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あずまんがSSを発表するスレッド パート4!!

1 :あずまんが王子 ◆N1Y4rpky/o :2005/05/14(土) 00:04 ID:???
前スレのリンクです。
あずまんがSSを発表するスレッド パート3

http://so.la/test/read.cgi/oosaka/1081700484/

暴力・猟奇・グロなど読み手を選ぶ内容のSSは以下のスレッドに投下する点は前スレと同じです。

グロまんが大王
http://www.moebbs.com/test/read.cgi/oosaka/1081698529/

新しいスレでも、またがんばりましょう。

279 :神楽と榊とかおりんと :2005/12/24(土) 23:44 ID:xd2ebIE2
「神楽、どうしたんだ?こんな所に連れてきて」
私は、教室の前にいた榊を体育館に連れ込んだ。
誰もいない体育館の壁は、校舎からの笑い声などを遮ってしまい、不気味なほど静かだった。
「今日、決心したんだ」
「何をだ?」
「その、そのだ……」
言いたくねぇ。言いたくねぇよ。
けど、言わなくちゃいけねぇんだ!
もう決心したんじゃないか。何を迷ってるんだよ私!!
「うん」
私の葛藤が通じてるのかもしれない。
榊は、無言で待ってくれた。
「――っ、別れよう」
「え?」
言っちまった。
とうとう、言ってしまった。
「神楽、もう一度言ってくれ」
榊だって、今のを幻聴だと思いたいんだ。
聞き逃してなんかいないのはわかる。
目尻に涙が浮かんでるから。
「別れ……よう」
もう一度、今度は少し涙声で言った。
それを聞いた榊の目から、涙が溢れ出した。
でも、目を拭わなかった。
「嘘…… だろ?」
「私の存在が榊を苦しめるなら、私は」
「苦しんでなんかない」
「苦しんでるじゃねぇか!」
思わず怒鳴ってしまった。
榊が一歩後ずさる。
「そうやってお前は、いっつも一人で考え込んで。
 私だけにしか、言いたいことを言えないのか!?
 私無しじゃ生きていけないのか!?
 もし、もしもだ。私が死んだりしたら、お前は私を追って死ぬのかよ!!」
「私は……」
チクショウ。何で視界が霞むんだよ。
これでいいのに。これでいいはずなのに……

280 :神楽と榊とかおりんと :2005/12/24(土) 23:45 ID:xd2ebIE2
「お前言ったよな。私がいつもリードしたって!
 だから、今回も私が先だ。
 榊が私のために人生を振るのは嫌だ!!」
「…………」
私だって、これを決心するまでにすごく悩んだ。
こんなこと言って北海道に行っても、榊が潰れるような感じがした。
けど、かおりんがいる。
あいつと一緒なら、榊も安心だ。
「分かってる。分かってるんだ……」
こいつだって分かってるんだ。
分かってるけど、できないんだろ?
だから、もう私という幻影に振り回されちゃいけない。
叶わない想いは、キッパリと断たないといけないんだ。
「それと…… 好きな人ができたんだ。男で。告白したら、OKされた」
「!!」
嘘だ。けど、こうでもしねぇとこいつは別れることができない。
そんなやつだって事は、この付き合ってきた時間でよく分かっていた。
「どうして……!」
榊の顔が見る見る青ざめていった。絶望しているのかもしれない。
榊の気持ちは痛いほど良く分かるさ。けど、もう少し、もう少しなんだ。
私は無理に平静を装って話を続けた。
「別にお前が嫌いになったわけじゃない。けどさ、私たち女同士だろ?
 結婚もできないし、子供も作れない。虚しくなるだけのような気がしてさ。
 だから、卒業を機に」
「もういい!!」
私の言葉を最後まで聞かないで、榊は体育館から飛び出していった。
こんなのは初めてだ。
涙を拭いもせずにドアを開けっ放しにして、あいつは出て行った。
これで会うことも無いから、あいつとの最後の別れか……
「―――っ、ひっく」
溜まっていた涙が溢れ出した。
榊と別れることじゃない。嘘をついてしまったことに。
どうしてこう私は無神経なんだろう?
最後の嘘なんて必要なかったんじゃないのか。
榊を、絶望させるつもりなんてなかった。
だけど、これでいいんだ。これが私たちにとって最善の道なんだから……

281 :眠名有 :2005/12/24(土) 23:46 ID:xd2ebIE2
>>276-277
どうも。今回は短いですが、たぶん予想できてたんだろうなぁ。
この後どうしようかすごく迷っているので、少し遅れるかもです。

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