世の中のすべての萌えるを。

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大阪メイン小説

1 :名無しさんちゃうねん :2003/07/04(金) 18:27 ID:???
みんなで大阪の小説を作ろう・・・・・まぁ適当に書いてくれ(ぇ

488 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/09(日) 10:04 ID:???
今更ですが、
間→マ 秀→シュウ  =マシュー
織手→オルテ 雅→ガ =オルテガ
魁→ガイ 悟→ア   =ガイア

ぶっちゃけ、魁はカイと読むのですが、そこはもう・・・許してください。
名字がガイと読める人なんていなさそうなんだもの・・・!(魁って名字の人いるのかな?)

489 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/12(水) 21:45 ID:???
次に立ったのは、先ほどコスプレをしたとき出迎えた、眼鏡の少年だった。
「・・・大山誠。高2。テニス部に入ってます。」
だからであろうか、滝野自身に自己紹介をするのをとても拒むかのような、けだるけな声で言った。
しかし、滝野が気にしていたのはそんなことではなかった。あの顔・・・、どこかで・・・。
「ねぇ、ちょっといい!?」
滝野はビシッと大山に向かって指を指した。
「・・・なんでしょうか?と、いうより、早く指差すのをやめていただけますか?」
一人称が『私』であるのといい、かなりの潔癖症な人間のようだ。
「あ、ごめんごめん。・・・でさ、あんた、もしかして・・・お兄さんいない?」
大山はピクリと眉を動かすと、
「・・・いますが、何故?」
「もしかしてさ、その人、今年から社会人だったり!?」
「ええ、その通りです。何故ご存知なのですか?」
大山は、依然落ち着いたまま質問を返してきた。普通なら、少し驚いたりするものだが・・・。なんとも、可愛げのない少年だ。
「やっぱり〜!?あんた兄弟顔そっくりだねー!私、あんたのお兄さんと同級生で、同じクラスだったこともあったんだよ!」
「・・・!?・・・・・・へぇ、そうなんですか。」
同じ学校。その事実が、少々大山に精神的ダメージを与えたようだ。
「めっちゃ頭よかったよねー、あんたのお兄さん!」
「ええ、そうですね・・・。・・・ですが!」
大山は突如声に力を込めた。
「さっきからあんたあんたと・・・。私には誠という、親から授かった立派な名前がある!呼ぶなら呼ぶで名字か名前で呼んでいただきたい!」
その迫力に、普通の人なら一言謝って、この様子から「大山」と呼び捨てにする気持ちも出てこなくなる。
しかし、滝野はやはり違った。
「もぉー、固いこと言うなよぉー。・・・しょうがないな。ごめんね、マコちゃん!」
「マコ・・・!?ふ、ふざけないでください!!」
「あー、マコちゃんじゃだめ?他にもまこピーとかマコさんとか色々候補が・・・。」
「どれもやめてください!兄には『大山君』と呼んでいたのでしょう!?それなら私も・・・!」
「やだよ。だって被るじゃん?マコちゃんでいいじゃん、かわいくて!」
何が恥ずかしかったのか、大山は少し顔を赤くすると、顔を背けてしまった。
「ねー、みんな、マコちゃんでいいよねー!?」
その質問に、皆は賛成の意を込めて拍手をした。「いいぞー!」「マコちゃーん!」などとの声も上がっていた。
大山は眉間にシワを寄せ、唇をグッと噛み締めると、椅子にどっかりと腰を落としてしまった。

490 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/12(水) 21:56 ID:???
椅子に座った大山に、最初に話しかけたのは、先ほど見事に撃沈した黒い三連星の一員、マシューだった。
「『マコちゃん』先輩、よかったじゃないですか。あんなかわいい女性にあだ名をつけてもらって・・・。」
グフフ、と気色の悪いオタク笑いを添えて、ニヤニヤした表情で言った。
あだ名をつけられて、寮生全員からの屈辱を受けただけでも爆発寸前だった大山は、その一言で・・・。
「おい・・・、貴様。私にそのような態度を取ることが、どのような結果をもたらすか・・・身を持って知りたいのか?」
小さな声で、だがかなりドスのきいた声で、マシューのアゴをがっしりと掴んで力を込め始めた・・・。
「ひゃ・・・ひゃい・・・。しゅいましぇん・・・。」
アゴを掴まれてうまく喋れないマシューは、情けのない声を出して大山に詫びた。
「・・・ふん、そもそも先輩にそのような口をきいていいと思っているのか?無礼者め。」
半泣きになったマシューのアゴを離すと、大山は席を離れてどこかへ行ってしまった。

「・・・どこ行っちゃうんだろ?」
「さぁ?恥ずかしかったんじゃないかしら。彼、結構恥ずかしがり屋さんだから。」
・・・大山の気持ちを他所に2人はぽっかりとした考えしか持っていなかった。

491 :名無しさんちゃうねん :2005/10/13(木) 19:59 ID:???
ツンデレルート(男版)だな。

492 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/13(木) 21:36 ID:???
>>491
・・・え、これもツンデレって言うんですか・・・?

赤松の脳内がどうなっているのか気になった今日この頃。
(女だったらたくさん出せそうだけど、野郎は・・・。やっぱ同性だと捻りにくい。)

493 :名無しさんちゃうねん :2005/10/14(金) 20:27 ID:???
赤松作品は、「AI止ま」だけだ!
あとは「くりとるまぎい」が描いてるんだぞ?

それはどうでもいいんだが

シ ョ タ を 出 せ ・ ・ ・ !

494 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/15(土) 19:47 ID:???
>>493
それ、いただきです。(ショタがあったか・・・。)

495 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/19(水) 22:07 ID:???
最近忙しくて更新ができません・・・。
もうしばしお待ちを。

496 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/10/20(木) 18:46 ID:???
>>495
待ちます、待ちますとも!

497 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/10/20(木) 19:03 ID:???
3年は待ちます

498 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/29(土) 00:28 ID:???
ほんとに3年待たせそうな勢い。
明日は多分更新できるので、期待しててください。

499 :名無しさんちゃうねん :2005/10/29(土) 01:35 ID:???
がんがれ!!

漏れはリアルで3年待ちますぞw

500 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/30(日) 00:46 ID:???
「えーっと、私合わせて7人自己紹介したのね。次で半分ってとこかしら。誰がするのー?」
「あ、はいはい!僕やります!」
手を挙げた男は、高校生とは思えないほど小さな少年だった。
くりくりとした目、サラリとした黒髪、華奢な体つき。男子校の寮だとわかっていなければ、女の子と見間違いそうだ。
「えっと、加藤浩太、高3です!」
「えっ、うそ!?」
声をあげたのは、もちろん滝野だった。
「高3!?え、ほんとに!?」
「えへへ、よく言われます。本当に高3ですよ。大学ももう決まってますし。」
「うわ〜・・・。ねぇ、身長いくつ?」
「えと・・・138cmだったかな・・・。」
「ちっちぇー!!140cmないのー!?」
その一言にはさすがにムッときたらしく、加藤は子供のように頬を少し膨らませて文句を言った。
「親が小さいから、血筋なんです!ほっといてください!」
「あ・・・ごめんごめん、怒った?もー、許してよー。」
「・・・いいですけどね・・・?身長のことだけは、言わないでくださいよっ?」
「へーい。」

501 :名無しさんちゃうねん :2005/10/30(日) 22:10 ID:???
ロリショタキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!

どう見てもちよちゃんです
ありがとうございました

502 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/11/01(火) 20:38 ID:???
>>500
乙!それにしてもあと七人もお相手・・・ではなくて(多分意味は合ってはいると思いますが)
キャラクターがいるとは、いやはやなんとも、楽しみですねぇ。

503 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/01(火) 22:18 ID:???
も、死にたい・・・(笑)
榊さんモノの同人誌見たせいで榊さんストーリー書きたくてしょうがない今日この頃。

もう、智ちゃんはグッチャグチャに輪姦して終わらせてしまいたい。だめ?(笑)

だめだよなー、『感動モノ』だもんなー・・・。

504 :名無しさんちゃうねん :2005/11/01(火) 23:06 ID:???
>>503
「ニャンギラス」か、「榊さぁ〜ん!」か。

あ、もしかして「HEAVEN」か?

505 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/11/01(火) 23:13 ID:???
なんでしょうねえ

506 :名無しさんちゃうねん :2005/11/01(火) 23:30 ID:???
>>503
グチャグチャに輪姦してほしい。
第一話、第二話と彼女は悲惨な役割だったので
今回も悲惨な目にあってほしい。最後まで噛ませ犬で。

507 :名無しさんちゃうねん :2005/11/02(水) 00:05 ID:???
>>506
それはグロスレでやればいいじゃんここではあんまりやって欲しくないかな

508 :名無しさんちゃうねん :2005/11/02(水) 00:51 ID:???
作者のモチベーションが下がってるみたいだし
一旦、智の話を中断して榊さんの話を書けばいいんじゃないですか?
モチベーションが下がった状態で書かれてもね・・・・・・

まだ、登場人物を全員紹介しきってないし
これだけ人数が多いと話もかなり長引くだろうし。(感動系だったら尚更)
個人的には安易な感動系にするよりエロが読みたかったり・・・

509 :名無しさんちゃうねん :2005/11/02(水) 00:56 ID:???
智の話を打ち切りたいて言うのだったら別ですが。

510 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/02(水) 21:22 ID:???
>>504
ご名答。「榊さぁ〜ん!」はキタ。

>>508
(なんかひとつのスレを独占してるのってスゲー悪いことしてる気がするのだけれど)
新キャラはもう作り終わっていまして、あとは位置づけ、肉体関係を持たせるか否か等を検討中なわけでして。
モチベーションは(そこまで)下がってないので、大丈夫です。多分。

とりあえず、DVDの音だけのMDを作ったので、全部を通して聴いて、智ちゃんのキャラを掴みなおします。

511 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/11/02(水) 22:07 ID:???
なら是非榊さ〜ん!2も

512 :名無しさんちゃうねん :2005/11/04(金) 00:05 ID:???
ここはあえて「やよいさぁ〜ん!」で・・・

513 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/05(土) 14:38 ID:???
こんにちわ久しぶりの土曜。さようなら暇。

さぁ、更新だ。。。

514 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/05(土) 15:00 ID:???
次に腰を上げたのは、先ほど玄関で短い会話を交わした大男だった。
「あ、坂本っちだ!」
「あ・・・え・・・はい。」
滝野が既に坂本の名前を知っていることに、隣に座っていた短髪の男が問いただした。
「おい、涼太。なんでお前の名前知ってんだ、あいつ。」
「・・・玄関でちょっと話したから・・・。」
「涼太って名前だっけ?私の知り合いと同じ名前だったからすぐ覚えちゃった!」
「はーい、しっつもーん!それって滝野さんの彼氏ですかー!?」
短髪の男がすかさず質問をしてきた。
滝野としてはそうであってほしかったが、涼太との関係は間違いなく『ご主人様と犬』だった。
「えーっと・・・。ま、まぁ・・・そんなとこかなー。もー、何言わせるんだー!」
食堂はクスクスと何か恥ずかしそうな笑いに包まれていた。もちろん、『非処女か・・・。』という心の声が含まれてる。
「ところであんた、まだ自己紹介してないよね!名乗りもしないで質問なんて無礼じゃないかー!」
短髪の男は『それもそうだな』という表情をすると、坂本の肩を掴んでゆっくりと立ち上がった。手には杖が握られている。
「斉藤 竜馬(サイトウ リョウマ)です。・・・見てのとおり、障がい者だ。」
「え・・・そ・・・そうなの?・・・ごめんなさい。」
「あー、なんで謝るかな。何人目だチクショウ。言っとくが、『かわいそうだ』とか口にしてみろ。一生許さないからな。
 俺の右足は元はあったんだ。名誉の負傷でなくなったんだよ。だから同情よこすぐらいなら、尊敬の目で見ろ!」
「名誉の負傷?」
「フッ、そのことが聞きたかったらメシの後に聞きに来るんだな。一時間はかかるぜ。まぁ、それでもいいんなら・・・。」
「じゃあいいや。」
「なにぃー!!!!!!!」
「冗談だって。後でゆっくり聞かせて。・・・・・・ん。」
滝野は思った。ああ、きっと翔とよみのような美しい愛のような裏話があるんだろうな、と。
それを思い出して、ちょっぴり胸が痛んだ。

515 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/05(土) 15:10 ID:???
「えと・・・次、ボクいいですか・・・?」
立ち上がったのは、ついさっきひーちゃんの部屋で下着姿を目撃された少年だった。
「えと・・・加藤浩二(カトウ コウジ)です。・・・浩太兄さんの弟です。」
「あー、さっきの豆太の?」
「豆太って言うなー!!!」
「えー、だって浩二君って豆太よりおっきーじゃん。・・・他の人と比べるとやっぱ豆だけど。豆ブラザーズ?」
「身長のことを言うなー!!!!」
「あー、もううるさい!・・・で、豆ジュニア、さっき私と会った子だよね?」
「えと・・・えと・・・はい。そうです。・・・さきほどは、失礼しました。」
「あー、いいっていいって。減るもんじゃないしー。」
「えと・・・すいません。」
「はいはい、もう謝らなくていいから。」
まだ小さい声ですいません、すいませんと謝りながら豆ジュニアは座った。

516 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/05(土) 15:22 ID:???
「次、俺いいかー?」
立ったのは、テニス部の赤城だった。
「赤城浩介(アカギ コウスケ)。高1。テニス部。以上。」
それに便乗して、長髪で顔が目まで隠れている少年が立った。
「鼎忍(カナエ シノブ)。同じく高1。同じくテニス部。以上。」
2人はほぼ同じ動きでイスに座ってしまった。
「・・・ねー、自己紹介それだけなの?せっかく滝野さんとさっき話したんだし、もうちょっと何か言いなさいよ。」
「「何もない」」
2人は声をぴったりと合わせて全面否定した。
「・・・あんたたち、さっきそんなんじゃなかったじゃん。特に、赤城君。・・・どしたの?」
「「現在、ダブルスの呼吸合わせ中の為に、鼎(私)に合わせているのです。」」
「あ・・・あっそ。なんかマンガみたいな呼吸の合わせ方だね・・・。」

517 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/11/05(土) 16:39 ID:???
>>514-516
乙!!
そうだ、智ちゃんは『犬』だったんだよね・・・
じゃあ本作では・・・?期待期待、超期待。

518 :名無しさんちゃうねん :2005/11/05(土) 16:50 ID:???
4年近くも犬扱いされて捨てられた智・・・悲惨だ・・・

519 :名無しさんちゃうねん :2005/11/05(土) 18:26 ID:???
捨てられたのではない!

こ れ は 妥 協 だ

520 :名無しさんちゃうねん :2005/11/05(土) 19:37 ID:???
妥協したにしても
ずっと犬扱いされ、まともな扱いを受けなかった訳だから救いが無くて泣ける。

521 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/11/05(土) 20:03 ID:???
今回は、幸せになれるかなぁ・・・・・・智ちゃん

522 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/07(月) 18:28 ID:???
豆知識ー
本年度から、『障害者』の『害』の字はひらがな表記(『がい』)されるようになったんやでー。
みんなー、気ぃつけよなー。

523 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/10(木) 22:40 ID:???
すいません。ロクに更新もせぬままにまた定期的に訪れる大仕事が・・・。
月末には更新できますので・・・。

と、とりあえず明日には全キャラを書き上げますので、ご了承ください・・・。

524 :名無しさんちゃうねん :2005/11/11(金) 17:07 ID:???
>>523

ガンガレ!

ゆっくりでいいから・・・

525 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/11/11(金) 19:59 ID:???
>>523
いくらでも待ちます、待ちますから・・・御自分のスケジュールを一番に・・・

526 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/13(日) 22:53 ID:???
「えーっと・・・あと何人だっけー?」
「・・・わかんない。ねぇ、あと何人かしらー?」
自己紹介をしていない、とおぼしき男子が4人、手を挙げた。全員、どこかで見覚えがある。
「あ・・・あんた達、昼間交差点で会った―――」
その中の1人が、突然立ち上がった。
「あ、はいはいはい!そうでーっす!自己紹介、ボクがまとめてしちゃいますねっ!?」
妙に高いテンションに――しかも、空気からズレた――滝野は返事もできずに、ただ頷くだけだった。
男はコホン、と最もらしく咳き込むと、自己紹介を始めた。
「えー、ボクが、涌井一(ワクイ ハジメ)です。
 そして、このロンゲ君が、流川通(ルカワ トオル)。
 あそこの人相悪い人が、森巳助(モリ ミスケ)。(このとき、森は涌井を静かに睨んだ)
 で、最後に、あそこでニコニコしている人が野上梓(ノガミ アズサ)。
 みんな高校2年生です。部活には、入ってません!」
「えとさ、あのー」
滝野が何かを質問しようとすると、すかさず涌井は口を開いた。
「それより、滝野さん!この自己紹介も早めに切り上げないと、せっかくのご飯が冷めちゃいますよ!
 部活帰りで疲れている人もいることですし、質問は後で追々、やりましょう!」
「あー、それもそうだね。みんな、ごめんね!それじゃ、食べましょうか!」

手を合わせて、『いただきます!』

滝野が料理を一口食べた瞬間、彼女の脳内で重要な事態が感知された。
(どうしよう・・・。マズい・・・。)
いや、決してマズいわけではなかった。が、4年間も涼太のところで料理を作り続けていたのだ。
別れた今も、自宅で食べるご飯は自炊でなければ体が受け付けなくなっていた。
(この料理・・・。塩が2ツマミほど多いな。コンソメスープも、卵を入れるなり一工夫するとか・・・。)
が、思考をする時間を得る暇はなくなってしまった。

・・・・・!!!!・・・!!   パリーン!

(・・・下品だ!)
ああ、さすがは男の子、と言おうか・・・。音から察するに、小皿が落ちて割れた・・・。
ギャーギャーとわめきちらしながら食事をしている。
ふと、学問ブラザーズに目をやる。そして、滝野は信じられないものを見た。

―――箸の持ち方が・・・!!!!

人は誰しも、完璧ではない。顔が良くてもズボラだったり、頭が良くてもブサイクだったり・・・。
そう、学問ブラザーズとて例外でなく、その箸の持ち方は小学生よろしくイビツであった。

『料理にしろ、マナーにしろ・・・。この寮、私が徹底して直す必要があるな・・・!』


そして、この晩餐を境に、滝野の寮生改造計画が始まるのだった。

527 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/13(日) 22:54 ID:???
おー、すっげーキリがいい。
これを境に、月末まで更新が(多分)出来ませんので。

誰か、定期的なageをよろしくお願いします。

528 :名無しさんちゃうねん :2005/11/14(月) 06:33 ID:???
乙!野望に燃える智ちゃん萌え

529 :名無しさんちゃうねん :2005/11/14(月) 08:50 ID:???
お兄ちゃん乙!

530 :名無しさんちゃうねん :2005/11/14(月) 12:17 ID:???
エロの要素を含むスレを一番上までageるのはやめたほうがいいと思うんですけど。
ageるとしてもせめて10番以降までにとどめる気遣いはした方がいいと思う。

531 :名無しさんちゃうねん :2005/11/14(月) 12:46 ID:???
sagege

532 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/29(火) 22:39 ID:???
仕事も終わったので、近いうちに更新します。

・・・今日は眠いので勘弁してください。

533 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/12/01(木) 16:11 ID:???
>>532
頑張れ兄者!

534 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/03(土) 22:23 ID:???
・・・最近、ある出来事がありまして、その体験がこの作品に物凄く表れてくる可能性があります。
そこんとこ、了承をお願いいたしまして・・・今から更新が始まるわけです。

535 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/03(土) 22:30 ID:???
夕食を終え、後片付けを終えると、滝野は足早に自宅へと向かっていた。
目的はもはや言うまでもないだろう・・・。

「あいつら・・・。絶対、更正させるっ!」

【智ちゃんによる、健全なる男子高校生マニュアル】

滝野はとりあえず、大きな紙の最上部にタイトルを大きく書いた。

「えーっと・・・。健全なる、だから・・・エッチなことはだめだな!
 あと・・・マナー・・・帰宅時間・・・えーっと・・・。」

その作業は、朝まで続いた・・・というわけでもなく、ものの数時間で終わらせた。
「ふっふっふ・・・はーっはっはっは!これで完璧!だめだめ高校生どもめ、智ちゃんが修正してやるっ!」


その次の朝、滝野は朝早く家を出て、寮の玄関(もちろん入ったところ)に、昨夜書いたマニュアルの紙を張り出した。

536 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/03(土) 23:12 ID:???
あ・・・一生懸命書いたやつ消えた・・・orz

537 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/12/03(土) 23:48 ID:???
>>536
御愁傷・・・
分かる・・・分かりますよその気持ち。
俺も過去何度消えたことか・・・ただでさえ(俺は)遅筆なのに・・・

復旧作業は中々・・・な作業ですが、>535の続きをお待ちしております。

538 :眠名有 :2005/12/04(日) 00:30 ID:Ez1mgDFQ
>>356
あー
でもそれをすると絶対前よりも良い作品になります(←少なくとも3回はやらかした
前向きに考えて執筆がんばってください。

539 :名無しさんちゃうねん :2005/12/04(日) 00:36 ID:???
>>538
>>530

540 :眠名有 :2005/12/04(日) 00:41 ID:???
>>530
○...| ̄|_

なんかよくsage忘れするなぁ……

541 :名無しさんちゃうねん :2005/12/04(日) 05:16 ID:???
一話から読んでみた。

二話で結構純情だったともちゃんが
一話ではヨゴレみたいになっているのはなんか納得いかんかった。

542 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/15(木) 22:05 ID:???
30分かけて書いたデータが消えたショックでふててはや12日。
もうそろそろ立ち直って再開しようかと思います。

543 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/15(木) 22:17 ID:???
【智ちゃんによる、健全なる男子高校生マニュアル】

一、エロスはほどほどに!
二、食事のマナーを守る!
三、帰宅が遅い生徒は事前に連絡!
四、年上を敬う!



滝野自身は、そのデカデカと張り出された模造紙を見て満足していたが、その内容は・・・まるで小学生や中学生に対する小言のようであった。

「あ・・・そうだ、この後どうしよ・・・。」
朝早く来て、マニュアルを貼る!という目標のみを胸に家を飛び出してきたため、他にすることがまったくないことに気付いた。
「まだ6時だし・・・どうしよ。・・・帰ろうかなー。」

トン、トン、トン・・・

階段を降りてくる音。その方向に目をやると、生徒が1人、起きてきたようだった。
「な・・・なんやなんや、こない朝はよぅから。何しとんのや?」
「あ、渡部だ。おはよー。」
「おはよーさん・・・て・・・なんやコレ。」
渡部は、早速滝野の作ったマニュアルに気付いた。
「・・・ハッ。」
マニュアルを一瞥すると、渡部は玄関を出ていってしまった。
「な・・・なんだよー!笑うことないだろー!」
「やかまし!朝っぱらから大きい声出すなや!」
手に牛乳と新聞を持った渡部が、小走りに戻ってきた。
「・・・牛乳、飲むか?」
「あ、飲む飲むー!」
渡部は玄関にあるイスに座ると、牛乳を飲みながら新聞を読み始めた。

544 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/15(木) 22:24 ID:???
「ねー、さっきなんで笑ったんだよー?」
渡部はチラリと目をやると、またすぐ新聞に目を戻した。そのまま、渡部は喋り始めた。
「どうでもいいようなことを無駄な時間使てあんな無駄なもん作った滝野さんに感服しただけですわ・・・。」
笑い声混じりに、渡部は言った。
「無駄とはなんだ!あんた達、高校生なのにガキすぎるの!だから私が更生させてやるの!」
「いらん世話や。もー、あないな目に会うのはたくさんなんや。」
一言残すと、新聞を持って渡部は階段を登っていってしまった。

1人残された滝野は、渡部の意味深な言葉についてしばらく考えていた。

「あんな目・・・って・・・何かあったのかな・・・?」


その時、滝野は自分が訪れたときから、生徒たちにある素振りがあったことに気付いてはいなかった。

545 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/12/18(日) 09:57 ID:???
>>543-544
乙!
智ちゃんは・・・どうなるんでしょ・・・?

546 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/01/04(水) 00:03 ID:???
新年明けましておめでとうございます。
昨年はたいした更新もなく、ちょっとしたミスで心がぽっきりと折れてしまいましたが、
今年の目標を「やってから後悔」と決めましたので、
更新せずに後悔するより、進展させて後悔(しちゃだめだろ!)しようと思います。

547 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2006/01/04(水) 00:11 ID:???
>>546
あけましておめでとうございます。
難儀をなされているようですが、今年もまたよろしくお願い致します。

548 :名無しさんちゃうねん :2006/01/05(木) 03:25 ID:???
とりあえず上にageないでくれ。

549 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/02/05(日) 15:34 ID:???
お久しぶりです。

えー・・・。実は。
この『滝野智』の小説はしばらくお休みさせてください。
最近、色んなことがあって・・・価値観が変わってきたのです。
AnotherVersionの『榊』の小説を書きたくなったのです。

またいつもみたいにゆっくりの更新になりますが・・・期待しててください。

550 :眠名有 :2006/02/05(日) 21:09 ID:???
期待します。
期待しますよー

551 :名無しさんちゃうねん :2006/02/05(日) 21:21 ID:???
正直な話、あずまんがSSから離れてただのオリジナルSSになっていたと思うので
ここでやめておいて良かったかも。

エロ系のスレだからもうちょっと下の方でやりましょうや。

552 :名無しさんちゃうねん :2006/02/05(日) 23:38 ID:???
個人的には残念・・まあ書くのは作者さんだし。
期待します〜

553 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/02/06(月) 14:54 ID:???
「・・・あ・・・もう誰かいる・・・。」

朝の7時20分。日直で早めの登校をした俺だったが、一番乗りではなかった。
・・・榊だ。

こいつはあまりよくわからない女だ。いつも手の所々に血がうっすら滲んだ絆創膏をつけている。
無口で、あの仲良しグループ以外の女子とつるんでいるのは見たことが無い。

・・・まぁ、それがおとなし系の女の特徴か。無難な、ただの話の聞き手役。そんなとこだろう。

しかし、榊のグループの女子は、一番仲が良いであろうあの天才少女、美浜すら来ていない。
日直でもないはずなのに、何故・・・?

554 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/02/06(月) 14:55 ID:???
「・・・ウス・・・。」

・・・なんとなく、挨拶。

「あ・・・。おはよう・・・。」


・・・もう2年連続で同じクラスだが、初めて会話を交わした気がする。
ちゃんと聞いてみると、体格に似合わずとてもかわいい声をしている。

・・・そう、体格だ。
女であるのに、身長は俺とほとんど変わらない174cm。そして高校生には見えないような豊満なボディの持ち主だ。

・・・なぜこんなことを知ってるかって・・・?
・・・健全な男子が、あんなエロい体を持った女に興味を持たないわけがないだろう。

しかし・・・俺は確かに女の体に興味がある。誰でもいいから付き合ってみたい!とも思った時期もあった。
だが・・・。出会いが、ない。情けない話だ。

俺はある意味、榊よりわけのわからない存在なのかもしれない。
話し仲間がいないわけではない。

馬鹿な話をする仲間
昼休みにサッカーをする仲間
一緒に早弁して授業を屋上でフケる仲間

『仲間』の数に関しては、誰よりも多い自信はある。
だが・・・俺には、『友達』がいないんだ。


・・・こんな時に、そんなわかりきった現実を見返る必要もあるまい・・・・・・俺よ。

「・・・随分早いんだな。」
「・・・日直・・・心配だったから。」

は、心配?何を心配するっていうんだ。

「・・・何が?」
「・・・昨日、ゆかり先生が・・・花を貰ってきてたんだけど・・・。水遣り・・・心配だったから。」

・・・どうだろう、この女。やっぱり俺には理解できない。
しかも・・・日直が心配ってのは、俺が遅れてくるとでも思ったからか?失礼なやつだ。

555 :大阪の兄@oosaka41 :2006/02/19(日) 20:16 ID:???
3月を過ぎれば、ちゃんとした更新ができるようになるので。。。

・・・自分でも不思議なぐらい、良作が作れそうな予感なので。待っててください。

556 :大阪の兄 ◆sXpZBgPwtE :2006/02/19(日) 20:17 ID:???
ぐあ!トリップがぁ!!!!

仕方ない・・・変更(涙)

557 :眠名有 :2006/02/19(日) 21:04 ID:???
>>556
イ`

558 :名無しさんちゃうねん :2006/02/21(火) 22:01 ID:???
>>555
期待してます、あとどれだけ時間かかっても良いんで
智メインの方も完結させて欲しいです。

559 :大阪の兄 ◆sXpZBgPwtE :2006/02/28(火) 20:42 ID:???
金曜の夜には更新できそうです。


今回の榊の話は・・・。
私の実体験を織り交ぜながら書くつもりです。・・・リアルにエロいです。。。

560 :大阪の兄 ◆sXpZBgPwtE :2006/03/11(土) 00:17 ID:???
・・・その日から、なんとなく榊が気になりだした。


朝学校に来る時間。
休み時間は何をしているか。
どんな表情をするのか。


別にストーカーのようにジッと観察していたわけではないが、
別段俺には休み時間に話す友人もいるわけでもなく、暇つぶし程度にぼーっと見ていたぐらいだ。


・・・そんなぼけぼけと何の目標も持たずに生きていた俺に、友人らしい友人ができる機会ができた。


ある日、榊たちが俺の席の近くで談笑していた。・・・会話が聞こえる。
盗み聞きする趣味はないが・・・。暇つぶしに聞かせてもらおう。。。

「ねー、榊ちゃんってアクセサリとか特に何もつけないの?」
やや大声めで話している滝野。
「・・・私は・・・。」
・・・俺もきになる・・・かな・・・。どうなんだろうか、榊は。
「ほらー、よみみたいにバッテラつけたりしないのー?」
・・・バッテラ?
・・・・・・バッテラ??

ふと水原を見てみると、髪に飾られた、キラキラと光るビーズがはめ込まれた大きめの髪飾りは・・・。

「バレッタじゃないのか・・・?」

・・・しまった・・・。つい、口に出してしまった。
・・・ああ・・・。・・・盗み聞きをするキモいやつって・・・思われただろうか・・・。
視線が・・・視線がァッ・・・・・・!

「ぷっははは、そうだそうだ!バレッタだった!あっはっはっは!」
・・・・・・あれ?
「はぁ・・・。ともはバレッタとバッテラの区別もつかないのか・・・?」
「うるさいなー!・・・あれ?・・・バッテラって・・・なんだっけ?」

「・・・鯖の押し寿司だろう。」

・・・これは意識して答えた。・・・ああ、久しぶりに『人』と会話をする・・・。
「ああ、そうだそうだ、食べ物だったのか。」
「・・・うーわ、想像したら気分悪くなってきた。」
「何を?」
「頭にバッテラ乗っけて歩いてる人。。。」

・・・うげ。

「・・・・・・ヤバいな。それは。酢飯の香りと鯖の生臭さが太陽光に照らされて・・・。・・・うぇっ、気持ちわりィ。」

561 :大阪の兄 ◆sXpZBgPwtE :2006/03/11(土) 00:28 ID:???
「・・・。」

話しながら笑っていたみんなが、ピタリと笑うのも話すのもやめて俺をじっと見ている。


・・・しまった・・・。調子に乗りすぎただろうか・・・。
いきなりこんな話まで持ちかけるような男子は・・・やっぱキモいんだろうか・・・。

「・・・山崎って、よく喋るんだね。」
「・・・え?」
「いや、男子の中では馬鹿みたいなこともしない、比較的おとなしいヤツかと思ってたんだけど・・・。」

・・・うーん、一応褒められているんだよな・・・。でも、お礼を言うのとはちょっと違うよな。。。
・・・男子が馬鹿ばっかやってる、ってのには同感。

「・・・男子より、女子のが賢いよな。・・・女子と話しているほうが、俺は気が楽かな・・・。
 ・・・話すことだって、昔は好きだったんだけど・・・。最近のヤツらは・・・話しててもつまんねーからな。」

ぶわっっっちーーん!!!!

・・・痛い。・・・痛いぞ?
痛い、痛いぞ!?なんなんだ!?誰かから引っ叩かれたぞ!?

「きっさまー!そうやってさっきも私を馬鹿にしたんだろー!うぅー、許せん、許せんぞー!」
「いやいやいや、誰もそんなこと言ってねーだろ!」
「つまらんって言っただろーがー!」
・・・まずい。滝野が容赦無用で襲い掛かってくる。
「や、やめろっ!お・・・お前らは別だっつーの!」
「ならばよし。」
と言ってパッと手を離した。・・・なんなんだ、この女・・・。ほんとに・・・。

「・・・大丈夫?」
榊がハンカチを取り出して、口元を拭ってくれた。
「・・・・・・あ、・・・いや、たいしたことないから・・・。」
・・・なんかどぎまぎしてしまう。・・・ハンカチからは・・・いい匂いがした。
「・・・でも、血・・・。」
・・・ああ、口元が切れてしまっている・・・が・・・。
「問題ないって。さんきゅ、榊さん。」
「・・・いや・・・いい。」

・・・こころなしか、榊が赤くなった気がする。・・・いや、気のせいだろう。
彼女のいない男の、勝手な妄想だ、妄想・・・。

562 :眠名有 :2006/03/11(土) 12:50 ID:???
乙ですー

563 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/04/24(月) 21:50 ID:???
お久しぶりです。
忘れたわけじゃないんです。
ただ更新する時間がなくて・・・。
近いうちにちょくちょく更新しに現れます。(今日も更新できるかは怪しいですが・・・。)

564 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/04/24(月) 21:51 ID:???
あ、トリップ前のままだ。。。

・・・いいや、別に。

565 :眠名有 ◆h8AqQULsMs :2006/04/24(月) 22:54 ID:???
応援してるよ!

566 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/04/30(日) 22:46 ID:???
それから、俺と榊は頻繁に会話をするようになった。

とてもつたない会話であったけれど、いつも物静かな印象が強かった榊の
知らなかった部分がどんどん分かっていくのは・・・楽しかった。


ある日の放課後のこと・・・。

何故だかわからないが、滝野が春日の背中を擦っていた・・・。
「おーりゃおりゃおりゃおりゃー!!!」
「熱いー!ともちゃーん、やめてぇ〜!」
しかし、滝野はやめる素振りを見せない。
「あかーん!熱いー!火ー!火が着くー!カチカチ山やぁー!」

・・・何やってんだか・・・。

その光景を見ていた榊は、うっすらと笑みを浮かべていた。
こうゆうのも・・・好きなのだろうか・・・。

思わずその笑顔に見とれてしまう。
『・・・かわいい・・・よなぁ・・・榊は・・・。』

567 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/04/30(日) 22:46 ID:???
「おい、山崎ぃ!」
「うわぁぁーーーー!!!」
思わず大声をあげてしまった。榊の女神の微笑みも、今じゃ豆鉄砲をくらった鳩のようだ・・・。
「な、なんだよぉ!びっくりすんじゃねーか!」
「だってなんか榊ちゃんの方見ながらニヤニヤしてんだもん。」
「え、え、し、してた!?」
「してないよ。・・・むふふ、その焦り方、怪しいですにゃー?」
・・・しまった・・・。
「よーし、この智ちゃんが、榊ちゃんラブの山崎のために一肌脱いでやろう!」
この女は・・・本人を目の前にして一体なにを・・・。
「ねぇ、山崎、あんたカラオケ大丈夫?」
「一応・・・。」
「榊ちゃん、明日の土曜暇?」
「・・・うん。」
「山崎は?」
「大丈夫だけど・・・?」
「よし、決まり!山崎とー、榊ちゃんとー、私と、大阪!明日カラオケね!」
「「え・・・?」」
詳しい場所は後でメールするから!山崎のアドレス、勝手に教えてもらっとくねー!


そう言って、さっさと帰ってしまった。・・・うーん、誰に俺のアドレスを聞くのだろうか・・・。
「さ、榊・・・。大丈夫なの?」
「・・・別に・・・。最近、行ってなかったし・・・。楽しみ・・・。」
そういい残して、榊も帰ってしまった。・・・怒ってるのだろか。・・・俺も帰ろう・・・。



「うち・・・。明日、用事あるのになぁ・・・。」
教室に1人取り残された大阪。その言葉は誰にも届かなかった・・・。

568 :名無しさんちゃうねん :2006/06/11(日) 03:57 ID:???
続き期待・・・なのだが、忙しいのかな?
今のノリで突っ走ってほしいところ

569 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2006/06/28(水) 23:23 ID:???
ブーン、ブーン

夜11時を過ぎたころ、見知らぬアドレスからメールがきた。


beautiful-girl-Tomo@docodemo.co.jp


・・・紛れもなく、滝野だ・・・。
『じゃあ、明日○○に11時ね!ご飯はみんなで食べることにしてるから!』

・・・なんで勝手に決めてるの?

メールの内容はそれだけだと思っていたが、しばらくスクロールさせるともうひとつ知らないメルアドがあった。
そのメルアドの下にはこう書いてある。
『榊ちゃんラブの山崎へ 榊ちゃんのメルアド↑↑↑

 P.S. もうメルアド教えたって榊ちゃんに言ってあるから好きなだけメールしなー!』


・・・嬉しいような、ありがた迷惑なような・・・。

570 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2006/06/28(水) 23:33 ID:???
なんとなく気まずかったので、その日はメールを送らずに翌日を迎えた。
私服で榊と会うのは初めてのことだ。第一印象が大事だ。服装はバッチリ決めていこう・・・。

とろとろと集合場所まで歩いていっていると、榊の後ろ姿が目に入った。
何故か壁を見つめたまま動かない。・・・頭でよく見えない。一体何を見ているのか・・・?

数秒後、榊がビクッと飛び上がったと思うと、右手には黒い猫が噛み付いていた。

「わっ、わっ!榊!大丈夫か!?」

走り寄ると、猫は一目散に逃げていった。


・・・・・・・・・・・・


「そうかぁ・・・。いつもあの猫に噛まれるのか・・・。・・・何かしたの?」
「いや・・・・・・何も・・・・・・。」
それにしても、榊が動物好きというのはとても嬉しい情報だった。何故なら・・・。
「な、なぁ、榊。動物・・・好きなんだよな?・・・・・・犬は・・・嫌いか?」
一瞬目を見開いて素早くこちらを振り向いた。その目つき、尋常ではなかった・・・。
「好き。」
「なんでも?」
「うん。」
「俺ん家・・・柴犬飼っててさ。もう7歳くらいで結構年食ってるんだけど・・・。」
「・・・・・・噛む?」
「いやいや、生まれてこのかたあいつは人を噛んだ経験はねぇよ。」
「・・・じゃ、行く。」
「そっか。・・・・・・今度な。」
「・・・うん。」

淡々とした口調で、『ボクは榊さんを犬を見せに家に招待するのだ!』という態度を取っていたが・・・。
心境はまさにリオのカーニバル、大騒ぎ状態だった。

猫騒動ではっきりは見なかったけど、今見直してみると榊はやっぱりスタイルがいい!
・・・もし、もし・・・榊が彼女になって・・・。・・・・・・!!!!

隣り合って何食わぬ顔で歩いていたが・・・股間の息子は元気になってしまっていた・・・。

571 :眠名有 ◆h8AqQULsMs :2006/06/29(木) 19:04 ID:???
>>569-570

キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!
乙です。
これからも続きを期待。

572 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2006/07/09(日) 15:29 ID:???
集合場所に着くと、大阪がどんよりとした表情で滝野といた。

「・・・春日さん、どしたの?」
「へぇ〜・・・?・・・あんなぁ〜・・・?私今日ホンマは用事あってんで〜・・・?」
「え・・・大丈夫・・・なの?」
「・・・ホンマはアカンのんやろーけど・・・。おにーちゃんもやりたいことあるーゆうてたし・・・。」
「もぉー!いつまでもぐちぐちとー!大阪らしくないぞ!皆集まったんだし、さぁ早く入った入った!」

・・・普通に考えると、予定が狂えば誰だってげんなりするよなぁ・・・。



店に入る前、滝野がそろそろとやってくると、耳打ちしてきた。
「なぁにぃ〜?さーっそく榊ちゃんと一緒に来ちゃって〜・・・。もう待ち合わせしちゃうような仲に!?」
わざとらしく、くぷぷぷっと笑ってみせる滝野。
「アホか・・・。ちげーよ、たまたま会っただけで・・・。」
「やるねー、山崎ぃー!これからどんどん好ポイントとってこうぜー!」
人の話を聞いてくれ・・・。


いざ歌うときになっても、榊が家に遊びに来ることを想像していると、まるで上の空・・・。
記憶に残っているのは、榊の隣に座れたことと、榊の歌が上手かったということぐらい・・・。
自分がとても音痴に歌った記憶がかすかにあるのだが・・・きっと気のせいだ・・・。気のせい、気のせい・・・。

573 :名無しさんちゃうねん :2006/07/10(月) 00:30 ID:???
ウサギの糞みたいな投稿の仕方、なんとかならんの?
つまらない話はどうでもいいからエロ書けよ

574 :名無しさんちゃうねん :2006/07/10(月) 20:09 ID:???
なんともならないので書きません

575 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/07/11(火) 23:49 ID:???
じわじわエロに持っていくつもりだったのですが、
なるほど確かにエロを期待して読まれてる方が大半を占められてるわけですよね。
もうちょっとイベント加えるつもりだったんですけど、ちょっと飛ばしてエロにいきます。

576 :名無しさんちゃうねん :2006/07/11(火) 23:56 ID:???
俺は逆に無理して展開しなくてもいいなあと読んでた

577 :名無しさんちゃうねん :2006/07/12(水) 00:16 ID:???
無理にいじるより書きたいもの書いた方がいいと思うよ

別スレを見てsupersage

578 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/07/12(水) 00:34 ID:???
いえいえ、蛇足気味なイベントでしたし・・・w
それにそろそろエロ書くつもりでしたし、予告みたいな意味として受け取ってくださいw

・・・別スレだとあんまり評価よくないんですかねぇ・・・。

579 :名無しさんちゃうねん :2006/07/12(水) 00:50 ID:???
いや、探してみたら作品の評判はいいけど、ちょっと意地悪してやりたくなるようなタイプの人がいた>別スレ

580 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/07/20(木) 05:56 ID:???
滝野のおかげもあってか、カラオケ以来、入手したメルアドで榊とよくメールするようになった。
他愛もない話で、1日に100通近くメールをすることもあった。

その時に、ふと前の話が浮かんだ。

榊「あの・・・犬・・・。」

たったこれだけのメール。でも、俺はもうそれに慣れた。こう言いたいのだ。

『前に言っていた犬を見に行きたい』


勿論、俺の返事はOKだった。
でも、その前に、俺にはある目標があった。

それは、榊と付き合う、ということ。

俺はとっくに気づいていた。榊が好きだ、ということに。
ただそれが恥ずかしくて、自分に嘘をついていたことに。
だが、今の俺にとって、それはなんら恥ずかしいことではない。

だから俺は、家に来る前に、榊と付き合う、という関係を作っておきたかった。

581 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/07/20(木) 06:04 ID:???
告白するにはどうしようか。

榊は無口な上に恥ずかしがり屋・・・。
直接言ったほうがインパクトもあるのだろうが、困惑して答えをもらえない可能性もある。

ゆっくり考える時間も与える、という意味も込めて、メールで告白するほうが無難な気がする。
ちょっと腑抜けなような印象も与える可能性もあるが、榊はそこまで考えないだろう・・・。

思い立ったが吉・・・。早速行動に移ろう。


『なぁ、榊。その前に、ちょっと話しがあるんだ。』
「何?」


『俺・・・さ。・・・榊のことが・・・・・・好きなんだ。・・・付き合ってくれないかな・・・?』


何度も何度も深呼吸をして、送信ボタンを押した。・・・これで駄目だったら、どうしようか・・・。

582 :眠名有 ◆h8AqQULsMs :2006/07/21(金) 07:07 ID:???
キター!


続きに激しく期待。

583 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/07/29(土) 17:24 ID:???
今までロクに書き込んでもいませんでしたが・・・。
ちょっと仕事で二週間ほど海外へ行くことになりました・・・。

八月の中旬ごろからまた書き始めますので・・・。

今日の夜、更新できたらいけるとこまで行ってみます・・・。

584 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/08/14(月) 20:01 ID:???
いつもなら、榊の返信は送信してから5分以内にはかえってきていた。

それなのに・・・まぁ、当然ではあるのだが・・・20分経っても、返信が来ることはなかった。


そのときの俺の心境・・・。嫌われることへの恐怖・・・焦り・・・。


嫌な汗をじっとりとかきはじめていた。


送信してから30分が経過した。恐怖感が、俺を情けない行動へと走らせた。

『じょ・・・冗談・・・なんだけどな・・・(笑)
面白くなかった・・・?』


ちっとも冗談になってもいないし、笑えるわけでもない・・・今時子供だってこんな言い訳使うわけがない。
そのときの俺ときたら・・・他人から見れば、どれだけ情けない男であったのだろうか?

しかし・・・怪我の功名というか・・・。事態は思わぬ方向に向かった。


その情けないメールを送ってから3分ほどしてから、携帯が震えた。

液晶画面に表示されている文字・・・。

『榊』

・・・・・・もし、これでずっとぎくしゃくするようなことになれば・・・また前の生活に逆戻りか・・・。

半ばあきらめ気味にメールを開いてみる。

『・・・冗談だったのか・・・?
私は・・・本気で・・・ずっと考えてた・・・。
本当に・・・冗談なのか・・・?』


驚愕。ただただ、驚愕。
一瞬、時が止まったような、時が消し飛んだような・・・奇妙な感覚に包まれた。
それから、何度も携帯の液晶画面を見直し、夢でもないことを頬を抓ってまで確認した。

585 :眠名有 ◆h8AqQULsMs :2006/08/15(火) 19:23 ID:???
キター!

586 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/02(土) 02:30 ID:???
ここですぐさま返信してしまうとがっついてるようでかっこ悪い・・・!
もう少し時間を置いて、いいタイミングを見計らうのだ!



・・・だが、その思惑とは裏腹に、30秒後にはメールの返信を打ち終えて送信していた。



榊の反応はとてもかわいらしいもので、誰にも教えてやる気はない。

せいぜい指を咥えて俺の幸せ物語を見ていてくれ!


・・・気分が高揚していると、誰もいないのに無性に語りかけたくなるのは何故だろうか?




6月、中旬。

梅雨真っ只中。

人々は梅雨明けを待ちわびる。

俺も待っていた。

自分の中の梅雨明けを。

今まで降り止むことのなかった心の雨は

10数年ぶりに梅雨明けを迎えていた。

587 :名無しさんちゃうねん :2006/09/03(日) 09:06 ID:???
GJ、このノリで突っ走れ

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