世の中のすべての萌えるを。

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スレッドが大きすぎます。残念ながらこれ以上は書き込めません。

【あずまんが】SS書きの控え室5

1 :◆.B5vIcoKkk :2004/07/29(木) 06:25 ID:???
 ストーリーの構成、キャラの造り方、言葉の使い方など、あずまんがのSSや
小ネタを作成する上で困ったことや、悩んでいること、工夫していること等を話し合う
スレです。
 また〜り楽しんでいただければ幸いです。
 ここで新作をUPすることも可です。

★主な注意事項
1. sage進行でお願いします。
2. 対象範囲は「あずまんが大王」及び、連載中の「よつばと」とします。
3. 他人の作品を善意であっても批評しないでください。(自分の悪いところを
教えてくださいというのは可です。)
※その他の注意事項は、>>2以降で記載します。

287 :メルビィ来日 :2004/10/31(日) 23:54 ID:???
百合子と翔が接触した者は目を青く光らせており、顔は昆虫を彷彿とさせる。
クワガタがそれに近い。体は人間のそれと変わりなかった。明らかにこの地球の人間ではない。
人数は大体のところ7人といったところだろうか。
今、彼女達がいるのは貨物列車が行き交うヤードだった。その中の一つの建物に入ってるのだ。

「試すってどういう事かしら?」
そのやりとりの間に百合子はデスブリンガーの片方を翔に渡していた。

「言葉どおりの意味だ。我々をねじ伏せる事が出来れば話してやろう」
リーダーと思われる男は他の連中と違い、目が緑だった。
リーダーが指で指示をすると一斉に襲い掛かってきた。とっさに翔は彼らから離れる。
彼らは三人ずつに別れ、翔と百合子に迫る。百合子を狙ってきた方は三人で
同時に光線銃らしきものを取り出して発射する。

「甘いわ!!」
百合子は右手に装着したデスブリンガーから『リフレクターシールド』と呼ばれる
防御シールドを展開させ、攻撃を跳ね返す。
跳ね返った攻撃をくらって二人は地面に倒れこむ。
もう一人は敢然と百合子に攻撃を仕掛けるが、百合子は彼の攻撃を腕で
ガードしてミドルキックを腹に決めてよろめかす。

「あたし鬼ごっこはあんま得意やないのに〜」
翔は逃げながら、百合子から与えられたデスブリンガーから『フォトンブーム』を
発射して追跡してきた者達を吹き飛ばす。しかし、彼らもしぶとくそれだけでは起き上がってくる。
とうとう翔は一角に端に追い詰められてしまった。

「百合子お姉ちゃん!!」
翔は百合子に向かってデスブリンガーを投げ、コスモストーンを取り出す。
百合子もそれを受け取る。そのスキをつかれて、起き上がった二体に腕を掴まれ、
地面に投げ飛ばされる。うつ伏せに倒れる百合子。そこにもう一体が迫る。

「仕方がないわね!」
「しゃーない」
二人は変身アイテムにより、ウルトラマンコスモスとウルトラマンシェイドに変身した。
ただし巨大化はせず、人間大サイズのままだ。

288 :メルビィ来日 :2004/10/31(日) 23:55 ID:???
「やっとその姿になったか」
とボスは呟く。

「でやっ!」
コスモスに襲い掛かった三人はコスモスの掌打を腹部に受け、大きくのけぞる。
二人は反撃してくるが、コスモスはそれを受け流し、後ろからの掌打でうつぶせに倒す。

「だぁぁぁ!!」
百合子に襲い掛かろうとした一体は変身の祭に生じる光に弾き飛ばされた。
二体のうち、一体をシェイドは投げ飛ばし、追い討ちに肘うちをくらわす。

「そのウルトラマンの相手は私がする。お前達はもう一人に行け!」
ボスの指示に従い、残り三体もコスモスへと行く。

「きええええええ!!」
奇声を上げてボスがシェイドに襲い掛かる。目から光線を発射してきた。
シェイドはそれを横に転がってかわす。後ろのあったロッカーが粉々に吹き飛んだ。
ボスはシェイドを体当たりして吹き飛ばす。

六人に取り囲まれるコスモスだが、高速移動する事で彼らから逃れた。
そして片手から白い光線を発射する。コスモスルナモードがメインに使う、
フルムーンレクトであり、昂ぶった相手の感情を静める効果がある。
もっとも初めから侵略目的で作られた怪獣には効果はないが・・・・・・
効果は絶大で彼らはたちまち戦闘態勢をといた。

「はっ!!」
シェイドとボスの一進一退の攻防が続く。ボスの頭突きが決まり、シェイドはよろめく。
そこに光線が再び飛んでくるが、シェイドは相手の後ろにジャンプして回り込み、
そこから顔面に何度もストレートパンチを入れて最後に『シェイドストラッシュ』を
くらわしてボスを地面に倒す。

「待て!我々の負けだ。君達が強いことを認めよう」
さらに攻撃を仕掛けようとするシェイドを手で制し、ボスは言った。

「それではどういうことか聞かせてもらいましょうか?」
「何であたしらを襲ったん?」
シェイドとコスモスは変身を解き、百合子と翔の姿に戻った。

289 :メルビィ来日 :2004/10/31(日) 23:56 ID:???
「いいだろう。我々はゼラックという星からやってきた。地球に逃げ込んだ
犯罪者を捕らえる為に後を追ってやってきたのだ」
ボスは自らの正体を語る。

「あなた達に襲い掛かったのは申し訳なく思っています。しかし、どうしても
必要な事だったのです」
と、部下の一人は自分の非を詫びた。

「ゼラック星人?」
とかおりんは千尋の言葉を繰り返し言った。

「うん。灼熱の惑星カディンとゼラック星は交流があるみたいなの。ただカディンの住人に
比べてゼラックの人間は問題のある住人も多くて、今回の騒ぎは多分その
一部の人間の仕業だと思う」
「で、目的は何なんだ?」
「多分だけど、彼らは闇の商人的みたいなものだと思う」
「この子をどこかに売り渡すって事・・・・・・・」
消え入りそうな声で榊は呟いた。

「ひでぇなそれ。許せねぇよ!」
神楽は憤慨する。

「我々としてもこれ以上カディンの住人と関係をこじらせたくない。
だから奴等を追っているのだ」
ちなみにカディンの住人は炎のように真っ赤な体をしているという。

「それで私達を試したという訳ね」
「そうだ」
「なあ百合子お姉ちゃん。もしかしたらお姉ちゃん達・・・・・・・」
「そうね。連絡してみるわ」
百合子は携帯電話を取り出し、智達に連絡を入れる。

「ん?電話だ。百合子からだ」
「あいつが電話かけてくるなんて珍しいな。何だろう?」
智の携帯が鳴り、智は電話に出る。そして事の成り行きを聞く事になる。

290 :メルビィ来日 :2004/10/31(日) 23:58 ID:???
「何だか複雑やなぁ」
電話の内容を聞いた歩がそう呟いた。翔が関わってるのは正直意外だったと思っている。

「とにかく一刻も早く百合子ちゃん達と合流しましょう!」
「いやぁ、それはもう手遅れみたいだよ。外を見てみな」
メルビィが一階の方に視線をやると、そこに黒服の男達が玄関にいた。

「そこにいたか。見つけるのに苦労したぞ」
「あなた達はゼラック星人ですね。この子を狙う目的は何なんですか?」
「ほう。知っているのか。ならばこの姿でいる必要もないな」
といって、彼らは変身を解いた。その姿は翔達が接触した星人と同じだった。
ただし、目の色は異なりボスは赤で、部下達は黄色である。よく見ると人数が8人に増えていた。

「我々の目的はそのザラドーガをカプセルボール用の怪獣とする事だ。
この商売は中々ボロいものでね」
「カプセルボールってなんだい?」
「怪獣を封印して自分のパートナーとして使えるものです。ゆりゆりが一個
宇宙人から譲り受けたとかで赤いのを持ってます」
メルビィの質問に千尋が答えた。その宇宙人は百合子に渡したものの他に
もう一個カプセルボールを持っていた。最もそれが元でトラブルが起こってしまったのだが・・・・・

「これを欲しがっている宇宙人は結構いてね。以前にもエレキングとかいうのを
買っていった異星人がいたよ」
「でもそれは正式に許可を得ているものではありませんね。そうでなければ、
カディンと関係がそこまでこじれたり、追手が来る事もないはず」
「シザース星人のようにまわりくどい事をしていたら、商売あがったりなんでね。
カディンの連中は騒ぎすぎだ。たかがザラドーガの1匹や2匹で、我が惑星の連邦警察も同じだがな。
奴等のせいでそいつを地球に取り逃がしたのだからな。全く迷惑な話だ」
「よくしゃべる奴だな」
暦はボソリと呟く。

「とにかくそいつを引き渡してもらおうか。そうすればお前達に危害は加えない」
「断ります!あなた達にこの子を渡す訳に行きません!」
「どうやら少し痛い目に会わないと分からないらしいな。やれ!」
「はっ!」

291 :メルビィ来日 :2004/10/31(日) 23:59 ID:???
交渉が決裂したと見てゼラック星人は自宅へ乗り込んできた。

「どうすんだ?あたし等今回何も装備持ってないぞ!」
「かといってまともに格闘して勝てるとも思えないし・・・・・・」
智と神楽はちよに振り向いて尋ねる。

「そういう時はここを使うんだよ」
メルビィは頭の部分をさして、言った。

「せやな、ここはあたし等にとってマイホームやからな」
「それを言うならホームグラウンドだ」
歩のボケに珍しく榊が突っ込む。

「それよりも私と歩が最初に出て二人ぐらい惹きつけるから、残りを頼んでいいかな」
「あたし等はこれで何とかするで〜」
何か策があるかのように歩と榊の二人は提案する。それはもちろん・・・・・・・

「分かりました。残りはこっちで何とかします。では行きましょう」
ちよとメルビィの中で作戦が決まったらしく、それぞれのメンバーに耳打ちする。

「それじゃあ作戦開始と行くか!」
メルビィの声を合図に作戦が開始された。

「ん?いたぞ!」
ゼラック星人のボスは榊と歩の姿を見つけた。その途端、二人は奥へと逃げた。

「二人ほど、奴等を追え!残りはザラドーガ捕獲しろ!」
残った部下は階段を上る。そしてちよ達がいる部屋に辿り着いた。ドアを
開けるといきなり金属バットで顔面を殴られ、吹き飛ばされる。後ろの二人が巻き添えで倒れこむ。
智と神楽であった。どこにそんなものがあったのかは分からないが・・・・・・・
この二人と暦以外、この部屋にはいなかった。

「へっへっ〜ざまあみろ!」
「悔しかったら追いかけてみな〜」
「もう一つおまけだ〜」
暦が何か投げるとそれから煙が発生し、部屋全体を包み込んだ。

292 :メルビィ来日 :2004/10/31(日) 23:59 ID:???
「くっ、どこ行きやがった!!」
煙が消えた時、彼女達の姿はなかった。しかし、窓からロープが見え、それが一階に伸びていた。

「バカめ!」
彼らは二階から飛び降りる。地面に着地するとちよとメルビィの姿とちよの姿があった。
ちなみにちよは忠吉に乗っており、その手にザラドーガを抱いていた。

「大人しく観念しろ!貴様のような貧弱な体で我等にかなうと思っているのか!?」
それにかまわずちよは逃げる。それを追うゼラック星人だが、左右から網が飛んできた。
不意をつかれて、彼らはその網にからめとられた。横からかおりんと千尋が出てきた。

「こんな作戦でもひっかかってくれるものなのね」
「こんな作戦だからこそじゃない?」
「どうだい?HOLYとしてでなくてもやれる事はあるだろ?」
そこに暦たちも合流する。

「そーれ!!」
メルビィは彼らを蹴飛ばしてから逃げていく。

「きぃぃぃぃぃ!!」
その頃、榊と歩は二人の星人をおびき寄せていた。彼らの拳を榊は歩を抱えながらかわす。
既に二人は外に出ており、星人のパンチは地面にめり込んだ。

「歩!」
「分かってるで〜」
榊はシャインリングを、歩はジャストランサーを取り出し、ウルトラマンレイと
ウルトラマンジャスティスに変身する。コスモスとシェイドと同じ様に巨大化せず、
等身大の大きさのままだ。

「な!?」
「ウルトラマン!?」
二人は驚いていた。そのスキを付いて、レイは膝蹴りと投げのコンビネーションで、
ジャスティスは頭への肘うちで星人を倒れさせる。
そして二人はそれぞれ別の方向へと高速移動する。

293 :メルビィ来日 :2004/11/01(月) 00:01 ID:???
網をはられた四人のゼラック星人はそれを打ち破った。

「くそ、あんなんじゃやっぱりダメか!」
元々捕獲が目的だったので星人を倒す為の作戦ではないのだ。
ちよとメルビィを先行させているため、彼らと向き合ってるのは暦、智、神楽、
かおりん、千尋の五人である。

「だぁっ!」
そこにレイが割って入る。レイはたちまち四人のゼラック星人と交戦状態となる。

「レイ!」
神楽はほっとした表情を浮かべる。レイは首で先に行くように指示する。

「ちよちゃん達と合流しろって言ってるんだ」
「よし、早いとこちよちゃん達に合流しようぜ!」
暦たちはこの場を後にする。

「えいやぁ!」
レイはダブルラリアートで二体を地面に引き倒す。しかし、後ろから二体に抑えられる。
残る二体は暦達を追おうとする。

「でらぁっ!!」
レイは体から高圧電流を発する『ボディスパーク』で二体を振りほどいた。
感電して地面に倒れる二体。そして大きく空中で一回転し、先行した二体に立ち塞がる。

「ぎぃぃぃぃぃ!!」
二体はレーザーを放射する装置でレイを攻撃する。しかし、レイはそれを素早い身のこなしでかわし、
逆にカウンターキックをくらわせる。

ちよ達の進む先にはゼラック星人ボスが先回りしていた。
じりじりと迫るボス。

「愚か者め、逃げられると思っているのか?さあそれをこちらに渡してもらおうか」
しかし、そこにマヤーが現れ星人の顔を引っ掻いた。
だが、すぐに振りほどかれてしまう。

294 :メルビィ来日 :2004/11/01(月) 00:03 ID:???
「こしゃくな奴め!」
だがそこにメルビィが覆いかぶさりボスを地面に倒す。

「ちよ、早く行くんだ!」
「でも・・・・・・・」
「邪魔だ!!」
メルビィは吹き飛ばされる。地面に叩きつけられる所をジャスティスが助けたのだった。

「ジャスティス!!メルさんを助けてくれた」
「サンキュー。感謝するよ」
ジャスティスは地面にメルビィをゆっくり降ろすと、ゼラック星人と向き合う。

「まさか貴様まで邪魔するとはな。どいつもこいつも余計な真似を!!」
赤い目をぎらつかせてゼラック星人のボスは襲い掛かってきた。
彼は軽い身のこなしでジャスティスを翻弄する。そして地面に着地するや否や、
ジャスティスに目から赤い光線を出してジャスティスを地面に倒す。

「せいやぁ!!」
ジャスティスは次の攻撃をかわし、星人を投げる。しかし彼は軽々と着地してしまう。
そしてその素早さを利用してあたかも分身してるかのように多数の残像を映し出す。
ジャスティスは攻撃するが、外れて逆に手痛い反撃をくらってしまう。
後ろから蹴られたり、体当たりをくらってしているのをしているうちに
胸のカラータイマーが点滅を始めた。

「はああああ、でやぁ!!」
ジャスティスはクラッシャーモードへとチェンジする。

「えやあああああ!!」
レイは全身を回転させて小型の竜巻を発生させて、全員を吹き飛ばす。「ローリングスクリュー」である。
これで六人は動かなくなり、最初にのした二人が追いついてきたが、これも片方には
アッパーカット、もう一人にはかかと落としをくらわせる事で片付ける。
レイのカラータイマーも点滅を始める。そしてレイはテレポーテーションを使う。

「ヘアッ!」
ジャスティスは透視光線で本体を見抜き、掴みかかって地面に叩きつき、
起き上がった所をジャスティススマッシュで攻撃する。

295 :メルビィ来日 :2004/11/01(月) 00:05 ID:???
「ぐっ!おのれ!!」
よろめきながらも星人は赤い光線で攻撃するが、ジャスティスはそれを体で受け止めて無効化する。

「そこまでだ!大人しくしろ!!」
そこにゼラック星人の追跡隊が現れ、ボスを包囲する。

「どけ!貴様等に邪魔はさせん!」
ボスはメルビィの抱えてるザラドーガに狙いを定め、奪おうとする。
しかし、そこにコスモスとシェイド、そしてテレポートしてきたレイが姿を現す。
さらに幼きザラドーガが小さな火球を吐いてボスから逃れようとする。
そして追いついてきた他のメンバーも姿を現す。彼女達はレイが倒した部下達を
縛って連れてきていた。

「どうやらここまでのようだな。さすがに俺も四人のウルトラマン相手に
勝てるとは思っていないさ。俺もヤキが回ったもんだ」
ボスは観念して、連邦警察の人間に逮捕された。そしてボスは特殊な迷彩を
施して隠していた宇宙船に部下達共々護送された。その後で各ウルトラマン達は姿を消した。

「ご協力感謝いたします。あなた達のおかげでザラドーガを保護する事が出来ました」
「いえ、私たちはそんなにお役に立ってませんよ。ウルトラマン達のおかげですよ」
「照れるなよちよ。あんた達がいたからこの子を守れたんだから」
謙遜するちよにメルビィは頭を撫でる。そしてザラドーガを引き渡した。

「あれ?もう終わったん?」
「お姉ちゃん達もやっぱ一緒やったんやな?」
「それじゃゆりゆり達も?」
「ええ。巻き込まれてしまいましたわ」
ちよ達の後ろから歩、榊、翔、百合子の四人が姿を現した。

「おー翔に百合子じゃないか。お前らも一緒だったのか」
呑気に神楽はそう言った。

「ともあれ我々はこれにて失礼します。カディンやゼラックの者達に
あなた方の事を伝えておきましょう」
敬礼をした後、彼らも宇宙船に乗り込み、自分の星へと帰っていった。

296 :メルビィ来日 :2004/11/01(月) 00:06 ID:???
「行っちゃったね」
「ええ」
上空を見上げながらかおりんと千尋は呟いた。

「結局あたし等、今回HOLYとして活動しなかったな」
「まあいいんじゃないか。たまにはこんなのもあったって」
互いに軽く笑いあう智と暦。

「久し振りね百合子。それにそっちは初めましてかな?翔ちゃん」
「ええ、メフィラスの時以来ね、メル」
「初めまして〜メルビィさん」
メルビィは再会と初めての出会いに二人と軽く抱き合った。
それがメルビィ流の挨拶なのだった。

「あ、いたいた。もう探しましたよ百合子先輩!」
「翔ちゃんもここにいたのね!」
「もう二人して勝手にどっか行くなよな!」
今度は風香と美空と瑠奈が現れた。

「ごめんな〜美空ちゃん、瑠奈ちゃん。百合子お姉ちゃん、帰るで〜」
「ちょっと待って。その前にメルに見せておかないと。私達こういう関係なの」
といって百合子は智に抱きついた。

「くけー!やめろ〜何がこういう関係だ〜!?」
「へぇ、そうなのかい?」
「メルも納得してんじゃねー!!離れろ〜」
「一応やっとくか。ダブルチョーップ!!」
百合子の額に久々に暦のダブルチョップがヒットした。

「久々に効いたわ。すっごい痛い!」
「先輩、そんな事してないで行きますよ!もうこんな時間なんですから」
額をおさえながら時計を見るともうかなり遅い時間帯になっていた。

「そうね。そろそろ帰りましょう。それじゃあメル、また何かあったら会いましょう」
「さようならや〜メルビィさん」
「ああ。その時を楽しみにしてるよ」

297 :メルビィ来日 :2004/11/01(月) 00:07 ID:???
去っていく百合子達を手を振ってメルビィは送り出した。

「ごめんなさいメルさん。せっかくの休みをこんな事に巻き込んでしまって」
「ちよが謝る事ないさ。それにあたしは随分楽しんだわ。何てったって四人の
ウルトラマンを生でこの目で見れたんだからね。むしろ感謝してるよ」
申し訳なさそうにしているちよにメルビィはニッコリ優しく微笑んだ。

「なあなあ、せっかくちよちゃんの家に集まってるんやし、今日はちよちゃんの
家に泊まっていかへん?」
「うん、そうしよう。怜香さんに連絡入れてくる」
「よーし、そうと決まったらゲームやろうぜゲーム!」
「神楽がそういうと思って用意しておいたぞ!」
懐からゲームを取り出す智。どうやら多人数で楽しめるボードゲームの類らしい。

「そんなもんしまってんなよ」
と突っ込む暦。

「いいね、あたしも参加させてくれよ」
「面白そうだから私もやりたいな」
「私も負けないよ」
「じゃあそれをやりましょう」
メルビィ、かおりん、千尋も参戦表明する。マヤーは疲れたのか榊の腕の中で眠っていた。
と、その時インターホンが鳴り、ちよが出てみるとそこにはゆかりとみなもがいた。

「ゆかり先生、黒沢先生一体どうしたんですか?」
「帰りがけにここを通ったら、電気がついてるから寄ってみたのよ。
みんないるとは思わなかったよ」
「私は付き合いって事でね」
「先生かい?そりゃあ自己紹介しなくちゃね。初めまして、ちよのホストファミリーの
メルビィ・クリスティです」
メルビィは丁寧にお辞儀して挨拶する。

「あたし、谷崎ゆかり。高校の頃のこいつらの担任だった。まーよろしく」
「ちょっとゆかり!そんな適当に挨拶しなくてもいいでしょ!こちらこそ
初めまして黒沢みなもです。それにしても日本語上手ですね」
「ああ、ちよのおかげさ」

298 :メルビィ来日 :2004/11/01(月) 00:18 ID:???
するとゆかりが急に英語でメルビィに話しかけた。メルビィも英語で返す。
しばらく二人で盛り上がってやがて互いに笑いあった。

「なあ、ちよちゃん。ゆかりちゃん達何話してるんだ?」
「私も気になる」
「い、いや、そのー」
「ちょっと言いづらいよな」
智と神楽に質問され、言葉を濁すちよと暦。

「ねぇ、一体何の話してるの?まさか前みたいに
『私の国でも体育教師は頭が悪い』とかじゃないでしょうねぇ」
「違う違う。あんたが竹田先輩に・・・・・・」
「何の話しとんじゃー!初対面の人間に対してー!!」
「いやー悪い悪い。つい笑っちゃったよ」
この後、メルビィは智と神楽にも教えた。大笑いが起こった。

「ちょっとメルビィさん!」
「まあまあいいじゃないか。彼女達だけ知らないのも不公平だし」
「そんな事よりあたしもゲームに参加させろ〜!ゆかり先生は強いわよ!」
「ああもう。こうなったら私も参加させていただくわ!」
そういう訳で二人も加わって夜遅くまでゲームをする事になったのだった。

そして翌日――――
メルビィとちよは一緒に向こうへ戻る事となる。行きと同じように見送りを
する事になった面々。ゆかりとみなもは学校の為いない。

「ちよとは一緒に帰るけど、あんた達とは会うのはずっと先になりそうだね」
「今度会った時はあたしがゲームで勝つ」
「メル、ゲーム強かったしな」
「さよならや〜」
「また新しい作品待ってます!」
「楽しかったです」
「さようならメルビィさん」
「健康に気をつけてください」
それぞれ別れの挨拶をする面々。

「ああ、みんなも元気でね」
メルビィはそう言って踵を返し、発着する飛行機へと歩いていった。

「とっても楽しそうです何よりですメルさん」
「そうだね。日本に来て良かったよ」
飛行機の中でちよとメルビィはそんな会話を交わしていた。

第41話 終    第42話へ続く

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