世の中のすべての萌えるを。

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スレッドが大きすぎます。残念ながらこれ以上は書き込めません。

【あずまんが】SS書きの控え室6

1 :◆5xcwYYpqtk :2005/02/03(木) 23:43 ID:???
 ストーリーの構成、キャラの造り方、言葉の使い方など、あずまんがのSSや
小ネタを作成する上で困ったことや、悩んでいること、工夫していること等を話し合う
スレです。
 また〜り楽しんでいただければ幸いです。
 ここで新作をUPすることも可です。

★主な注意事項
1. sage進行でお願いします。
2. 対象範囲は「あずまんが大王」及び、連載中の「よつばと」とします。
3. 他人の作品を善意であっても批評しないでください。(自分の悪いところを
教えてくださいというのは可です。)
※その他の注意事項は、>>2以降で記載します。

439 :LIBRO 7 :2005/04/16(土) 01:04 ID:???
第二部「夏の祭典」

8月2日・0900・栃木県中禅寺湖畔
「いい景色ですね〜」夏休み、美浜ちよ・春日歩・水原暦・滝野智の四人は旅行で栃木県日光の中禅寺湖畔のコテージに休暇に来ていた。
「こんなんやったら榊ちゃんも誘えばよかったのにな〜」
「しょうがないですよ大阪さん。榊さんはなんだか先約が入っていたみたいですし・・・」
「神楽は大学の部活で忙しいし、かおりんはなんだか用があったみたいだ。電話口でゼミの合宿とか言ってたかな?千尋は千尋でサークルの合宿らしい。」よみが飲み物を2人に渡しながら言った。
「後でこのあたりを散歩しようぜ!」ともがいつものごとく元気に言った。
「はいはい分かったから。」

同時刻・群馬県相馬原陸自駐屯地・第十二師団司令部
陸自第十二旅団、この部隊は北関東の警備・防衛・災害派遣を主に行う部隊である。その部隊は完全にヘリコプター化され、「空中機動旅団」として活躍している。その部隊の司令官である神崎陸将補は自分のデスク上で唸っていた。
「どうしましたか?」作戦幕僚の柏木優(かしわぎゆう)3等陸佐が部屋に入ってきて神崎に言った。
「いや、今のところはどうってこと無いんだが・・・ATDFからの要請は知っているな?」
「ええ、山岳地域なかんずく福島・栃木・群馬県境を中心に警戒してほしいとのことでしたね?」
「その通りだよ。第六師団はなんと言ってきている?」
「連中にはそこまでできないでしょう。偵察ヘリの機数を考えると・・・」
「結局我々がやるしかないか・・・で、現状は?」
「そう簡単に見つかれば問題ありませんがね。なかなか困難です。」
「任務が難しくなればなるほど燃えるというものじゃないかね、あん?柏木三佐。」
「はぁ・・・」柏木はただ頷くしかなかった。この柏木三等陸佐は対バードン戦においてUH−60JAヘリにAMBを持って乗り込んだ男である。今は第十二師団の作戦幕僚である。
「で、我々の問題は?」
「万が一に備えて部隊を待機させることだ。重大な問題として、山間部であるがゆえに部隊の展開が真にもって困難であるということだと私は考えるが・・・」
「そうですね。山間部ですと車両部隊の展開が困難であることが想定されます。」
「柏木君、そのために我々には“あれ”がある。」”あれ“とは、防衛庁技術研究本部(技研)と平井重工業、三菱重工業や住友重工業といった国内きっての航空・防衛産業が開発した93式メーサー対地支援攻撃機(93式攻撃機)である。
両翼にメーサー砲を搭載しさらにASM(対地・対艦ミサイル)を搭載している。さらに機首にはレーザーバルカン砲を搭載しており、世界最強の戦闘機を欲しい侭にしている。
しかも、価格は安く押さえることに成功しているのでアメリカなどからの発注が来ていた。
「山岳地帯だからな。そのことを考慮に入れつつ私は朝霞と市ヶ谷に応援要請をしたよ。
92式メーサーバトルタンク(MMBT)と93式ツインメーサーバトルタンク(TMBT)、95式メーサーバトルタンク(IMBT)に90式メーサー殺獣光線車(MBBT)だよ。」
「なるほど、それらなら山岳地帯でも有効に対処できますね。」
「山岳地帯であるのならば、ヘリとレーザーで効果的な対処が可能であると私は考えている。相模湾で第一師団がやったのは非常に有効だった。しかしね、我々にはその土地が無いかもしれない。そうなれば・・・」
「RMAのコンセプトのひとつ、三次元的な戦場、バトルフィールドの構築ですね。我々がその尖兵となるわけですか・・・」
「その通りだよ、柏木君。」小笠原財閥の次期跡取りと期待されていた男に向かって神崎は声をかけた。
「で、作戦のコードネームはあの大橋閣下のことですからすでに決まっているんでしょうね?」
「作戦名は・・・「ヒメマス」「ニジマス」のマス作戦になると言ってきておる。まあ、実施はまだまだ先だわな。」

440 :LIBRO 7 :2005/04/16(土) 01:05 ID:???
1130・栃木県中禅寺湖畔
「いい天気になったな〜」歩はそうちよに言った。
「そうですねー、すっかり晴れてさっきまでの霧が嘘のようです。」
「でも気を付けろよ。山の天気は変わりやすいって言うしな。」
「大丈夫だってよみー。」そういいながら4人はハイキングに出かけた。その後をぴったりとついているICSAの監視の者に4人は気づいていなかった。
「コンドルよりワシへ。カナリアはヤマへ出かける。繰り返す、カナリアはヤマへ出かける。」
「コンドル了解。引き続き監視を続行せよ。」
「ラジャー。」

同時刻・東京都品川区天王洲アイル
東京の臨海副都心の一角にある天王洲アイル、その一部に大河内総研の東京支社がある。ここで行なわれているのはすべてのマーケットのモニタリングと相場取引、政府関係機関との情報収集である。
「で、オイルはどうなっているのかね?」
「NYの取引で一バレル50ドルを超えましたね。こいつは急上昇ですよ。」
「なるほど・・・日本市場の不安定化が引き金だな。国債と為替はどうなっているかね?」
「あまり急激な変化はありませんね。無論あっては困りますが・・・」東京支社長は大橋慎平理事長の腹心の安本由貴(やすもとよしたか)氏である。彼は経済学の博士号と政治学の修士号を持つ人物でもある。
「円の対ユーロ比は?」
「若干の円安ですね。」
「そうか・・・」そう言って安本は窓の外に広がる景色を眺めた。その景色は高層建築の20階ということもあって絶景だった。
「支社長、大橋理事長がお越しです。」秘書の安藤綾子が報告した。
「分かった。応接室にご案内しなさい。」そう言って彼は応接室に行った。
「お久しぶりです、大橋理事長。」
「その台詞は無しでしょ、やっさん。」大橋と安本はお互いにこやかに笑った。この二人の関係ほど面白いものは無い。
大橋が某大学で経済学の修士号取得時に同じ大学で博士号取得のために勉強していたのが出会いのきっかけである。大橋が80代、安本は若干30代後半で東京支社長を任されていた。
「で、今日はどうしたのですか?」
「やっさんに相談がある。今の状態で政府がウルトラマンの排除に動いた場合、マーケットはどう反応するだろうか?」
「これはまた面白い質問ですね。マーケットは、まあこれは私の分析ですがそんなに動かないでしょう。マーケットはウルトラマンを地球の安全保障の一装置と考えていますからね。その代償となるシステムがあるのならそんなに大きな影響は無いでしょう。」
「なるほど。」そう言って大橋は安藤が差し出したコーヒーに口をつけた。
「失礼します。」安藤はそう言って応接室を出て行った。
「あれは確か・・・」
「そうです。あの安藤さんのお嬢さんです。」
「早いもんでもうあれから十年以上になる訳か・・・」
「そうですね。」

441 :LIBRO 7 :2005/04/16(土) 01:07 ID:???
同じ頃、東京都武蔵野市吉祥寺の井の頭公園の入り口のそばにある焼き鳥屋「いせや」が開店の時刻を迎えていた。その店に2人の男が串焼きやモツ煮込み、キリン・ラガービールの大瓶数本を前にして話をしていた。
「あれからもう十年だな。」メガネの男がそういった。
「ああ、俺もお前も老けてしまったよ。」ランニングシャツの男がそう切り替えした。
「お前さんとこうして会うのも豊原以来だから相当会っていないな。」
「ところでお前さん、今何やってんだっけ?確か引退後は証券のトレーダーとか言ってたっけな。」
「結構数年で稼いだから今は高校の国語の教師だ。」ランニングの男がメガネの男にビールを注いだ。
「お前さんは?確か翻訳家だったな。」
「そう、翻訳のほかにもいろいろと本を書いているよ。娘と一緒に悠々自適さ。」
「ほう、娘さんか・・・娘はかわいいよな。」
「奥さん何してんだっけ?まだ医者か?」
「今はATDFの総監だよ、政府に押されてね、最も今じゃ完全に干されてしまっているが・・・」
「大橋首相の考えそうなことだ。なんたって、DPRJを崩壊させるきっかけは「怪人二十面相」作戦の結果だしな。」ランニングシャツの男がそう言って遠い目をした。
DPRJ、日本群島人民共和国に仕掛けた経済的なトラップ「怪人二十面相」作戦は市場主義の真っ只中にかの国を放り込んで政治体制そのものを崩壊させる計画であった。
旧ソ連が崩壊し、中国が市場経済に移行する過程にあって資源の無いDPRJにとっては「日本国」の支援が必要不可欠になっていた。
当時国家公安委員長の大橋慎吾現首相、大蔵省の局長だった大橋慎一郎現首席補佐官、通商産業省の課長だった大橋丈史現ATDF副総監の仕掛けた
「友好価格の廃止」つまり市場の価格で物品を支払ってくださいということは功を奏してDPRJは国家経済が破綻してしまった。
「その過程で我々は安藤を亡くしてしまった。」そういってメガネの男は自分の着ているスーツの内ポケットから一枚の写真を取り出した。
「安藤、今日は貴様の命日だ。」そういってメガネの男はグラスに入ったビールを手向けた。
「あれから俺は防衛庁を辞めて大河内証券に入って証券トレーダーとして数年働いたよ。結構な財産を築いたんだが、ふとこれからの日本を担う人物の教育がしたくてね。高校の教師になったんだな。学校では「女子高生とか好きだから!」といって隠しているけどね。」
「そうか、僕もあの後すぐにNICを辞めてね。もっともCO(ケースオフィサー)だったから英語・フランス語・スペイン語・中国語・韓国語・ロシア語が話せて理解できるから翻訳家になって世界中を飛び回ったよ。
やっぱり命を懸けないってのはいいもんだな。その過程でよつばを拾ってね。今は自分の娘として育てている。」
「お互い、いい人生だな。」そう言ってメガネの男、木村康嗣は焼き鳥を手に持って口に運んだ。その様子を小岩井修輔はじっと見ていた。
木村は防衛庁からNICに出向した大使館つきのアナリストとして、小岩井はNIC豊原支局のCOとして実際に「怪人二十面相」作戦を行なっていた。
そしてもう一人、安藤良NICのCOと行動をともにしていたがDPRJからの亡命者を逃すためにDPRJの秘密警察、国家公安局のエージェントの銃弾の盾になって殉職した。
そのことを娘の綾子は知らない。父親の死因は海外での「病死」となっているが大橋慎平大河内総研理事長が引き取る形で総研に入社したのだった。

442 :LIBRO 7 :2005/04/16(土) 01:07 ID:???
1300・栃木県中禅寺湖畔
「ともーそんなにはしゃぐな。」
「えーいいじゃんか。こっちまでおいでーだ、よみー。」
「皆さん元気ですねー、ちょっとともちゃん。そんなにはしゃぐと怪我しますよ。」彼女たち四人は山沿いの細い道を歩いていた。すぐそこはがけという結構危ないところであったのだが危なければ危ないほどはしゃぐのがともであるので・・・
「そんなにはしゃぐと崖下におっちゃうぞ!!」
「大丈夫だって。ほらほ・・・ら。」とものその言葉を最後に彼女は崖下に落ちてしまった。
「だから言わんこっちゃ無いって・・・言ってる場合じゃない!だいじょうぶかぁ!?」
「大丈夫だってよみー。」そうともは返事をするものの、彼女は草のつるにつかまっているに等しい状態だった。
「コンドルからワシへ。カナリアの一匹が転落した。救助を求める。」
「了解、コンドルへ。今栃木県警の防災ヘリを要請した。なおレスキュー隊の到着までいま少し待て。」
「了解。」そうICSAのエージェントが報告している間にも3人は何とかともを助けようと頑張っていた。
(どうすればええんやろ〜もしあたしがジャスティスに変身すれば解決やんな〜)
(それはまずい。)ジャスティスと歩はテレパシーで会話をしていた。その時、崖下からモンスターが現れた。
「こんな時に怪獣かよ!!」よみが怒鳴った。しかしその怪獣は今にも落ちそうなともを捕まえて自分の手のひらに乗せ、がけ上まで持っていった。
「あ、ありがとう。」そう礼を言うと怪獣はまたどこかに姿を消していった。無論、その様子はエージェントから報告されていた。

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