世の中のすべての萌えるを。

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スレッドが大きすぎます。残念ながらこれ以上は書き込めません。

あずまんがSSを発表するスレッド パート3

1 :名無しさんちゃうねん :2004/04/12(月) 01:21 ID:???
あずまんが大王のSSを投稿するスレッドです。
みなさんドシドシ投稿してください。

前スレッド
http://www.moebbs.com/test/read.cgi/oosaka/1070830253/


[注意]暴力・猟奇など読み手を選ぶ内容のSSは別スレッドに投下お願いします。

848 :名無しさんちゃうねん :2005/05/06(金) 23:16 ID:???
新作age

849 :ともちゃんのグチ :2005/05/08(日) 15:31 ID:???
なんかさびれてるのでネタ投下。

あのさー、私、基本的にあれじゃん。かわいい系じゃん。
かっこいい系か、かわいい系かで言うとかわいい系に属するタイプでしょ?
実年齢よりも下に見られるというか。
修学旅行で夜中パンツ下ろされるタイプってカンジ。
お前下の毛生えてんのかよ〜、とか言われて。
で、生えてるどころか、マ○コ真っ黒でその後気まずい雰囲気になるタイプっていうか。
まあ、黒くはないんだけどね。
て言うか、そんな事はどうでもいいんだっつーの。
で、この前映画を観に行ったんだよね。ゆかり先生ご推薦の「弟切草」を。
そしたらその映画、R15指定だったの。で、なんとそれに引っかかっちゃったんだから大爆笑!!!
ビーって鳴ったんだよ?いや鳴りはしないんだけど。
なんかチケット買う時、受付のお姉さんに、この映画はR15指定でして
年齢確認出来る物の提示をお願いします、とか言われちゃって。いや、マジでー。
そんなもん、完全にぶち切れ。プッツンだよ。もう、あったまきて。
アホかと。誰に口きいとんじゃと。
あのな、私はな、めちゃくちゃ講義聞くし、めちゃくちゃサークル所属してるし、
めちゃくちゃ私服で学校行くし、言うたら、ぼーぼーなんだよ。
大学生なんだよ。立派な。大学生なめてんじゃねーぞ、コラ。と。
しかも、いくらなんでも中学生はねーだろ?ボケが。
中学っつったらあれだろ、ちよちゃんとかだろ。
あんなもんと一緒にすんな、ボケが。あんな小動物とこのともちゃんを。
あのな言っとくけど、ちよすけなんかな、こちとら10秒で殺せるっつーの。オイ。
大阪なら20秒。神楽なら30秒で殺せる。
よみか、よみは10分だな。10分で私が殺される。たぶん。なんかそんな感じ。
まあいいや。くだんねー。

850 :名無しさんちゃうねん :2005/05/08(日) 16:21 ID:???
なんとかくコピペの改造っぽい気もするが……オチがワラタ。乙!

851 :名無しさんちゃうねん :2005/05/09(月) 14:09 ID:???
俺もなんか貼ろうか?

852 :名無しさんちゃうねん :2005/05/09(月) 17:13 ID:???
2ちゃんコピペをあずまんが風にするスレッド
http://so.la/test/read.cgi/oosaka/034992440/

ここで

853 : :2005/05/10(火) 17:54 ID:???


朝、目が覚めると隣に榊さんが寝ていた。

〜〜〜〜〜〜〜〜

今日は一週間に一度の授業が午後からの日だったので、読書やパソコンなど、無駄に寝る時間を遅めてから布団に入った・・・・ハズだった。
本当にそれだけのはずだった。
彼女を家に連れ込んだりしてないし(そもそも今は彼女なし)。
ナンパした女性を連れ込んだわけでもない(そんな事する度胸は無い)。
じゃあここにいる女の子は誰だ?

心地よい朝日に特徴的な目つき、すばらしいスタイルの黒髪美女が目の前にいて「あ〜榊さんだ〜」とか恥ずかしい事を一瞬思ってしまったが、これは可笑しい。
彼女は漫画の中の人物だ。
となると俺は見ず知らずの女性と一緒に寝ていた、と言う事になる。
!!?
慌てて自分とこの女性の服を確認したが、幸いどちらも乱れてもいなかった。
全く下世話な話だ。
今気がついたら、なんとこの女性子猫柄のパジャマなんぞ着てやがった。
・・・・・・・・・・・「・・・ん」
あ、起きた。
部屋を見回してるなあ・・・ヤバイ、目が合った・・どうしよう。

854 : :2005/05/10(火) 17:55 ID:???
悲鳴でも上げられるかと思ったが、この女性、ただ不思議そうに首をかしげるだけだった。
・・・・・・・・・妙な沈黙に耐え切れず、つい口を開いてしまった。
しかも「おはようゴザイマス」だと?
全く俺の頭はよほど混乱しているようだ。
おまけにこの人「ん・・・」と一言、ってか一文字。
深呼吸を一回。
軽く咳払いをしたら少し落ち着いた気がする。
「え〜っと、2,3聞きたい事があるんだけどいいかな?」
「(コクリ)」
「なぜ俺の家に?」
「・・・・・・・解らない」
「OK、じゃあ気がついたらココにいた訳か」
「(コクリ)」
「・・・・・・・・・・・・・」なんか一気に気が抜けた。
なんか色々と聞きたい事があった気がするけど、吹き飛んでしまった。
相変わらず無表情で座っているこの娘。
「あ〜、名前聞いていいかな、俺は黒澤修、大学生で一人暮らし、家族はいない」
途端、彼女は顔を曇らせ
「・・・・ごめんなさい」と
「ああ、いいって、勢いで出ちゃった事だし、だいぶ前に乗り切ったから」
そういうつもりで言った訳ではないが、ちゃんと表情がある様でちょっと安心した。

855 : :2005/05/10(火) 17:56 ID:???
それにしても、とても整った顔立ちをしている。
賢明そうな目、スラリとしたスタイル、綺麗な黒い長髪。
寝起きの目覚ましには贅沢すぎる光景に頭がノーガードになった時に、彼女の発言は俺の頭にショックを与えた。
「えっと・・・・・榊です・・」
「・・・・・・・・マジ?」
「?」
ちょっと待ってくれ、これは夢か?
・・・・・・・・・・・まんまやんけ!

「あ、あ〜・・・榊さんね・・・はは」
「・・・・・・・・?」
待てよ?もしこの榊さんが榊さんなら下の名前はどうなっているのだろう。
「下の名前って、聞いてもいいかな?」
「・・・・・・・・それが・・わからないんだ・・」
そうきたか。

「まあいいや、朝ゴハン食べながら考えよう」
なんかもうどうでも良くなってきた。

大して会話の弾む事無く食事が進んだが、面白い事に気がついた。
不思議な事に沈黙が苦痛ではない。
俺なんかだと女性と話すときに出来る無言の間は耐え難い事だが、なんと言うか彼女の場合、その場に溶け込んでいると言うか、緊迫しないと言うか、とにかく不思議だった。
・・・・・・・あ、ホントに良く噛んでる。

856 : :2005/05/10(火) 17:57 ID:???
食事中の会話でわかった事だが。
先ず、彼女はココにいる以前の記憶が無い。
もしやと思い、美浜や神楽などの名前を出してみても特に心あたりは無いようだ。
しかし一般教養や知識は人並み以上にあるらしい。
つまりいきなりこの世界にポンと出現した存在と言う事だろうか?
どうでもいい事だが、加えて無類の可愛い物好きらしい。

「学校には行かなくて良いんですか?」
ふとこんな事を聞いてきた彼女。
「ん、今日は午後の授業からだからね、榊さんは高校生くらい?」
「(コクリ)」
で高校の名前はわからないと。
全くおかしな話である。

857 : :2005/05/10(火) 17:58 ID:???
まあ、とりあえずなんと言うか、榊さんとの奇妙な生活が始まった。
当然客観的に見れば「女性と同棲」と言う事になるが、都合のいい事に生活に馴染む馴染む。
だが考えてみれば身寄りが全く無い訳で、警察にでも行こうものなら状況を説明した途端即あっち系の病院にでも連れて行かれてしまうだろうし、
別パターンとして俺が犯罪者扱いされるかもしれないと言う事で、とりあえず俺は普通の生活をおくって、榊さんは町を歩いたりして記憶の情報収集と言う生活リズムだ。
無償で世話になるのは困ると言う事で、家事をやらせてくれと要求されたが、大体の事は自分で出来るし、何より掃除なんかされるのは恥ずかしいと言う俺の意見があったので、食事と共同スペースの掃除のみと言う事でお互いに納得。
それにしても家事の手際がいい。
食事も交代でやるのだが榊さんの料理の腕に完敗し交代と言う名目で料理を教わったりなんかしている。
寝るところは勿論・・・・・別で。
客間を使ってもらっている。
何より物静かな人なのでリズムが崩れないところが有難い。
 

858 : :2005/05/10(火) 17:58 ID:???
最初は自分の服を貸していたものの、さすがに無理が出てくるので百貨店へ生活用品の買出し。
歩いていくには遠すぎるし、大型百貨店と言うものは駅の近くに無いため、愛用のバイクの出番である。
「どうかした?」
「いや〜、考えてみれば女の人乗せるの久しぶりだなあと感慨にふけっている所」
「・・・・・・・・」
「そういう目で見ない、車じゃなくて申し訳なかったねってんだ」
「いや・・・ただ初めてだから、安全運転で」
「まあそりゃそうだ、後ろにか弱い女性を乗せるんだから200キロ以上は出さないようにするよ」
「・・・・・・・・」
「・・・・冗談だって」


颯爽と走る。
都会からはなれている為、車も少なく、天気のいい日はツーリングがすばらしい。
最初はおっかなびっくりと言う感じだった榊さんも、春の風を堪能しているようだ。


「最初はとりあえず服だよね、後俺はちょいと電化製品を見てくるから一時間後にココに再集合と言う事で、と言うかせっかくだから少し周ろう」
家具売り場やインテリア用品、観葉植物などを見て周った。
ペットコナーでだいぶ長居してしまったが・・・・。

859 : :2005/05/10(火) 17:59 ID:???
2,3パターンの服と靴を買った後、諭吉さんを一枚預けて別行動。
一人ぶらぶらと電化製品を物色。
実際今のところ必要なものもなし、適当に時間を潰して、十五分前に集合場所へ向かった。
ベンチに座り二人分の飲み物を買うと、丁度榊さんも買い物を終えたようだ。
「早いじゃん、お疲れさん」
「ん、どうもありがとう」
缶のお茶を渡し、しばしの間休憩所で過ごした。

ふと、彼女が持っている荷物の中に、一際小さな袋が目に付いた。
聞くと、観葉植物売り場で妙に気に入ったので買ったそうだ。
無駄遣いして悪かったと彼女は謝ったが、植物は好きなので気にしなかった。
「行こうか?」
「(コクリ)」

地下駐車場に降りて、荷物をリュックに詰めて出発。
地上に出ると良い感じの夕日時だった。

860 : :2005/05/10(火) 17:59 ID:???
そして帰宅。
買い物の確認を済ませると、俺は風呂沸かし、榊さんは夕食の準備といういつものパターンだ。
当然俺のほうが早く終わるので、途中から榊さんの手伝いとなる。

「海老の皮むき終わりました」
「ん、じゃあサラダをお願いします」
「了解っす」
料理の時はなぜか自然と俺も敬語になる。
相変わらずテキパキ料理をこなす榊さんの助手兼訓練生って所かな。
なんにせよお陰で色々と料理を覚えられてありがたい限りである。
二人でやるとあっという間に料理が完成する。
今日もまた美味である。

「「ご馳走さまでした」」

やや上機嫌で皿洗いをする俺に、珍しく榊さんが話しかけてきた。
「・・・・修は変わっている・」
蛇足だが、少し前に敬語をやめるようにしてもらった。
敬語を使われるのが苦手と言うこともあるが、ただ単純に榊さんのような美人に敬語を使われるのは落ち着かないからである。
「そう?」
「・・・普通は私みたいな見ず知らずの人間を家に置いたりしない・・・と思う」
「・・・・ふむ・・」
「・・・・・・・・」
「・・・まんざらさ、赤の他人ってわけでも無いんだよね・・」
「え?・・・」
「ああ、いや・・俺と榊さんが知り合いだったって訳じゃないんだけど。まあ人間さ、一期一会って言うじゃん。俺は来るもの拒まずって考えだから」
「・・・・・」
実際困っていた。
俺は一方的に彼女を知ってはいるが、勿論彼女が俺を知るはずも無く、明らかに不自然なこの状況を説明する事はできなかった。

「単純にさ、ただ榊さんが困ってたからってんじゃだめかな?」
「え・・・」
とっさに出た一言に榊さんは顔を赤くしてうつむいてしまった。
ちょっと失敗したかも。

861 : :2005/05/10(火) 18:00 ID:???
その夜は少し眠れなかった。
当たり前の事だが、彼女は自分の存在に疑問を持ち始めている。
確かに「記憶喪失」で片付けるには賢明な彼女の事、完全に納得はできないのだろう。
しかしどうすればいいのだ。
現実には彼女は家族も居ない、友達も居ない、ましてや彼女が知ってる人間は今のところ俺一人だろう。
それは凄く孤独だと思う。
建前として、見覚えのある風景を探す、と言う事を日課にはしているが、当然そんな風景があるはずも無く。
彼女が存在すると言う事を公的に証明するものは何も無い。

その時、ドアをノックする音が聞こえた。

「・・・修、起きてる?」
「ああ、どうぞ」
彼女はさらりと髪をなびかせて俺の寝室へ入ってきた。
その姿に心奪われかけたが、今まで考えていた事が頭をよぎり、浮ついた心が静まる。
「どうかした?」
「ぇ・・っと・・」
どうやら先ほどの事が府に落ちなかったらしい。
まるで知らない所につれてこられて不安がっている子猫のようだ。
しかし劇中でもだが、彼女のこういう姿は初めて見る。
彼女に対し、綺麗だ、では無く、可愛いと思ったのはこれが初めてかもしれない。
「まあ、座るといいよ」
もともと半身起こした状態だったので、ベッドの脇に移動し、彼女の座るスペースを作った。
最初は戸惑っていた彼女も、思い切ったようにストンと隣に腰掛けた。
「眠れないの?」
「・・・(コクリ)」
「ん〜、ちょっとお話でも聞かせよう」
「?」
首をかしげる彼女だったが、俺の「眠れない女の子には眠たくなるまで昔話でも聞かせるもんだろ?」と言う言葉に、少しだけ頬を緩めた。

862 : :2005/05/10(火) 18:00 ID:???
そして俺はお話を始めた。
「昔、ある男の子が居ました。
彼は高校生になったばかりでしたが、同年代の人とは違い、心に虚無感を持ち、先の事に情熱を燃やすことができない男でした。
彼は勉強もスポーツも悪いわけではなく、不良ぶる事も無く、毎日きちんと学校に通っていましたが。
彼は高校生になってから心のそこから笑った事が一度もありませんでした。
彼は中学の時は普通の男の子でした。
いえ、どちらかと言うと行動的で、いつも集団の中心に居ました。
親友も沢山居ました。
しかし、事情で高校を遠くの学校を選んでから、友達と会うことも少なく、アレだけがんばって友達を作ってもほんの少し距離を離れるだけでこうも孤独になるものかと、捻くれた考えを持ってしまったのです。
その為、彼は高校に入ってから、積極的に友達を作らなくなりました。
学校では話す程度の友達なら居ましたが、プライベートで話すほどの友達を作れるほどの気力は彼にはありませんでした。
毎日を無機質に過ごしているうちに彼の心はどんどん熱を失い、次第に色々なことにも冷めた対応しか取れなくなってしまいました。
そんなある日、彼はある仲良しな女の子グループと出会いました。
彼女たちは、それはとても毎日を楽しそうに過ごし。
見ているこちらさえも楽しくさせてくれるほどの笑顔で、毎日笑っていました。
最初は彼もただ眺めているだけでしたが、だんだんと彼女達の作り出す空気を無視できなくなっていきました。
彼は思いました、どうせどんなに仲が良くたってたった三年で無くなってしまうんだ、何故そんなに笑えるのだ、と。
しかし彼女達は毎日変わることなく日々を満喫していました。
彼は気が付きました。
彼女達は先の事を暗く考えたりしないのだと。
毎日次の日を楽しみに生きているのだと。
そしてそれがどんなに人生を楽しくさせてくれるかを。
彼は早速クラスメイトを誘って遊びに出かけました。
勿論最初は上手く話せませんでしたが、もともとの性格から段々と打ち解けていき、最後にはこれ以上無いほど気の合う友達になりました。
その日も変わらず友達と町へ遊びにいった彼が、ふとショウウインドウを見ると、彼女達と同じ笑顔で笑っている自分が居ました。
とさ。
めでたしめでたし〜」

863 : :2005/05/10(火) 18:01 ID:???
「・・・いい、話だね・」
「そりゃどうも。まあ、この話で言いたいことは俺が女性に優しくする様に努力してるって事なんだけどね」
「・・・・・・・・・・・なんで?」
「その女の子達にはとある理由で会えなくてね、仕方ないからこの恩義をとりあえず世の女性へ、ってのが俺の結論」
「・・・なるほど」
「だから榊さんに世話焼くのも俺の自己満足だから気にしないでいよ、何より目の保養になるしね」
「・・・・・・・」
「まあ、そろそろ眠くなったろう?もう寝よう」
「・・・・・・・・・修」
「ん?」
「一緒に・・・寝ても・・いいか?・・」
「・・・・・は?」
「・・・・お願い・・」
「・・・・いいけど・・」

・・・・・・・流れ的に(というか彼女の眼に負けて)即答してしまったが、実際頭はパニくっていた。
結構すんなりとベッドに入り込んだ榊さんからは、随分とふんわりといい香りが漂ってきて、いやにも心臓がおかしくなる。
仰向けで両目を覆うように腕を頭に乗せているが、実際眠気は全く襲ってこなかった。
その時、自分の腕に感触を覚えた。
見ると、榊さんがキュっと腕を掴んでいる。
そういえば彼女は劇中で猫のぬいぐるみを抱いて寝ていたような。
「・・・修・・」
「眠れないの?」
「うん・・」
「・・・・」
「ずっと・・・・考えていた・・私が誰なのか・・。」
「・・・」
「・・・・・でも・・なんだか少し前から思い出せそうな気がしてきたの・・・」
「・・・・・」
「でも・・・それを思い出してしまったら、私はここから消えてしまう様な気がして・・・思い出さないようにしていた・・」

彼女は自分を思い出そうとしていた。
それは良い事だった、良い事に決まっている。
例え、彼女が元の存在に・・・架空の世界の存在に戻ったとしても。
それが彼女の本当の在るべき世界なのだから。
しかし・・・・

864 : :2005/05/10(火) 18:02 ID:???
「・・・・修?」
気が付けば俺は彼女を抱きしめていた。
「・・・ゴメン・・でも、少しだけこのままでいさせてくれ」
とてもか細く、儚げな彼女の体を、まるで壊さない様にやさしく抱きしめた。
「・・・ううん・・なんだか・・とても不安なんだ・・あと少しで消えてしまう様な気がして・・」
「・・・・消えやしないよ、榊さんはちゃんとここにいる・・」

・・・・・俺はこの時嘘を付いた。
なんとなくだが、解っていた。
彼女がもうすぐ居なくなってしまう事を。
しかしそれを認めたくなくて、少しだけ強く抱きしめた。
それに答えるように、彼女も俺の体に腕を回した。
体が密着していた。
驚くほど頭は落ち着いていた、ただ・・・彼女と離れたくなかった。

「・・・・・・・・行くな」
「え?・・」
自然に口が開いてしまった。
しまったと思った。
「・・・・・」
「・・・・・・・行きたく・・・ない・・」
じわり・・と彼女の声が震えた。
眼を瞑っていたが彼女が涙を流した事が解った。
・・・・・・・・知っているんだ。

別れが近かった。


段々と感覚が無くなってきた。
榊さんの感触、香り、すべてが遠くなっていく。
それが激しい眠気だということに気が付くまで少し時間が掛かるほど、感覚を根こそぎ持っていってしまっていた。
おそらくはこれでお別れだろう。
ここで眠りに落ちてしまったらもう二度と榊さんに会えない。
彼女は消えてしまう。
それが嫌でもがいていた。
当に体なぞ動かない。
瞼も開かなくなっている。
しかし眠らなかった。
だが少しづつだが確実に、彼女は遠のいていった。

865 : :2005/05/10(火) 18:02 ID:???

・・・・・・・ふと、頬に何かが触れた・・・・彼女の手だ・・・

意識が遠のく。
その時。
消えかかった彼女の香りが一瞬だけもう一度訪れた。
ほのかな感覚が在った。
・・・・・・・最初で最後の口付けだった。









・・・・・・・・・・夢を見ている。
手紙を読む夢だ。
手紙には綺麗な字でこんなことが書かれている。

866 : :2005/05/10(火) 18:02 ID:???
修へ。
いきなり貴方の家にお邪魔してしまってごめんなさい。
最初にここで眼が覚めた時、自分の居場所じゃなかったけど、とても安心できるところだと言うことが解りました。
自分が何者なのか気づいた時には離れたくないと思うくらい、貴方の隣は居心地が良かったです。
私は、もう帰らなければなりませんが、安心してください。
どうやら私は貴方の心の中に居るみたいです。
貴方は貴方のまま、貴方の道を行ってください。
そうすれば私も大丈夫だと思います。


なんだか相変わらず味気ない文章だな、と思った。






眼が覚めるといつもの生活に戻っていた。
一人分の食事を作って済ませ、学校に行く。
いつもどおりの朝だ。
不思議な事に、彼女と過ごした時間分、時が遡っていた。
全く持って不思議な体験だった。
今日は午後からの授業なのでゆっくり出来る。
一人で茶を飲んでいると、寂しさがこみ上げてきたが、俺は俺のリズムで生きるとする、いつもどおり、彼女のお願いどおりに。

ふと、テーブルの上に植物の苗が在るのに気が付く。
彼女が買ってきたモノだ。
名前は知らないが彼女に似て、儚くも凛とした綺麗な花を咲かせていた。



Fin

867 : :2005/05/10(火) 18:11 ID:???
まず最初に謝ります、いえ、謝らせてくださいw
いきなりかなりのスペースを埋めてしまい申し訳在りませんでした。
最初は短編にしたかったのですがこんな事に・・・
以前より、皆さんのSSに影響を受け、いつか自分もこのような物語を創って見たいと思って居まして。
連休を期につらつらと書き始めて見たものの、なんだか読みにくい文章になってしまいました。
もう一度修行し直してきますw

追伸
>814
>819
>831
素晴らしかったです、次回作を楽しみにさせていただきます。

868 :あずまんが王子 ◆N1Y4rpky/o :2005/05/10(火) 20:39 ID:???
>>867
なっっそう来たか!って感じの内容で面白かったです。全然読みにくくなんかないですよ。

あぅぅ・・・全然進まない…もとい進んでない…(Wд‘)ヒィィイ

869 :名無しさんちゃうねん :2005/05/10(火) 20:44 ID:???
>>867
いや、謝ることないって。
読みやすかったし、読後感も良かった。
また是非書いてください。

870 :名無しさんちゃうねん :2005/05/10(火) 21:41 ID:???
次スレどうするんですか?

871 :(ー・∋眠)<.。oO(眠い名有り) ◆4sS6D/pkQc :2005/05/10(火) 22:23 ID:???
>>843
いやぁ〜、勘違いって恐ろしいものですなぁ。
テキパキと物語が進んでいき、とても読みやすかったです。
自分の親族の顔を忘れるのも大阪らしいと思いました。

>>867
乙乙。
全体的に無駄がなく、すっきりとしている印象が受けました。
読んだあとに、どこかさっぱりとした感じもありました。
別に小説を書けば、容量が埋まるのは当然のこと。謝る必要はありませんよ。
これからもすばらしい作品を期待しています。

872 :ミルクチョコ ◆.kY34XtGRg :2005/05/10(火) 23:20 ID:???
>>867
すごく面白かったです。
現実の視点からSSを書くというのは斬新ですね。

それと、応援ありがとうございます。
大阪のやつの次回作はできてるんですが多少でかいんで次スレに投下したいと思います。

873 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/05/11(水) 03:08 ID:???
>>867
なんか引き込まれました
現実の世界からの視点だからなのか
感情移入がしやすかったですね
うん、榊さん可愛い

874 :名無しさんちゃうねん :2005/05/12(木) 18:44 ID:???
次スレどうするんですか?

875 :名無しさんちゃうねん :2005/05/12(木) 21:51 ID:???
もう、誰かが次スレ立ててしまって、ここは感想なり寸評なり雑談なりで埋まるのをまっても良いのではないか
そうでないと、長いのスタンバイさせてる人が投下しずらいだろうし。

と、いう意見を述べてみる。

876 :あずまんが王子 ◆N1Y4rpky/o :2005/05/13(金) 19:09 ID:???
まだあと124も残ってますが、ちと早くないですか?
それともこのスレの容量的にそろそろ書き込めなくなるって事ですか?

877 :あずまんが王子 ◆N1Y4rpky/o :2005/05/13(金) 19:10 ID:???
上げてしまった…すみません。ちょこっと下げます。

878 :(ー・∋眠)<.。oO(眠い名有り) ◆4sS6D/pkQc :2005/05/13(金) 20:32 ID:???
>>876
容量:残り6kb
さて、これだけをどうしませう

879 :名無しさんちゃうねん :2005/05/13(金) 21:03 ID:???
無駄遣いできないよな〜

と言いつつ無駄遣いするテスト

880 :穴埋め用でっちあげ短編 :2005/05/13(金) 21:28 ID:???

 数人で楽しげに盛り上がっているところに、通りがかるちよ。

とも「あー、ちよちゃん、いい所に」
ちよ「何話してたんですか?」
とも「うちらで、一番バカなのは誰だって話をしてたんだけど」
ちよ「気にしちゃだめですよー。ともちゃんにも、いい所はいっぱいあるんですから」
とも「…まだ、何も言ってねえよ」



881 :880 :2005/05/13(金) 21:31 ID:???
「穴埋め用」じゃないや。「埋め立て用」の間違い。

882 :あずまんが王子 ◆N1Y4rpky/o :2005/05/13(金) 23:10 ID:???
エ・・と…スレッド立てるには、まずこのスレ立てていいのか相談してみるスレ
に相談して、あとはもう立てちゃうだけでいいんでしょうか?
これで合ってたらそろそろ立てなきゃならんものですし、俺が立てちゃっていいでしょうか?
それとも俺みたいな新人はしゃしゃらないほうがいいんでしょうか・・。
大阪板に数週間来れないとかザラなのでスレ立てといて放棄っぽくなっちゃうし・・。
それでもいいのなら立てちゃいますよ?っつぅか容量重くしてすいません・・。意見キボム。

883 :名無しさんちゃうねん :2005/05/13(金) 23:11 ID:???
>>882
もう立ってるよ

884 :名無しさんちゃうねん :2005/05/13(金) 23:30 ID:???
>>883
え、嘘!? 見つからねえ…URLキボンヌ

885 :あずまんが王子 ◆N1Y4rpky/o :2005/05/13(金) 23:37 ID:???
>>883
俺も・・ちと見つからんっす。

886 :名無しさんちゃうねん :2005/05/13(金) 23:49 ID:???
釣りか?

887 :名無しさんちゃうねん :2005/05/13(金) 23:50 ID:???
すまん勘違いだった

888 :名無しさんちゃうねん :2005/05/13(金) 23:51 ID:???
>>882
新規スレを立てるならともかく、次スレは適当に誰かが宣言して立てて、
前スレにリンク貼ればOKです。
ちゃちゃっと立てて下さい。
スレタイは、あずまんがSSを発表するスレッド パート4 で。

>>883
立ってないようですよ?
少なくともあずまんがSSを発表するスレッド パート4は。

889 :あずまんが王子 ◆N1Y4rpky/o :2005/05/13(金) 23:52 ID:???
・・・で・・どうしましょ。

890 :あずまんが王子 ◆N1Y4rpky/o :2005/05/13(金) 23:53 ID:???
あぁ!かぶった!なんでもない!なんでもないぞぉ!

891 :名無しさんちゃうねん :2005/05/13(金) 23:54 ID:???
>>890
立てて下さい。皆のSSが読みたいよーウワァァン(AA略

892 :あずまんが王子 ◆N1Y4rpky/o :2005/05/14(土) 00:00 ID:???
ラジャー

じゃ立てます。もう"このスレ立てていいのか相談してみるスレ"
に相談しなくてもいいですね?異議はナシ、と。

893 :名無しさんちゃうねん :2005/05/14(土) 00:16 ID:???
誰もいなくなったところでネタ投下

ちよ日記
○月△×日
【6:30】忠吉の吼える声で起床。まだ眠い。顔を洗う。おさげがない。どこに行った?ブラはつけない。私には胸がない。
【6:45】朝食のかわりに牛乳を飲む。胃がタポタポする。イヤになる。「ワンワン!」忠吉の声だ。うるさいんだよ。私はお前の親じゃないただの12歳児なんだよ。「クゥ〜ン」うるせぇんだよこのぞぬが。
【7:45】ダルい登校。外ではうるせぇ猫が榊の手を噛んでいるじゃまだ殺すぞ。
【7:46】「う〜!」榊が悶えている。私にどうしろっていうんだよ。
【7:51】榊救出。神楽がネコを叩いたらしい。うだつの上がらない奴だ。
【8:12】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早く皆に会いたい。
【8:15】榊がニヤニヤしている
【8:18】登校終了。着席。
【8:20】お腹がすいた。牛乳を飲む。また胃がタポタポする。
【8:32】みんなで談笑。榊のシラけっぷりにみんながいらつく。
【8:40】女教師ゆかり 登場。
【8:41】「出席とるわよ〜まずちよすけ!」 相変わらず元気な奴だ。「はい!」本当はどうでもいい。ショートホームルーム早く終われ。
【9:40】智に殴られる。痛い。今度こいつを呪い殺そう。
【9:41】「ちよちゃん大丈夫!?ともやめろよ!」よみだ。ツッコミがうますぎる。打ち合わせしてたのか?
【9:42】「ちよちゃん〜パンダの本やで!」さようなら、クソボケ漫才コンビ、こんにちはクソボケ知障。榊がニヤニヤしている。
【9:43】「わ〜かわいい!!」ただのお愛想だ。「ちゃうねん、こっちはもっとかわいいで〜」またちゃうねんか、このセリフには飽き飽きしている。
【9:45】休み時間終了。「次英語でしたよね?」格好だけ聞いてみる。
【10:31】ゆかりが来た。「ごめんごめん!今日ゲームの発売日でさ〜!」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【16:12】帰宅。マヤーがなにか食べている。榊がニヤニヤしてこっちを見ている。いやがらせか?殺すか?
【16:20】マヤーがいると部屋が烏賊臭い。
【16:21】榊の手も烏賊臭い。
【17:19】忠吉がマヤーに食い物を分けて貰っていた。バタコがニヤニヤして見ている。
【22:35】あーまた明日も地獄だ。永眠。

894 :名無しさんちゃうねん :2005/05/14(土) 00:24 ID:???
ちょっと・・・バタコってw

895 :名無しさんちゃうねん :2005/05/14(土) 10:19 ID:???
永眠って……w

896 :(ー・∋眠)<.。oO(眠い名有り) ◆4sS6D/pkQc :2005/05/14(土) 17:46 ID:???
>>893
黒ちよキタ━━━━ヽ(´−`)ノ━━━━
とりあえず乙。

ひょっとして自分でこのスレ終わりですか?

897 :埋めますね :2005/05/14(土) 19:04 ID:???
                   r- 、                    ____
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        \\           ヽ ̄)_  \     l::::./i i::::::::::l    'O;;:::ノ .' |;;;;;;;;;i;::i
         \\              \  \    i:::l ` ':O;;:ノ  ,          i;:;:;;;;;;;i;;;i                  次スレやー!
           \\              \  \  i:::i.     _ ...-ー''' i     i;;;;;;;;;;;;i;;i
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