龍騎2
http://comic2.2ch.net/test/read.cgi/asaloon/1040046719/l50
がhtml化されてなくて困っておりまする。janeで保管している方がいたら
アドレスうpをおながいしますm(_ _)m

>>339-349
おー…◆5KxPTaKinoさん乙です!感想、後ほど書き込みますね(´ー`)b

352 :◆f.SwudF.K6 :2003/10/18(土) 23:25 ID:???
新しい所を見つけてきましたですよ!ヤターヾ(´ー`)ノ
http://s1.buttobi.net/azuhawk/index.html
ただ、ファイルマネージャーの機能が皆無で、一括うpをしないといけないので
完全復帰は11月までお待ちくださいですm(_ _)m

◆5KxPTaKinoさん、第9回&ライダー紹介乙です( ゚∋゚)b

>【もち】の消費に魂を費やす日々が続いたのである。
うなされるほどもちを食べる。これ最強。素人には(ry…ってやつですねw

> 自分の親孝行さにうっとりしながら、後藤はタイヤキ屋のおやじに600円を
>手渡した。
とても平和そうで(・∀・)イイ!

>「ライダーは、あい争う運命にある。なぜお前は運命に逆らおうとする」
>「僕は、人間です」
凛とした態度で士郎に立ち向かう後藤君を思い浮かべてなんかほろりとしました。

> 塀が砕け、その後ろに潜む怪物が真っ二つに裂ける。
> 家屋が崩れ、瓦礫の中に怪物の死骸が転がる。 
 
> 数十秒の後には、半径100メートルが廃墟と化し、建造物に身を潜めていた
>怪物たちは残らず屍となった。   
Σ(´ー`)!!アーク強いですな!

> なぜ、彼が〜彼は、私を騙しているのではないか?
…すれ違いの予感が…

それぞれの冬、良い感じに盛り上がってきていますな!
次回を楽しみにしていますです(*^ー゚)b

353 :名無しさんちゃうねん :2003/10/19(日) 18:31 ID:???
>>352
乙カレー (・∀・)つ○ ←カレー
保存してなかったからどうしようかと思ったよ
完全復帰楽しみにしてまつ

354 :◆f.SwudF.K6 :2003/10/20(月) 00:38 ID:???
>>353
…実はな、みんなのSSは過去スレから探すから大丈夫だけど、自分のSSが2話ロストしますた。
38-39話。全然覚えていない。

_| ̄|○…30KB返してくださいインフォシークさぁん…

って気分(´・ω・`)ショボーン

355 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/20(月) 13:57 ID:???
◆5KxPTaKino氏乙です

ああ、前半ほのぼのとした雰囲気、後半は行き詰るようなバトル いいですなー
ライダー情報もますます期待を高めさせてくれますな
思惑のすれ違い・・・ゲームマスターの手で弄ばれるライダー達
次作楽しみにして待ってます

・・・私もファイズ終わるまでに一刻も早く書き終えたいです・・・

>鷹氏
あうぅ、かつての鷹保管所が・・・・・・
新保管所のほうもよろしくおねがいしますです。
何にもできない私ですが、私の小説が必要なときは、投稿したものをおくらせていただきます。
パターンBのDCバージョンもがんばります。

あ、あと余談ですが 602=ミネルバ◆pXyy/aAePc≠蟹光線氏 ですので。
          

356 :◆f.SwudF.K6 :2003/10/21(火) 14:03 ID:???
>>353
応援dキュー
・゚・(ノД‘)・゚・

>>355
>あ、あと余談ですが 602=ミネルバ◆pXyy/aAePc≠蟹光線氏 ですので。
!!!!アアアアアアァァァァァァΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)ァァァァァァアアアアアア!!!!

ごめんなさいごめんなさい…順を追って保管していたので間違えてしまいました。
ご指摘ありがとです。また、何か間違えていましたらよろしくお願いしますm(_ _)m

>何にもできない私ですが、私の小説が必要なときは、投稿したものをおくらせていただきます。
>パターンBのDCバージョンもがんばります。
ちょと保管作業が楽になるので、出来れば送って欲しいかも…(´ー`)

357 :◆f.SwudF.K6 :2003/10/21(火) 14:12 ID:???
そうそう、読めなかった龍騎2の過去ログをhtml化してもらいましたので、当時の雰囲気も
楽しみたい方はどうぞ。
(´ー`)ノ⌒http://s1.buttobi.net/azuhawk/azu/ryuki/azuryuki2.html

ちなみに↓で依頼しました。2chの読みたいdat落ちスレがあったら頼んでみると良いでしょう。
読めないdat落ちスレのミラー作ります [31]
http://that.2ch.net/test/read.cgi/gline/1066298183/l50

358 :名無しさんちゃうねん :2003/10/23(木) 22:34 ID:???
鷹さん ミネルヴァ氏Cパターンで時を越える戦いのほう九章が抜けてまつ

359 :◆f.SwudF.K6 :2003/10/24(金) 12:07 ID:???
>>353
お〜…教えてくれてありがとうございます。修正しました!
このペースで行くと今月までにあず×ライダー関係は保管出来そう…
嬉しいなヾ(´ー`)ノ

皆さん、あず×ショートを作り直す作業があるのですがちょと手伝ってください。
具体的に言うと、皆さんが気に入っているあず関係のSSのアドレスうpをお願いしたい。
気が向いた時にでもよろしくですm(_ _)m

360 :名無しさんちゃうねん :2003/10/24(金) 12:55 ID:jwB0/IhI
気がついたところ・・・ミネルヴァ氏Bパターンで再序章が最序章になってます

361 :名無しさんちゃうねん :2003/10/24(金) 12:56 ID:???
・゚・(ノД`)・゚・ sage忘れゴメン

362 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:25 ID:???
はっはっは、鷹さん、保管ありがとうございます。

ひさしぶりにあずファイズをこちらで

363 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:26 ID:???
第三章 [裏切り-betray]

「え〜、神楽ちゃんを見つけられなかったんですかぁ〜?」

「これでも一生懸命さがしたんですよ、わたしたち」
「あいにく俺たちの能力は迷子を捜すための力じゃ無いんでね。大体、女一人探すくらいそこらの
人間にでもやらせればいいだろう」

あからさまに不機嫌な様子を隠そうともせず二人はスマートレディの言葉へと反論した。
一昨日にスマートブレイン社から逃走した神楽の行方の探索を頼まれていたわけだが、昨日今日
の捜索にもかかわらず、二人の網に神楽は結局かからなかった。
もっとも、地上の人間から見つからないほどの高度(日中ならば高度数百メートルと言ったところか)
を飛行できてなおかつ地上まで見通せる目を持っていても高々二人でこの人間でごった返す都心から
一人の女性を見つけるなど端から不可能に近いことなのだが。
たとえ、能力が上の中、といわれる能力を持つ彼らを持ってさえ。

「社長命令なんですから私に言わないでくださいよぅ・・・しょうがないですねぇ」
「ふん、まぁいい。じゃ、これで俺達は引き下がらせてもらう」

それだけ簡潔に伝えると、言うべきことは言った、とでも言わんばかりに、男は、そして引き続き女も、
踵を返してその部屋から退出した。
神楽をロストしたと言う、余り芳しくない報告を聞いたスマートレディもまた、口元に小さく不思議な笑みを
浮かべると彼らが出て行った扉と逆にある扉から退出するのだった。

「まぁ、どのみち家には帰れないでしょうし、今頃孤独をかみ締めていることでしょうねぇ♪」
と呟いて。

364 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:27 ID:???
孤独、それは一人でいること、ではない。

一人、歩きなれた道を歩きながら神楽は、放っておけばどん底まで沈みそうな気分を持ち前の負け
ん気と不屈の精神力だけで何とか支えていた。
周りは窓の光があり漆黒とはいえぬものの、天空にはすでに闇の帳が下りている。
左手の腕時計を確認すれば、時刻は夜の十時。今日も明くる日も平日だけあり、流石に人通りも多くない。
もっとも、神楽にとっては明くる日が来ること事態が恨めしいのだが。

肉体的にも、精神的にもすでにガタが来ていることは自分でも分かっている。
自己評価ではもうすこし自分は頑丈で強い『人間』だとうぬぼれていたのだが。

家と呼ばれる場所にはすでに丸二日間帰っていない。一日目、スマートブレイン社から逃げたその日は、
スマートブレインからの追っ手を恐れ、カラオケボックスにて夜を過ごした。
そしてそれから今に至るまでの二日目と三日目の計一日半、およそ40時間は何度か仮眠を取るという手段で
休んでいるものの、ゆっくりとした休みはまったく取っていない。
幸いにも、ファイズとしてオルフェノクを倒すことによって、スマートブレインから危険手当とでも言うべき報酬が
僅かながら支給されていたため、財布の中の金はそれほど苦しくない。
といっても、外泊ばかり続けていてはほどなくして素寒貧になるだろうが。
もっとも、疲労困憊か神経衰弱で倒れるのが先かもしれないが。

365 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:28 ID:???
二日目に一旦帰ってはみたものの、一人暮らしの宿先にはすでにあきらかに怪しい人間が張り込んでいた。
一応下宿先から電車で一時間ほど離れた実家のほうも言ってみたが、なぜかこちらのほうにはスマート
ブレインの回し者らしき人間はいなかった。

しかし、帰れない、家には。出られない、家族の前には。
自分があの時我を失って何をしていたのか、うっすらとではあるが思い出せる。
心のむくままの殺戮本能。制御できない破壊衝動。理解できない人外能力。
オルフェノクと呼ばれる人ならざる存在へと己の身が化した事も分かっている。

父を、母を、弟をもしそれに巻き込んで己の手によって失ってしまったら、自分は、本当に人間で
はいられなくなる。ファイズとして屠って来たあの怪物たちと同じ存在になる。

否、神楽が家へと帰れない理由は、そうではない。

拒否されるのが怖いのだ。

20年、共に暮らしてきた家族に、自分が否定されるのが。
一番身近な者たちに、己の存在意義を消される瞬間を迎えるのが。

もちろん、もしかしたら否定されないかもしれない。しかし、アレがばれたとき、家族は自分をそれまでと
同じように接してくれるのだろうか。

「無理、だよな・・・」

神楽自身、もし家族の一人が同じ事態に陥り、神楽の目の前で異形へと変身したとしよう。
神楽はその家族、父なり母なりとそれまでと同様に接することができるのか?
無理をすればあるいはできるかもしれない。しかし、まったく意識しないと言うのは絶対に無理だ。
そして、そのような関係をつづけることなど、互いにとっては苦痛以外の何者でもない。

「あぁ〜、これからどうしよう・・・」
弱音を吐くまい、そう思っていても涙が零れそうになる。気丈に振舞っていても神楽とて女性なのだ。
か弱い、という形容詞が先に付くかどうかはこの際別としても。

366 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:29 ID:???
かのように一心に考え事をしていたからか、神楽の散漫になっていた注意力は前方の信号が赤になったことに
気付かなかった。そして、時速60キロで十トン近い質量を誇る大型トラックが、彼女の飛び込もうとしている交差点
へと迫っていたことも。

交差点へと足を踏み入れる神楽。そして、そのまま前方に気を配る前にさらに一歩を踏み出す。

キキィ―――――――ッ!
余りにも近くで聞こえたタイヤがきしむ音、そしてタイヤの焦げ付くような臭いに神楽が初めてゆっくりと
振り向く。
眼前目いっぱいに迫るトラック、網膜を焼きつかせる金色のライト。ライトの狭間からのぞくひどくあわてた
ような運転手の顔。そして、地響きのように揺れる体。

ほんの数ヶ月前の似たような状況を、走馬灯のように脳が思い出す。

一秒にも見たぬまに神楽の体は逃げるように反射的に後ろに動いていた。しかし、それをはるかに上回る
速度でトラックが神楽と接触する。
鈍い、しかし大きな衝撃。トラックの進行する妨げにすらならず、神楽の軽い体重が加速度を持って宙に浮く。
急ブレーキで減速したと言ってもその速度は時速40キロは軽く超えている。

数ヶ月前、MTBで走っていたときにトラックと起こした接触事故。
しかし、今度のそれは前回のとは比べ物にならないほど相手の速度も、その重量も違う。
神楽の体を避けきれなかったトラックに弾き飛ばされる衝撃を身に感じながら、神楽は空中に浮いていた
ほんのコンマ数秒の間に己の死を、悲しみと、そして一抹の安堵と共に噛み締めていた。

367 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:30 ID:???
数トンの質量を誇る大型トラックは、停止した。神楽がいたところを軽く50メートル余り通り越して。
神楽が交差点へ飛び出したとき、トラックとの距離が20メートルと開いていなかったことを考えると、
適当な距離といえるだろう。

トラックの動きが停止するが早いか、己が何をしたか知ったのだろう、あわてて血相を変えたトラックの
運転席から運転手が飛び降りてくる。
あきらかに今の事故の過失は神楽にある、などといった問題ではない。
そのままひき逃げをしなかっただけ賢明とは言える。

しかし、彼はそこで目を見張ることになる。
たしかにぶつかり、弾き飛ばされたはずの少女が平然と起き上がったのだから。
否、こういったほうが適切だろう。確実に死んでいるはずの少女が、生きていたのだから。

「お、おぃ。大丈夫なのか?」
「あ、あぁ・・・」

震えと驚きを含んだその言葉に神楽は、正気づけるように小さく己の頭を振った。もちろん痛みはある。
ただ、怪我は無い。体のあちこちを見回してみても血は一滴たりとも流れていない。
ただ、戸惑いながらも、それは決して当然ではないことも分かっていた。

「ふぅ、よっぽど当たり所がよかったみたいだな。普通なら死んでるし、下手すりゃミンチになってても
おかしくないと思ったんだが」

依然厳しい表情を崩さないまでも、わずかに安心したような、それは運転手の口の中で紡がれた小さな
つぶやき。もちろん独り言以下の音量で、運転手自身ですら意識していない程度の声。
しかし、神楽の耳は、確かにそれを捉えていた。





『普通なら』

368 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:31 ID:???
「わたしは・・・・・・」

「ま、いい。助手席に乗ってくれ。病院まであんたを連れていかなきゃな」
「・・・いらない」
「いらない、って、そういうわけにも行かないだろう。いくら平気そうでも、このままあんたに何かあったら―――」
「いらないって言ってんだろ!」

叩きつけるようにそういうと、神楽は荒々しく地を蹴った。
一秒でも早く、一瞬でも早くそこを逃げ出したかった。自分が普通ではないと言う現実を突きつけられたそこを。
認めたくない現実から目をそらすために。
もちろん、事故を起こしたはずの自分が、人間の出し得る世界記録をはるかに超える速度で走っていることには
決して気付くことも無く――――――神楽は10分以上全力で走り続けた。

369 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:31 ID:???





「何でもできるはずなのに、実際は何もできない。
完全な身体の自由の中の完全な精神の束縛。それが、孤独」

暗闇の中、スマートブレインの社長室で、グラスを傾けながら村上はポツリとつぶやいた。

「人とは愚かな生き物だ。己より優れたものを認めようとせず、数に任せて押し潰そうとする。
しかし、三本のベルトが完成すれば、あと一年、いや、半年でこの世界はオルフェノクによって支
配されることになる」

その呟きに続く、息を吐くだけの小さな笑い。
しかし、その呟きと笑いはだれもきくことなく壁へと吸い込まれ、後にはただ静寂が残った。

370 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:33 ID:???



あれだけの事故にもかかわらず、体に痛みは、ない。

周りに人がいる、それがこうも落ち着かないものだとは知らなかった。
いままでは、人の中にいることが、無意識のうちに安心へとつながっていたと言うのに。
自分が、その中にまぎれてしまうことのできる存在では、無くなってしまったから。

「どうなっちまうんだよ・・・」

ファイズとしてオルフェノクと呼ばれる存在と対峙していたときは、その存在のおぞましさを嫌悪していた。
人間を止めた存在として、怪物としてその存在に疑問すら抱かず、否、疑問を持つことを拒否し淡々と倒し
続けてきた。
しかし、それは裏を返せば、恐怖だったのかもしれない。オルフェノクと言う人外への存在への。
そして、無意識的に自分がそれになりつつあるという自覚から目をそらすための。
思えば、いくらでも己の異変とオルフェノクと呼ばれる存在を繋げるリングはあったのだ。
単に、自分が考えようとしなかっただけで。考え、気付くことから逃げていただけで。

あてども無く、ただ無心に町をぶらつく。足を動かす。単調作業の繰り返し。
ただ、歩くことで考えることを遮断したかった。
一刻たりとも同じ場所にとどまりたくなかった。
先のまったく見えない逃避行。後ろを悔やむことすらできぬ無謀な行進。

誰とも会いたくなかった・・・それなのに・・・・・・


「あれ?神楽、神楽よね?」

「黒沢先生・・・、」

会ってしまった、今、もっとも会いたくない人間の一人に。


「久しぶりに会ったと思ったら何辛気臭い顔してんのよ、あんたらしくもない」

371 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:34 ID:???
高校時代、3年間いろいろな面で世話になった恩師の一人、黒沢みなも、そして、オマケとしてもう一人、

「あっれー、神楽じゃん、ひさしぶりぃー」

よくよく見れば黒沢みなもの肩に寄りかかっているのは谷崎ゆかりだ。もっともへべれけに泥酔していると言うか、
酩酊していると言うか。すでにつぶれているのは間違いない。呂律が回っているのを考えると、末期症状ではないらしいが。

「これからもう一軒行くし、神楽、あんたも付き合いなさい」
「え゛?」

思っても見ない申し出に、おもわず素っ頓狂な反応が漏れる。

「いょっしゃー!」
「どう?お金は私が持つし。つのる話もあるでしょ?」
「けってぇー、ゴーゴー」

やたらハイテンションで黒沢みなもの肩につかまりながら右腕を突き上げるゆかり、そのまま力尽きたか、
ぐてっとみなもの肩に寄りかかる。

「本気、ですか?」
「ええ、これからなにかはずせない用事でもあるの?」
「いえ、ないですけど・・・」
「じゃ、行きましょ。ひさしぶりに師弟水入らずでね。・・・・・・水泳部だけに」
「たしかに」

師の柄にも無いジョークに神楽はくすりと笑った。こういう冗談を言うらへん、すでにみなもも出来上がっているのかも知らない。

372 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:36 ID:???
そのまま、済し崩すように神楽と教師二人はすぐ近くの居酒屋へと入っていった。
こうして恩師達と共に出かけるのは2年ぶりになるだろうか。
大学合格祝いに一度だけゆかりとみなもに、かおりんを除くちよ別荘メンバーで食事に連れて行って
もらったが、その時はまだ未成年だったのでおおっぴらにはアルコールはご法度だった。
もちろん、そんなことは微塵も気にせず、ちよ以外の全員は多かれ少なかれ飲んだが。

しかし、今は神楽も20歳。堂々と杯を酌み交わすことができる。
もっとも、神楽自身はビールやウィスキーがおいしいと思える域にはいまだ達していない。

店に入り、席につくなりゆかりはみなもへともたれ掛かり、寝息を立て始めた。
どうやら二人の行きつけの店らしく、二人とも店員達や店主ともある程度面識があるらしい。
さらにはとなりで飲んでいる男性たちとすら面識があるらしく、席に座り、目が合ったときに軽く
会釈してすらいた。

神楽も、頼んだアルコールや軽食を取りながら他愛無いことをかつての恩師と話していると、自然に気が緩み、
眠気に襲われたが、眠気をむりやりさらに飲食することで押さえ込んだ。
こうしてゆっくり話せる機会がこれからも来るとは限らないのだ。少しでも時間を無駄にはしたくない。
ただ、これが、今生の別れになる、とは考えたくなかった。

「生、二つ追加お願い」

時に比例して二人の前のジョッキが見る見るうちに空になっていく。そのたびにみなもが新しいのを注文していく。
すでに、二人とも5杯ほど飲んでいる。

373 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:37 ID:???
「ビール、追加です」
「あ、ありがと」

五度目になる追加注文。みなものほうが店員が持ってくる側なので、神楽が手を伸ばすまでもなく追加
注文は店員から一度みなもの手にわたり、そこから神楽へと移動する。
店員の手の二つのジョッキ。まず一つをそのまま自分の前へと置くみなも。
そして、もう一つは体をひねり左手で受け取る。

そして、この瞬間、神楽の目にも、店員の目にも見えぬところで、この店に入ってから初めての、一つの
行動が起こされた。
みなもの掌の中から、みなもが先ほど神楽の目を盗んで用意した白い粉がさらさらとビールの中に落ち、
そして瞬く間に融ける。

もちろん、神楽がそれに気付くことは無かった、永遠に。
そして、何事もなかったかのように、みなもの手から神楽へとその粉が溶けたビールが手渡される。

「はい。嫌なことを忘れたいんならぐびっと行きなさい」

たしかにその内容を神楽が飲み干したのを確認し、みなもは目を伏せ、顔を背けた。

「あぁれぇ?」
瞬く間、神楽の呂律があやしくなり、頭がゆらゆらとし始める。
視界が曲がり、垂直がどちらの方向かわからなくなる。典型的な酔いの症状。ついでに、眠気。

「ちょっと飲みすぎたんじゃない。ちょっと休めばいいと思うわ」
「あいぃ」

みなもの優しい、子守唄にも似たその言葉に力なく頷くと、もう一度頭をかくんと揺らし、神楽はその場へと
突っ伏した。

374 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:38 ID:???
神楽が倒れ、数秒。起き上がってくる気配が無いこと、及び寝息がリズム良く漏れていることを確認し、
みなもはため息と共に横にいる同僚、谷崎ゆかりの耳元へ囁いた。

「あ〜、ゆかり、神楽保護したわよ」

その言葉と共に、みなもにしな垂れかかっていたゆかりが目を開ける。
まるでその動きは先ほどのまでの酔いが演技だったかのように。
そして、それと呼応するように隣の席でがやがやとにぎわいながら飲んでいた男二人が腰を上げる。

「ごくろうさま」

みなもとゆかり、二人にスマートブレインのロゴの入ったゴールドカードを見せ、あきらかに先ほどまでの
口調と変わった態度で男二人が神楽の体を持ち上げる。

「で、神楽をどうする気?危害は加えないんでしょうね?」
「ああ。この娘は春日歩と同居することになる」

ぶっきら棒に、しかし、重要な一言だけ男は伝える。

「大阪のとこか・・・なら安全なわけね。にゃも、帰るわよ」
「ちょっと、ゆかり!」

非難するようなみなもの言葉に、ゆかりは「あんたの言いたいことは分かるけど」と呟き、しかし躊躇せず
言い放つ。

「必要以上は深入りしない。それが最初っから決まってたルールよ。たとえ、それがあんたの一番の
お気に入り、神楽のことであってもね」

375 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:39 ID:???



「――――――――っ」
「目が覚めたみたいやな〜、神楽ちゃん、」

目をゆっくり開けるが早いか目の前に飛び込む灰白色の天井。
まずベッドの固さがいつもの己のベッドと違うことに違和感を覚え、そして、先ほど聞こえた声へと
思考と視線を向ける。

見慣れた顔。春日歩・大阪。
ひさしぶりに見るその顔、否、ほんの三日前に見たばかりか――――――
空転していた思考がようやくローギアへと入る。そして瞬く間でトップへと上り詰め、

「ここは、どこだ、大阪?」

最初にせざるを得ない質問を口にした。

「ここはわたしの家やで〜」
「お前の?」
「ごめん、嘘や。ちゃうねん、ここはスマートブレインの寮みたいなもんやな。今日から神楽ちゃんは
ここに住むんやー」
「へぇ、ここに、ってなんでそうなる!?そもそも、わたしは昨日・・・黒沢先生と飲んでて・・・」

そこまで言ってから神楽ははっとしたようにすぐそばの人物、大阪の襟首を掴んだ。

「黒沢先生は?先生たちは無事なのか?」
「く、くるしーでー」
「あ、わ、わりぃ」

あわてて離した襟首をただし、大阪は躊躇するように口をつぐんだ。

「どうしたんだよ、まさか・・・」
頭を回る最悪の想像。アルコールによって自我を失った自分が暴走し、恩師・黒沢みなもと谷崎ゆかりを
殺害、そのままスマートブレインによってとらえられた、という筋書きが瞬く間に頭に出来上がっていく。

376 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:39 ID:???
「多分、神楽ちゃんが考えてるのとは違うと思うけどなー、あんまり神楽ちゃんにとっていい話やないと思うで」
「知っているなら・・・聞かせてくれ」

「簡単に言うと、神楽ちゃんは黒沢先生に裏切られたんや」
「・・・どういうことだ?」
「黒沢先生もゆかり先生も、スマートブレインの末端に位置する人間の一人、ゆーことらしいで。難しいことは
よーわからんけどな」

スマートブレイン。神楽を捉えようとしていた組織。敵。
あの、黒沢先生が、神楽を裏切り自分を売ったというのか・・・・・・

もし、それを告げたのが大阪、春日歩という少女でなければ、神楽は即一笑に付したことだろう。
しかし、それでもなお神楽は聞き返さずに入られなかった。

「本当、なのか・・・」
震える神楽の言葉に、歩はこくんと顎を上下させる。

「スマートブレインの根っこは広いで。多分、神楽ちゃんの想像以上に」

体から力が抜ける。また一つを失い、心が折れる。
そのまま神楽は呆然とベッドへと再び倒れこんだ。

「わたしは・・・どうすればいいんだ」
信じる者も、支えとなる者も亡き今、彼女に存在できる場所はない、否―――――――

「分かっとるやろ。神楽ちゃんが暮らしていけるのは、もうここしかないんや」

「・・・・・・・・・」

「―――――受け入れるんや、現実を」

377 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:40 ID:???
そして、その日。
ファイズギアを含む三つのベルトすべてがスマートブレイン前社長の手によって奪い去られたことが
スマートブレイン社の上層部各位へと伝えられた。




Open your azu for the next Φ'z ------[ちよ-chiyo]

「ベルトの行き先は?」

「少なくとも二本はスマートブレイン会長の娘、美浜ちよへと送られたと思われます。
現在確認されている位置は、ファイズギア、ガンマギア共に沖縄。カイザギアは現在調査中です。
おそらく、そちらは前社長の手によって誰かに送られたと思われますが・・・・・・」

「そうですか・・・では、早々に取り返さねばなりませんね―――――我々のベルトを」


「お願い・・・うまく、行って・・・」

『COMPLETE!』

―――――戦わなければ生き残れない!

378 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:42 ID:???
てな感じの第三章 
四章はライダー編ってことになるのかなー、と。

・・・あずまんが龍騎のほうも誠意努力中ですよ?

379 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/10/25(土) 23:44 ID:???
そういえばすでに450KB超。
新スレを考えなければならない季節ですが、ここに新たに立てるのか、それとも・・・・・・?

380 :◆f.SwudF.K6 :2003/10/28(火) 13:55 ID:???
ミネルヴァの梟さん第三章乙!です。

己の変化に苦悩しながら逃走を続ける神楽と恩師の裏切り、そして再会…
仮面ライダーの深い部分が圧縮されている第三章、堪能させてもらいました。
グッジョブ( ゚∋゚)b

>「わたしは・・・・・・」〜 「いらないって言ってんだろ!」
自暴自棄になりつつある神楽…切ない・゚・(ノД`)・゚・

>「何でもできるはずなのに、実際は何もできない。
>完全な身体の自由の中の完全な精神の束縛。それが、孤独」
…オルフェノクの中の人も大変ですねー

>みなもの掌の中から、みなもが先ほど神楽の目を盗んで用意した白い粉がさらさらとビールの中に落ち、
>そして瞬く間に融ける。
一服キタ─wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜─ !!!

>「―――――受け入れるんや、現実を」
大阪も大変だったというのがひしひしと伝わってくるこのセリフ、好きです。

次回予告の地名を見て思わず笑いが漏れてしまったのは内緒です(w
ミネルヴァの梟さん、第四章期待しています。勿論、いらだとばるさん
や◆5KxPTaKinoさんの作品も喉から手が出る勢いで期待していますYO!

次スレは…大阪板でも仮面ライダー板でも大丈夫です。
私個人としては仮面ライダー板を盛り上げたいので、仮面ライダー板のSSスレ
を利用してもらえたらちょと嬉しいかな。
(´ー`)はっはっは

381 :名無しさんちゃうねん :2003/10/29(水) 23:52 ID:8p7iZ3zA
ダー ダー ダ〜!!



じゃ〜ん わたしでした〜

382 :名無しさんちゃうねん :2003/10/30(木) 12:16 ID:???
_| ̄|○…どうしてあげるんですかぁ……

383 :◆5KxPTaKino :2003/11/01(土) 01:53 ID:???
ミネルヴァの梟氏乙であります|/゚U゚|

飛ぶオルフェノク……誰だろう
ゆかりとにゃももオルフェノクか……
スマートブレインの根っこは広いで
三本目のベルトはγか……どうなることやら。


次スレはどっちでもいいかなー

>>381
いや わかってるって

384 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :2003/11/01(土) 20:57 ID:???
ご無沙汰ッス! いらだとばるです。ちと忙しくて、続きが中々書けませんが、生きてます!
江島教授のように「…わたしのせいじゃないんだ」と街中を彷徨いたい今日この頃です(w
とりあえず、感想だけでもアプさせていただきます。

◆f.SwudF.K6 氏 乙です! 鷹アクセル、凄かったッス!

◎38話&39話
 うう、新・保管庫が見れへん……。真っ白や。
 でもアップされた当時にはちゃんと読ませていただきました。掲示板上ではできない機能を使っ
た演出が良かったです!

◎40話
>王蛇の運転技術に翻弄されて
ゆかり車ならぬ、ゆかりシューターの恐怖!
 
>「キューちゃんこのままで行くのだ」
 藁他。智らしいネーミングだ。シューターごとファイナルベントも、やはり智らしい!

◎41話。
 神楽の戦った相手を大阪と見抜いた暦、頭イイッ!
 自分のことを覚えていてくれたことで、大阪との戦いに躊躇する千尋……あず原作での「忘れら
れたキャラ」ぶりを考えると、納得です。

◎42話。
>「メタルゲラス、あの子を追いかけて我慢できなくなったら私を呼びなさい」
 な、なんかエチィ命令に見えたのは私がエロエロな男だからですか〜(w

 そして、あまりにあっけない暦の死が……泣けました。

◎43話
> 誰もが等しくドラグレッダーの力が込められた炎の雨の前に沈黙した。そして
> 知ったのである。1人の戦士が戦いを見下ろしていたことに…
 このシーン、実写だったらどんなアングルからどう撮られるのか想像して悦にひたりますた。マ
ジで名場面だと思いますよ。

>「まだ、私は……!!」
 ち、千尋がぁ! しかも誤解の末に。不憫な娘や。

◎44話
>【第44話 : 洛陽の海】
 えっと、これは「落陽」ですよね?

>「…バイバイ…バイオグリーザちゃん…」
 お、大阪さんまでもがっ! でも、海を見ながら息絶えるシーンは美しい!! 
彼女の死を看取るグリーザもいい味出てました。

◎45話
 オーディンVSオルタ零! 室内ということを利用しつつ戦うオルタ零がイイッ!
 二つの違う場所での出来事がうまく関係し合ってオーディンの死、黒ちよの完全化へと達する
展開は本当に上手い! 感動しますた!

385 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :2003/11/01(土) 21:00 ID:???
ミネルヴァの梟氏、乙です!

◎第二話[覚醒-awaking]
 相変わらず冴えてますなー。描写といい、展開の妙といい。
 特に神楽が彼女らしさゆえに翻弄されてゆく様がいい味出てます。私も見習いたいです。

> 大怪我に入院と言う決定的なブランクがあったにもかかわらず、退院後の最初の水泳であっさり
>と 自己ベストタイムを叩き出し
ふと『アギト』の葦原涼=ギルスを思い出しました。

>216 
「暗転・BLACK-OUT」のみで一レス! これは良い効果を出してます。

◎十八章
 香川と木村……二人にどんな過去の経緯が? 彼らが酒を酌み交わして語り合うシーンが見たい。
東條と仲村も登場し、今後どんな活躍(?)するかも楽しみです。

◎第三章[裏切り-betray]
 あれ、「話」でなくて「章」に変えたんですか?
 それはさておき……
 嗚呼、神楽がどんどん悲惨なことに。にゃもにまで裏切られて……。
 肉体でなく、心理的に追い詰めて絡め取るSB社の狡猾さには((((((((;゚Д゚))))))))です。
 次回、対抗勢力の登場か? 


◆5KxPTaKino 氏、乙です!

◎【それぞれの冬】第9回  金色の鬼
 冒頭の場面、エッセイ調で上手い! 日常の描写がいい味だしてます。おかげで後藤というキャ
ラに感情移入できました。文章にも淀みがなく、すらすら読めますし。
 後半の戦闘シーンもテンポがよくてイイッ! 鳥系ライダー同士の対決でしたね。 
 そして、いよいよ美浜ちよ登場ですか。続きが楽しみです。



P.S.
次スレの置き場所については、私はどちらでもかまいません。そこが、マターリとSSを書き続け
られる場所ならば♪

例によって私のSSは長いので(w アプは次スレになってからにしようかと思ってます。
ではでは。

386 :◆f.SwudF.K6 :2003/11/02(日) 11:40 ID:???
>>384
いらだとばるさんハケーン。忙しさに負けるなーヾ(´ー`)ノ

> えっと、これは「落陽」ですよね?
おお、本当だ。38話〜45話のコメントと落陽の指摘ありがd♪

>うう、新・保管庫が見れへん……。真っ白や。
保管所についてですが、実は私も真っ白で表示されるので困っているのです。
以前までいた中の人はどこに消えたのでしょう…

とりあえずこちらにアドレスが変更されたと聞いたのですが…真っ白や(;´ー`)
http://azuhawk.nce.buttobi.net/index.html

只今ぶっとび、ねっとに問い合わせ中。1週間経過しても真っ白いページのまま
でしたら移転しますのでそれまでちょとお待ちくださいです。

387 :ミネルヴァの梟 ◆pXyy/aAePc :2003/11/02(日) 20:41 ID:???
いらだとばるさんに言われて初めて第三章になっていることに気付いたり・・・シマッタ

鷹さん、保存のほうは「話」でおねがいします。
もっとも保管所も。・゚・(ノД`)・゚・。 

とりあえずSSもがんばるです。
新スレは・・・まぁ保留でいいですかねー。
いざとなれば仮面ライダーSSスレもあるし。

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