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あずまんがSSを発表するスレッド パート4!!

362 :(ひみちゅ) :2007/04/07(土) 13:39 ID:???
1.ムーンブルク炎上

はるか昔。伝説の勇者ロトの血をひく若者によって竜王はたおされ、世界は光をとりもどしました。
若者はその後ひとりの女性とともに旅に出ていくつかの新しい国を築いたのでした。
それらの国は若者の子供たちによって、代々治められたと伝えられています。
そして100年の月日が流れました……

ここはムーングルク。ローレシアよりはるか南西の国。
城の中庭では王さまと若き姫さまが 平和な語らいの時をすごしていました。

「あーれー」
「よいではないか、よいではないか」

……何してるんですか。

「よいではないかごっこ」

……そうですか。まあ確かに平和かもしれませんね。太平楽とも言いますが。
しかし。
突然、空気を切り裂くような爆音が響き渡り、城が大きく揺れました。
王様はすぐにまじめな顔に戻り、叫びます。
「こ これは……!一体何が起こった!? 誰か!誰かいないのかっ!」
すると、それに答えるように一人の兵士が中庭に飛び込んできました。
「おお、アイダか。一体どうしたんだ」
「大変でございます!大神官キムラの軍隊が我がムーンブルクのお城を!」
「なんだと!キムラの野郎……こうしちゃいられねえ!すぐに兵士供を集めろ!それから足の速い奴を選んで、各国に救援を求めに走らせろ!」
「はっ!ただちに!」
指令を受けた兵士はすぐに中庭を飛び出していきました。
それから王は姫を中庭の端に連れて行きました。
しかじかの操作をすると、地面が割れて階段が現れます。
「いいか、トモ。おまえはここに隠れていろ」
「って父さんはどうするんだよ」
「俺は兵士供と戦うさ。……なんだ、その顔は?俺の娘がしけた面してんじゃねー。例え俺の身に何が起こっても笑ってろ」
空を何かが横切ります。
「さあ早く行け!」
王は娘を地下室に突き飛ばすと、身構えました。
「おのれ怪物!地下室の娘は死んでも渡さないぜ!」
「ほう。王女は地下室にいるのか」
いつのまにか王の後ろに現れていたホークマンがにやりと笑いました。
「何あっさりばらしてんだよ!」
しかし姫の叫びは地上の王の耳には届きませんでした。
「ぎょえー!!」
「ぎょえー!!じゃねーよ!このバカおやじー!!!」

そんな寸劇を繰り広げながら炎上するムーンブルク城を、やっとの思いで背にした兵士は、先ほど不意打ちでつけられた肩の傷を押さえつつ北に向かって走り出しました。
「一刻も早くこのことをローレシアに知らせなくちゃっ!」

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