世の中のすべての萌えるを。

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大阪メイン小説

1 :名無しさんちゃうねん :2003/07/04(金) 18:27 ID:???
みんなで大阪の小説を作ろう・・・・・まぁ適当に書いてくれ(ぇ

2 :名無しさんちゃうねん :2003/07/04(金) 19:44 ID:???
2get

とりあえず>>1よ。自分で口火を切れ。

3 :名無しさんちゃうねん :2003/07/04(金) 21:52 ID:???
        ┼─┐─┼─  /  ,.          `゙''‐、_\ | / /
        │  │─┼─ /| _,.イ,,.ィ'    ─────‐‐‐‐ 。←>>1
        │  |  │     |  |  | イン ,'´ ̄`ヘ、   // | \
                          __{_从 ノ}ノ/ / ./  |  \
                    ..__/}ノ  `ノく゚((/  ./   |
        /,  -‐===≡==‐-`つ/ ,.イ  ̄ ̄// ))  /   ;∵|:・.
     _,,,...//〃ー,_/(.      / /ミノ__  /´('´   /   .∴・|∵’
  ,,イ';;^;;;;;;;:::::""""'''''''' ::"〃,,__∠_/ ,∠∠_/゙〈ミ、、
/;;::◎'''::; );_____       @巛 く{ヾミヲ' ゙Y} ゙
≧_ノ  __ノ))三=    _..、'、"^^^     \ !  }'
  ~''''ー< ___、-~\(          ,'  /
      \(                 ,'.. /
人様に頼るな!

4 :名無しさんちゃうねん :2003/07/04(金) 22:02 ID:???
えっちなのでも良いのかなー?

5 :名無しさんちゃうねん :2003/07/04(金) 23:42 ID:gmKo4i4c
加油!明明

明明:大家イ尓們好。

6 :メジロマヤー ◆BBlcy0TYHE :2003/07/05(土) 00:42 ID:???
ちょっとだけ書いてみる。

 通称・大阪こと春日歩には特殊能力がある。
 彼女は0.1秒という物凄い速さで眠ることができるのである。つまり、
授業中に「眠たい」と思った次の瞬間には眠れるのだ。
 しかし、その能力のせいで授業中によく担任の谷崎ゆかりに叩かれる
のであった。

7 :メジロマヤー ◆BBlcy0TYHE :2003/07/05(土) 00:50 ID:???
 そして、今日も英語の授業中に、大阪は不意に睡魔に襲われ始めた。
 「あかん、眠い…」
 そう思った瞬間、大阪の意識は遠のき深い眠りへと沈み始めた。
 瞳を閉じたことで、視界が閉ざされ、漆黒の闇に覆われた世界へと進んだのである。
 どのくらいの時間が経っただろうか。大阪の深き眠りの世界が突然音も立てずに崩れた。
 「こらー、大阪!人の仕事中に寝んなよ!」
 谷崎ゆかりだ。大阪は意識を取り戻し、谷崎ゆかりの顔を見た。
 さっきの言葉とは裏腹に一点の曇りのない晴れやかな笑顔だ。
 「よく眠れたかしら?」
 「えっ、はい…」
 大阪がそう言った次の瞬間、谷崎は持っていた教科書を丸め始めた。
 「貴様ー!人の授業中に寝るとはいい度胸してんじゃねーか!」
 そう言って、谷崎ゆかりは丸めた教科書で、大阪の脳天めがけて一撃を放った。
 バシーンと言う音が教室中に響いた。そして、授業が再開された。
 しかし、大阪には0.1秒で眠る能力があるため、このやりとりは1日に何度も
繰り返されるのであった。
 「大阪ー!また寝てんのかー!」といった具合に。

8 :名無しさんちゃうねん :2003/07/05(土) 21:32 ID:???
ってこんなにSSスレいらねーだろマジな話

9 :ケンドロス :2003/07/05(土) 22:50 ID:???
SS発表スレか控え室あるいは百合萌えスレに発表すれば
いいだけだもんなぁ

10 :ツインテール ◆SKYOSAKAKI :2003/07/05(土) 23:02 ID:???
誘導するならこのへんかな。

あずまんがSSを発表するスレッド
http://www.moebbs.com/test/read.cgi/oosaka/1046110813/
【あずまんが】SS書きの控え室2
http://www.moebbs.com/test/read.cgi/oosaka/1052922310/

あとネタスレではこんなのが。
【マターリ】春日歩のボケ日記【マターリ】
http://www.moebbs.com/test/read.cgi/oosaka/036322460/

11 :八八艦隊司令大阪さん :2003/10/19(日) 05:34 ID:???
大阪メインと言っていいのか微妙ですが・・・・
内容が少し酷い系の話なので、あまりウケがよくないだろうから
ここにこっそり投下

最終的に僕は何がしたかったんだろう・・・・・

12 :八八艦隊司令大阪さん :2003/10/19(日) 05:36 ID:???
「よみちゃん あたし…よみちゃんが好きやねん……」

二人きりの帰り道、震える声で思いを口にした歩の言葉に、暦は立ち止まった。

「…女の子同士でこんなんゆうんは変なのはわかってるねん……
 せやけど……よみちゃんのことが好きで好きで……」
「大阪…」
「………やっぱり…あたしじゃダメだよなー…女の子同士で気持ち悪い思た…?
 で でもせめてあたしのこと嫌いにならんといて…お願いやから……」

歩の顔に雨雲がさしはじめた時だった。
それまで困惑気味だった暦の口元がニヤリとすると…

「……いいよ」
「へぇ…?」
「大阪は私のことが好きなんだろ?」
「……うん…」
「いいよ、付き合ってあげるよ」
「ほ ほんま〜!!ウソみたいや〜」
「ウソつくわけないだろ?なんなら証拠見せてやるよ」

そう言って歩を強引に自分の方へ引き寄せると、歩を抱きかかえ自分の唇を歩の唇に当てた…
一瞬の出来事に歩は驚いて、暦の腕から抜けようとしたが、自分の身に起こった出来事を理解すると、
しだいに大人しくなり、その心地よさに目をトロンとさせていた……

「ちゅぱ…  どうだ?これで信用したか?」
「う うん……」
「そっか…それじゃあ帰ろうか」
「よみちゃん…その……ありがとうな〜 ほ ほならあたしはこっちやから…」
「気をつけて帰れよ」
「うん!ばいば〜い」

笑顔で駆けていく歩の背に向け小さく手を振ると、暦も帰途へとついた。

「……ふふ、さてどうするかな…」

13 :八八艦隊司令大阪さん :2003/10/19(日) 05:38 ID:???
翌日…

「やっぱり屋上は気持ちがええなぁ〜」
「大阪は高いところが好きだなー」
「高いとこって気持ちええやん それによみちゃんと二人きりにもなれるしな〜」

満面の笑みを浮かべ、お弁当の蓋を開ける歩。
その隣で同じようにお弁当の包み布を開く暦。
二人楽しそうにお喋りをしながら、長いお昼を過ごしていた。
その姿はまさに恋人同士だ。女の子同士ということを除けば……

「なぁ、コレ食べてみないか?」

そう尋ねる暦の箸の先には、真赤なコロッケの欠片が挟まれていた。

「へ〜? よみちゃん忘れてしもたん?前にそれ食べて大変なことになったやんか〜」
「そんなこともあったかな?まぁ食べてみてくれって」
「ん〜……あかん…いくらよみちゃんの頼みでもこればっかりは…」

そう言って拒む歩を見て、暦の顔は急にシュンとした顔になった。

「…そうか、そんなに嫌なのか……ごめんな…無理に勧めて………」
「あ あたしそなつもりじゃ…」
「ほら、私達恋人になったんだから…私の好きなものを大阪にも好きになってもらいたかったんだ…」
「よみちゃん……   ほ ほなら一口だけ…」
「いいのか?大阪」
「う うん……よみちゃんのためや!がんばるで〜」
「それじゃ食べさせてあげるよ   あーんして…」
「あ〜〜〜〜〜ん」

        パク!

14 :八八艦隊司令大阪さん :2003/10/19(日) 05:38 ID:???
「………☆*〒※∩‰〜〜〜〜〜!!!!」
「大阪!やっぱり辛かったか?  ほら、お茶だ飲め!」

   んぐんぐんぐ…


              はぁ〜…

「ごめんな、無理させちゃって……」

暦はすまなそうに歩を覗き込む

「けほけほ…… え ええよ〜 それにおいしかったで〜」
「大阪……そうだ!今度はお詫びにコレ食べさせてやるよ
 私は太りやすいからあんまり食べたくないんだ」

暦は可愛らしい星のついた楊枝を唐揚げに刺して、歩の口元へもってきた。

「さ、目を閉じてあーんして」
「おおきに〜  あ〜〜〜〜ん」

目を瞑りカバのあくびのように大きく口を開ける歩。
それを見て暦は唐揚げを自分の口にほおばり、数秒間噛み砕くと、
自分の口を歩の口へとくっつけた。

15 :八八艦隊司令大阪さん :2003/10/19(日) 05:39 ID:???
昨日に続いての不意打ちに、歩は再び驚いたが、今度は逃れようとせずに、
暦との口付けをすぐに受け入れた。
噛み砕かれた唐揚げが自分の口の中へ入ってくるのがわかった。
そして、それと同時に暦の舌も進入してきたことにも気づいた。
どちらが飲み込むでもなく、いつの間にか唐揚げが二人の口内より姿を消しても、
一向に舌を絡め合うことをやめなかった。
舌・歯茎・歯茎の裏・ほっぺたの裏側など、お互いに舐めあっていた。
ほどなくして、二人が顔を引き離すと、混ざり合った唾液が二人の口元から垂れた。

「はぁはぁ……どうだ?おいしかったろ?」
「はぁはぁはぁ…うん」

顔を真赤にしてうなずく

「あ、いけない!もう予鈴がなるころだ!!」
「へ?  あ!ほんまやー!!」
「早く戻らないと、またゆかり先生がうるさいぞ!!
 私がここの後片付けをするから大阪急げ〜!」
「ほ ほなら先に戻るで〜 よみちゃんも早くなー」

歩は大急ぎでお弁当を片付けると、急いで教室へと走っていった。
そして暦はこぼした物などの後片づけをはじめた。

「……大阪は素直と言うかバカというか………」

そう呟くと、一通りの片づけを終えて自分も屋上から出て行った。

「…ま、あれくらい従順なほうが…………」

16 :八八艦隊司令大阪さん :2003/10/19(日) 05:39 ID:???
放課後、今度は二人は校舎裏にいた。

「はい」

暦は自販機で買った紙コップのジュースを手渡した。

「あ ありがとう」

そう言って受け取ると、歩はコップを柔らかな唇にあてた。


                 コクン…

歩が飲んだのを確認すると、暦も隣へ腰掛ける。

「ところで、大阪はなんで私を好きになったんだ?」
「えっと…よみちゃんてや〜 頭もいいし眼鏡かけとるし胸大きいし……
 あたしのもってへんもん全部もっとるやんか〜」
「……眼鏡はよくわからんが…」
「せ せやから……よみちゃんはあたしの憧れ…やねん」

見ると、顔を真赤にして少し落ち着かない様子で歩は話していた。

「(そろそろ効いてきたかな) なぁ大阪、顔赤いけど熱でもあるのか?」
「熱はないと思うんやけど…… なんや暑くて…」
「そうか……ふふ」
「はぁはぁ……な なに笑ろてるん?」
「ん?いや、こっちのことだ それよりも大阪、おまえ胸大きくしたいんだろ?」
「え?  …う うん…」
「私が大きくしてやるよ、ついでに体も冷ましてやる」

暦は立ち上がるとすぐに歩の体を倒し、そこに覆いかぶさった。

「(大阪…あんたって本当にイジメがいのあるやつだな……)」
「へ? ……はぁはぁ…今なんて……?」

歩のそんな言葉を無視し、暦は自分の手を歩の胸へと潜り込ませた。

17 :八八艦隊司令大阪さん :2003/10/19(日) 05:40 ID:???
「ん…」

甘い声が漏れる…
暦は乳房へ這わせた手を、いったん引き抜くと、
歩の上着の裾へ手をかけ脱がしに入った。

「よみちゃん……やめてー…」
「……大阪は私のこと…本当は好きじゃないんだ」
「あ…そないなことあれへんで……でも…」
「いいんだよ無理しなくて……」
「よみちゃ…………す…少しだけやで……?」
「いいのか?大阪」
「う うん…」
「じゃあ自分で服を脱いでくれよ」
「あ…うん……」

暦に言われるがままに上着を脱ぎだす歩。
そしてあらわとなったお腹に優しく手を乗せ、
舐めるように手を這わせる。

「くぅん……」

徐々に手を上へと這わせ、そして再び歩の胸を弄り始めた。
軽く揉み始める…  あるか無いかの小さい乳房は手の動きに合わせて、僅かに形を変えてゆく。
汗ばんだ体が滑りを良くし、限りなく心地よさを増大させた。

「ふぁ…そ そこは……」
「…ダメなのか?」

暦はスカートへと手を忍ばせながら、今にも泣きそうな顔で尋ねた。

「ぇぅ……ぇぇょ…」

歩は観念したように呟くと、言われるがままに……身も心も暦にゆだねた。
体の力も完全に抜き、感じる事だけに精神を集中させた。
気づくと、すでにパンツは脱がされ、着ている物はスカートと靴下、それから革靴だけだった。

18 :八八艦隊司令大阪さん :2003/10/19(日) 05:40 ID:???
辺りに水音が響き渡る。

暦は右手で湿りきった陰部を刺激しながら、
自分の舌を歩の胸の上で躍らせていた。
その歩はといえば、暦の行為に合わせて体をうねらせ、
なんとか正常な意識を保つのがやっとだった。

「ぁ…よみちゃ……もうあかん…」

歩がイきそうになる寸前に、暦はピタっと全ての行為をやめてしまった。

「ふぁ……なんでやめてまうん…?」
「もうダメだって言ったろ?」

イジワルく話しかける。

「で でも……」
「なんだ、やっぱり嫌じゃなかったのか?」
「……よみちゃんイジワルや…」

それを聞くなり暦はスッと立ち上がり、冷たい目で歩に言い放った。

「そんなイジワルな女と一緒にいたくないだろ?」
「そ そんなつもりや…」
「じゃあな、大阪」

これまでとは打って変って、急に冷たくなると、鞄を手にその場を去ろうとした。

19 :八八艦隊司令大阪さん :2003/10/19(日) 05:41 ID:???
「よ よみちゃん!まって〜」
「なんだよ?」
「……その…ごめんなー…」
「本当に悪いと思ってるか?」
「…うん」
「じゃあ私の言う事は何でも聞くな?」
「…………うん」
「それじゃあ…… これ付けてくれよ」

そう言って暦は鞄から首輪を取り出した。

「え……そんなん……」






                    …私のこと、好きなんだろ?






.

20 :八八艦隊司令大阪さん :2003/10/19(日) 05:42 ID:???
数日後…

「よーみぃー!遊びにきてやったぞ〜!!」

暦の部屋の窓から入ってきたのは智だった。

「勉強の邪魔すんなよ」
「なんだよ〜つめてぇな〜 それじゃなんかおもしろいことないのかよ〜」
「おもしろいこと?  そうだな… とも、ジュースでも飲まないか?」
「お!よみのくせに気が効くな〜」
「飲むんだな?おーい、もってきてくれ」

ガチャ…

扉が開くと、そこにはジュースの入ったお盆を抱えた歩が立っていた。
ただその姿は首輪を付け、全裸でお尻には犬の尻尾が入っていた。

「…大阪……あんた何やっ…」
「最近私犬を飼う事にしてさ……なぁとも、実は私猫も飼いたいと思ってるんだ…」

そう言って窓の鍵を閉め、カーテンを閉める暦

「初めから従順な犬も可愛いけど、言う事は聞かない、騒いでばかりいるバカ猫を、
 言いなりになるように躾するのも楽しいと思わないか?」



      暦の口元は…
          またニヤリと笑みを浮かべていた……

21 :ツインテール ◆SKYOSAKAKI :2003/10/19(日) 19:26 ID:???
>>12-20
よみ様の降臨?

やっぱり
よみ様は
エスエムだ


22 :謎の詩人 :2003/12/15(月) 21:45 ID:???
今日は休日・・・街に活気があふれ・・楽しくなる日である・・だが・例外が一人だけ
居た・・春日歩、通称大阪である
彼女は街行く人の波に流されていた・・
「今日も暑いなー・・皆なんでこんなに急いどるん?」
波から開放されて一人歩いているとティッシュ配りの人に捕まってしまった。
いつものようにティッシュを受け取っていると道を抜けた時、両手いっぱいの
ティッシュに気が付いた。
「こんなにもらったおぼえないいんやけどなぁー」
いつもぼんやりしている大阪の頭には記憶がない・・・・
「これはスリの反対や・・けど・こんな時にはどうするん?警察にいくんか?」
歩は交番に向かっていった・・

23 :謎の詩人 :2003/12/15(月) 21:49 ID:???
交番に着くと警官がこっちを見ている・・・
「あのっ・・」
警官「なにか用かね?」
「スリじゃないほうにあいました!」
警官「?」
「街を歩いていて気が付いたら両手いっぱいにティッシュが・・」
警官「いい事じゃないの?」
「あっ取られるの逆は貰うやったんかぁ・・」
警官「私は忙しいからねぇ」
そう言うと警官は去っていった・・・・

24 :メジロマヤー ◆xoTOMayar6 :2003/12/15(月) 23:57 ID:???
うわ、このスレ蘇ってる!

25 :大阪XP ◆KASUGAeee. :2003/12/17(水) 00:19 ID:???
何度でも蘇るさ!

26 :メジロマヤー ◆xSrSaKAKI6 :2003/12/17(水) 00:25 ID:???
だったら、大阪をメインにしたSSをこっちでUPすればよかったな。

27 :名無しさんちゃうねん :2003/12/17(水) 12:33 ID:???
多少ダークでもいいのかな?

28 :名無しさんちゃうねん :2003/12/30(火) 17:37 ID:/8qHkHqQ
>>12-20
おうおおおおおおおおおおおおおおおおおお
激しくイイ!

続ききぼん

29 :名無しさんちゃうねん :2003/12/30(火) 18:14 ID:qwiGzPpk
今更だが0.1秒で眠れるってのび太君以上だな

30 :名無しさんちゃうねん :2003/12/30(火) 18:46 ID:???
>>28
胴囲。女王こよみ様、続きキボンヌ

>>29
のび太は直立の状態から二秒だっけ?

31 :ロムスカ=パロ・ウル・ラピュタ :2003/12/30(火) 20:52 ID:???
>>25
このスレは滅びる!何度でも蘇るさ!
このスレこそ人類の夢だからさ!

32 :シーサーやいびーみ? :2004/01/08(木) 22:56 ID:???
目覚めよー

33 :名無しさんちゃうねん :2004/02/06(金) 17:56 ID:???
目覚めよー

34 :名無しさんちゃうねん :2004/02/18(水) 20:24 ID:???
只今復活の呪文に少々手間取っております

35 :名無しさんちゃうねん :2004/02/21(土) 14:57 ID:???
>>29
流石にのび太には敵わない。

大阪「ドラえもーんのび太君より早く寝られる道具出して!」

36 :名無しさんちゃうねん :2004/02/23(月) 12:40 ID:???
ゆうていみやおうきむこうほりいゆうじとりやまあきらしぺぺぺぺぺぺぺp…

>じゅもんがちがいます

37 :2i+1@道産子 :2004/07/06(火) 18:44 ID:???
大阪はSS(ヒトラー護衛隊)になんか入隊しないよ

38 :名無しさんちゃうねん :2004/11/23(火) 08:08 ID:???
age

39 :名無しさんちゃうねん :2004/12/10(金) 22:29 ID:???
age

40 :名無しさんちゃうねん :2004/12/10(金) 23:00 ID:???
sage

41 :名無しさんちゃうねん :2004/12/14(火) 22:10 ID:???
>>1
近いうちに大阪小説UPするから期待してろコノヤロー。

42 :名無しさんちゃうねん :2004/12/15(水) 00:29 ID:???
期待してんぞチクショー。

43 :41 :2004/12/17(金) 21:14 ID:???
これから小説UPしていきます。
とりあえずほのぼの系で行こうと思ってます。
希望があれば路線変更する予定もありますけど。

44 :41@大阪の兄 :2004/12/17(金) 21:15 ID:???
・・・冬休み・・・気だるい朝、雀の鳴き声で私は目覚めた。
今日もまた天然ボケの妹と一日を過ごすことになるのか・・・。
父親が死んで早5年。後を追うようにして母親も去年死んだ。
今残されたのは私と妹の二人だけだ。
本来なら親戚の家とかに居候をするもんなんだが・・・あいにく親戚もいない。
肉親は私にとって妹一人。どんなに天然でも、かけがえのない一人の肉親だ。
現在午前6時半。・・・いつもの学校に行く時間に起きてしまった。不覚。
今日することは何もない。恐らく妹もまだ寝ているだろう。私も寝よう。
二度寝は体に悪いというが・・・。寝不足のほうが体に悪い。
目を瞑り、私は再び眠りについた・・・。
『ガチャ・・・』
扉が開く音。妹が私より早く起きた・・・?いかん、寝過ごしたらしい。
目を開いて立とうとした瞬間
「あー、起きてもーたー」
私はギョッとした。なぜなら、妹の右手には出刃包丁が握られていたからだ!
「失敗やー」
・・・目がほとんど開いていない。例によってまた寝惚けたんだろう。
「おい、歩・・・」
ビクッと体が跳ねたかと思うと、妹は大声をあげた。
「うわぁ!な、なんやのコレ!」
私は溜息をひとつつくと、妹から包丁を取り上げ、肩を抱いてリビングへ向かった・・・。

45 :41@大阪の兄 :2004/12/17(金) 21:16 ID:???
いただきまーす」
寝坊もあって、今朝の朝食はスクランブルエッグにトースターという極めて簡単な洋食になった。
ラズベリージャムをパンに塗ってトースターをかじる妹。
とてつもなく食べるのが遅い。それに・・・さっきの行動といい・・・。
これで大学一年生というんだから兄である私でさえ信じられない。
かなりボーッとしていて・・・まぁ、それがかわいいとこでもあるんだが。
「ごちそうさーん」
・・・30分もかけて、私が作った朝食を平らげた。既に私の淹れたコーヒーの湯気は立っていない。
「あー、冷えてもーたー」
情けない表情で私を見つめる。もう一度いれろというのか・・・。こいつは・・・。
無言で席を立ち、もう一度コーヒーを淹れ直す。全く、つくづく私も妹に甘い。
「ごめんなー。お兄ちゃんのコーヒーしか私飲めへんから」
当たり前だ。私は歩用に特別薄くコーヒーを淹れている。普通の人が飲んだら相当嫌な顔をするほど薄い・・・。
が、それを私が飲まないと歩は不思議な顔をする。仕方なく、私も飲むようにしている。
「なぁお兄ちゃん、今日暇〜?」
両手でコップを持って、コーヒーをすすりながら妹は言った。
「ああ・・・暇だけど?」
「ほんま〜?ほんならやー、今日行きたいところがあってん。つれてってくれへんか?」
・・・なんで友だちと行かないんだ?
「あんなー、それ、遠い所にあるんやー。お兄ちゃん最近車の免許とったやろー?」
そういうことか・・・。
「しょうがねぇな、どこだ?」
「あんなー・・・」

46 :41@大阪の兄 :2004/12/17(金) 21:16 ID:???
私たちは準備をしてから車に乗って出発した。
妹はあいかわらずかわいい格好をしている。
ゴスロリ・・・という域ではないが、フリルのついた靴下も履いているし・・・。
今流行りのロリ系ってやつかもしれない。
・・・友人にはとても見せられない。確実に喰われる・・・。
車を30分ほど走らせてついた先。そこは・・・

47 :41@大阪の兄 :2004/12/17(金) 21:41 ID:???
「着いたー!ここや!ここに着たかったんやー!」
着いた先は・・・同人ショップ『コミック狼の穴』・・・。
「ありがとなー、お兄ちゃん。すぐ戻ってくるからここでまっててやー」
「ああ・・・。」
何を買うか知らないが・・・。
仕方が無いのでダッシュボードに突っ込んでいた小説を取り出し、読み始めた。

「遅い・・・遅い。遅すぎる。」
かれこれもう3時間も待った。以前にも妹の買い物に付き合ってやったこともあったが、こんなに遅いことはなかった。
「もしや・・・この中で何かが?」
胸騒ぎがして、車を降り、『コミック狼の穴』へ向かった。
入った瞬間、ムワッとした暑さに見舞われた。
冬だから暖房をかけるのは分かる。だが、この熱風には明らかに汗臭さが混じっていた・・・。
「こんな店に・・・歩は・・・」
焦りながら店内をまわる。が、どこを探しても見当たらない。
残る場所は・・・成人指定コーナーだ。

48 :41@大阪の兄 :2004/12/17(金) 21:42 ID:???
案の定、妹はいた。女性向け同人誌コーナーに・・・。
しかも、値段を見ながらどれにしようか必死に迷っている。
・・・服装が服装だから他の男どもは妹に目を向けながらニヤニヤしている。
まずい、明らかに視姦されている。はやいところ妹を救わなければ。
「おい、歩・・・」
声にビクッと震えると、ギギギッと音が聞こえそうなぐらいゆっくりこちらに顔を向けた。
「お・・・お兄ちゃん・・・。こ、これはな・・・ちゃ、ちゃうねん・・・。」
焦りながら私に弁解をしている。右手に同人誌を持って・・・。
「それでいいのか?」
溜息をつきながら応える。妹がこんな本に興味を持っていたって仕方がない。
中学生まで一緒に風呂に入っていたぐらいだ。思春期がいささか遅れていても納得できる。
「え・・・ちゃ、ちゃうねん!これはな、智ちゃんに頼まれたやつでな?」
「そうかそうか、わかったから・・・ここを早く出よう」
「え・・・なんで・・・?ま、まだ買うモノが・・・」
・・・まだ私を待たせるつもりなのか?いや、そこはどうでもいいんだ。
「あー、もう!これか!?これでいいんだな!?」
妹が迷っていたであろう同人誌を数冊持ってレジに向かう。
「はい、4800円でーす」
なっ・・・!た、高い・・・。だが、ここで引き下がると妹にしめしがつかない。
しかも、値段を聞いた瞬間目を見開いた私を見てニヤニヤしている連中もいる。
『なめられてたまるかっ・・・!」
サイフからなけなしの5000円を抜き出し、同人誌を買う。

49 :41@大阪の兄 :2004/12/17(金) 21:45 ID:???
とりあえず最初の部分だけを。
続きはまた今度。今日はもう寝ます。

50 :名無しさんちゃうねん :2005/01/09(日) 16:42 ID:???
続きこないので
あげ

51 :名無しさんちゃうねん :2005/01/09(日) 23:45 ID:???
うーん、やはりageないと気づかないもんだ。
続き、期待してますので。

52 :41@大阪の兄 :2005/01/10(月) 14:16 ID:???
>>50-51
あ、読者いたんだ・・・。
もうちょい待ってください・・・。(いないと思って半分諦めかけてたので)

53 :名無しさんちゃうねん :2005/01/10(月) 17:13 ID:???
最近めっきりSSが減ってきて、巡回するのもまちまちなもんで。

54 :41@大阪の兄 :2005/01/12(水) 23:51 ID:???
続き

店から出て、本を抱えて笑みを浮かべている妹は車の中で歌を歌っていた。
「そぉここにぃ〜・・・Time Pavement〜・・・♪」
・・・なかなか歌うまいな・・・じゃなくて!
ここは兄として、妹にビシッと言うべきことがある。
「おい、歩。お前のその遅刻癖。治さないと社会に出たら通用しなくなるぞ。」
「えぇ〜・・・そうなん?どぉしよぉ〜・・・」
頭を抱えて悩みだした。たまには考えさせたほうが妹のためだ。
「そや!わかったでぇ!」
目をパッと開かせ、いかにも逆転ホームランを打った野球選手のように晴れ晴れとした表情をしている。
「お兄ちゃんと一緒におれば、社会に出る必要もないんやー。そうやー。その手があったんやー。」
・・・何を閃いたかと思えば・・・。
「違うだろ・・・。俺も、お前も。いつかは結婚するんだ。一緒に暮らせるわけないだろう」
「え〜?お兄ちゃん私と離れてまうん〜?いややー!そんなんいややー!」
手をバタバタとさせながらわめき始めた。
・・・兄として、この妹からの愛情(?)は嬉しいものなのか?
「大丈夫だよ。少なくとも、歩が大学卒業、いや就職するまでは一緒にいてやるから。」
「ホンマやな!?嘘ついたら責任とってもらうでぇ〜!」
・・・何の責任だ。

55 :41@大阪の兄 :2005/01/13(木) 00:00 ID:???
家に着いた。冷え切った部屋を突っ切り、電気ストーブに電源を入れる。
妹は何か言いたげな目でこっちを見つめている。いや、もう喋り始めた。
「お兄ちゃ〜ん。電気ストーブはええから・・・コタツ出してくれへん〜?」
「コタツぅ〜?だめだな。」
「え!?なんで!?そもそももう12月なのになんでコタツがないん!?」
「理由は簡単だ。歩はいつもコタツで寝て、風邪を毎年ひくからな。」
「お願いやぁ〜!コタツが、コタツがなかったら私はどこに入ればいいんやー!」
・・・うるさい・・・。妹が後ろでわめいているが、無視して自分の部屋へ入る。
う・・・私の部屋も寒い。暖房器具は電気毛布だけだ。
電源を入れてベッドにもぐりこむ。
「ちょっとお兄ちゃん!私の話はまだ終わってないでー!」
部屋にまで侵入してきた。なんなんだ・・・もう・・・。
「あ!何布団に逃げとるんや!逃がさへんで!」
そういうと妹は強引にベッドに浸入してきた。
シングルベッドに二人は・・・さほどきつくなかった。
自分に比べて相当背の低い妹。そんな妹が入ったところで、狭いどころか逆に暖かい。
「あぁ〜・・・こ、これは・・・。コタツに似た温かさや・・・。」
妹は感動の声を布団に潜ったまま漏らした。

56 :41@大阪の兄 :2005/01/13(木) 00:03 ID:???
「これはええ。コタツはええからしばらくここに居させて〜。」
「勝手にしろ!」
私は大声をあげ、ベッドから降りた。
と、同時に妹も大声をあげる。
「あかん!お兄ちゃんも一緒に入ってへんとコタツの暖かさには匹敵せん!お願いや!一緒におって!」
冗談じゃない・・・一緒に布団に入ったりしたら・・・。

57 :41@大阪の兄 :2005/01/13(木) 19:56 ID:???

何年前になるんだろうか?妹が中学に入ったばかりだったから・・・6年前ぐらいだろうか。
まだ一緒に風呂に入っていた時期。その日も風呂を入り終えて、妹と一緒に寝る準備をしていた。
その日はとても寒く、妹は私に一緒に寝ることを提案してきた。
私も寒かったので、提案を受け入れ、一緒に寝た。
・・・それが間違いだった・・・。妹の寝相は良い、悪いで判断できるものではない。
一人で寝ているときはそれは起きない・・・一緒に誰かと、いや。異性と寝た場合のみ発動すると言おうか・・・。
二人で寝静まったころ・・・私は目が覚めた。体が何者かに触れられている。
隣に目をやる。・・・定位置では頭がある場所に小さな足が二本枕に乗っかっている。
ゆっくり、ゆっくりと布団をめくる。そこには、私の股のあたりをミルクを飲む子猫のようにペロペロと舐めている妹がいた。
「あふ・・・あぁ・・・」
いつ頃から舐め始めていたんだろうか?パジャマが唾液でベチャベチャになり、それは私のモノまで達している。

58 :名無しさんちゃうねん :2005/01/13(木) 22:35 ID:???
楽しく読めるな。生き生きとした文脈。
しかし兄は大阪さん弁ではないのだろうか?
いや細かいか。
続き希望。自分のペースで。

59 :41@大阪の兄 :2005/01/15(土) 01:51 ID:???
>>58 どうもありがとうございます。兄の大阪弁がないのは、
大阪から引っ越して抜けた、という設定です。数年で抜けるはずないけど。

60 :41@大阪の兄 :2005/01/16(日) 20:29 ID:???
当時の私は本当に中3だったのだろうかと思うぐらい・・・純粋だった気がする。
妹とはいえ、思春期の男の子ならそのままヤってしまうのがなりゆきなような気がする。
少しもったいな・・・いやいや。
妹のその行為を止めさせようと、私は妹の額に手を当て、グッと力を入れて押した。
が、普段の素振りから考えられないほど凄い力で、舐めるのを止めようとしない。
起こしてしまって妹に恥ずかしい思いをさせるわけにはいかない、私はそのまま舐めさせ続けることにした。
・・・時間が経つにつれ、実は妹は起きているんじゃないか?と思わせる行動に移った。
私のズボン、下着を脱がせ、直接舐め始めたのだ。舐めるだけでは飽き足らず、アイスキャンデーを食べるときのように
先端を口に含んでゆっくりと上下させていく。
やがて私は妹の口に直接官能のトロミを発射してしまった。妹からしてきたとはいえ、妹の口を犯したのだ。
出す瞬間をまるでわかっていたかのように、妹はパックリと私のモノを銜え、官能のトロミを全て口で受け止めていた。
そしてそのまま、『コクリ』と音をたてて飲み干した。
妹はさも満足そうな表情のまま、私のモノに寄り添って再び寝息を立て始めた。

61 :41@大阪の兄 :2005/01/16(日) 20:34 ID:???
それ以来、私は何があろうとも妹と一緒に寝ようとはしない。
父も母も出かけて、夜二人っきりであるからと一緒に寝ようと妹が言ってきても、
寝るまで一緒にいて、妹が寝静まってから自分の部屋で眠るようにしていた。
それだけ今の今まで懸命に妹との関係を持たないようにと努力してきたというのに・・・。
電気毛布という一枚の暖房器具が再び妹と関係を持たせようとするとは思ってもみなかった。

「なぁ・・・お兄ちゃん・・・寒いやんかー・・・」
未だしつこく私と一緒に布団に入るように要求してきている。
目にはうっすらと涙が浮かんで見える。そこまでしてコタツを追求するのか?
が・・・コタツを出すわけにはいかない。しかし、一緒に寝るわけにもいかない。
私は一体どうすれば・・・。

62 :41@大阪の兄 :2005/01/16(日) 20:46 ID:???
(以下大阪の話に一時視点変更)

『あかん・・・お兄ちゃん一緒に寝てくれへん・・・』
大阪は兄を愛していた。血縁者としてではなく、異性として。
『智ちゃんの嘘つき・・・お兄ちゃん一緒に寝ようとしてくれへんで・・・』
数日前、大阪は唯一一緒の大学へと進学した滝野智にある相談をしていた。
「あんな・・・高校の時にも話したかもしれんけどな・・・?私、お兄ちゃんのことまだ好きやねん。」
頬をピンク色に染めながら、喫茶店の隅で対面している智に大阪は告白した。
「あー、あの大阪のお兄ちゃんなのに大阪弁じゃない?いいんじゃない?私もお父さんのこと好きだし!」
「ちゃうねん・・・智ちゃんのお父さんが好きっていうのとはな、ちゃうねん。」
「え・・・じゃあまさか・・・。えー・・・っと・・・。」
大阪が兄を異性として慕っていることを知ると、智は困惑した。
その恥ずかしさを隠すためか、氷だけしか残っていないアイスティーのストローをぞぞぞ・・・と音をたて吸っている。
しばらく俯き考えていた智はコップを机に置くと大阪に言った。
「よし!智ちゃんが協力してやろう!」
「え!?ホンマ!?」
「もっちろーん!大阪の頼みならしょうがないよねー!」
本来なら止めるべきところを止めずに促す智。
「そうだなぁ。手っ取り早いのは告白だな!好きって言っちまえよ!」
「え、あかんあかん・・・。は、恥ずかしいやん・・・。」
「(私にこれだけ告白できといて・・・)じゃあ、接近するのだ!」
「せっきん〜?」
目を見開き、キョトンとした表情の大阪。
智の言葉の意味がイマイチよくわからないらしい。
「だからー、大阪のお兄ちゃんが寝てるときとか、お風呂に入ってるときとかに、ね?」
言葉の意味を理解した大阪は口の端がキュッと引きつっている。
想像してあまりにもいいアイディアと思ったのだろう。
「どうだ!?いけそうか!?」
「う、うん・・・。やってみる。」
「よし!そうと決まったら作戦会議だ!」

63 :41@大阪の兄 :2005/01/16(日) 21:03 ID:???
―――作戦会議―――
「いいかー?まずは、一緒にいたい!という思いを伝えるのだ。」
「・・・。ほんならやー、結婚したいー、とかでもええのー?」
「いや・・・。まぁ、それもアリだな。一緒にいたいという思いの他に、好きという感情までをも伝えられる!」
「そやろ?これぞ一石二鳥やー。」
智の部屋で大声を出しながら恥ずかしい会話を平気でしている二人。
「次は・・・。うーん、お前が榊さんや神楽のバカみたいに胸がデカかったらなぁ。」
「えー?どうゆうことー?」
「胸がデカけりゃ、『お風呂でドッキリ!私の果実を揉んで!』が使えると思ったのになぁ。」
センスのない作戦名。智らしいといえば智らしい・・・。
「おぉー・・・そ、それええなぁ。榊さんにおっぱい貸してもらえんかなぁ〜?」
「いや!榊さんのは余っている!むしろ貰ってもいいぐらいだ!」
「そうや!もともとは私らのものやったのに榊さんが吸い取ってもうたんや!」
話の論点がかなりズレている。が、それを止めるスキルを持つ暦はいない。
30分ほど、『榊さんは何故にあんなに大きな胸なのか!?』という会議に変わっていた。
(その結論はやはり『私らの分を吸い取った』で決定した)
「はっ!違う、違うぞ大阪!いつのまにか榊さんのおっぱいの話になっている!」
「・・・。えーっと・・・。もともと何の話してたんやっけー?」
『思い出せィッ!』と気合を入れながら大阪の頭部へ智の唐竹割りが走る。
「あっ!そうや!思い出したで!ちよちゃんのおさげの話やったな!」
「なんでちよちゃんなんだぁーー!」
再び脳天唐竹割りが走る。馬場さんもこの場を見ていたら褒めていただろう・・・。
その後、『よみちゃんは何故痩せられないのか』、『木村先生は何故あの奥さんと結婚できたのか』
などと様々な大阪ワールドが出現した。そのたびそのたびに大阪はチョップを脳天に喰らい続けていた。

64 :41@大阪の兄 :2005/01/17(月) 01:18 ID:???
「そうか・・・それじゃあ色仕掛けはアカンのかなぁ・・・。」
ようやく元の道を歩き始めた二人。
「ん!?待てよ・・・。あんたのお兄ちゃん、ロリコンか何か!?」
「え・・・。そ、そんなんわたしはしらんで。」
「もし!ロリコンならば!・・・逆にあんたの胸のほうが効果が、ある!」
「ほんま?わー、お兄ちゃんロリコンやとえぇなぁ。」
「(私に兄がいてロリコンだったら勘当だよ・・・)じゃ、ロリコンってことで!」
知らないところでいつのまにかロリコン扱いされる兄。
「ロリコンはどんなときに喜ぶんだろう・・・。よし、ここはロリコンに聞くか!」
そう言うと智は携帯を取り出し、ある人物へ電話をかけた。

・・・はい、もしもし。あ!智じゃん!久しぶりー!

相手はかおりんだった。智は木村クラスだったかおりんに木村の言動を聞こうと考えたのだ。
「なぁ、かおりん。木村ってさー、なんかロリっぽい子に対して言ってなかった?」
「え”。久しぶりなのに・・・なんでいきなりそんなことを・・・。」
「いいから!ほら!娘さんのこととか!」
「うーん、そうねぇ・・・。あ、『一緒に寝れたら!!キョエーーー!!』って廊下で叫んでたわね。」
「ろ・・・廊下でか。一緒に寝る・・・。効果ありそうね。」
そう呟いて智は軽く舌なめずりをした。何か閃いたようだ。
「よし!サンキューかおりん!じゃあねー!」
そう言うと智はあっけなくかおりんとの電話を切った。
「大阪!作戦内容が完成しつつあるぞ!添い寝だ!」
「そいね?・・・お祭りのときにかける掛け声?」
「それは『ソイヤ』だ!無理矢理ボケるな!」
「わかってんでー。添い寝やろー?あ、でもお兄ちゃんのベッド小さいから一緒に寝れるかどうか・・・。」
「大丈夫!あんたちっちゃいんだから一緒に寝たところで変わんねーよ!」
「そ、そやろか・・・。よし、じゃあやってみる。」

以上のような経路で、大阪自身は最後の作戦『添い寝』までたどり着いたのだ。
が、兄は一緒に寝ようとしない。
『あかん・・・。お兄ちゃんはロリコンやなかったんか〜?』
昔、自分の過ちで今このようになっているとはいざ知らず、作戦失敗の坂を転がり続け困惑する大阪。

65 :41@大阪の兄 :2005/01/17(月) 01:31 ID:???
(また兄の視点に戻ります)
「お兄ちゃん・・(グスッ)・お願いや。(グスッ)わたしと一緒に寝て・・・。」
ついに泣き出してしまった。これ以上、決断を出さずにいれば・・・。
妹の信頼を失ってしまうかもしれない。妹に嫌われてしまうかもしれない。
今の今まで明かされていなかったが、彼自身も妹を異性として見ていたのだ。
ごくごく最近のことではあるが。
普段はノロマで、ボケてて、一緒にいたらイライラしそうになる妹。
しかし彼は、そんな妹を愛していた。
愛するが故、妹には幸せになってほしい、自分自身と関係を結び、
社会に適応できなくならないでほしい。そう願っていた。
しかし、妹に嫌われてしまっては元も子もない。
どうにかしてこの場を誤魔化さなければ。彼が出した答え。それは・・・。
「い・・・今はまだ4時だろう?今日は外食の予定だから今寝たら行くときにだるくなるぞ。」
「でも・・・私はお兄ちゃんと寝たいんや。」
遠まわしに寝るな、と言っているのに寝たいと言う妹。涙がピンク色の頬を伝う。
その怯えた子犬のような表情を見て彼は焦っていた。焦っていた。
それが彼の口を滑らせるという結果となってしまった。その決定打となった言葉。
「だ、だから・・・。そう、帰ってきて!風呂に入り終わったらテレビでも観ながら寝よう!な!?」
言った後、彼は心の底から後悔した。タイムマシンで過去に戻り、
過去の自分を殴って蹴って窓から外へ捨てたいような気分だった。
もう遅い。彼の言葉は妹の心に奇望を持たせてしまった。
「ほんまに!?わーい、やったー!作戦成功やー!」
「さ、さくせん?」
「なんでもあらへんで〜?なんでもな〜?な〜?」
誤魔化された。しかし、もう後戻りはできない。妹と寝ることになってしまった。

66 :41@大阪の兄 :2005/01/17(月) 01:47 ID:???
とりあえず言ってしまったので、外食に出かける。
今日同人誌を買ってしまってサイフの中には夏目さんが3人いるだけだ。
給料日は4日後。無駄遣いはほとんどできない。
そこで行き着いたのは・・・大阪の大学の学食だ。
この大学の食堂は非常に味がよく、昼間でも近所に住んでいる家族やらサラリーマンが食べに来る。
つい最近から夜の8時まで経営するようになった。以前地方TVで安くてうまい店として取り上げられていた。
「こ、ここは・・・私の大学やんかぁ・・・。」
「金ないからな、しょうがないんだ。我慢してくれ。」
「ええんやけどな?私と寝ること忘れたらアカンで?」
念を押してくる妹。どうやら避けられそうになさそうだ・・・。
自分は280円の親子丼を、妹は250円のうどんを頼んだ。
「お前・・・よく関東のうどんなんか食べられるな?醤油の味しかしないじゃないか。」
「この品がここで一番安いんやで〜?高いの選んでよかったん?」
・・・ここだ。自分は妹の普段はぼんやりしているのに、他人に気を遣うところに愛くるしさを感じていた。
感動に酔いしれながら食べる親子丼はうまかった。元々うまいんだろうが、さらにうまく感じていたに違いない。
「ふぅ〜・・・お腹ぽんぽんやぁー・・・。」
・・・どうにも・・・眠い。
親子丼には睡眠促進作用でもあるのだろうかと思いながら学食を出た。
家に向かう帰路。それが彼には死神が待ち受ける館へ向かう道のようだった。

ついに・・・来てしまった。この時が。

マンションの前で立ち止まる。
彼にはもう死神が見えていたから。妹の笑顔が死神の微笑みのようだった。
関係を持ってしまう。なんとしても避けたい。
眠さ。眠れば最後だ。眠気こそが死神。死神と戦う武器がない。
「あ・・・歩。コンビニ行くぞ・・・。」
「え?なんで?」
「ほら・・・テ・・レビ観るとき・・・お菓子かなんか・・・ほしいだろ?」
「おー、ええなぁ。じゃー、行こー。」
おぼつかない足取りでコンビニへフラフラと向かった。

67 :41@大阪の兄 :2005/01/17(月) 20:06 ID:???
『ガー・・・ッ』『いらっしゃいませー!』
・・・やばい。眠すぎる。このままでは・・・ベッドに転がった瞬間に眠ってしまいそうだ。
なんとか眠気を覚ます物を・・・探さなければ。
車の運転用の眠気覚まし。・・・ダメだ。これは前試したがそこまで効かなかった。
・・・なんだこのコンビニは。眠気覚ましの商品はこれだけなのか。何か・・・何かないのか?
「お兄ちゃん?なにしとんー?」
妹が手に何かを持っている。・・・目が霞んで何を持っているのかわからない。
「ああ・・・ちょっと眠くてな・・・。眠気覚ましの・・・何かないかな?」
「眠い!それはええ!はやいとこ帰って寝ようや!」
「そ、そういうわけにはいかない。今日の夜・・・『ぱっすま』に・・・石塚が・・・」
これは本心だ。この番組は毎週楽しみにしている。見過ごすわけにはいかない。
「うーん・・・眠くならなくなるもんか・・・。ちょっと待っててや。」
店員に何か聞いている。・・・頼りになる・・・。
「あったでー。ええドリンク剤があるんやてー。」
「そうか・・・じゃあそれと・・・歩、好きな物何か買っていいぞ・・・。500円までな・・・。」
「ほんま〜?じゃ、他になんか探してくるなー。」
お菓子、ドリンク剤、小さな袋。全部で1300円。
「なんて高いドリンク剤なんだよ・・・。」
フラリ、フラリとマンションへ戻る。部屋の鍵を開け部屋に向かった。

68 :41@大阪の兄 :2005/01/17(月) 20:24 ID:???
(大阪の視点に。少し時が逆行します)

『コンビニかぁ・・・。そや!智ちゃんに言われてたもの、買い忘れてた!』
智に言われていた物。それは・・・
「なぁ、大阪。あんたお兄ちゃんとヤっちゃうわけ?」
「・・・・・・・・・。」
「おやおやー?図星ですかにゃー?いいねー!いいねー!」
「もぉ・・・からかわんといてやー。」
「ヤるつもりなら、あんたコンドームのひとつぐらい用意しなよ。」
「な、ナマじゃあかんの?」
「悪い・・・ってわけじゃないが・・・。『これだけ覚悟があるっ!』って気持ちを・・・ね?」
「そぉかぁ・・・。じゃあ買っとくべきやな!」

『どこに売っとるんやろ・・・。有印良品コーナーにあるてゆうてたな・・・』
あった。小さな、シンプルな銀色のビニール袋にシンプルに品名が書かれている。
『これか・・・。これが今夜・・・。』
ワクワクさせながら手に取る。兄はどこだろう?あたりを見回すと生活用品コーナーでうなだれていた。
「お兄ちゃん?なにしとんー?」
早いところ家に戻って兄と関係を持ちたい。急かす気持ちで話しかけた。
「ああ・・・ちょっと眠くてな・・・。眠気覚ましの・・・何かないかな?」
『これはきた!眠いとお兄ちゃんは何をしてもボーッとしとる!』
「眠い!それはええ!はやいとこ帰って寝ようや!」
「そ、そういうわけにはいかない。今日の夜・・・『ぱっすま』に・・・石塚が・・・」
忘れていた。兄はそれでこそ今は標準語になっているがお笑いとかそういう番組は欠かさず見ている。
これが終わるまでは眠ることはないだろう・・・。兄にこれを見過ごして欲しくない。
「うーん・・・眠くならなくなるもんか・・・。ちょっと待っててや。」
店員に聞いてみよう。
「あのー、目が冴えてギンギンになるようなドリンク剤ないですかー?」
レジにいた中年のおばさんに聞いてみる。何を勘違いしたのか、兄と大阪をパパッと見ると、ニヤリとしてこう言った。
「あるわよぉ?いいのが!これ!『スッポンマムシドリンクEX!高いけど、今夜はもうバリバリよー!?」
どうやら恋人同士と勘違いしているようだ。が、大阪自身はこれがただの眠気覚ましのドリンクとしてしか受け止めていない。
「じゃ、それください。」

「あったでー。ええドリンク剤があるんやてー。」
「そうか・・・じゃあそれと・・・歩、好きな物何か買っていいぞ・・・。500円までな・・・。」
兄のこの『500円まで』は昔から変わらない。どんなときでも『500円まで』。そんな兄を大阪は愛していた。
「ほんま〜?じゃ、他になんか探してくるなー。」
辛いものは苦手だ。が、甘いものもそこまで好きなわけでもない。
とりあえずプリッツと、オレンジジュースを買う。
お菓子、ドリンク剤、そして・・・今夜兄と自分自身を結ぶ・・・。全部で1300円だった。
「なんて高いドリンク剤なんだよ・・・。」
兄がボソッと呟いた。
『お兄ちゃん・・・そのドリンク剤の値段以上に今夜は楽しませたる・・・。』
フラリ、フラリと歩く兄の腕にぴったりとくっついてマンションへ戻った。
そして・・・部屋へ向かった。

69 :41@大阪の兄 :2005/01/17(月) 20:38 ID:???
(視点元に戻ります)

とりあえず・・・ドリンク剤を飲むか・・・。
ゴクリ、ゴクリと咽喉を鳴らしながら飲む。・・・妙な味だ。
数分としないうちに目が冴えてきた。すごい・・・興奮さえ覚える。覚醒したような気分だ。
どんなドリンク剤だったんだ?何気ない気持ちでスッと瓶のラベルを見る。
『スッポンマムシドリンクEX』
なっ・・・!これは・・・成人向け雑誌の後ろの広告に載るような・・・超強力な精力剤・・・。
なんてものを買ってくるんだ・・・。まずい・・・。興奮が収まらない。このままではいずれ妹を・・・。
「お兄ちゃん、ドリンク剤どうやったー?」
「あ・・・ああ。効いたよ。かなり。必要以上に・・・。」
「そうかー。それはよかったなー。」
そう言ってニッコリ微笑む。・・・さながら天使の微笑みのようだ。
『よかないさ・・・。』
心の奥底からそう思った。興奮していつもより妹が可愛く、愛くるしく見える。
非常に・・・マズい。
「さー、お兄ちゃんのテレビであったかくしながらテレビ観ようやー。」
そういいながら、先ほど買った小さな袋だけ手に取り部屋へ向かった。
『好物のオレンジジュースは飲まないのだろうか?』ふと疑問に思った。
が、自分自身を抑制するために精神力をフルに使っている自分にとってその疑問はすぐに消えた。

もう既に電気毛布に電源を入れ、スタンバイOKというような顔の妹がベッドにいた。
「お兄ちゃんー?どないしたん?『ぱっすま』はじまんでー?」
「そ・・・そうだな・・・。」
ベッドに入る。・・・妹の甘い香りが鼻につく。
ドクン、ドクンと心臓が音をたてた。このままでは・・・非常にまずい・・・。
頭ではそう思っていても既に彼の下半身は半立ち状態になっている。
死神は退けた。が、余りにも力をつけすぎた戦士は暴走を始めている・・・。
今からは・・・戦士と・・・自分自身との戦いになりそうだ・・・。
そう思いながらほとんど頭に入らない状態で『ぱっすま』を観始めた。

70 :41@大阪の兄 :2005/01/18(火) 00:41 ID:???
「へ〜ちょ」
妹特有の変わったくしゃみが出た。・・・興奮状態が今尚続いている・・・。
いつもなら笑って馬鹿にするが・・・今度ばかりは理性より先に本能が動く。
「寒いのか?ほら、もっとこっちに寄れ。」
「え・・・。う、うんっ。」
少し戸惑ったような返事。が、その際発せられた微笑は自分の理性の糸を確実に細くした。
肩を抱いて自分のほうへそっと抱き寄せる。「あっ・・・」と可愛い声を発した。
やんわりとした香り。やわらかい感触。それらは自分の集中力を削り取っていった。
いつのまにか番組が終わっている。
「おもしろかったなー?・・・お兄ちゃん?」
動けない・・・。妹の魅力と精力剤の魔力で始まった当初半立ちだった股間はもう完全に勃起している。
どうにかして静めなければ・・・。グッと目を瞑る。それが逆効果となった。
「あ、もう寝るんー?」
「違う・・・ずっと同じ体勢だったから足が痺れてて・・・。」
正座していたわけでもないのにトンチンカンなことを口走ってしまった。
「足痺れたらなー、さすったらええんやでー。」
そう言って妹は下半身に手を伸ばした。その際、私の完全に隆起した股間に手が当たったようだ。
顔をボッと赤く染めると、私のほうを振り返ってゆっくり、ゆっくりと顔を近づけてきた。

71 :41@大阪の兄 :2005/01/18(火) 00:57 ID:???
「お兄ちゃん・・・私・・・。お兄ちゃんのこと・・・」
マズイ!これを聞いたら!今の理性じゃ抑制できない!やめろ!やめてくれ!
「お兄ちゃんのこと・・・大好きなんや!」
・・・あ・・・ああ・・・。もう・・・だめだ。
「もう・・・準備もできとるんやで?」
そういって銀色の袋を取り出した。そうか・・・コンビニで買ったのはこれだったのか・・・。
「お兄ちゃんは・・・私のこと、好き?」
もう・・・いい・・・思いをぶちまけよう。言ってスッキリしてしまえ・・・。
「ああ・・・。もちろん好きさ。大好きだよ。」
「ほんまに・・・?」
涙を浮かべ、妹は顔をくしゃくしゃにして喜んだ。
「もうな・・・私、我慢できへんねん・・・。」
そう言いながら強引にキスをしてきた。キスといっても、舌すらいれないフレンチキッスというものだ。
「お願いや・・・私の、初めての・・・。ううん、私の永遠の人になって・・・。」
私が妹と関係を持とうとしなかったのは社会面というものだけではない。
もし、関係を持ってしまえばいずれできるであろう妹の彼氏に何かとんでもないことをしでかすかもしれないからだ。
もしかすると・・・殺す、までは至らないにしても、相当な嫌がらせに及んでいたかもしてない。
もう、いい。そんな先のこと・・・。今は今を・・・。
「いいとも・・・。さぁ・・・もう一度キスしよう。」
私は妹の後頭部にそっと手を添え、自分のほうへ抱き寄せ、そしてキスを交わした。
今度は先ほどのキスとは違う。自分の舌を妹の口へ滑り込ませる。
妹の短い舌と舌を絡ませ・・・そして口の隅々まで舐める。妹の唾液を飲み、自分の唾液を送り込む。
キスをしている間、時が止まったようだった。短いようで、長いキス。長いようで、短いキス。
どれだけの間キスをしていたのだろう・・・。
次の段階へ移りたいと股間が疼いている。そっとお互いの唇を離す。糸がつーっ・・・っと繋がっている。
妹はその糸を右手の中指で拭くと、自らの口へ運び、おいしそうにしゃぶった。
「歩・・・。本当にいいのか?」
形だけ聞く。ダメと言われても・・・襲っているだろう。
「そんなん・・・ええに決まってるやん。」
そう言いながら股間に手をやり、そっと包んだ・・・。

72 :41@大阪の兄 :2005/01/18(火) 01:14 ID:???
ぎこちない手つきで手を上下する。
「私な・・・。ずっと、ずっと前からお兄ちゃんのこと大好きやったんや・・・。」
私の顔を見ながら呟いた。
「そうか・・・。」
「ほ、ほんでな?今日・・・本買ったのも、お兄ちゃんとヤるときの参考にしよう思てたんや。」
ホモ本をか?私はククッ、と笑うと体を起こし妹を押し倒した。
「いいんだよ・・・。全部、お兄ちゃんが教えてやるさ・・・。」
耳元で呟き、妹の耳をそっと舐める。
「ひゃぁあっ!」
「そうだ・・・。感じろ。我慢なんてしなくていいぞ・・・。」
「んっ・・・あはぁっ・・・。はぁ、はぁ・・・。」
随分と感じやすい体質のようだ。声を押し殺しているのは・・・他の住民に聞こえると思ってるのだろうか。
「声を出しても大丈夫だぞ。このマンションは防音性には優れているんだからな。」
「ちゃ・・・ちゃう・・・ねん・・・。声、出したらっ・・・。すぐイってっ・・・しまいそうやから・・・。」
途切れ途切れに答える。必死に絶えている様子が愛くるしい。
私は耳から離れ、次は首筋にキスをし、うなじを愛撫する。
そのたびに妹のこらえる声が聞こえる・・・。クセになりそうだ。
「自分で脱ぐか?それとも、脱がして欲しいか?」
「・・・んはぁっ・・・!はぁ、はぁ・・・。ぬが・・・してっ。」
いつにもなく積極的な妹。今の今まで知らなかった新しい一面。それをいの一番に知ったのはきっと私だろう。
幸せを感じつつ、セーターを脱がせ、私のお下がりの服を脱がし、上半身ブラ一枚の姿にする。
私はブラジャーをつけたまま、その上からゆっくりと小さな胸を揉んだ。
「んんっ・・・。もう・・・ええから・・・直接触って・・・。」
私は妹のその刹那な願いを素直に聞き入れた。ブラは片側の肩だけ外し、腕にからまった状態にした。
妹の乳房にそっと手を乗せる・・・。ドクン、ドクンととても早く、大きく鼓動している。
「私・・・今・・・ドキドキしてる・・・。」
「俺もさ・・・。俺もドキドキしてるとも。手を当ててみろ。お前ぐらい、お前以上に早く鼓動しているだろう?」
右手をとって自らの胸へ手を当てさせ、お互いの気持ちを再度確認した。

73 :41@大阪の兄 :2005/01/18(火) 01:38 ID:???
妹の乳首は両方ともピンッ、と立っている。
その乳首を摘み、コリコリッと転がすと面白いように妹は悶えた。
「ああっ・・・そ・・・それ気持ちええ・・・。」
まだまだこれからだ。これで満足されてもらっちゃ困る。
乳首に頭を近づけ、口に含み、チュバチュバといやらしい音を立てて吸う。
時にはレロレロと舌で転がし、時には甘噛みをしてやる。その度に妹は「ひゃんっ」と声をたてた。
「お・・・お兄ちゃん・・・。あかん・・・。私もうおかしくなりそうや・・・は、はよお兄ちゃんのおっきいのちょうだい・・・。」
もうそろそろ、前戯を終わらせてもいいだろうか。
スカートの奥へ手を入れ、妹の大事な部分に手をやる。もうそこは濡れてグチュグチュになっていた。
「何だお前・・・もうこんなにグチャグチャじゃないか・・・。」
「そうやで・・・。お兄ちゃんの・・・おっきいのを欲しがっとるんや・・・。」
だが、ここで『ハイわかりました』と剛直を押し込んで処女を奪っても面白くはない。
「だめだな・・・。お前はもっと欲しがる必要がある。」
「えぇっ・・・!そ、そんなぁっ・・・!」
困った顔もまた可愛い。スカートを脱がし、もうパンティーにフリル付きの靴下だけという、その趣味の人間にはたまらないような格好になっている。
妹の愛液で濡れたパンティーは完全に透け、薄い性毛が一本一本数えられそうなぐらいになっている。
その状態のまま、ワレメに指を押し込む。布がズブブッとワレメに吸い込まれ出てこなくなる。
「やぁっ・・・!お、お願いや・・・。お兄ちゃんの・・・いれてっ・・・!」
わざと無視をする。その後、そのまま股間に顔を近づけジュルルッと音を立てて吸う。
舌で布をワレメから掘り出し、直接舌を突っ込む。舌を滑り台に妹の愛液を一気に口へ注ぎ込ませる。
甘く、塩辛い・・・。愛液を吸うたびに自分の剛直がグングン固くなる。痛みすら感じてきた。
「お・・・にいちゃっ・・・。おねが・・・いっ・・・。」
もう限界のようだ。一度イかせてから挿入しようと思っていたのだが・・・。
この剛直でイかせるのも・・・悪くない気がしてきた。

74 :41@大阪の兄 :2005/01/18(火) 23:27 ID:???
書き方失敗したと激しく後悔中。
納得のいく展開にしたいので数日間更新空けます。

75 :名無しさんちゃうねん :2005/01/18(火) 23:31 ID:???
イイ!すごくいいよ!
だが・・脳内では「毛は一本も生えてない」だったが・・・

76 :41@大阪の兄 :2005/01/19(水) 15:55 ID:???
>>75 『薄毛』です。薄毛=一本一本・・・の表現にしたんですけど。
わかりにくかったですよね、やっぱり。ネタ集まってきたんで今夜書くかも。(早い)

77 :41@大阪の兄 :2005/01/19(水) 23:50 ID:???
「待って・・・お兄ちゃん・・・。」
さっきはいれてと要求してきたのに・・・。なんなんだ?
「あんな・・・ともちゃんがな・・・?一回目はせっかく濃いんだから・・・飲まな損やて・・・。」
智?ああ・・・あの一緒の大学に進んだっていう・・・。ウチにも何度か来たことがあるな。
「そ・・・それにな?二回目からやと・・・持続できるから長く気持ちええことできるて・・・。」
もう何も言わなくていい、そう目で言って妹を抱き上げる。
シックスナインの体勢をとり、お互いの性器が目の前に来るようにした。
「ご、ごめんな・・・?わがままゆうて・・・。」
「いいよ。俺も・・・歩のこのカワイイマ○コを舐めたかったからな。」
「あ、やっと俺ゆうたー。どれくらいぶりやろかー?お兄ちゃんはやっぱ私より俺のがかっこいいでー。」
・・・これは失言・・・。親がいなくなってから少しでも大人ぶろうとした行為だったのだが・・・。
やはり、わた・・・俺には似合わなかったのだろうか。それもそうだな・・・言動はまさに『俺』だもんな・・・。
「あははー!もっかい俺ゆう(て)・・・ひゃぁっ!」
黙れと言わんばかりに妹の豆を容赦なく吸う。包皮がとれてピンク色の豆がせり出している。
「ほらほら・・・お前も、俺のチン○を吸いたいんだろ?はやくしろよ・・・。」
「ごめ・・・んっ・・・なさいっ・・・。」
途切れ途切れに謝ると俺の一物を小さな口いっぱいに含む。
・・・キスの時にうすうす感じていたが・・・。
妹は舌が短い分、とてもテクニックがある。
前にサクランボの茎を口で結んで出したことがあったが・・・それが出来る人間は舌使いがうまいって本に書いてあったな・・・。
「お・・・お兄ちゃん。気持ちよく・・・なかった・・・?」
妹が一物を口に含んだ時の快楽でこっちは愛撫を忘れていた。それを気持ちよくなかったから・・・と判断してしまったらしい。
「いや・・・気持ちいいぞ。もっと、もっと含んでみろ・・・。」
「え・・・せやけどお兄ちゃんのおっきくてどうにもならへんのや・・・」
「じゃあ・・・舌だ。舌をもっとうまく使え。裏筋を舐めたりするんだ。」
言葉通り肉棒の裏筋を舐め始めた。・・・やはりうまい。

78 :41@大阪の兄 :2005/01/20(木) 00:45 ID:???
妹の股の間から様子を眺めていたが・・・妹とは思えないほどエロティックな光景だった。
子猫がミルクを飲むように・・・短い舌をいっぱいに伸ばして俺のミルクの出る亀裂をチロチロと舐めている。
時に裏筋、亀頭のヒダ・・・妹なりに一生懸命に俺を気持ちよくさせようとしているらしい。
「なぁ、歩。俺のミルクを飲みたいんだったら・・・やはり舐めるだけじゃあダメだ・・・。」
「やっぱりお兄ちゃんのおち○ちん食べなあかんの・・・?私の口裂けへんやろか・・・。」
「大丈夫だとも。さぁ、やってみろ・・・。」
そう言い残して自分自身も妹の愛撫へと戻る。実に濡れやすい、いいマ○コだ。
名器ってやつだろうか。妹の愛液で既に顔はベチャベチャになっていた。
Gスポットをつけばビクッと腰が跳ね、そのたびにピッと愛液を噴出す。絶頂までとはいかないが、これまでに何度かイっている。

ジュポ・・・ジュポ・・・

「んんっ・・・!んんっ・・・!」
妹は精一杯に口を広げ俺の肉棒を貪っている。実にいい気持ちだ。
「んっ・・・歩、そろそろ出るぞ・・・!」
「んー!んーっ!!」
わかった、と返事をするように妹がうなったあと・・・妹の口に快楽を開放した。
「んっ・・・んぁあっ!」
猛烈な勢いで出た精液で驚いたらしい。口から開放された肉棒はとどまることなく妹の顔を汚していった。
「んくっ・・・。あー!お兄ちゃんのが・・・。もったいないなぁ・・・」
顔を拭い、精液を手で取ると次々に口に運んだ。
「どうだ?うまかったか・・・?」
「ちょと・・・鉄っぽい味ゆうんかなー・・・?んでしょっぱくて・・・。なんやクセになりそうな味や・・・。」
「そりゃよかった・・・。歩の汁もうまいぞ。すごく。もっと飲ませてくれ。」
「ええけどな・・・?いまは・・・いまはお兄ちゃんのを・・・射れて欲しいねん・・・。」
さきほど射精したばかりの肉棒はもう頭を上げてピクピクと痙攣している。
「いいとも。また今度・・・ゆっくり飲めばいいしな。」

79 :41@大阪の兄 :2005/01/20(木) 00:59 ID:???
「今度なんてゆわんと・・・お兄ちゃんが望むんだったらいつでも飲ましたるで・・・。」
「そうだ・・・さっきコンビニで買ったコンドーム、使うのか?」
ベッドの下に落ちた銀の袋を親指で指して言う。
「さっきまでな・・・?つけてやろうおもててん。でも今は・・・つけないでヤりたい・・・な・・・。」
「よし。じゃあナマで入れるぞ。」
体を起こし、オシメの体勢でやりたかったのだが・・・妹の体の硬さから考えると正位が精一杯だろう。
か細い腰を抱き上げ、仰向けに寝かせ、未だ脱がせていなかったビショビショのショーツを片足から抜く。
今、妹はブラ、ショーツを片腕片足につけ、靴下をはいているという・・・なんともエロい格好だ。
それを今、一望し、そして自分自身の、肉棒で、妹を貫ける。
「お兄ちゃん・・・私、もう処女膜破けてるから・・・思いっきり射れてええで・・・」
「え!?」
ビックリした。もう既に妹は他の男と・・・。
「あ、ちゃうねんで?男の人とやるのは初めてやねん。ただな?智ちゃんが・・・。」
またあの女か!余計なことをしやがって!
「初体験は痛いからゆうて・・・私のアソコに指出し入れして・・・私の処女膜破いたんや・・・。」
ある意味智に犯されたってことか・・・。まぁ、いい。そのうち智という女も混ぜて3Pってのも悪くないな。
「じゃあ、遠慮しないで一気にいれるぞ。もうグチョグチョだから痛いってことはないと思うからな・・・。」
「うん・・・ええよ・・・。」
妹の花弁に自分の肉棒を当てつけ・・・一気に挿入した。
ズボォッ!という音が聞こえてきそうなぐらいに、勢いよく。

80 :41@大阪の兄 :2005/01/20(木) 23:06 ID:???
「ああぁぁっ・・・!」
妹はか細い声で喘いだ。今、この瞬間、俺は妹を犯した。禁忌を破ってしまった。
感動と後悔の余韻に浸り、しばし俺は動きを止めた・・・。
「はぁっ・・・はぁっ・・・。お兄ちゃん・・・私な・・・?お兄ちゃんのこと、大好きやで・・・。」
目に涙を浮かべながら妹は言った。
「私な?私な?・・・お兄ちゃんのこと、ずっとずっと大好きやったんやで・・・?」
「ああ・・・。ああ・・・!わかっていたとも・・・!」
思わず俺も涙を流した。妹の膣に挿入したまま、妹をギュッと抱き締めた。
「でもな・・・歩はこんなに俺を愛してくれているのに・・・俺は今後悔してしまっているんだ・・・。なんでだろうなっ・・・。」
「後悔なんてすることないやん・・・。なんで後悔するん・・・?」
「もう・・・俺は・・・歩なしには・・・どうにもなりそうにない。歩が男と付き合ったりなんて・・・耐えられないんだ・・・。」
「あはっ、私もやー。お兄ちゃんが他の女の人とおったら・・・どんな美人でもなんや嫌な気分になりそうやもん・・・。」
抱き合ったままお互いの想いを淡々と告白していく。
「もう・・・いいやん・・・私もう考えるの疲れたわ・・・。お兄ちゃんので気持ちよくしてや・・・。」
兄からそっと離れ、ベッドにゆっくり、兄の肉棒が抜けないように横たわる。
「ああ・・・俺も・・・疲れたよ・・・。・・・動くぞ・・・。」
妹はコクリと小さく頷くと、口元をキュッと結んだ。

81 :41@大阪の兄 :2005/01/20(木) 23:14 ID:???
グチュッ・・・グチュッ・・・
いやらしい音が部屋中に響く。
妹は処女膜は破れたにしろ、まだ慣れていないらしく、やはり少し痛みを感じるようだ。
「大丈夫か?痛くないか?」
「うん・・・痛いけど・・・お兄ちゃんのなら・・・なんでも気持ちええ・・・。」
いらぬ心配だったらしい。安心した俺は少しストロークを早めた。
グチャグチャと中身をかき混ぜる。
しばらくして、痛みに慣れ余裕が出てきたのか、自分自身の乳首を摘み快感を自ら得ようとし始めた。
「お兄ちゃん・・・あとどれくらいで出る・・・?」
「出そうと思えばすぐ出せるさ・・・。でも、出してしまったらもったいないからな・・・。」
「今日だけやないんや・・・。明日も明後日もヤればええ・・・。せやから・・・お兄ちゃんの出して・・・。」

82 :41@大阪の兄 :2005/01/22(土) 15:24 ID:???
そう・・・別に俺たちには今日という日しかないわけではない。
この日を境に、毎日愛し合うことができるのだから。
その安心感を得たためか、一気にピークが来た。
「うっ・・・歩ゥッ!出るぞッ!!」
「私もッ・・・イクッ・・・出してッ・・・!お兄ちゃんの・・・私のなかに出してッ・・・!!」
「あぁぁあぁぁあぁああぁぁっっっ・・・・・・!!!!」
静かな雄叫びと共に、妹の胎内に欲望を爆発させた。
妹は体を弓なりに反らせ兄の精液を膣で全て受け止めると、ドサッベッドに身を沈めた。
肩で息をしているが・・・どうやら失神しているようだ。
ゆっくりと身を引き、妹の膣から肉棒を引き抜く。と同時に、ドロリと中から白い液が流れ出てきた。
『子供・・・できてなきゃいいけどな・・・』
妹をベッドの中央に寝かせると、ベッドの縁に座り妹と関係を持ったということの感動の余韻にひたっていた。

数分たった頃、妹は目を覚ました。
「あぁ〜・・・気持ちええ夢やったな〜・・・。お兄ちゃんがあんなことしてくれるなんてなぁ・・・。」
「お・・・おい、歩・・・?」
「・・・あれ?お兄ちゃんや。私の部屋で何しとるん・・・?これも夢なんかな・・・。」
目の焦点がボヤボヤしている。いつもの半起き状態ってやつか。
「夢かどうかは・・・これで思い出せるさ・・・」
妹の肩に腕をまわし、そっとキスをした。
「んんっ・・・んぁあ・・・」
甘い声でうなる。妹を抱く腕にさらに力がこもる。
「ぷはぁっ!く、苦しいやんかー!」
「ほ〜ら、まだ思い出せないのか〜?」
妹の首筋を貪り、乳首を弄ぶ。
「あひっ・・・あぁ〜・・・ゆ、夢やなかっ・・・ああっ・・・!」
「そうだ・・・夢じゃないんだ。もうわかっただろう?」
妹から離れると、ズボンをはいてベッドをたった。
「どうだ?気持ちよかったか?」
「ま、待って・・・。思い出す・・・。」
裸のまま必死に記憶を辿る妹。
ハッ、と気付いたような表情をとると、自分の股間に手を伸ばした。
「あ〜・・・濡れとる〜・・・。これお兄ちゃんの精子やなー?」
手に中出しした精液を拭き取ると、眼前に置いてマジマジと見つめ始めた。
「くんくん・・・おお・・・ホンマにイカ臭いんやな・・・」
「飲んでたじゃねーか・・・さっき・・・」
「あん時は無我夢中で・・・ニオイなんかほとんどわからんかったんや。」
「おいしいって言ってたのは、ありゃ嘘か?」
「ううん、味はわかってたでー。おいしかったなー・・・。」
目を瞑って味を思い出そうと呆けている。

83 :41@大阪の兄 :2005/01/22(土) 15:32 ID:???
「そうや!今ここに現物があるんや!飲まへん手はないっ!」
そう言うと手に取った精液をペロペロと舐め始めた。
「あぁ〜・・・おいひぃなぁ〜・・・」
全て舐めきった後もまだ手を舐めている。
「また・・・飲みたいな・・・?」
指を銜えて甘えるような目線をこっちに流す。
「ああ、いいとも・・・。また明日、な。」
「えぇ〜!嫌や〜!私は今飲みたいんや〜!」
「ワガママ言うと、今後一切飲ませないぞ!?」
叱りつけるように言うと、シュンとうなだれる。
「じゃあ・・・一緒に寝よ?やっぱり、寝るのはアカン?」
「今日からは毎日、一緒に寝てやるさ。・・・もうお前の部屋は必要ないかな?」
もぞもぞとベッドに割り込みながら話す。
「部屋割り・・・変えようやー・・・。」
「そうだな・・・。」
お互い、疲れきっていた。その日は妹も例の夢遊病は発病せず、ぐっすり眠った。

84 :名無しさんちゃうねん :2005/01/24(月) 22:42 ID:???
えろうエロいな。

85 :41@大阪の兄 :2005/01/25(火) 23:44 ID:???
・・・朝だろうか・・・?
体を起こす。部屋にはまだ昨夜の行為の匂いが残っている。
しかし、妹の姿は見えない。どこにいるのだろうか?
ベッドを降り、リビングへ向かうと、台所で料理を作っている妹の姿があった。
「あ、おはようさん。」
こちらを振り向いてニッコリと微笑んだ・・・その妹の姿は、エプロン以外服も、下着さえも着けていなかった。
「どぉや〜?この姿、そそるやろ!」
コンロの火を止め、その場でクルッと回って全貌を見せた。
「お腹すいたやろ?ご飯食べる?それとも・・・わたし?」
顔を真っ赤にしながら言う。
「・・・ベタなマネするなぁ・・・お前・・・。」
「あ・・・あれ?あかんかった・・・?」
「ダメじゃあないさ・・・じゃ、ご飯にしよっかな・・・。」
「む〜・・・」
頬をプンッと膨らませて料理に戻る妹。その妹の後ろにゆっくりと近づき、ギュッと抱き締めた。
「お・・・お兄ちゃん・・・?」
「とまぁ・・・その前に・・・歩を・・・食べようかな・・・?」
「私はおいしぃでぇ〜・・・?」
ニヤニヤしながら顔を近づけ唇を貪る。
「んんっ・・・んぁあ・・・。・・・えっ?」
キスの最中にスッと離れた。予想外の行動に呆然としている。
「俺の・・・飯だ。歩・・・お前が何か食べてちゃあダメだよなぁ・・・?」
「え〜?そんなぁ〜!私は何も食べたらアカンの〜?」
「まっ・・・今は、俺が食べる番だ。今は、な・・・。」
意味深な言葉を発すると、妹の目がパッと明るくなった。
「そうか・・・私の番ならお兄ちゃんをどう食べてもええってことやな・・・!」
「が、今は俺の番だ・・・早速俺のリクエストする歩料理を出してもらおうかな?」
「なんでもええでぇ・・・今は私はお兄ちゃん専属の高級料理人やー・・・」
兄のゆっくりとした愛撫に身悶えしながら妹は兄のリクエストに答える淫猥な料理人へと変貌した。

86 :41@大阪の兄 :2005/01/26(水) 00:04 ID:???
「さぁ!お客様!何をお求めでっ!」
裸エプロンの妹がハキハキとした声で受け答えする。
「ノリノリだなぁ・・・。」
「このあと私がお兄ちゃんを好き勝手できる思うとうれしゅうてうれしゅうて・・・なぁ?」
「ノリノリなところ悪いが・・・早速キツイのを注文させてもらおっかな・・・?」
「はいはい、お客様!どうぞ何でもお申し付けください!」
「歩の、オシッコを貰おうかな?」
「え・・・」
言葉を聴いた瞬間顔に緊張が生まれた。
「私の・・・オシッコ?」
「そう。何でも注文受け付けるんだろ?」
「お・・・お兄ちゃん・・・それどないするん・・・?」
「おいおい、注文しといて流しに捨てるような客がいると思うのか?」
「嘘やぁ〜!嘘やゆうてぇ〜!オ・・・オシッコなんて・・・飲んでもうまないで?」
「歩のだから、飲んでみたいんだ・・・。」
自分には決してそんな趣味があるわけじゃない。が、飲みたいという気持ちは本心だった。
そういう意味では実質スカトロ趣味ってのがあるのだろうか?
「嫌っていうんならレストランゴッコは終わりだな。朝ごはんにするか?」
「わ〜かった!わかりました!」
もはやヤケクソだ。が、その顔にはどこか笑みがある。なんだかんだ言って楽しんでいるようだ。
「ご注文を繰り返させていただきます!・・・わ・・・私のオシッコ・・・。い、以上でよろしいでしょうか?」
「は〜い。」
「では、少々お待ちください。すぐお持ちします。」
「おっと、待て待て。」
台所へそそくさと走る妹を止める。

87 :名無しさんちゃうねん :2005/01/27(木) 06:18 ID:???
スカですか。ニヤリ

88 :41@大阪の兄 :2005/01/28(金) 00:07 ID:???
「えっ?なに〜?」
「どこで・・・する気だ?」
「トイレ・・・のつもりやけど・・・」
「ここでするんじゃないのか?」
「わ・・・私は料理人やっ!客の前で料理する料理人がどこにいるんやっ!」
「じゃあ台所だろ。料理人なら。」
「あっ・・・」
口を滑らせた・・・という表情をした。しばらくうつむいて考えたあと、腹をくくったらしい、
尿を受け止める丼を一個持ってきた。
「ほんまに・・・やらなアカン・・・?」
無言のままでいた。『当たり前だ』と沈黙で答える。
「はい・・・やります・・・。」
股を開き、その下に丼を置く。
「んっ・・・・・・」
しばらく股間に集中していたようだが・・・なかなか出てこない。
「あかん・・・恥ずかしくてよぉでえへん・・・。」
「そうか・・・よし、じゃあ・・・」
ずいっ、と足元を覗き込むと、そのまま妹の性器を触れる。
「あっ・・・あかんて・・・出てまう・・・。」
「出すために今頑張ってるんじゃあないか・・・なにを今さら・・・」
鼻でフンッと軽く笑い、更に奥へと指を滑らせていく・・・。
そして、直接尿道口を触れる。

89 :名無しさんちゃうねん :2005/01/28(金) 00:21 ID:???
標準語の兄サイコー
gj!

90 :41@大阪の兄 :2005/01/28(金) 23:23 ID:???
「痛っ・・・!お兄ちゃん・・・痛いで・・・。」
「なぁに、料理をしていて指を少し切ったと思えばそう気にはならないだろ。」
「あぅ・・・あっ・・・ああ・・・アカン・・・!アカン!出てまうっ!」

じょ・・・じょろ・・・じょろろろ・・・

「あ〜っ!アカン!アカンて!見んといてっ!お兄ちゃ〜んっ!!」
首を『イヤイヤ』と横に振りながらも・・・止まらぬ尿意を丼に向けていった。

じょろろろ・・・ろろ・・・

「あぁ・・・出てもた・・・」
「よしよし・・・よく頑張ったな。さ、こっちにこい。」
「なんやの〜・・・?」
恥ずかしさで頭が沸騰して移動がおぼつかない。
妹が自分の目の前に来ると、その体を抱き上げてつい今しがた放尿したばかりの性器を舐め上げる。
「あっ・・・お兄ちゃん・・・汚いで・・・?」
「何が汚いもんか。・・・ん〜?おかしいなぁ・・・?このヌルヌルはなんだぁ・・・?」
羞恥心がそのまま快楽へとつながったのか、愛液が分泌され妹の性器は既にヌルヌルになっている。
「あぅあぁっ・・・」
「歩ぅ・・・なんだかんだ言って、感じてたんじゃねーのか〜・・・?」

91 :41@大阪の兄 :2005/01/28(金) 23:35 ID:???
「そ・・・そんなわけないやん・・・私は・・・今は恥ずかしくて恥ずかしくて・・・。」
「そうか。ならいいんだ。」
そっけない言葉を吐き、クンニリングスをストップさせる。
「ん・・・えっ・・・?」
「どうしたんだ?感じていたわけじゃないんだろ?」
「む〜っ・・・。お・・・お兄ちゃんの・・・いぢわる・・・。」
「ハッハッハッハ・・・。」
笑いながら丼に手を掛け、顔元へ持っていく。
尿の臭いが鼻をツンとつく。だが、妹の尿と思えば自分にとってはフェロモン香水のような物と同じだ。
「おぉ・・・歩のオシッコは臭いなぁ・・・」
「あ・・・当たり前や!臭くないオシッコなんかあるわけないやんか!」

ゴクッ・・・ゴクリ・・・ゴクリ・・・

咽喉を鳴らして妹の尿を全て飲み干す。
「・・・っぷはぁっ・・・。」
「ど・・・どうでしたかお客様・・・。」
「ちょっとしょっぱかったなぁ・・・。まぁ、おいしかったかな。」
「ははーっ!ありがたき幸せーっ!」
「・・・歩、時代劇になってるぞ・・・?」
「あ・・・あれ?ホンマや・・・。いつのまに・・・?」
頭を傾げて考え込む妹にクスッ、と笑わされる。
「まぁいい。おいしい料理を出してくれたご褒美でもあげようかな・・・?」
「えぇっ!?ほ・・・ほんまにっ・・・!?」
さっきまで考え込んでいた妹の顔にパッと明かりが射した。

92 :41@大阪の兄 :2005/01/28(金) 23:52 ID:???
「さっきはいぢわるをしちゃったからなー?舐めてほしいか?」
「舐めて欲しい・・・舐めて欲しいけど・・・。」
「けど・・・なんだ?」
「そのご褒美、後にとっといて欲しいねん。」
「ほぉ?なんでだ?」
「今は・・・お兄ちゃんの番や・・・。なのに私が気持ちよくなったら・・・アカンと思うねん。」
「歩・・・。」
大人になったな・・・そうなでてやりたいところだが・・・
「こいつめっ!妹なら妹らしく兄貴に甘えてりゃいーんだよっ!」
口元に笑みを浮かべながら頭を軽く小突くと、『わっ』と声をあげて頭を竦める。その顔には、笑顔があった。
「えへへ・・・。ちょ、ちょっと大人びたこと言ってみたかってん・・・。」
「かわいいやつだっ・・・!こりゃご褒美も増やしてやらないとなっ・・・!」
「わーい!やったぁ!」
立ち上がって子供のようにぴょんぴょん飛び跳ねる。小ぶりの胸が小さく上下に揺れる。
「んーっとな・・・えーっとな・・・。ああっ!何にしようか迷ってまうっ!」
「なんでもいいんだぞ?なんなら、俺のオシッコでも飲むか?」
「えっ・・・きょ、興味はあるけど・・・それで終わるとなるともったいないから・・・他のにする。」
「それなら・・・」
「あーっ!もう黙っといて!冷静に考えさせてっ!」
「わかった。それが願いだな?」
「あっ!アカンでそれ!ズルいやん!ご褒美やないやん!」
「わかってるよ。ちょっとからかってみただけだよ。」
以前読んだ漫画のネタがここまで妹を混乱させるとは、予想以上だった。
「えと・・・えと・・・。」
「俺も暇だしっ・・・。とりあえず歩のかわいいマ○コでも舐めさせてもらおうかな。」
「あ、どうぞどうぞお客さまあぁぁっ・・・!」
言葉の途中でクリトリスを唇をすぼめ、一気に吸引すると腰を抜かして顔にそのまま全体重をかけてきた。
「・・・っ!!・・・・・・っっ!!!!」
息が・・・できない・・・。鼻も妹のアナルが押し付けられ、吐くことはできても吸うことができない。
「あひっ・・・あっ・・・。こ・・・これや・・・。」
すっくと立ち上がり、ぐったりとしている自分を見下ろす。
「何でも・・・やな?」
「あぁ・・・もちろん・・・だとも・・・。」
「じゃあ・・・私のお尻の穴・・・舐めてっ!」

93 :名無しさんちゃうねん :2005/01/31(月) 22:19 ID:???
good job!

94 :名無しさんちゃうねん :2005/02/01(火) 16:16 ID:???
イイ!

95 :名無しさんちゃうねん :2005/02/01(火) 16:35 ID:???
超下!

96 :名無しさんちゃうねん :2005/02/02(水) 19:13 ID:???
>>41
私は   あなたが    大好きです。

アイ   ライク     ユー

97 :41@大阪の兄 :2005/02/02(水) 23:27 ID:???
>>93->>96
好評につき、幸いです。
が・・・この先どうしようものかと模索中ですのでしばらくお待ちください。

98 :41@大阪の兄 :2005/02/03(木) 00:56 ID:???
「歩の・・・尻の穴を、か?」
「そうや!嫌とは言わせへんでぇ〜?」
・・・困った。何しろ、今まで経験してきたなかでアナル舐めだけはしたことがない。
つまり、どこがどう感じるのかが全くわからないのだ。
「いや・・・嫌じゃないんだが・・・。」
「だが・・・なんやの?」
・・・ここはもう正直に言って他の願いにしてもらうのが無難ってとこだろうか。
「実はな、俺アナル舐めはしたことがないから他のに・・・。」
「そんなんええやん!私はお兄ちゃんが全部初めてのことやったんや!今さら初めてが怖いなんて言わせへん!」
思っていた以上にゴリ押しをしてくる。
「・・・いいのか?気持ちよくないかもしれないんだぞ?」
「大丈夫や。お兄ちゃんは何でも出来る!無敵なんやっ!」
「・・・そういうの、無敵っていうのかな・・・。」
『ええやん、ええやん』とニコニコ笑いながら唇を重ねてくる。
そっと少し離れ、抱きついたまま耳元で小さく呟いた。
「・・・はよ・・・気持ちよく・・・してや・・・。」
無言のまま首を縦に振ると、尻をこちら側に突き上げて四つん這いになる。
「あはは・・・。このポーズ、なんや犬の交尾みたいでおもろいなぁ・・・。」
「子供ができたら、マズいっていうとこだけが違いだな。」
「うん・・・。そやね・・・。」
顔に少し陰が見えた・・・ような気がした。気のせいだろうか・・・?

99 :41@大阪の兄 :2005/02/03(木) 01:19 ID:???
「・・・じゃ・・・。不肖ながら春日涼太、特攻させていただきます・・・。」
「うわ〜!特攻部隊や〜!こらえらいことになりそうや〜!」
ノリノリで構える妹の尻の谷間へ顔を埋め、アナルを軽く舐め上げる。
「ひゃぁっ・・・!」
「お・・・?今のだけで感じたのか?」
「ん・・・うまく言えへんけど・・・。気持ちええよ・・・?」
・・・だが、こんなものではないはずだ。
何かの本で読んだことがあるが・・・。直腸もひとつの性感帯に指定されているらしい。
菊門自体は大した性感帯ではないはず・・・。
妹の排泄物を口にすることになるのだが、そこまで躊躇わずに舌をアナルの奥へと進めて行く。
「ん〜っ・・・!」
突然の異物の挿入に、頭では理解していても体が拒絶しようとしている。
舌は1cmも奥に入ろうとせず、ただ入り口をこじ開けようと必死になっている。
だが・・・これの対処法も知っている。
「歩。力を抜け。分かりづらかったら、ゆっくりと息を吐き続けるんだ。」
「せ・・・せやけど・・・うまく力が抜けへんねん・・・。」
戸惑う妹。無理もない。兄としてここは引っ張っていくしかあるまい。
右手をスッと妹の性器へと伸ばすと、クリトリスをグリッと摘んだ。
「あうぁっ・・・!」
官能で体の緊張が抜ける隙を見つけると、舌を中へと押し入れた。
「う・・・。い・・・今お兄ちゃんのベロが入ってるん・・・?」
舌を入れている以上、しっかりとした返事はできない。『んー』とうなり声で返事をする。
「ずっと・・・ウンチしてるみたいで・・・変な感じや・・・。」
・・・。変だ・・・。あまり感じているようには思えない。
やはり、菊門を舐めることが一番よいのであろうか・・・。
そう思い、舌を引っ込めようとするが、締め付けがひどく舌を引っ張り出すことができない。
仕方なく、もう一度クリトリスを摘んで隙ができたところで舌を抜いた。
さながらクリトリスがアナルという扉の開閉ボタンのように思えてきた。
「歩・・・。アナル舐めてるときと挿れてるとき、どっちが気持ちよかった?」
「う〜ん・・・。舐めてるとき・・・かなぁ・・・?」
妹の意見からしてもやはり舐めたほうがいいようだ。
ぎこちない舌使いでアナルを手当たり次第に舐めつくす。
・・・しばらく試行錯誤を繰り返した結果、なんとか妹の感じる点がわかった。
そこを重点的に責め続けることにした。
「あっ・・・あっ、あっあっあっ・・・!!そ・・・そこっ!気持ち・・・えぇっ・・・!!」
レロン、レロンと犬が水を飲むように舐めれば、唇と当てて細かくペロペロと舐めたりもした。
「お兄っ・・・ちゃんっ・・・!!イってまうっ・・・!!!」
容赦なく舐め続けると、「あーーーーーっ!!」と叫び、その場へ突っ伏して倒れてしまった。
「・・・おい、歩。歩!」
・・・。『返事がない。ただの屍のようだ』・・・って・・・違う・・・。
どうやら、イった快楽でそのまま失神したようだ。
昨夜にしろ、失神しやすいなぁ・・・と思ってもみた。
妹の願いを叶えれば、そのまま失神される。・・・客をほっぽりだして失神か・・・。
まだ朝ごはんの途中なのに・・・と残念がる気持ちもあったが、そのまま寝かせてやることにした。

100 :名無しさんちゃうねん :2005/02/05(土) 13:38 ID:???
期待age

101 :名無しさんちゃうねん :2005/02/05(土) 13:40 ID:???
できれば10番目くらいに上げてもらえないでしょうか?

102 :41@大阪の兄 :2005/02/05(土) 20:55 ID:???
>>100-101
じゃあ今度からその日の最後にageるようにしときます。
今から更新するつもりです。

103 :名無しさんちゃうねん :2005/02/05(土) 21:02 ID:???
いえいえいえ、長文が上がるとみづらいんです。

104 :41@大阪の兄 :2005/02/05(土) 21:10 ID:???
妹をソファに寝かせ、毛布を被せると妹の作った朝食を食べることにした。
・・・。食べられるような・・・食べられないような・・・。
とりあえず完食。今度妹に料理を教えようと決心。
「・・・ふぅ・・・。歩は起きそうもないし・・・。ゲームでもするかな・・・。」

ピーンポーン・・・

部屋に向かおうとすると、家のチャイムが鳴った。
誰だろう。何かの勧誘だろうか?

ピンポンピンポンピンポンピンポン!!!

連打・・・?子供のいたずらだろうか。インターホンを手に取る。
「はい?どちら様で?」
「どーーーーーもーーーーーー!滝野でーーーーっすっ!!」
・・・。妹の同級生か。唯一高校で一緒の大学へ行った。ついでに妹の処女を奪った・・・。
とりあえず妹を起こさねばなるまい。服も着ていない。下半身は愛液でベチョベチョになったままだ。
「あ、少々お待ちください。妹まだ寝てるので起こしてきます。」
「なーんだよー!あいつまーだ寝てるのかよー!」
・・・・・・。結構口が悪いな・・・。インターホンをテーブルの上に置いてソファへ向かった。
「おい・・・。歩。起きろ。滝野とかいう友達が来たぞ?」
体を揺さぶるが目を覚ましそうにない。
「あーゆーむ!こら!起きろ!」
・・・。失神してるんだから無理もないか・・・。だが・・・。
妹のこの姿を見られるわけにはいかない。それでこそ変態扱いされてしまいそうだ。
妹を自分の部屋のベッドへ運んで、自分のパジャマを地肌に直接着せる。
急ぎ足でリビングに向かい、インターホンを手に取る。
「すいません・・・。妹は朝早くどっかに出かけたみたいなんで・・・。家の中で待っててもらえますか?」
・・・。おかしい。返事がない。
「あの・・・滝野さん?」
「はい?なんですか?」
!!!!!!???
後ろを振り向くと、ショートカットの女の子が一人立っていた。
い・・・いつの間に家に・・・?
「あ・・・あの、妹はちょっと出かけてまして・・・。」
「でも玄関に靴ありましたよ?」
・・・。抜け目がない・・・子だな・・・。人の家に勝手に上がってるし、結構礼儀知らずだな。
「いやいや、サンダルかなんか履いていったんでしょ。多分。」
「そうですかー。じゃ、待たせてもらっていいですか?」
「ええ。どうぞどうぞ。」
そう言うと、滝野はソファへ向かった。

105 :41@大阪の兄 :2005/02/05(土) 21:56 ID:???
「あのー、ここ濡れてますよ?」
・・・しまった。そこはさっきまで妹が寝ていて・・・。愛液で・・・。
「あれ?しかもけっこうヌメヌメしてますねー?なんでしょーかねー?」
どこかわざとらしい、意味深な言葉を投げかけてくる。
「な、なんでしょうかね?とりあえず、拭いておきますね。」
「いやいや、その必要はないですよ。」
そう言うと、その濡れた箇所を舐め始めた。
「ん〜・・・。この味、間違いなく大阪のエッチな汁ですなー。」
「え・・・?」
「おにいさ〜ん・・・。さっきまで、シてたでしょ?大阪と。」
「な・・・何言って・・・。」
「いやいや、恥ずかしがらなくていいんですよ!全部大阪から聞いてますから。」
手を横にぶんぶん振って『恥ずかしがるな』のアクションをとる。
「まさかあの作戦が成功するなんてねぇ〜?で、大阪はどうでした?気持ちよかったでしょ?」
「いや・・・あの・・・その・・・。」
「大阪のマ○コ小さかったのによく入りましたね〜。もしかして、短小?」
「そ・・・そんなこと言えるわけないじゃないでしょう!」
「あらあら・・・ムキになっちゃって、か〜わゆ〜い・・・。」
「・・・今日は歩に用だったんでしょう・・・。私は部屋に行きます。」
「ま、ま。そう言わずに!ちょっとこっちきて座ってくださいよー!」
「結構です!」

106 :41@大阪の兄 :2005/02/05(土) 22:09 ID:???
「これ、な〜んだ。」
そう言いながら取り出したのは小型のウォークマンのような物だった。
「電源入れてみますね〜?」

あ・・・ガガッあんっ!あっ・ガガッ・・!お・・・お兄ちザーッゃんっ・・・!

かなり音質が悪かったが・・・間違いなく昨夜の・・・。
「きゃー!エッチー!エッチですねー!」
「・・・・・・で・・・私にどうしろと・・・。」
「だ・か・ら!ここに座ってくだ〜さい。」
妙なアクセントをつけてポンポンとソファーを叩く。
・・・ここは逆らわないでおこう・・・。ゆっくりとソファーに向かい、座る。
「失礼しますっ・・・・・・。はぁ・・・。」
「あはは!ホストさんみたいでおもしろーい!」
「早く・・・本題に移ってもらえますか?」
「ん〜・・・。これは言葉よりも・・・。」
そう言いながら無理矢理唇を奪ってきた。妹と違い、かなり慣れている。
舌を絡ませ、口の隅々まで舐め、温かい唾液を送り込んでくる。
「むぐ・・・むぅ・・・。」
「・・・っはぁ・・・。わー、びっくり!大阪の兄貴って童貞かと思ってたのに、かなりキス慣れてるし!」
「余計なお世話ですよ・・・。」
「ま、結構かっこいいし。大阪と違って身長けっこう高いし。何cmぐらいあるんですか?」
「・・・177cm。」
「おー!でっけー!榊さんよりおっきー!」
榊・・・たまに来ていたあの背が高い女か。
ああいうタイプも嫌いではなかった。静かな感じがまたグッとくるものを感じていた。
「知ってました?榊さん、お兄さんのこと好きだったんですよ?」
「・・・はい?」
「榊さん、何て言ってたと思います?」
「・・・さぁ?」
「猫みたいな感じがしてかわいい、だって!あははは!こんなにでっかいのに猫はねーよなー!」
「あはは、猫ですか。そりゃいいや。」
「必死にアプローチしたけど何の反応示してくれなかったってがっかりしてましたよ。鈍感だなぁ!大阪兄は!」
「あの、その大阪兄ってのやめてもらえるかな?私には涼太って名前があるんで。」
「あ、ごめんなさい。えと、涼太さん。榊さんの感情わかってましたか?」

107 :41@大阪の兄 :2005/02/05(土) 22:19 ID:???
「いや。ちっとも。」
「えー。榊さんは胸を押し当てたりとかしてきませんでした?」
「全然。というか・・・接触した経験すらないですね。あの子とは。」
「榊さん恥ずかしがり屋だからなぁ〜!もったいない!あんな胸おっきいのに!」
「そーですね・・・。」
「今からでも遅くはないですよ?携帯番号教えてあげましょうか?」
「いや・・・いいです。」
「そりゃそうか!涼太さんには大阪がいるもんね!」
「・・・。」
「そうだ。大阪、処女じゃなかったでしょ?奪ったの、私なんですよね。」
「ええ・・・聞きましたよ。昨日。」
「ごめんなさい。やっぱ、怒ってます?」
「どうなんだろ〜ね〜・・・。」
「代わりと言っちゃなんですけど、私でどうですか?」
「・・・はい?」
「私、フェラとかならしたことあるけど、下はまだなんです。」
「・・・で?」
「大阪の処女の代わりに、この智ちゃんの処女はいりませんか?」
「遠慮しときます。」
そう言ってその場を立とうとすると、滝野が太ももに手を置いてゆっくり口を開いた。
「じゃ、私にフェラをさせてください。それが気持ちよかったら、私の処女を奪って。」
「そんな約束、できるわけないじゃないですか・・・あぁっ。」
断っている最中に、ズボンの上から肉棒をつかんできた。
「うわっ!おっきい!すげぇ!よくこんなの入ったな大阪!」
「は・・・離してください。」
「いやだよ〜ん。智ちゃんはもう涼ちゃんとエッチすることに決めたのだぁ!」
「りょ・・・涼ちゃんて・・・。」

108 :41@大阪の兄 :2005/02/05(土) 22:44 ID:???
「私じゃ、ダメなんですか?」
指を咥えながら、甘えた瞳でこっちをじっと見つめる。
「ダメだとかそういうの以前に・・・。付き合ったこともない人同士がそんなこと・・・。」
「私は気にしないですよ!智ちゃんは心が広いのだ!」
「心が広いとかそういうの以前の問題・・・ちょ、ちょっと!」
説得をしている最中に、ジーパンのベルト、ホックを手早く外し、下着だけにする。
「もぉ〜・・・。口ではそんなこと言っておきながらオチン○ンはもう準備万端みたいですよ?」
「さっきから滝野さんがいじってたんだからしょうがないじゃないですか・・・。」
「滝野さんだなんて!智ちゃんって呼んでくださいよ。」
「・・・。いやです。」
「じゃ、2人っきりの時だけでいいですから!」
これから何度も逢うつもりでいるのか・・・?
「はいはい・・・。わかりましたよ・・・。・・・智ちゃん。」
「その敬語もやめなさい!」
「ああ。わかったよ!智ちゃん!」
「それでよし!和解したところで和姦でもしましょうかー!」
そう言って、下着を下ろすと素早く肉棒を咥え込んだ。
「うっ・・・。」
「んっ・・・うぅん・・・。う〜ん・・・。」
亀頭をくわえ込み、頭を上下に揺さぶって肉棒を愛撫する。その様はかなり慣れていた。
「智ちゃん・・・。処女だっての・・・あれ、嘘でしょ・・・。」
「うひょひゃないでひゅよ〜。おひょひょにょひとにょ・・・。」
「あの・・・ちょっと一旦やめて喋れば?」
「・・・っぷぁ・・・。男の人のオチン○ンはたくさんしゃぶってきたけど、下のほうはまだなんです。」
「うん。さっき聞いた。でも、なんで?」
「実は私・・・マゾ・・・なんです。それ打ち明けたらみんな気持ち悪がって・・・。」
「・・・なんで?」
「蝋燭プレイとか頼んだら・・・。」
「うわ・・・そりゃ俺もちょっとひくかもな・・・。」
「で・・・でも、涼さんにはそれを強要しません!普通にしてください!」
「うん・・・わかったから・・・。」
「よかった!智ちゃん安心♪安心したとこで・・・。あむっ・・・。」
ジュボジュボと音を立てながら、肉棒をしゃぶる。
「確かに・・・上手だな・・・。もう・・・イきそうだ・・・。」
「出すときは・・・私の口の中に遠慮せず出してください・・・。」
「・・・出るっ・・・!」
滝野の口の中へ精液をたっぷり流し込む。
先ほどの妹とのレストランごっこで出し損ねたぶん、たっぷりと。

109 :名無しさんちゃうねん :2005/02/05(土) 22:48 ID:???
GJ!!
でも大阪の兄メイン小説になってるような・・・

110 :41@大阪の兄 :2005/02/05(土) 22:57 ID:???
>>109
フォローのために言っておきます。
この後に是非期待をしていただきたい・・・。(ニヤリ)
とりあえずここは温かい目で見守ってください。

111 :名無しさんちゃうねん :2005/02/05(土) 23:00 ID:???
期待してます!

112 :41@大阪の兄 :2005/02/07(月) 01:05 ID:???
「んっ・・・あ〜・・・。やっぱすげぇな!さすが涼ちゃんだ!」
「・・・。涼ちゃんて・・・。」
「さぁ・・・次は私の処女を奪ってくださいねー・・・。」
するするとヒップにぴっちりフィットしていたパンツを脱ぎ、ショーツ一枚の姿になる。
「涼ちゃんロリコンかと思って子供っぽいのはいてきましたー!」
ショーツにはねここねこのかわいい絵がプリントされている。・・・が、いつ頃のものだろうか?
サイズが合っていないらしく、丘肉が妖しく盛り上がっている。
「・・・言っとくけど、俺はロリコンじゃない。」
「うっそでー!さっき出したばっかなのにもうオチン○ン硬いじゃーん!」
・・・。どうすればいいんだ・・・。
妹を愛すと昨日誓ったばかりなのに・・・。その決心は無残にも妹の友人に破られてしまうのか・・・?
「さ!ヤっちゃいましょー!」
ぴょんっと飛ぶと、自分の膝の上に乗り、股で直接肉棒を刺激する。
「か〜わいいパンツのスキマから、オチン○ン入れるなんて興奮しませんか〜?」
グイッと股の食い込みをずらすと、そこにはピンク色の割れ目があった。
かなりのオナニーで黒ずんでいるようだが、まだまだ未体験の、特有の赤みがあった。
「智ちゃんすごいねー!もうグッショグショ!涼ちゃんのおっきーので責めてねー!」
「わっ・・・!頼むっ・・・!やめてくれっ・・・!」
「問答むよ〜!」
割れ目に亀頭を押し当てると、ググッと体重をかけはじめた。
「くぅぅ〜!き・・・きっつ〜・・・!涼ちゃんおっきすぎるよ〜!」
腰を上下左右に振り、亀頭を飲み込もうと割れ目が必死になる。

113 :41@大阪の兄 :2005/02/07(月) 01:14 ID:???
「くっ・・・!くそっ!許せ智ちゃん!」
そう叫んで、滝野の肩を突き飛ばした。
膝の上から落ちると、その場に尻餅をついた。
「え・・・?涼ちゃん・・・?」
「ごめん、智ちゃん。悪いけど・・・歩を・・・裏切るわけには・・・。」

ぎぃ〜っ・・・

・・・!!妹が・・・目を覚まして部屋から出てきた・・・。
「お兄ちゃ〜ん・・・おはよ〜・・・ぉぉおっ!?」
妹はギョッとした。無理もない。愛する兄は肉棒をさらけ出し、友人の滝野はショーツ姿で座り込んでいるのだから。
「こ・・・これは・・・どうゆうことなん!?」
「ちがうっ!違うんだ歩っ・・・!」
「約束が違うやんかぁ!智ちゃん!」
・・・約束?
「智ちゃんもヤってええって言ったけど、私も一緒やないとアカン言うたやん!人の話聞きなさい!」
「だって〜・・・涼ちゃん・・・かっこよかったんだもん・・・我慢できなかったんだもん・・・。」
目に涙を浮かべて弁解する滝野。あの口調からは考えられないほど涙もろいようだ・・・。
「お・・・おい、歩。俺の意思ってもんが・・・。」
「ともかく!私を今から混ぜなさい!」
裸のまま、妹はズンズンと歩み寄って来た。
「もぉ・・・お兄ちゃんもお兄ちゃんや・・・。」
兄の足元にひざまずくと、妹はさらけ出されたままの肉棒を咥えた。
「んっ・・・あ〜!お兄ちゃん出したんや!ちょっと残っとる!智ちゃん!ずるいで〜!」
「なんだよ〜!大阪だって飲んだんだろ〜!いいじゃないか〜!ちょっとぐらい〜!」
「アカン!一番搾りは譲れへんのや〜!」
・・・たった一人の精液ひとつでここまで喧嘩をする友人同士ってのは・・・こいつらぐらいだろう・・・。
「もぉ・・・とりあえず・・・飲ませてや〜。」
顔を肉棒へ向けなおし、咥えようとする。

114 :41@大阪の兄 :2005/02/07(月) 01:22 ID:???
「おっと・・・だめだな。」
腰をひいて、妹の手を振り解く。
「え〜!なんでや〜!・・・もしや、智ちゃんに乗り換えるんか・・・?」
「いや、そうじゃなくて・・・。さっきの続きだ。」
「さっきの・・・ってなんだ?大阪。」
興味津々に四つんばいで妹のようへ近寄る滝野。
足元には2人の女子大生が今にも犯してくれと言わんばかりの姿でいる。
「あ・・・うん。さっきまでな?2人でレストランごっこしとってん・・・。」
「お!?なんだそれは!?面白そうだな!」
「私がコックで、お兄ちゃんがお客さんで・・・なんでも料理作ってあげるんや〜。」
「さっきは何作ってあげたんだ?」
「私の・・・おしっこや〜・・・。おいしぃおいしぃ言うて飲んでくれて・・・なんや嬉しかったなぁ・・・。」
「なぁにぃ〜!?涼ちゃん!私にも何かリクエストを〜!」
・・・どうしろっていうんだ・・・。

115 :名無しさんちゃうねん :2005/02/07(月) 17:53 ID:???
>>41
最近、毎日楽しみにしてる。

大好きだ!(泣)

116 :名無しさんちゃうねん :2005/02/07(月) 17:57 ID:???
連載小説ってこのわくわく感がいいよなー。

117 :41@大阪の兄 :2005/02/07(月) 20:21 ID:???
「私も!私もコックにっ!」
「それはアカン!コックは一人で十分やっ!」
「え〜・・・!じゃ、じゃあウェイター!じゃない!ウェイトレス!!」
「私はコック兼ウェイトレスや。トニオさんも真っ青な最高級エッチな料理を運ぶんや!」
「く・・・くっそ〜!ずるいぞ大阪〜!独り占めなんて許せ〜ん!」
・・・マジ泣きしている・・・。さすがに・・・かわいそうだな。
「・・・なぁ、コックさん。ここの料理店はペット持ち込み可能ですかね?」
「基本的にはなんでもOKや〜。」
「じゃあ・・・滝野さん。俺のペットになれば・・・参加できるよ?」
「りょ・・・涼ちゃんのペット・・・。」
うつむいてプルプル震えている。・・・さすがにプライドが許さないか?
「ぜひっ!お願いしますっ!ご主人さまぁっ!」
・・・でもないか。

118 :名無しさんちゃうねん :2005/02/08(火) 22:22 ID:???
期待

119 :41@大阪の兄 :2005/02/09(水) 01:51 ID:???
「ご主人さま!オチン○ンちょ〜だい♪」
・・・とりあえず無視して妹との会話に移る。
「さ、コックさん。次は何を作ってくれるんだ?ずいぶん長い休憩で待ちくたびれましたよ。」
「え・・・そ、そうやなぁ・・・。な、何がええですか?」
「・・・。」
「ご主人さま〜!」
「えと・・・う〜んと・・・。お・・・お客様の要望になんでも答えます・・・。」
「コックさんのオススメとかってないの?」
「だってさっきのが私の処女作品なんやで〜・・・。オススメもなんもないで・・・。」
「ご主人さまってばぁ!オチン○ンちょうだいよ!」
・・・。滝野がうるさくてどうにもならない。ここは一発厳しくいくか。
相手はペットだ。何も文句は言わせない。
「うるさいぞ!少し黙ってろ!この犬が!」
怒鳴り散らし、ピチピチのショーツの上から思い切り尻を引っぱたく。
ビシャッという水気のある瑞々しい音がリビングに響いた。
「あぁっ・・・!ご、ごめんなさいご主人様・・・。」
「ペット相手に俺のチ○ポを軽々しく与えるとでも思ったのか?ちょっとお仕置きが必要みたいだな。」
椅子から立ち、その場で腰を抜かしている滝野に歩み寄った。

120 :41@大阪の兄 :2005/02/09(水) 02:21 ID:???
「いやっ・・・!涼ちゃんやめて・・・。」
「コックさん。もう少し休んでいてください。ちょっと聞き分けの悪い犬を調教しますので。」
「はい、かしこまりました。」
妹の了承も得た。しばらく滝野で遊んでみるか。
「涼ちゃんじゃないだろう!なんと呼ぶんだ!言ってみろ!」
もう一度尻を引っ叩く。またもリビングに大きな音が響いた。
「ごっ・・・ごめんなさいご主人様っ・・・!」
「それにお前は俺のペットだろう・・・?なんで言葉が喋れるんだ?」
尻を思いっきりギュウッと掴む。グイグイと力の限り揉みながら尋ねた。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうなんだ!答えろ!」
尻をまたも引っ叩く。
「あっ・・・!・・・きゃ・・・、キャン・・・。」
「そうだ。犬は言葉なんか喋られないよなぁ?」
「キュ〜ン・・・キュ〜ン・・・。」
何かを求めるかのような目でこちらを見ている。
「犬が服を着ているなぁ?犬は天然の毛皮があるから服は必要ないよなぁ?違うかなぁ?」
「キュ〜ン・・・。」
目には涙が浮かんでいる。が・・・
「ほら、ココはもうびしょぬれだぞ?尻を叩かれたのがそんなに気持ちよかったか?いやらしい犬だ!」
「キュゥ〜・・・ン・・・。」
顔を真っ赤にして滝野はうつむいた。マゾってのもまんざら嘘でもないらしい。
「とりあえず服を脱がさないとな〜。」
滝野の服を脱がせ、ブラジャーも外し、ピチピチのショーツも脱がして今や生まれたままの姿になっている。
「さ、これで窮屈じゃなくなったな。うるさくもなくなったし、なかなか聞き分けのいい犬だ。」
頭をヨシヨシと撫でてやると、とても嬉しそうな顔で微笑んだ。・・・このままご褒美をやってもつまらないな。
「コックさん。用は済んだから、リクエストに答えてもらっていいかな?」
「えっ・・・。キャ、キャンキャンキャン!!!キャンッ!!」
「うるさい犬だ!まだかまってほしいのか!」
今度は直接尻を引っ叩く。尻はもう・・・赤く腫れ上がっている。
「キャンッ・・・!・・・くぅ〜ん、くぅ〜ん・・・。」
・・・さすがにかわいそうになってきた。少しはかまってやるか。
「しょうがないな・・・。おい、尻をこっちに向かって高く上げろ。」
「・・・キャ、キャンッ!」
うれしそうに返事をすると、高々と尻を上げた。
「ご主人様の指で気持ちよくさせてやるよ。」
左手の人差し指で滝野の性器をかきまわす。既に濡れているため、指2本でもどうにかなるだろうが・・・。
一応処女であるから、丁寧に扱うことにした。
「あ・・・ぅ・・・キャンッ・・・。」
この際喘ぎ声に鳴き声以外が混じっていてもどうでもいい。とりあえずは妹と・・・。
「えーと、コックさん。注文は・・・。」
「あ、あの・・・お客様・・・。わ・・・私のアソコも・・・かき回してください。」
・・・どうしたものか・・・。妹までもが責められる快感に目覚めてしまったのだろうか・・・。

121 :名無しさんちゃうねん :2005/02/09(水) 02:39 ID:???
こんな良作があったとは・・・w

122 :41@大阪の兄 :2005/02/09(水) 20:29 ID:???
「コックさん・・・さっきチップをあげたじゃないですか。」
滝野の性器をかき回しながら妹に言う。
「あ・・・はい・・・ごめんなさい・・・。注文をお申し付けください・・・。」
しょんぼりとした表情で命令を下せという妹。
・・・気分が乗っていない妹とヤっても、こっちとしてもあまり気持ちいいものではない。
ここは少しぐらいワガママを聞いてやるか。
「・・・。コックさん、俺のペットの横に・・・同じように四つんばいになって。」
「・・・・・・!はい!」
軽快な足取りで滝野の横に座ると、同じように尻を高く突き上げた。
「智ちゃん・・・私も一緒やで〜・・・。」
「あはぁっ・・・!はぁっ・・・!わ・・・わんっ!」
ここでまた喋れば、キツいのをお見舞いしてやろうと思っていたんだが・・・。なかなか服従心のある女のようだ。
「あはは・・・わんやて〜。私もお兄ちゃんのペットになりたいなぁ・・・。」
「だっ・・・!駄目だぞ大阪!ペット役は私のだ!」
「ペットが喋るんじゃない!」
原因が妹にあったとしても、今はペットである以上従ってもらう。
容赦なく、滝野の尻を引っ叩いた。
「あっ・・・つっ・・・!キャン、キャン、キャンッ!!」
ごめんなさい、という表情で滝野は鳴いた。ぞくぞくとした快感を覚える。
サドとして目覚めそうなのだろうか。・・・どうでもいいことだが。
「お兄ちゃん・・・そんなに智ちゃんのこと叩いたらあかん!」
「いいっ・・・!いいの、大阪・・・。私・・・これが・・・気持ちいいの・・・。」
・・・今度ばかりは叩かずにおいた。
「痛いのが気持ちええの・・・?・・・お兄ちゃん・・・私にもしてみて〜。」
・・・考える限り、妹はマゾではない。が・・・。ここは一応やっておくか。

123 :41@大阪の兄 :2005/02/09(水) 20:48 ID:???
パシーン!と大きな音が響く。滝野とはまた違った音がした。
「い・・・たい・・・。あかんわ智ちゃん・・・。私にはわからへんわ・・・。」
「尻によっては音が違うんだなぁ。俺のペットのほうがいい音だったな。」
「むっ・・・。お兄ちゃん。もっかいや!もっかい叩いて!今度はええ音が出るはずや!」
尻の一番弾力のある部分をさすりながら妹は要求してきた。
「何も対抗心燃やさなくても・・・。歩にはちゃんと気持ちいいことしてやるぞ?」
「あかん!あかんのや!私はお兄ちゃんの中で常に一番やないといかへんのや!さぁ!思いっきり!」
・・・。妹の尻の形がスパンキングで変わることが心配なため、思い切り叩くことなんてできない。
「駄目だ・・・。大丈夫だ。歩は、俺の中で常に一番なんだ。だから・・・な?」
「くぅ〜ん・・・くぅ〜ん・・・。」
妹を説得するのに必死で滝野の愛撫がすっかり止まっていた。
「俺に要求するとはいい度胸だ!こうしてやる!」
腰に腕をまわし、連続して尻を引っ叩く。
ビシッ!バシッ!と一回一回大きな音が響く。
「くっ・・・!あっ・・・!あぁっ・・・!」
まだ叩き続ける。何度も、何度も。
同じ部分を叩き続けたためか、痛みに麻痺しているようだ。
大きく振りかぶると、力いっぱい滝野の尻を引っ叩いた。
「ああぁあぁぁ〜〜〜っ・・・!!!」
大きな叫び声を上げると、滝野の性器からドピュドピュッと愛液が噴出してきた。
「あ・・・あああ・・・あぁぁあ・・・。」
声がかすれ、滝野の体全体から力が抜け、その場に崩れた。
「お仕置きでイっちまったのか・・・?おい・・・。」
「は・・・はひ・・・。ごめんなひゃい・・・ごしゅじんしゃま・・・。」
声なき声で謝罪をする滝野。・・・そろそろ・・・願いを叶えてやってもいいだろうか。
「落ち着いてからでいい・・・。俺に言え。要望通り、滝野さんの処女を奪ってやるよ。」
「わ・・・わんっ!」
「もう、鳴かなくていいんだ。喋っていいぞ。」
「いいの!ご主人様に仕えてるって気がして・・・気持ちいいの!」
さっきイったばかりとは思えないほどハキハキとした声で返事をする。
「でも・・・ちょっと待って・・・。気持ちよすぎて・・・立てない・・・。」
「ちょっと待ってください、だろ!」
ピシャリと軽めに尻を叩く。
「あんっ・・・わ、ワンッ!」
元気よく返事をする滝野。が、その後また崩れ、肩で息をして休み始めた。
「あの・・・お兄ちゃん・・・。智ちゃんばっかりやらんで・・・私も気持ちよくしてや・・・。」
「もちろんっ・・・。お前には特別いいのをしてやるよ。」

124 :41@大阪の兄 :2005/02/09(水) 20:58 ID:???
「な、何をしてくれるの?」
「いや・・・してやる・・・というんだろうか。させてやる・・・かな?」
「・・・?どうゆうことなん〜・・・?」
「ま、こっち来てみろよ。」
椅子から降りてソファーに座る。
裸のままの妹は、姿のどこも隠すことなく、自分の下へ歩み寄ってきた。
「じゃあ、ここに座れ。」
自分の肉棒が突き出たままの膝を指す。
「え・・・じゃあ・・・。」
「察しがいいな〜。俺は何もしないから、歩、お前の好きなように、気持ちいいように動いていいぞ。」
「ほんまに?お兄ちゃんが気持ちよくないかもしれへんで?」
「構わないさ。ほら、座れよ。」
「うん。・・・ありがとうな、お兄ちゃん・・・。」
そういうと、妹は自分の肉棒めがけて腰を下ろしてきた。

125 :41@大阪の兄 :2005/02/09(水) 21:19 ID:???
「あっ・・・はぁぁぁっ・・・。」
「すごいな、もうグチョグチョじゃないか。」
「智ちゃん見てたら・・・我慢できなくなったんや・・・。」
「じゃあ、俺は歩を支えてやるから・・・。好きなように動けよ。」
「うん・・・やってみる。」
妹は腰を軽く浮かすと、また体重をかけ、また浮かすと、またかけ、それを単調に繰り返した。
「んっ・・・んっ・・・んっ・・・すごいなぁ・・・奥まで・・・きとる・・・。」
「この体勢ならではの動きがあるんだ。色々やってみろ。」
「うんっ・・・。あぅ・・・これ・・・ええかもな・・・。」
その動きは、腰をグルン、グルンと回し、肉棒を利用して内部をかき混ぜるかのような動きだった。
「んっ・・・いいぞっ・・・。俺もっ・・・気持ちがいい・・・。」
「あっ、あっ、あっ・・・これあかん・・・すぐイってまう・・・。」
そういうと、また元の単調な動きに戻ってしまった。
「イってもいいんだぞ。お前の気が済むまでヤらしてやる。たとえ俺の精液を全部搾り取っても構わないんだぞ?」
「それは・・・あかん・・・。智ちゃんの分・・・残しとかな・・・あかんやん・・・。」
どんなに常に一番であろうと思っていても、友達のことも常に思っているようだ。
「偉いな、歩は。でも・・・もし今滝野さんが起きれば、これもやめないといけないんだぞ?」
「えっ・・・じゃ、じゃあ駄目やん!あかんやん!こうなったら・・・!」
焦り始めた妹は、先ほどの『感じる動き』をハイスピードで始めた。
「ん・・・あぁぁっ!イくッ・・・!!」
イったらしい。・・・が、動きはまだ止まらない。
「んんあぁあっ・・・!まだや・・・まだ終わらへんでっ・・・!」
「シャアか・・・?」
「そうやっ・・・!シャアやっ・・・!いつもの三倍の動きで・・・いつもの三倍感じたるんやっ・・・!」
そういうと、動きは更に激しくなった。
「あぁぁあっ!!!!」
イった。
「ああぁああぁあぁぁ〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
またイった。
「あああぁああ〜!!」
またイった。・・・すごい。短時間で何度もイっている。
「あ・・・っ・・・もう・・・だめや・・・。」
最後に力なくイくと、自分にもたれかかってきた。
「ごめんなっ・・・。私だけ・・・気持ちいいままやった・・・。」
「いいさ。明日には・・・俺だけ気持ちいい思いさせてもらうかな。」
「うん・・・。かまわんで・・・。」

126 :41@大阪の兄 :2005/02/09(水) 23:58 ID:???
「わん、わん!」
もう元気です、大丈夫ですよ、と言わんばかりに鳴く滝野。
「そうか、もう大丈夫か。元気だな。」
「わん!」
「よいしょっ・・・と。」
犬のように『お座り』の状態で待っている滝野の元へ行くために、肉棒に突き刺さったまま動かない妹を引き抜く。
ズボォッ・・・という水気に満ちた音がした。妹は、そのままソファーに横たわって性器を軽くいじっていた。
「そうやって座ってると・・・オマ○コが見えてエッチだな。」
「きゅ〜ん・・・。」
「仰向けになってみろよ。・・・犬のようにな。」
「わんっ!」
元気に返事をすると、滝野は仰向けに転がった。
その体勢は、マ○コもア○ルもまるごと見え、かなりいやらしい格好になっている。
「この穴か?この穴が俺のチ○ポを欲しがってるのか?」
滝野の元へ歩み寄ると、性器をグチャグチャとかき回す。
「きゃんっ・・・!そっ・・・そうですぅ・・・。お願い・・・早く入れて・・・。私を犯して・・・。」
「犯すんじゃない。あくまで調教だ。わかるか?」
かき回す手をいっそう早める。
「あっ、あっ、あっ・・・。は、はい・・・調教です。私を・・・お利口さんな犬にしてください・・・。」
「ああ。まずは・・・立派なメス犬にしてやらないとな。」
いきり立った肉棒の先端を滝野の性器に押し付けると、ゆっくりと挿入していく。
「あっ・・・・・・ああっ・・・。い・・・いたいっ・・・。」
「そうか。痛いか。じゃあいっそ思いきりぶち込んでやる!」
そう叫ぶと、そのままグチャグチャの滝野の性器に肉棒を突き立てた。
「あああああぁぁああぁあぁぁっ・・・・・・!!!!」
奥の奥まで肉棒を突き立てると、しばらく動かないでおいていた。
すると、亀頭に温かい、生ぬるい感覚を覚えた。・・・破瓜の血だろう。
「どうだ?痛いか?」
「痛い・・・けど・・・。ご主人様のなら・・・我慢できます・・・。」
「じゃあ・・・動かすぞ。」
本来、半ば壊すつもりで処女を奪ったのだが・・・。このときぐらいは優しくしてやることにした。
ゆっくり、ゆっくりと肉棒を引き抜いていく。
膣のヒダが執拗に絡みつき、肉棒がなかなか動かない。
「エッチなマ○コだな。チ○ポが・・・抜けないぞ。」
「うん・・・ご主人様と・・・離れたくないからかな?」
「悪いが・・・俺は歩と離れるつもりはないぞ?」
「いいの・・・。たまにこうやってヤってもらえば・・・。」
「・・・そろそろ、イくつもりだからな。膣には出さないほうがいいよな。」
「今日は安全日だから、出して・・・。」
「よし・・・。わかった・・・。痛いだろうが、我慢しろよ。」
ストロークを早める。やはり痛むのだろう。
小さな声で「いっ・・・」と言っている。むしろ、痛くないほうが珍しい。
「出る・・・出るぞっ・・・!」
今日で3回目。欲望のままに滝野の膣へ出した。
「すごい・・・あったかい・・・。気持ちいい・・・。痛みが、消えてくかんじがする・・・。」

127 :41@大阪の兄 :2005/02/10(木) 00:13 ID:???
「お兄ちゃん・・・ちょっとごめんな・・・。」
いつの間に起きたのか、後ろにいた妹は自分を押しのけると滝野の近くへ寄った。
「膣から出とる・・・。お兄ちゃんのが出とる・・・。」
そういうと、屈んで滝野の割れ目から流れ出ている破瓜の血で赤く染まった精液を飲み始めた。
「あ・・・お兄ちゃんの味と・・・智ちゃんのエッチな汁と・・・血が混ざっとる・・・。」
「あ・・・大阪・・・。私のも・・・ちょうだい・・・。」
「うん・・・ええよ・・・。」
口いっぱいに混合液を含むみ、滝野の口元へ寄ると、口を合わせそのまま流し込んだ。
妹と、たった今犯した滝野の、女2人、しかも友人同士がキスをし、なおかつ自分の精液を取り合っている姿は、いかにもエロティックなものがあった。
「ん・・・んぁっ・・・。おいしぃ・・・。」
「せやろ・・・?なんたって・・・私のお兄ちゃんの精液や・・・。」
「ちょっと・・・眠る・・・ね・・・。」
「私も・・・ちょっと寝よ・・・。」
「お前ら、寝る前に、シャワーでも浴びろ。特に、滝野。そのまま寝られたら・・・絨毯が血まみれになっちまうよ。」
「あ・・・ごめんなさいご主人様・・・。」
「じゃ、智ちゃん・・・一緒風呂はいろか・・・。」
よろよろとした足取りで、2人は風呂場へ向かった。
自分自身も、少し休むことにした。
この後、2人がどうなるかも想像せずに。

128 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 00:34 ID:???
>>127
うー、凄いエロい。大阪と智、ほんまどうなってしまうんやろう。
続きを激しく期待しつつ待っています。

129 :へーちょ :へーちょ
へーちょ

130 :へーちょ :へーちょ
へーちょ

131 :へーちょ :へーちょ
へーちょ

132 :へーちょ :へーちょ
へーちょ

133 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:28 ID:???
あれ?まちがえた。すみません

134 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:28 ID:???
上でやるならせめて省略されんように考えて30行で切るとか

135 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:29 ID:???
気を使っていただきたい。

136 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:29 ID:???
超下げえ!!

137 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:30 ID:???
削除依頼提出しときますので。

138 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:31 ID:???
超下げ!!

139 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:31 ID:???
>>132
何してくれてんねん。一生懸命下げてるのに。

140 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:32 ID:???
指定sage機能も欲しいね。

141 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:32 ID:???
>>139
ごめん。
sがぬけててん。超下げ

142 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:33 ID:???
>>140
同感。

143 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:33 ID:???
ここでageたら大笑い?

144 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:35 ID:???
>>143
大目玉。

145 :National defense Secretary(国防委員長) ◆pD5R0lbW0. :2005/02/10(木) 01:36 ID:???
やめんか!!

146 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:36 ID:???
>>143
あさぎんとこのアイアンメイデン送り。

147 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:39 ID:???
やりすぎました。反省・・・・・

148 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:53 ID:???
私はこれで作者様のやる気が
失せてしまわれないことを切に願っております。
=====================
=====================
いいですね(*^ー゚)b グッジョブ!!
続き期待。

149 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 01:57 ID:???
自分も期待しております。最後がどうなるか気になる。

150 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 02:21 ID:???
>>132->>133 >>136 >>138 >>141 >>142 >>144 >>147
は私です。
すみません・・・。
自分が間違えてあげてしまったばかりに。
せめて上げてしまった分だけ下げようとして・・・。

わたしは、決してこの小説がきらいなのではありません。
ただtop10の上の方だと他のが見にくいと思って
さげたんですが、調子に乗りすぎました。

すみません。言い訳は不必要ですね。

でも頑張ってください。

151 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 02:30 ID:???
見たくない、見にくいなら専ブラ使えばいいだけ。
見たくないスレをあぼーんできるし。

それに、専ブラなしでも、板トップのスレタイ横に
次のスレへのリンクも付いているのだから(■▲▼)こういうの。
見にくいなんて嫌いなものを消そうとする言い訳に過ぎない。

152 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 02:34 ID:???
下手すると(前にも問題起こしてると)
規制もあるな。

153 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 13:01 ID:w8tDZ0eQ
>>129-142
あのさ、今まで地下でやって読者がいなかったじゃん?これ見てよ。>>50-51

154 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 13:06 ID:???
「半角数字age」で指定数ageることもできますよー

メール欄に「3age」と書けば3つ分だけあげることができます
これで調整できないかな

155 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 14:08 ID:???
>>154
頭いい!!
思いつかんかった!!
でも、
ときどきは一番上まであげることも必要だと思う。
ときどきは、ね?

156 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 14:28 ID:???
揚げるのは作者が更新したときだけでいいと思う。

157 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 18:20 ID:???
だからさあ、専ブラ使おうよ。
新着あればすぐわかるから。

158 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 18:37 ID:???
それでだ。なんで削除依頼出てる書きこみに反応してるんだ?
いつ上げようと好きにしていいんだから、これ以上すでに結論の出た問題でレスを使うなよ。

159 :41@大阪の兄 :2005/02/10(木) 19:18 ID:???
気がついたら妙なことになってて驚きました。
今後はギリギリ消えない程度に>>154さんのage方を利用していこうと思ってます。
当分・・・この話は終わらないと思います。次々にネタが思いつくので、話を終わらせるわけにはいかないので。

160 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/10(木) 19:28 ID:???
ついでに今度からトリップもつけていこうかと。

161 :名無しさんちゃうねん :2005/02/10(木) 19:56 ID:???
紳士的な対応感謝です。

162 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/10(木) 21:23 ID:???
「いいよなぁ・・・大阪は。」
シャワーを浴びながら、滝野はポツリと言った。
「え・・・何が?」
「何が・・・って・・・。あんなご主人様がいて・・・。」
「ああ、お兄ちゃんのことやな・・・。うん・・・嬉しいで・・・。」
「私も毎日あんなご主人様に・・・ヤってほしいなぁ・・・。」
「ご主人様かぁ・・・。私は痛いのアカンから・・・よくわからへんなぁ・・・。」
「でも、ご主人様のお尻ペンペン、気持ちよかったなぁ・・・。今もお尻にその感覚がっ・・・。」
未だ真っ赤に腫れ上がったままの尻を撫でながら、滝野は言った。
「うわぁ・・・痛そうや・・・。ごめんな、私のお兄ちゃんが・・・。」
「だーかーら、気持ちよかったんだってば!大阪もいつかわかるよ!」
「痛いのアカンからなぁ・・・。わからんままでええことって、こうゆうことやろうな・・・。」
「痛いで思い出したけど・・・。このオマ○コじゃ・・・今日はエッチできそうにないな・・・。ほら、まだ血が出てる・・・。」
「そうやで・・・!智ちゃんがバイブで私の処女奪った後、しばらく血止まらへんかったんやで!」
「あはは、ごめんごめん。」
「あ、智ちゃん、アカン・・・。膣の中まだ洗ったらアカンで。」
「え・・・なんで?」
「まだお兄ちゃんのが残っとる・・・。全部飲まなもったいないで。」
「え、さっきので全部じゃなかったの?マズいなぁ〜、結構流れちゃってる・・・。」
「えぇ!アカンやん!はよ飲まな!」
妹は滝野の股下に顔を近づけると、懸命に残り少ない兄の精液を吸い尽くし始めた。
「あっ・・・大阪っ・・・そこはダメ・・・。」
「我慢しぃや!智ちゃんの分まで飲んでまうで!」
「へ〜い・・・はぁっ・・・ああっ・・・。」
「おいひぃなぁ・・・。智ちゃんのエッチな汁・・・。甘くて・・・なんかしょっぱくて・・・。」
「わかったっ・・・からっ・・・私の分っ・・・ちゃんとちょうだいよっ・・・?」
「任せときて。ぬかりはないで。・・・ちょっとベロ入れるで・・・。」
「え!?ちょっと待っておおさかぁっ・・・!」
妹の短い舌は、滝野の膣の奥へ精液を求めて滑り込んでいった。

163 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/10(木) 21:33 ID:???
「やっ・・・大阪っ・・・だめっ・・・!」
「やめんで〜。もうちょっとで全部取れそうなんやぁ〜。」
「あっ・・・あはっ・・・だめっ・・・イきそう・・・。」
「はい、全部取れたで〜。」
「え・・・?あっ・・・んんんっ・・・。」
滝野が何か訴えようとしたが、それは妹の口づけでさえぎられてしまった。

ゴクッ・・・ゴクリ・・・

「あぁ〜・・・。な?おいしかったやろ?さぁ、私も体洗ろぉてお兄ちゃんとまたヤろうかな〜。」
「あ・・・あのね・・・大阪・・・。ちょっとお願いが・・・。」
「ん〜?なんやの〜?」
「さっきの・・・大阪の舌・・・気持ちよかったから・・・もうちょっとしてくれない・・・?」
「え〜?智ちゃん、私のベロで感じたのん?冗談はよしてや〜。」
カラカラと笑う妹。が・・・
「冗談なんかじゃないもんっ!」
叫んだ滝野は、そのまま再び妹の唇を奪った。
「んぅ・・・んぁっ・・・ひょもひゃん・・・ふぁもふぁふぁふぉ・・・。」
口をふさがれた妹は、モゴモゴと何かを訴えている。
「ぷはっ・・・。どう!?大阪!?私の気持ち、分かってくれた!?」
「うん・・・。なんとなく・・・。でも、私ショックやったわ・・・。」
「え?どうして?」
「だって智ちゃん・・・。マゾでレズなんて・・・おもいもせんかったんや・・・。」
「レズなんかじゃないよ、私は!でも・・・大阪の舌が気持ちよかったのは・・・本当だよ?」
「智ちゃん・・・。」
「大阪、お願い。シて・・・。」
妹は無言のまま、その言葉に促され、再び滝野の性器を愛撫し始めた。

164 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/13(日) 02:06 ID:???
ピチャ・・・ピチャ・・・

「あぁ・・・おおさかぁっ・・・!気持ちいいよォッ・・・!」
「喜んでもらえるとなると・・・なんや・・・うれしぃなぁ・・・。」
「やっぱり・・・女同士だから気持ちいいとことかわかるの・・・?」
「当たり前や〜。智ちゃんが私にしたら絶対気持ちええはずやで・・・。」
「あ・・・ごめん大阪・・・。私もしたほうがいい?」
「いや、ええで。私今日何度もイってるし・・・。イくのに時間かかりそうやから・・・。」
「うん・・・ごめんね・・・。」
温かいシャワーが滝野の背中を優しく打つなか、お互いに快楽と共にしようとしていた。
「大阪っ・・・そろそろ・・・イくっ・・・からっ・・・顔を横に向けてっ・・・。」
「かまへんで・・・。私の顔に直接かけて・・・。」
「で・・・でも・・・。」
「智ちゃん、ここはお風呂や。いくら汚れてても綺麗に出来る場所やねんから。」
「そうっ・・・よねっ・・・。あっ・・・あっあっ・・・だめっ・・・イクっ・・・!!」
滝野は、妹の、一人の女の口の愛撫で絶頂に昇った。
その余韻からか、立てなくなった滝野は倒れこみ、妹に寄りかかった。
「はぁっ・・・はぁっ・・・大阪・・・ありがとう・・・。」
「智ちゃんのエッチな汁、おいしかったで・・・。また今度飲ませてな〜。」
「あはは・・・バーカ・・・。」

165 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/13(日) 02:22 ID:???
「ところでさ、大阪。榊ちゃん呼ばない?」
「え・・・なんやの?突然・・・。」
あの愛撫からだいたい10分は過ぎたぐらいの頃、2人でバスタブに入っている最中、滝野は突然言い出した。
「だってさ、榊ちゃんご主人様のこと好きだったんだよ?」
「えぇ〜!?そ、それホンマに!?」
「間違いないよ〜。だって、榊ちゃんの部屋、ヌイグルミにまぎれてこっそりご主人様の写真が・・・。」
「で・・・でもそれってなんかの偶然やろ?」
「いや〜・・・。ってゆうか・・・本人から聞いたしね・・・。」
「うそや・・・。あの榊ちゃんが・・・。」
「それに・・・ほら、私がご主人様にヤってもらったのに、思いを寄せてる榊ちゃんに悪いじゃん?」
「でも・・・一回ヤらしてもろてそれで『はいオシマイ』やともっとつらい気が・・・。」
「おおさかぁ〜ん・・・?榊ちゃんのあのオッパイ、忘れたとは言わせないわよ〜ん?」
「おぉ・・・確かにあれは大きかったなぁ・・・。反則や!私ら盗まれてたんやで!?」
「まぁ、まぁ、まぁ・・・。落ち着きなさい。その巨大オッパイでご主人様のオチン○ンをパイズリしてるとこ、見たくないの?」
「あ・・・確かに興味あるなぁ・・・。でも・・・榊ちゃん、今日来れるん?」
「ぬかりはないわ!万が一を予想して、昨日は私の家に泊まりに来てもらってたのよ!」
「あれ・・・?じゃあピカニャーは?家に1人やと・・・。」
「大丈夫!ちゃんと私の家に連れてきてるし、親が面倒見てくれるしね!」
「おぉ〜・・・さすが智ちゃんや・・・。じゃあ、呼ぼうや〜。」
「オッケ〜!じゃあさっさとお風呂から出て、榊ちゃんとご主人様のカラミを見よう!」
「私は榊ちゃんのオッパイ、かたっぽ吸ったるんや・・・。胸の大きくなるエキスをもらうんや。」
「なにぃ〜!?じゃあ私もだ!左のオッパイもーらった!」
「じゃあ私は右や〜。これで万事解決や。あ・・・でもお兄ちゃんの分が・・・。」
「ご主人様には私たちのオッパイがあるじゃん!大丈夫!」
「智ちゃんはすごいなぁ・・・。全部計画済みなんか・・・。軍師みたいやなぁ。」
「ほっほっほっほ!諸葛亮智ちゃんと呼んでくれたまえ!」
「あ、でも孔明って病気で死ぬんやろ〜?智ちゃんも病気で死ぬん?」
「縁起でもないこと言うな〜!」

166 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/13(日) 02:37 ID:???
「まぁ、いい!さぁ!風呂から出るぞ!」
「おー!」
2人は同時にバスタブを出た。が、それと同時に妹はよろめいて再びバスタブへ転げ落ちた。
「わっ!大丈夫か大阪!?」
「だ・・・大丈夫や・・・。私、こんな熱いお風呂あんまり入らへんから・・・。」
「だらしねぇなぁ〜・・・。あ、そうだ!」
滝野は蛇口のコックをひねって、冷水を出すと、そのまま妹の顔面へかけた。真冬の、冷水を。
「わぁぁ〜!!さ、寒い!寒いやんかぁ〜!」
「頭冷えたか〜?じゃ、出るぞ。」
「へ〜ちょ・・・。ひどいで智ちゃん・・・。へ〜ちょ・・・。」



遅い。遅すぎる。
もうかれこれ1時間半は風呂に入っている。
妹は熱に弱い。特に風呂なんかは、1時間も入らないうちに出てくると、
『あかん・・・ゆでだこや・・・。』
と言いながらバスタオル1枚でリビングにダウンする。
それが1時間半も・・・大丈夫だろうか・・・。

ガチャ・・・

心配していると、さっぱりとした表情の滝野と案の定ボロボロになった妹が出てきた。
「はぁ〜!さっぱりしたぁ!やっぱ朝風呂は気持ちいいね〜!しかも、過激な運動の後は!」
「ずいぶん卑猥な言い方するね・・・。」
「なぁ、お兄ちゃんお兄ちゃん。あんな〜?」
目がうつろな妹が話しかけてきた。・・・大丈夫か?目の焦点がおかしい気がする・・・。
「私らを花に例えてみて〜?」
「花・・・にか?」
滝野がギクッとした動きを見せた。
「う〜ん・・・。歩は・・・サクラで・・・滝野さんは・・・ヒマワリかなぁ?」
「おぉ〜・・・。それもええ線いってるけど・・・ちゃんとした答えも用意されています。」
「へぇ?じゃあ、なんなんだ?」
「私ら2人そろってユリ・・・」
「あ〜〜〜!!だま〜れ黙れ!!!だ・ま・れぇぇぇ!!!!!」
「ユリ・・・百合か・・・。なるほどな、そういうことか。」
「ふぇ〜・・・。もぉ!大阪ぁ!」
「いいなぁ、お前らのエッチしてる姿ってのはそそられるなぁ・・・。」
「無責任なこと言うな〜!」
「こ〜ら、ご主人様にそんな口利いていいのか?」
滝野の股座に手をさし伸ばし、割れ目を服の上からさする。
「あっ・・・。ごめんなさい・・・ご主人様ぁっ・・・。」
「やばいな・・・俺・・・。本格的にサドになりつつあるなぁ・・・。」
「サドになったら、私のこといっぱい、い〜っぱい苛めていいですからね!」
「いや・・・遠慮しとく・・・。」

167 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/13(日) 02:51 ID:???
しばらくして・・・。
3人が昼食を終え、軽くテレビを見たり、ゲームをして・・・だいたい1時半ぐらいになったころに・・・。

「じゃ、大阪。私、榊ちゃん呼んでくるから!」
「うん、わかった〜。」
「え?さ、榊ちゃんっていうと・・・あの榊さん?」
「そやで〜。お兄ちゃんのこと好きな榊ちゃんやで〜。」
「何させるつもりなんだよ・・・。」
「そんなん決まってるやん。エッチなことに。」
「おいおいおいおい・・・。いいか、歩。ちょっとそこに座れ。」
「もう座ってんで。」
・・・しばらく沈黙。既に滝野は家を出て、榊を呼びに出ていた。
「あのな?榊さんとやらは、俺のことが好きらしいが・・・俺は歩、お前が一番好きなんだぞ?」
「わぁ、うれしいなぁ・・・。そのことやったら、大丈夫やで?」
「そのことって・・・俺がなんて言おうかわかってんのか?」
「私ら兄弟やん。それぐらい分かるで。・・・・・・・・・ってことやろ?」
「うん。わかってるなら・・・よくねぇだろ・・・。榊さんとやらをかわいそうに思わないのか?」
「お兄ちゃん。ここだけの話・・・。」
「なんだ?今度はなんだ?」
「榊ちゃんも・・・マゾやねん・・・。重度の・・・。」
「・・・なんでお前の友達はマゾぞろいなんだよぉ・・・。」
泣きまねをしながら訴えてみた。・・・別にこれでどうにかなるわけではないと思うが。
「かわいいなぁ・・・お兄ちゃんの泣きまね久しぶりや・・・。キスしてまお・・・。」
話の途中だというのに、妹は自分の感情丸出しにキスをしてきた。
「・・・。かわいいって言われたのも久しぶりだな・・・。あ・・・そうでもなくなるのかな・・・。」
「え?なんで〜?」
「なんかその榊さんって子、俺のことを猫みたいだって・・・。俺、猫っぽいか?」
「あれ?お兄ちゃん知らなかったん?お母さんのお母さん、ネコマタのハーフやで?」
「は!?ウソだろ!?」
「うんウソ。・・・いたたたた・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・。」
「こんにゃろちょっと信じちゃったじゃねぇかよこんにゃろうめ・・・!!」
頭を拳でグリグリして、お仕置きを下した。
「あ〜、痛かった・・・。でも、お兄ちゃんが猫っぽいってのにはなんかうなずけるなぁ・・・。物腰が猫っぽいっていうんかなぁ・・・。」
「それって、どうなんだ?」

ガチャ・・・

「たっだいま帰りました〜!!榊のえろえろさんを連れてきましたぜ〜!」

168 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/13(日) 03:09 ID:???
「お・・・おじゃまします・・・。」
「いらっしゃい、榊ちゃん。久しぶりやなぁ〜、元気やった〜?」
「・・・うん。春日さんも・・・、元気そうで・・・よかった。」
「智ちゃん、榊ちゃんにもう全部話したん?」
「うん。も〜、私がご主人様にしてもらったことやら何もかもぜ〜んぶ!そしたら榊ちゃん泣き出しちゃってさぁ・・・。」
確かに、榊の目は赤く、妙に腫れぼったい。・・・かなりの勢いで泣いたんだろうな・・・。
「そ、そんなこと・・・言わないで・・・。は・・・、恥ずかしい・・・。」
「んもぉ〜、榊ちゃんは恥ずかしがり屋だなぁ!こっち来るときあれだけ意気込んでたのに〜。」
「へ〜、何てゆうてたん?」
「『滝野さんがワンちゃんなら、私はネコさんに・・・』って。いや〜、かわいいね〜。」
「・・・。」
とうとう榊は顔を下に向けてしまった。
・・・こうしてみると、かなりモデル体型をしている。
スラッと伸びた脚、キュッと引き締まったウェスト。そして豊満なバストとヒップ。
顔も申し分なく・・・これで自分から男を誘う勇気があれば、どうにでもなれそうだ。
「あの、榊さんだっけ?えと・・・俺のこと・・・好きなんだって・・・?・・・ありがとう。」
「あ・・・いえ・・・そんな・・・。」
「顔・・・あげてよ。せっかく綺麗な顔してるんだから。」
「あ・・・はい・・・。・・・グスッ・・・。」
顔をあげた榊は、突如涙を流し始めた。
「えっ・・・あ、あの、なんか失礼なこと言っちゃったかな・・・?」
「いえ・・・ちがっ・・・うんです・・・。あの・・・嬉しくて・・・。」
涙を中指と人差し指で拭うと、こちらを向いてパッと笑顔を見せた。
「わ、か〜わいい!かわいいね、榊さん。男の人とか付き合ってとか言ってこないの?」
「言ってきますけど・・・あの・・・その・・・。えと・・・。」
「ご主人様のことが好きで好きでたまんないから全部断ってきたんで〜す!でしょ!?榊ちゃん。」
無言のまま、榊はコクリと頷いた。
「凄いよね。なんだっけ?有名な医院の院長の息子も断ったんでしょ?付き合えばお金たくさんもらえるのに、凄いよね〜・・・。」
「いや・・・だって・・・。ああいう・・・お金で解決しようとするのは・・・よくないことだと思う・・・。」
「あはは、同感。榊さんって、俺と考え方似てるんだね。」
「そっ・・・そうですか・・・。嬉しいです・・・。」
「榊ちゃん、そろそろ・・・私も見たいんやけどなぁ・・・。」
「え・・・えと・・・あの・・・。」
「あ、大阪。ごめん、榊ちゃんがね、『2人っきりでさせてほしい』って言うからさ。1回目は自重しよ。」
「あ、そうやったんかぁ。じゃ、榊ちゃん。あそこがお兄ちゃんの部屋や。防音機能バッチリやから、おっきー声出しても大丈夫やで。」
喘ぎ声を出す・・・その言葉に、榊は頬を真っ赤に染め上げた。。

169 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/13(日) 03:22 ID:???
「じゃ、私たちはここでゲームでもしてるから。頑張ってね〜。」
・・・俺の意思は完全無視か・・・。
榊は榊で結構ヤる気らしい。恥ずかしながらも、部屋に向かっていった。
「あ・・・あの・・・涼太・・・さん。」
「ん?なに?」
「ちょっと・・・準備したいので・・・待ってて・・・もらえますか?」
「かまわないけど?」
「ありがとうございます・・・。じゅ・・・準備ができたら、呼びますから・・・。」
「ん、わかった。」
「あ・・・あと・・・それと・・・。わ、私のこと・・・ニャーちゃん・・・って・・・呼んでください・・・。」
「え・・・う、うん・・・いいけど・・・?」
「ごめんなさい・・・すいません・・・。変な子じゃないかって・・・思うかもしれないですけど・・・。」
「いや、ネコさんみたいで・・・でしょ?」
全てを悟ってくれた、という驚きの表情を見せると、ニコリとはにかむと部屋に入っていった。

「ほ〜ら、大阪〜?あんたのお兄ちゃんが食べられちゃうよ〜?」
「だ・・・大丈夫や・・・。お兄ちゃんは・・・裏切ったりせぇへんから・・・。」
・・・2人して何やってんだろう・・・ほんとに・・・。
5分ぐらいすると、扉がコン、コンと中から叩かれた。用意できた、ってことだろうか。
深く、思い切り深呼吸をすると、ゆっくり扉を開けて部屋に入った。

・・・そこには、全裸なのだが、頭にはネコミミ、手にはネコグローブ、尻にはネコの尻尾を装着している榊がいた。
・・・もちろん、ア○ルに入れて使うようなのではなく、腰に巻きつけるようなものであった。
「・・・にゃ〜ん・・・。」
榊が、鳴いた。ネコの鳴きまねで。・・・その筋の人にはたまらないんだろうな・・・。
自分自身にその気がないわけでもないのだが。

170 :名無しさんちゃうねん :2005/02/13(日) 17:35 ID:???
>>169榊さんのフルネーム発覚か?
↓とりあえずこのスレを・・・
http://so.la/test/read.cgi/oosaka/031826267/l50

171 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/13(日) 18:28 ID:???
>>170
本名は考えないで進めるつもりです。
参考スレまで教えていただいたのに、申し訳ないです。

172 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/13(日) 19:12 ID:???
「・・・ニャーちゃん、可愛い格好してるねー。どうしたのかな?」
「にゃ〜ん・・・。」
顔を赤らめ、胸を腕で中央に寄せている。・・・ずいぶん大きい。
「にゃん、にゃん・・・。」
猫グローブをつけた大きな手で、来い来いと招く。
「ああ、わかったわかった・・・。
ベッドの上に座る。・・・どう手を出したらいいのやら。
「にゃ〜ん・・・。にゃぁ〜ん・・・。」
・・・手を出すまでもなかった。榊のほうから、体を摺り寄せてきた。
「よしよし・・・甘えんぼさんだな、ニャーちゃんは・・・。」
「にぁ〜・・・。」
頭を撫でてやると、うれしそうにじゃれる。
仰向けになって、手にじゃれついている。
「ほらほら、おっぱいが見えてるぞ。隠さなくていいのか?」
「ご主人様になら・・・見られても・・・。」
猫の鳴きまねしかしないと思ってたが、ちゃんと喋るのか・・・。
「な・・・なんなら・・・触っても・・・。あの・・・。も・・・揉んでも・・・いいですから・・・。」
「じゃ、お言葉に甘えて・・・。」
豊満な榊の胸を揉む。自分の手はなかなか大きいが、それでも包み込めないほどに大きい。
「ニャーちゃんはおっぱいおっきいなぁ。なんでかな?」
「あぅん・・・。あの・・・1人エッチばかり・・・してたから・・・。」
「1人エッチしてたらおっきくなるの?」
「女の子は・・・1人エッチすると・・・ホルモン分泌が激しくなって・・・。個人差もあるけど・・・。」
「ニャーちゃんは猫さんなのに賢いなぁ・・・。よしよし・・・。」
頭をまた撫でてやる。胸を揉むことも忘れてはいない。

173 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/13(日) 19:40 ID:???
「にゃっ。」
・・・。手を噛まれた。甘噛だが・・・。
「どうしてニャーちゃんは俺の手を噛むのかな?」
「・・・高校生のころ・・・。登校途中に・・・猫さんに・・・噛まれてたんです・・・。」
「ニャーちゃん何かしたの?同じ猫さんなのに、喧嘩かな?」
「最近になって・・・分かったんです・・・。都会の野生の猫さんは・・・臆病だから・・・って・・・。」
「ニャーちゃんはなんで今までわからなかったの?」
「私・・・小さい頃は・・・田舎に住んでいたから・・・。田舎の猫さんは・・・一緒に遊んでくれる・・・。」
「ははーん・・・。で、田舎じゃやることないから1人エッチばっかりしてたんだな〜?」
図星だったのか、再び手を噛んできた。ちょっと痛かったが・・・。
「かわい〜な〜・・・。ニャーちゃんは・・・。・・・キスして、いい?」
「・・・うん・・・。」
静かに、口づけをした。なかなか積極的で、自ら舌を押し込んできた。
こちらも応えて、舌を絡め、送られてくる唾液を全て飲み干した。
「はぁっ・・・。ご主人・・・様・・・。エッチなこと・・・してください・・・。」
「エッチなことじゃわかんないな〜・・・。こんなことかな?」
少しいじわるをして、耳を舐める。鎖骨に口づけをする。
「あはっ・・・あぁん・・・。」
「ニャーちゃんがしてほしいことは今のでよかった?」
愛撫に夢中になっていた榊は、現実の世界に戻ってくると、プルプルと首を横にふった。
「そっか〜・・・。じゃ、してほしいこと、言ってよ。」
「にゃ・・・にゃぁん・・・。」
「ごまかすと・・・やめちゃうぞ・・・?」
「・・・・・・・・・私・・・の・・・アソコ・・・に・・・。」
「アソコって、どこかなぁ?」
まだまだ苛めてみる。従順な美猫を。
「・・・・・・お・・・おま○こ・・・に・・・。」
「うん、おま○こに?」
「あの・・・あの・・・そのっ・・・。」
顔を真っ赤にして、うつむいて黙ってしまった。・・・これ以上じらしても、かわいそうなだけかもしれない。
「しょうがないな・・・。言えないのか・・・。猫さんだもね。喋れないもんね。」
言わないで済む、羞恥を逃れることに安著を感じたのか、顔に明るみが見える。
「これかな?ほら。」
いきり立った肉棒を出す。榊の目が、一瞬光ったように見えた。
「あの・・・ご主人様・・・。咽喉が・・・渇きました・・・。」
「水持ってこようか?」
だいたい予想はつくが、ここは振っておく。自分もある意味してみたかったシチュエーションでもあったから。
「あの・・・ご主人様の・・・ミルクが・・・飲みたい・・・です。」

174 :名無しさんちゃうねん :2005/02/14(月) 23:39 ID:???
相変わらず素晴らしい出来だ
応援してます・・全キャラコンプリートして欲しいw

175 :名無しさんちゃうねん :2005/02/14(月) 23:55 ID:???
>>174
そ、それでは大阪がメインじゃ無くなる様な・・・

176 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/15(火) 00:03 ID:???
>>174
したいけど、>>175さんの言う通りそれは無理かな、と自分でも思ってみたり・・・。
これ終わったら、キスさえないぐらいの純愛モノを書きたいと思ってます。(戦前・・・?)
まぁ・・・多少は含むかもしれないけど・・・カラミはナシ!(新作は。今作は・・・w)

177 :名無しさんちゃうねん :2005/02/15(火) 00:12 ID:???
>>176
それも大阪メインですか?

178 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/15(火) 00:29 ID:???
「ミルクか・・・。ミルクは・・・。ペットの犬と、エッチな妹にたくさん飲まれて・・・。薄いのしか出ないな・・・。」
「薄くても・・・いいです・・・。」
「そうか・・・。たくさん出しすぎて、自分で搾り出すのは難しいから・・・ニャーちゃんが頑張って、搾り出してくれ。」
「はい・・・。」
小さく返事をすると、猫がミルクを飲むように、手を揃え、舌でチロチロと肉棒を舐め始めた。
先端の鈴割れの部分を、しっとりと濡れた舌で、もう少ないであろう薄味のミルクを搾り出そうとしている。
「ニャーちゃんは上品だね・・・。おいしいかい?」
「・・・にぁ〜・・・。」
頭を軽く上げ、猫の鳴きまねで返事をすると、また再び舐め始めた。
あれだけ出したのに、自分の肉棒はまだ衰えを知らない。
ミルクは出ないにしろ、その前兆である透明の上澄み液が出始めた。
「あ・・・。・・・おいしい・・・。」
榊本人も、その上澄み液の存在に気付いたらしい。
多少ながらも、ミルクの味を含む上澄み液をおいしそうに舐め始めた。
「・・・なぁ、ニャーちゃん・・・。その舐め方だと、いつまでたってもミルクはでないよ。」
「え・・・。わ・・・わたし・・・どうすれば・・・。」
このままでは飲めない、という事実に不安と悲しみを感じた榊は、泣きそうな顔で訴えかけてきた。
「上品なままじゃ、エッチなミルクはでてこないよ?・・・言えるのは、それぐらいかな?ニャーちゃんは頭がいいから・・・自分で考えられるよね?」
「・・・頑張ります・・・。」
頑張る、といいつつもどうすればいいかわからず、長い時間悩んでいた。
その間、何もしないのもつまらない、そしてヒントを与えるつもりで、乳首を弄んでいた。
「あっ・・・んっ・・・。」
「ニャーちゃんが気持ちよくなるのもかまわないけど・・・ミルクは飲まなくていいのかな・・・?せっかくおっきなおっぱいがあるのにね・・・。」
最大のヒント。むしろ、答えとも言うべき発言をした。
榊本人もその言葉の意味に気付いたらしく、先ほどまでとっていた猫の『箱座り』の状態を解き、体を起こした。

179 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/15(火) 00:55 ID:???
「こう・・・ですか・・・?」
榊は、持ち前の巨乳を猫グローブで支えると、肉棒の横に添えた。
「そう・・・正解だ。やっぱりニャーちゃんは賢いね・・・。」
また頭を撫でてやる。榊は、とても嬉しそうな表情をとった。
榊はぎこちない手つきで、いわゆる『パイズリ』というものを実施した。
「ご主人様・・・気持ちいい・・・ですか?」
「うん・・・。そのまま舐めるなりすれば、もっといいだろうね・・・。」
言われるがまま、榊は巨乳に挟まれて亀頭しか見せていない肉棒の鈴割れを舐め始めた。
「こう・・・ですか・・・?」
必死に、ミルクを飲もうとしている。・・・何の気もなしにしていれば、今日はもう多分出ないであろうミルク。
が、ここまで必死になっている榊を前に、いつまでも出さないわけにはいかない。
肉棒に全神経を集中させ、自らミルクを出そうと励む。
「・・・ニャーちゃん・・・。ミルク、飲みたい・・・?」
「はい・・・。すごく・・・。ご主人様の・・・飲みたいです・・・。」
「今から・・・多分出るよ・・。でも・・・薄いから・・・期待に応えられないかもしれない。それだけは・・・先に言っておくよ。」
「はい・・・大丈夫・・・です・・・。」
「威力もないから・・・合図をしたら、思いっきり吸うんだぞ。・・・じゃないと、飲めないかもしれないからな。」
「はい・・・。」
「んっ・・・そろそろ・・・でるぞ・・・。」
肉棒に力を込め、精一杯勢いをつけてミルクを出す。
榊は、亀頭をまるまる口に含むと、頬をへこませてミルクを吸いだそうとしている。

ドクッ・・・ドクッ・・・

自分が思っていたよりも、勢いはあった。・・・が、薄いのも、量が少ないのも間違いはない。
「うっ・・・・・・・・・はぁ・・・。ごめんな、ニャーちゃん・・・。ほとんど、味なかっただろ・・・?」
「いえ・・・。ごちそう様でした・・・。」
亀頭から口を離し、榊はペコリと頭を下げた。

180 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/15(火) 01:09 ID:???
「・・・どうだった?」
はっきり言って、今日はもう何も出せそうにない。
が、榊の要望を通さず、このまま返すわけにもいかない。
少し休憩を挟むことを頼み、あぐらをかき、その上で丸まっている榊を撫でながら聞いてみた。
「にゃぁ〜ん・・・。」
満面の笑みで、鳴いた。・・・これ以上、言葉はいらない気がする。
「そうかそうか・・・。・・・今日・・・ニャーちゃんに・・・エッチなことできないって言ったら・・・どうする?」
一応、聞いてみる。これで仮に、「構わない」と答えてきても、精力つくしてしようと思っている。
「にゃん・・・。にゃん、にゃん・・・。」
猫グローブをつけた手で、胸をぽこんぽこんと叩いてきた。・・・やっぱり、いやなのだろう・・・。
「そうだよな・・・。うん・・・。でも・・・もうちょっと待っててくれるかな・・・?・・・出るかどうか、怪しくてさ・・・ははは・・・。」
クスッ、と榊が笑った。声を出して笑ったのは、今回が初めてではなかろうか?

だいたい・・・10分は経った頃だろうか。榊は突然、その場を立った。
「ん?ニャーちゃんどうしたの?」
「・・・あの・・・。エッチ・・・してくれなくても・・・いいです・・・。」
・・・。どういうことなのだろうか。冷めたということだろうか?今日は諦めるということだろうか?
「どういうことかな・・・?」
「えと・・・ご主人様は・・・疲れてるから・・・。」
どうやら、後者のほうだったらしい。ちょっと安心。
「そっか・・・。ごめんな・・・。何か、代わりにしてあげるから、許してくれないかな?」
「・・・あの・・・何でも・・・ですか?」
「ああ。何でもだよ。・・・ミルクは出ないけどね・・・。・・・・・・・・・ん?」
・・・なんだ?この雰囲気・・・。聞いたことがあるような言葉・・・。デジャヴってやつだろうか?
・・・思い出した。妹の・・・。まさかまた、ア○ルを舐めろとかいう要望だろうか?

181 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/18(金) 21:43 ID:???
「一緒に・・・住ませてください・・・。」
・・・?ん・・・?
「一緒に・・・って・・・。ここに?」
無言で榊はうなずいた。
「でも・・・ニャーちゃん、猫さんと一緒に住んでいたんじゃなかったの?」
「はい・・・。あの・・・ここ・・・ペット可能・・・って・・・。春日さんが・・・。」
・・・余計なことを・・・。
「前々から・・・一緒に住もうって・・・言われてたんですけど・・・。ご主人様が、何でもしてくれるっていうなら・・・。」
「うん・・・。でも・・・なぁ・・・。」
「・・・だめですか・・・?・・・そりゃ・・・そうですよね・・・。」
榊は目に涙を浮かべ、うつむいた。
「いやっ・・・!そうじゃないんだ・・・。あの・・・俺には・・・妹が・・・。」
「それでも・・・いいんです!」
突如大きな声を出す。今までの言動から、考えられないほどに大きな声で。
「私・・・・・・私・・・・・・。」
「ニャーちゃんが俺のこと好きなのは・・・わかったよ・・・。でも・・・ニャーちゃんを・・・本気で愛することは・・・できないと思うんだ・・・。」
「でも・・・私・・・。」
「平等に愛せないんだ・・・。ニャーちゃんを・・・傷つけたくないんだ・・・。」
「傷つくなんて・・・。ご主人様と一緒にいれれば・・・。」
「目の前で妹とシてても、ニャーちゃんにそれを分けることができないかもしれないんだよ・・・?」
「かまいません・・・。それに・・・私も・・・家賃、払いますし・・・。」
「うん・・・お金のことはいいんだけどね・・・?・・・ほんとにいいの?」
「はい!」
ズイッと体を前に乗り出し、顔を近づけて返事をしてきた。・・・これを断るわけにも・・・いくまい・・・。
「・・・わかったよ・・・。いいよ・・・。でも、扱いは今のようにペット並だからな。」
「・・・望むところです。」
ニヤリと笑みを浮かべ、榊は返事をした。・・・望むのか・・・。

182 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/18(金) 22:13 ID:???
「じゃあ・・・俺、出るね?」
「あ・・・その前に・・・これ、つけて・・・もらえますか・・・?」
榊が取り出したものは・・・榊が頭につけているのと似た、猫耳だった。
「これ・・・つけるの?俺が?頭に?」
「あの・・・ご主人様・・・猫さんみたいで・・・かわいいから・・・。きっと似合う・・・。」
「・・・。」
無言のまま榊から猫耳を奪うと、頭に装着してポーズをとってみせた。
「どうだ!?似合うかニャ!?」
「・・・にゃぁ〜ん・・・。」
満面の笑みで、榊は返事をした。
「似合うのか・・・。じゃ、俺出るからニャ。」
「私・・・もう少し、ここにいます・・・。ご主人様のニオイがして・・・幸せ・・・。」
「ん、わかったニャ。」
榊を部屋に残し、部屋を出た。

「あぁ・・・智ちゃん・・・。あかん・・・そこアカンて・・・。」
「へっへっへ・・・ここはどうだっ・・・!」
「あ〜!アカン、アカンて!イってまうやんかぁ!!」

リビングで、妹と滝野が・・・・・・・・・メタルギアソリッドをしていた。
「何やってるのニャ?」
「さっきから智ちゃんが見回りの人のあそこを銃で・・・あ・・・お兄ちゃん、どないしたの?その猫耳。かわいいやん。」
「うん、榊ちゃんがね・・・。」
「わ!ご主人様か〜わいい〜!抱いて〜!!」
いつものごとく、無視。

183 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/18(金) 22:25 ID:???
「ねぇ、榊ちゃんどうだった?おいしかった?私と比べてどうだった?」
「うん・・・それがな・・・?」
2人に、まだ榊とはしていないこと、そして数日後から一緒に住むことを話した。
「なぁにぃ〜!!ずるいぞ榊ちゃん!!私も一緒に住む〜!!」
「そうかぁ〜・・・榊ちゃんと一緒に住めるんか〜。楽しみやな〜。」
「許せん!行くぞ大阪!」
「どこに〜?」
「榊ちゃんのデカパイを揉みにいくんだ!吸いにいくんだ!」
「おぉ・・・ええなぁ・・・。」
「よし!そうと決まったらいくぞ!」
「お〜!!」
・・・・・・数分後、開いた扉の奥から榊の喘ぎ声が響いていた。


「ふぅ・・・おいしかった・・・。」
「ええなぁ・・・榊ちゃんええなぁ・・・。私もあんなおっぱいほしいわぁ・・・。」
「大丈夫!榊ちゃんのデカパイエキスを吸ったんだ!明日からボンボンだ!」
「ボンボンや〜!!」
「あの・・・確認してくるニャ。」
・・・部屋に入ってみた。
・・・榊は、体中に2人の唾液か、愛液か・・・液体でベトベトになっていた。
「あぁ〜あ・・・シーツ、一昨日洗ったばっかりなのに・・・。」
「ご・・・ごひゅひんひゃま・・・。」
・・・口の中に、ショーツを突っ込まれている。喋れないように。・・・ある意味、レイプだ。
「かわいそうに・・・とってあげような・・・。」
榊の口からショーツを取り出すと、榊が大声で泣き始め、抱きついてきた。
「あぁぁあぁあ〜・・・・・・!!!」
「ちょ・・・ちょっと・・・どうしたの?」
「・・・・・・ご主人様ぁっ・・・。」
「よしよし・・・かわいそうになぁ・・・。」
榊の頭を、ゆっくりと撫でてやる。ゆっくり、ゆっくりと・・・。
「こ〜ら〜!榊ちゃん!ま〜だいぢめられたいのか〜!」
「わぁぁ・・・!もう・・・もうやめてぇっ・・・!」
「ダメだダメだ〜!くらえ〜!」
滝野がチョップを榊の頭に振り下ろす!・・・が、俺が受け止めた。
「こら、智。ニャーちゃんをいぢめると、シてやらないぞ。」
「う・・・うぅ・・・いいなぁ・・・榊ちゃん・・・。ニャーちゃんって・・・いいなぁ・・・。私もかわいい名前ほしいなぁ・・・。」

184 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/20(日) 11:06 ID:???
「いいだろう・・・別に・・・。智ちゃんじゃだめなのか?」
「だ〜め〜な〜の〜!!榊ちゃんばっかりずるい〜!」
「・・・・・・ハナちゃん・・・・・・。」
「オーソドックスだなぁ・・・。でも、いいんじゃない?」
「いいかもしれないけど、命名榊ちゃんってのがいや〜!」
「うるさいっ!我慢しろっ!」
マゾの滝野にキツい一発をお見舞いしてやる。バシーンという、弾力のあるものを思い切り叩く心地よい音がした。
「あぅっ・・・。は・・・はい・・・。わかりました・・・。」
「・・・・・・・・・俺、寝る・・・・・・。」
疲れが溜まっていた。朝からずっとしっぱなしで・・・。
「あ!じゃあ私が添い寝してあげる!」
「・・・私も・・・。」
2人の女が、ただのシングルベッドの上に乗り込んでくる。
妹と2人でさえ狭いというのに、3人も乗せた今、ベッドはギシギシと悲鳴をあげている。
「いや・・・狭いしね・・・?いいよ・・・。ありがと・・・。」
「や〜だ!ご主人様のオチン○ンしゃぶってあげるの!」
「・・・わ・・・私は・・・あの・・・その・・・。」
2人が一緒に寝ようと必死に説得をしている最中、開いていた扉から漏れていた光に、影が生まれた。
「あかん。あかんで、2人とも。ちょっと調子に乗りすぎやっ。」
妹だった。・・・それ以外誰がいようか。我が愛する、愛くるしい妹。

185 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/20(日) 11:12 ID:???
「そもそも!智ちゃんも!榊ちゃんも!私がいるという条件でお兄ちゃんとエッチさせる約束やったはずなんや!これは罰を与えなアカン!!」
普段滅多に怒ることのない妹が、怒りの炎を熱く燃やしている。
「お兄ちゃん。一緒に寝よか。」
冷たい、淡々とした口調でベッドに乗り込む。・・・滝野と榊を押しのけて。
「くっそ〜!ずるいぞ!私も一緒に〜!」
「・・・あの・・・あの・・・。私は・・・ここに居るだけでも・・・。」
榊は降りた。が、滝野はまだ降りようとしない。
すると妹が突然抱きついてきて、泣き出した。
「あかんゆうてるやん!私のお兄ちゃんなんや!私のなんや!誰にも渡せないんや〜!」
泣き声で、滝野に訴えかけている。
「よ〜し、大阪。じゃあ、私の条件を飲んでもらおうか!それなら、いいだろう!!」
「ええよ。お兄ちゃんちょうだい言うのはナシやで。」
「もっちろん!それはだねぇ・・・。」

186 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/20(日) 11:23 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・あれ以来・・・・・・。

滝野と榊がこの家に住み込んできた。
滝野のあの時の願いとは、『一緒に住む』こと。
添い寝、添い風呂等は妹に譲るという条件のもとに。
今では妹の部屋がその2人の部屋となり、自分の部屋は妹との2人部屋となった。
食事も榊が作るし、家事全般は元気の有り余っている滝野が担当。
ある意味、メイドを手に入れたようなものだが・・・。
文句を言うならば、普段していることをしなくなったので、暇がたくさんできるようになってしまったこと。
そして、2人に払う給料が自分の体であること。・・・嬉しいようで、結構つらい。
最後に・・・榊と一緒に来た猫。こいつは・・・榊と一緒になって甘えてくる。かわいいのだが、セックスのときちょっと邪魔。
「あの・・・ご飯・・・できました・・・。」
「ん、ありがと。歩〜!ハナ〜!飯だぞ〜!」
「わ〜い!榊ちゃんのご飯はおいしいもんなぁ〜。辛いものも出ぇへんし。」
「ちょ・・・待って!洗濯物がっ・・・!・・・わぁぁあ〜!!!」
「よしよし・・・ニャーちゃん、ご褒美だ。」
軽く頬にキスをしてやる。それだけで榊は、とても嬉しそうな顔をする。
「あ〜!また榊ちゃんだけ〜!」
「洗濯物はあとで一緒にたたんでやるから・・・さ、飯にするぞ。こい。」
「うぅ・・・またご褒美がお預けになる・・・。」
「撫でてやるから、そう泣くな。」
頬をぷんっ、と膨らせていじけている滝野の頭を撫で、なだめる。

187 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/20(日) 11:35 ID:???
「んふ〜ふ!(おに〜ちゃん!)」
妹が顔をこちらに向け、キスをしてきた。
舌が絡められ、今しがたまで噛み砕いていた飯を流し込んでくる。
・・・おいしいのだが、これはあまり好きではない。やはり飯は自分で食べたい・・・。
が、妹が望むのであれば、これを断るわけにもいかない。一種の拷問のような気がする。
「・・・んはっ・・・あい・・・ありがとう、歩。」
「お水もや〜。」
コップの水をクイッと口に含むと、またキス。妹の口内で生暖かくなった水が流し込まれる。これは・・・嫌いではない。
ゴクッと咽喉を鳴らし、妹の唾液が混じった水を飲み干す。
「ふぅ・・・。ありがと、もう自分で食うよ・・・。」
「えぇ〜・・・。なんや・・・残念やな・・・。」
しぶしぶと再び食事を取り始める。

188 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/20(日) 11:47 ID:???
食事を終えると、2人のペットと1人の妹、計3人を同時に相手にすることになる。
妹を中心に、ペットの2人は愛撫の援護にまわる。
最初2人は渋っていたが、妹がすぐに失神するため、その合間にすればいい、ということで今では愛撫に専念するようになった。
「あぁんっ・・・あんっ・・・!だ・・・だめやっ・・・イくっ・・・!!」
肉棒に貫かれていた妹は、体を緊張させ、しばらくするとがっくりとうなだれた。
「よ〜し!次はわ〜たし!」
肉棒に突き刺さったままの妹を榊と2人がかりで引き抜くと、滝野が肉棒めがけ腰を下ろしてくる。
「んっ・・・んっんっ・・・いい・・・ねっ・・・んっ・・・おっきぃ・・・。」
ズブリ、ズブリと滝野が腰を下ろし、完全に突き刺さろうとする瞬間、妹がムクリと起き上がる。
「ま・・・まだや・・・まだ終わらんで・・・。今日こそは・・・2人に・・・渡さんでっ・・・!」
よろよろとほふく前進で近づいてくると、滝野をつらぬいて少ししか覗いていない肉棒の側面を舐め始める。
「智ちゃん・・・邪魔やで・・・まだ私は・・・ヤれるんやっ!」
「お〜!生意気に〜!よ〜し!何回まで頑張れるか数えててやろうっ!」
「目指せ100回や〜!」
素早く立ち上がると、またも肉棒に腰を下ろす。飯を食べ終えたばかりだというのに、こいつは元気だ。
自分はもう3,4回射精している。もうそろそろ体力の限界に近い。
「うっ・・・歩・・・その前に俺が・・・ダメそうだ・・・。」
「あかん!お兄ちゃんは黙って私のオマ○コを突き上げて!!
・・・俺の意思は一体どこに・・・?
今日もまた、一日中搾り出されそうだ。明日もまた、きっと・・・。だが、あの日妹と関係を持ったことに未だに後悔はしていない。
いつかきっと訪れるであろう・・・。いつか、きっと。

だが今は、目前に広がる妹を抱き続ける。
「お兄ちゃ〜ん!大好きや〜!」

――終――

189 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/20(日) 11:51 ID:???
自分でもよくわからない終わらせ方をしてしまいました・・・。
もう榊さんと智をストップさせることができなくなったので。
書いている人物が勝手に動き出す、っていう話を聞きますけど案外ウソでもなさそうです。(汗)
次は純愛!純愛です!途中でエロに走るかもしれませんが、頑張ります。


感想待ってます。(『ここ〜にしたほうがいい』だとかいう指摘、大歓迎です。)

190 :名無しさんちゃうねん :2005/02/20(日) 15:56 ID:???
>>167あたりから凄い展開だな・・・
それと、ともちゃんの愛称(ハナちゃん)は納得イカンかった。
もっと面影を・・・こう・・・強調して・・・

すごく楽しめたよ。GJ!

純愛もの、期待してる。できればこのスレに書いてくれ。
キャラ違うんなら新スレかSSスレで。

191 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/20(日) 19:45 ID:???
>>190
某少女漫画に「はなこ」という名前のかわいい紀州犬がいたので、それを参考にしてしまいまして・・・(汗)
次も大阪で書こうかと思ったんですけど、あの天然では恋愛もかなり異種的なものになるので一般的人間な榊さんかよみかと。
智のあの元気なキャラをフルに生かせそうにないし、ちよちゃんじゃ論外だし・・・あ、神楽・・・。
神楽or榊or暦です。新スレになるのかな?

192 :名無しさんちゃうねん :2005/02/20(日) 23:39 ID:???
>>190
いやいや、ともが出てきた辺りからすげえ展開になってましたよ。
このストーリーに全員出すとなると全員変態かマゾにしないと駄目ですなあ。
ていうかそうなったら主人公の体がもちませんな・・・

良かったんですけど、主人公が猫耳付けて「〜にゃん」て言うところは
少し気持ち悪かったです・・・ごめんなさいね、こんな事言って・・・

193 :名無しさんちゃうねん :2005/02/21(月) 23:58 ID:???
>>191
すばらしい・・としか言いようがない。
お疲れ様です、榊とかエロに使うとなんか書き手が妙に遠慮してるように感じて
イマイチな場合が多いのですが、容赦なくエロくしてるとこが最高でした
大阪メインなここで言うのもなんですがw
次回は恋愛モノですか・・大阪や智ちゃんでもやって欲しい気がしますが
よみや榊の恋愛もの(百合系以外)って少ないのでそっちに期待してます。

194 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/22(火) 00:28 ID:???
>>193
よみと榊の百合っていいかもです。
純愛小説書き飽きたら書こうかな。

195 :193 :2005/02/22(火) 00:32 ID:???
いや・・(汗)百合も良いけど、ノーマルな純愛が見たいかなと
榊とかよみでw

196 :名無しさんちゃうねん :2005/02/22(火) 18:05 ID:???
えーとあれだよ。あれ。
ご苦労様。
新スレねぇ・・・
えろいこととかやってけなそうな新スレはねぇ・・・
まぁ、ここに書く気がなくて他のところに書いたなら、
ちゃんとURL貼っておいてくれよ・・

197 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/22(火) 20:29 ID:???
>>195
現在のとこ榊でもよみでもなく、神楽かなぁ・・・?って。
まだ考えまとまってないからどうとも言えませんけど。
>>196
新スレたったら報告しますね。

198 :41@大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/02/25(金) 23:31 ID:???
主人公はよみに決定。

・・・ってか誰か後釜ついでくれないかな〜。
他の人の大阪メイン小説読んでみたい。

199 :名無しさんちゃうねん :2005/02/25(金) 23:33 ID:???
本編が最新9から消えてるんで上げて見ますね。

200 :名無しさんちゃうねん :2005/02/25(金) 23:44 ID:???
だから専ブラ使えって

201 :名無しさんちゃうねん :2005/02/25(金) 23:45 ID:???
>>198
時間、ないねん。

202 :199 :2005/02/25(金) 23:48 ID:???
>>200
専ブラはいろいろ便利ですよね。
たまの誤爆が珠にキズ

203 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/02(水) 12:47 ID:???
諸事情により、こちらによみメインの小説を書くようにします。

204 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/02(水) 12:48 ID:???
「さぁ〜!今夜もやってまいりましたっ!毎週土曜のおもしろ投稿ラジオ番組『お笑いチョップ』のお時間ですっ!」
始まった。最近の自分の楽しみといえば、このラジオ番組だ。
もちろん自分も参加している。こんなに面白い番組に参加しないなんて損だとしか言いようがない。
と、言ってもまだ初投稿から3日しか過ぎていない。つまり、今回の放送で自分の初投稿が読まれるか、読まれないかという緊張もある。
「パーソナリティはわたくし、寒空一景と!」
「そしてわたくし、久坂舞がお送りいたします!」
「はい!それではさっそく今夜の第一作目を紹介しましょう!」
・・・どうだろうか。この番組は、初投稿はだいたい中盤あたりで読まれる。
出だしに読んで滑ったり、終盤に読んで滑れば台無しになるからだ。まぁ、どの番組も一緒だろうが。
「一作目は・・・コイツだぁっ!『涙のダイエット少女』ちゃんっ!!」
「わー!きましたー!この子はもう毎週ですよねっ!」
出た。『涙のダイエット少女』さんだ。この人は一体いくつぐらいなのだろうか?
親が一緒にいるから・・・中高生ってとこだろうか。
それはともかく、この人の投稿はおもしろい。毎度のことながらダイエットの失敗談なのだが、そのまとめ方がナイスだ。
「それではいきますっ!えー・・・」
『寒空さん、久坂さん。こんばんわ!」
「「はいこんばんわー!」」
『私は先日から肉抜きダイエットを始めました。肉は食べず、魚などで代用するのです。』
「まぁ〜たこの子ったらダイエットか!今度は大丈夫かな!?」
『これがなかなか大変で、色んな食べ物に肉が入っていて、肉抜き料理を探すほうが大変なのです。』
「あ、わかるわかる〜!」
『でも今回は食べちゃいけないってわけでもないので、頑張れそうです!来週には痩せた!という報告をしようと思っているので頑張ります!!』
「おぉ〜っと!まだ挫折してないのかぁ〜!?今度はできるといいね『涙のダイエット少女』ちゃん!」
「応援してるよ〜!がんばってくださいね〜!」

205 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/02(水) 12:52 ID:???
肉抜きダイエットか。しかも今回はまだ挫折していないらしい。
痩せられたら痩せられたでネタにならなくて面白くない・・・が、やっぱり頑張って痩せてもらいたいものだ。
「それでは次の投稿にまいりましょうっ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15分が過ぎた。常連の様々な面白ネタが飛び交っていた15分が。
「それではちょっと合間を挟んでリクエスト曲!『Raspberry heaven』です!』
・・・だいたいリクエストの曲が終わったあたりから初投稿の紹介が始まる。
つまり、この曲が終われば・・・。

ジャカジャジャジャジャーン!お笑い☆チョーーップ!

CMが終わった。・・・そろそろだ。
「そぉ〜れでは!今から初☆投☆稿ってやつを読ませていただきますっ!」
「わぁ、楽しみ〜!」
「初投稿の熱い魂でリスナーをもっと熱くしてやれ!『早口言葉で舌を切る』君!!」
・・・残念。自分ではなかった。
「早口言葉で舌を切る〜!?わっ、痛そう〜・・・。」
「それでは読ませていただきますっ!!えー・・・」
『・・・・・・・・・!!・・・・・。・・・・・・・!?・・・・!!』
・・・・・・つまらない。・・・つまらなさすぎる。ただのダジャレじゃないか。なんだ『和尚が2人でお正月』っていなくても訪れるよ。
しかも今は春だ。お正月シーズンはとっくに過ぎ去っただろうに。・・・初投稿は所詮こんなものか。
「はい、ありがとうございました『早口言葉で舌を切る』君!」
「ん〜・・・舞ちゃんあんまり面白くなかったな〜。」
「えぇっ!?本当かい?それでは『早口言葉』君。今度は頑張って舞ちゃんを笑わせてくれっ!」
「期待してマ〜ス☆」
「それでは次の投稿!・・・・・・・」
・・・・・・結局。今夜に読まれることはなかった

206 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/02(水) 12:53 ID:???
月曜の朝。眠い目をこすりながら学校へ向かう。
とろとろと歩いていると、後ろから元気な会話が聞こえてきた。
「よ〜み〜!昨日の『世界ぶるるん滞在記』見た〜!?」
「ああ。なかなかよかったな。・・・イタリアだったっけ。」
「そうそうそう。あのピザ作るやつやってみてーなー!作ったら自分で食べれるしね!」
「ピザ・・・か。いいよな。チーズなんかたっぷり乗せてなっ!」
「お〜!いいね〜!」
昨夜のTV番組の話をしながら、とろとろと歩く自分を追い越してその2人組は行ってしまった。
3年になってから初めて一緒のクラスになった。『滝野智』と『水原暦』。
うるさいほうが滝野で、クラス唯一のハイソックスが目立つほうが水原だ。
特に水原。よく食べ物の話をしている。食べることが好きなのだろうが、今も少し太めだ。
このまま太ってあの美貌を捨てることにならなければいいが。『涙のダイエット少女』さんを見習ってほしい。
『おはよ〜』『おっはよ〜!』『ぅはよ』
教室に入ると、みんなが口々に挨拶をしている。うん、今の時代柄、挨拶をするのは結構珍しいと思う。
「よ!おはよう春日!」
「ん、おはよ。・・・随分ハイテンションだな滝沢。なんかあったのか?」
「へっへっへ・・・。実はさっき水原のパンチラが見えてさぁ・・・!」
「・・・で、何色だったよ!なんて聞くとでも思ったかぁ〜!!」
友人の『滝沢守』に軽めの突っ込みをいれて笑いを取る。最近はこれが日常になっている。

207 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/02(水) 12:53 ID:???
「いてて・・・。まぁまぁまぁ、ちゃんと聞けって春日!なんとシマシマの水色だったんだぞ!?」
「聞いちゃいねーっつの。だいたいそんな大きい声で喋るなよ。壁に耳有りっている言葉を知らないのか?」
小範囲とはいえ大声でクラスメートのパンツの色をバラしている滝沢を止めないわけにもいかない。
「・・・いやらしいんやなぁ〜。滝沢君と春日君って。」
やや斜め後ろのほうから声が聞こえた。この間延びした特徴のある大阪弁は・・・。
同じ名字の『春日歩』だ。といっても、自分の下の名前は幸い『春日翔』(かすがかける)だ。・・・歩と翔ってのもなんか・・・。
「よみちゃんに言ったろーかなー。」
「わっわっ!待ってよ大阪さぁ〜ん!ね!?ほら!春日もどうにか言え!!」
「私も春日やで〜。」
「・・・なぁ、春日さん。訂正してくれ。いやらしいのは滝沢だけだぁっ!!!」
「なぁにぃ〜!!裏切ったな春日めぇっ!」
「あはははは!ホンマや〜。エッチなんは滝沢君だけなんやぁ〜。」
「えぇい!そうさっ!俺はエロスさ!さぁ者共!我の元にひれ伏すがいいっ!!」
「誰がひれ伏すか。」
コントめいた会話。自分はこれがなかなか気に入っている。
「まぁよみちゃんに言うゆーのは冗談や。せやけど、そんなん言うてたら嫌われてまうで。気ぃつけなあかんで。」
「「へ〜い」」
普段ボ〜っとしている春日に注意されるとは思ってもみなかった。
・・・裏がないわけないじゃないか・・・・・・。
春日は水原のところに行った。その間、水原は頬を赤らめてこっちを睨んでいた。
・・・さしずめ春日は水原の使命でこっちに来たわけか・・・。・・・多分嫌われたかな。
「でさ、水原の・・・」
「まだ言うか!!」

キーンコーンカーンコーン・・・キーンコーンカーンコーン・・・

208 :名無しさんちゃうねん :2005/03/03(木) 00:01 ID:???
おお!ついに来た・・
これからどうなるのか楽しみですw

209 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/05(土) 10:45 ID:???
「はーい、みなさんおっはよー!昨日まで休みだったからって寝惚けてたらダメよー!」
元気な声で入ってきた担任、谷崎先生だ。2年まで担任だった黒沢先生と同級生だったらしい。
元気というより、子供っぽい。が、最近の教師を見てみると新鮮だし、生徒の気持ちもわかってくれる。
ある意味理想の教師ってとこだ。・・・遅刻するところはどうかと思うが。

HRを終え、授業を済ませ、昼休みとなった。
「おい、春日〜。お前今日食堂?」
「ん?ああ。なんで?」
「いっや〜、買いに行くのメンドくせ〜からさ帰りに購買部でパン買ってきてくれないか?」
「自分で行けよ・・・。だいたい俺戻ってくるのに20分はかかるぞ?」
「ああ、いいよ。MDでも聞いてるから。」
「没収されないようにな。」
一言残して教室をあとにする。以前谷崎先生にゲームをしているところを発見された生徒は、没収されて未だに帰ってきてないとか。
・・・多分、先生自身がやっているのだろうが。
食堂のカウンターでカレーうどんを受け取ると、席を探す。
・・・どこも空いていない。と、遠くの方にひとつだけ席が空いている。
座っているのはどうも女子のようだが、ここは椅子だけでも借りて・・・。
近づいていくと、座っている女子が誰だかはっきりわかってきた。
水原、滝野、春日。そしてかの天才少女ちよちゃんに物静かな榊。そしてスポーツ特待生の神楽までいる。
だからどうということもないが・・・。
「ごめん、この椅子持ってくよ?」
さりげなく。精一杯さりげなく椅子を持っていこうとする。
「あ、春日君や〜。一緒ご飯食べよ〜。」
・・・。ああ・・・春日よ・・・。何故そこまで俺を追い詰める・・・。
「あ、いいですねっ!春日君とは一度話したいと思ってたんですよー!」
「・・・うん。」
ちよ・榊ペアまでゴリ押しをかけてくる。というか一度話したいって一体なんなんだ?
「カレーうどんやろ〜?伸びてまうで?はよ座りや〜。」

210 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/05(土) 10:57 ID:???
「なにぃっ!カレーうどんだと!?みんな逃げろっ!汁が飛ぶっ!」
「うん、そだろ?俺あっちに・・・。」
「何言ってるんですか?春日君は汁を飛ばさずに食べれるじゃないですか。」
「・・・ちよちゃん。なんで知ってるの?」
「春日君はよく食堂に来てはうどんばっかり食べてますから、見てる人はみんな知ってますよ〜。」
「そう・・・情報通だねちよちゃん・・・。」
なんなんだこの子供は!?俺は・・・観察されているのか?
恐怖感を覚えながら席に座る。その正面には、水原がいた。なにやら弁当を食べている。
・・・中に妙に赤いコロッケが見える。血か?
「あの・・・水原さん。そのコロッケ・・・なに?」
「ん?あ、ああ。激辛唐辛子コロッケだよ。うまいぞ〜?」
「へぇ〜。辛いもの好きなんだ。俺も結構好きだね。」
「食べてみるか?」
「いや、悪いよ。人の弁当もらうなんてさ。俺うどんあるし。」
「まぁまぁ。レア物だぞ?鷹のツメもたくさん入ってるし。」
・・・唐辛子じゃん。
「あかんで春日君!鷹のツメゆーたら唐辛子のことや!騙されたらあかんで!」
「うん・・・知ってるから・・・。でもまぁ・・・話のタネに少しもらおっかな。」
水原の弁当から激辛コロッケを少し取ると、口に運ぶ。
・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!
「げほっ、ごほっ!!な、なんだこれっ!!」
辛味を取るために一気に口へカレーうどんを運ぶ。唇が痛い。舌も痺れていて味がわからない。
「あっはっはっはっはっは!!大丈夫か〜?」
水原が爆笑しながら心配してくる。なんだよそれ・・・。
「みっ・・・みずっ・・・みずぅっ・・・!」
「ほら、これでも飲め。」
水原は食堂の隅にある売店で売っている紙パックのお茶を差し出す。

211 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/05(土) 11:09 ID:???
「悪い!買って返すから!!」
ストローの刺さった紙パックを取ると。一気に飲み干す。グビリ、グビリと音を立てるたび、咽喉が快感を覚える。
「・・・っぷはぁ・・・。ごめんな水原。ちょっと買ってくるな。」
席を立とうとすると、滝野が口を開いた。
「あ〜!間接キッスだぁ〜!春日君ってや〜らしぃ〜!」
「「なっ・・・!」」
水原と同時に反応。お互い『そんなつもりはない』という気持ちでいっぱいなはずだ。
「・・・お前なぁ。小学生かよ?間接キスごときで・・・。」
「や〜い、照れるな照れるな〜!」
「クソッ!!」
水原が滝野のほっぺを引っ張っている。・・・無視してそのまま売店へ歩いていった。

「はい、水原さん。ありがとう。・・・しかしまぁよくあんなに辛いの食べれるね。」
「辛いもの食べたら痩せるっていうのに、よみはプニプニですなぁ〜。」
滝野が水原のわき腹を揉みながら言うと同時に、滝野の頭部にチョップが落ちた。
「・・・あはは・・・。ごめん、忘れて。もとい、忘れろ春日!!」
「お、おう・・・。でも・・・水原さんって太ってるようには見えないけどな〜?」
「何言ってんだ〜!男大阪!これを見てみろ〜!」
水原の制服の上側をバッとめくると、目に飛び込んできたのは水原の巨乳だった。
「何するんだこのぉ〜〜〜〜!!!」
滝野の顎にアッパーカットが入った。・・・素晴らしいまでに見事に入った。
「春日!見たか!?見たのか!?見たんだな!?」
「・・・うん。ごめん・・・。」
「とぉ〜〜〜〜・・・もぉ〜〜〜〜・・・。」
水原が滝野に襲い掛かった。これ以上ここにいて何の疑いがかけられるかわかったもんじゃない。
カレーうどんを男ならではの早食いで片付け、売店でパンを買うとそそくさと食堂を後にした。

212 :名無しさんちゃうねん :2005/03/05(土) 22:04 ID:???
来ましたな・・・よみと主人公のやり取りがイイ!
読んでるこっちがこっぱずかしくなるくらいの甘々な展開を期待したいとこですw
どういう方向に行くのか分かりませんが

213 :名無しさんちゃうねん :2005/03/05(土) 22:54 ID:???
「男大阪」ってのがツボ

214 :名無しさんちゃうねん :2005/03/05(土) 23:01 ID:???
「W春日」と呼びたいなw

215 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/03/05(土) 23:39 ID:???
ほのぼのしてていいですね
ラジオの会話のところなんかうまいですね

216 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/06(日) 10:33 ID:pi/lznCs
その日、家への帰路で今日の出来事を思い返した。
・・・。水原の胸・・・。デカかったなぁ・・・。
ふと右手を見つめ、ギュッギュッと手を軽く握り締める行為を繰り返す。
「・・・この手じゃ入りきらないんじゃないのか・・・?」
一瞬しか目撃できなかった胸の大きさを思い出しながら道を歩く。
「おい!春日!!」
!!!!! ・・・この声は・・・。後ろをゆっくり、ゆっくり振り返る。
・・・水原だった。
「何度も呼んでるのに、無視すんなよ。」
「あ・・・ああ。ごめんごめん。ちょっと考え事しててさ・・・。と、ところで・・・滝野さんがいないじゃないか。どうしたの?」
「・・・昼間のこと忘れたとは言わせないぞ。」
「ああ・・・喧嘩したのね。・・・ってか忘れろって言ってなかったっけ?」
「後から言ったほうが正しいんだよっ!」
・・・ジョジョ?
「まぁ、大丈夫。誰にも言ってないから。」
「当たり前だ!言ってたら・・・。」
顔をしかめっ面にしてこっちをグッ睨むと、顔を赤くしてそっぽを向いた。
「あははははは・・・!やっぱ恥ずかしかったんだ。」
「あ・・・当たり前だ!春日で言うとこの、パンツ1枚になるようなもんなんだぞ!」
「やぁ〜だぁ〜。パンツ1枚ですって〜。水原さんって、やぁ〜ら〜・・・ゴバァッ!!」
・・・調子に乗りすぎた。昼間滝野に炸裂していたアッパーカットが、俺の顎に。・・・音ほど痛くはなかった。

217 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/06(日) 10:33 ID:???
sage忘れてました。失敬失敬。

218 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/06(日) 10:46 ID:???
「まったく・・・。いい加減にしろよな!」
「・・・!かーんかーんかーん!アッパーカットでK.O!K.Oです!勝者〜・・・!水原〜暦〜!!」
ちょっとボクシング実況風に言ってみる。水原は、クスッと笑った。
『あ・・・かわいい。水原って笑うとかわいいんだな・・・。』
「ああ・・・よかった。笑ってくれて。無視されたらどうしようかと思ったよ。」
「ははは・・・くっだらね〜な〜・・・。春日っていっつもそういうこと言ってるよな。楽しいか?」
「う〜ん・・・。いや、俺自体は面白くないけど、それで周りが笑ってくれれば俺も笑えるから。俺笑い上戸だからさ。」
「ふ〜ん・・・そうなんだ。じゃあ、さっきのは私を笑わせてくれようとしたんだな?」
「まぁ、自己満足も入ってるけどね。ネタを見つけちゃせずにはいられない!」
「ネタか・・・。確かにな。」
空を見上げ、なにやら意味ありげな言葉をつぶやいた。
「じゃあさ、明日半ドンだろ?私の家に来ないか?」
「え・・・。み、水原さんの家に?」
「”さん”なんてつけなくていいよ。なぁ、ダメか?」
「はは〜ん・・・さては、オイラに惚れたニャ!?」
照れ隠しに、子供っぽいことを言ってみる。
これで断られたら断られたで残念だが、今日話したばかりの女子の家に行くのはどこか恥ずかしいものがある。
「ばぁ〜か。」
俺の額を人差し指でトーンと押してきた。そして、2人で笑った。
「あははは・・・。まぁ、いいよいいよ。行ってみるよ。いやぁ、女子の家に遊びに行くなんて何年ぶりだろ?」
「うわ、年単位か?女運なかったんだなぁ・・・。」
「そういう水原こそ、男運には恵まれてるんですか?」
「・・・いや・・・その・・・。でも、年単位ではないぞ!」

219 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/06(日) 11:00 ID:???
「残念ですが、俺には水原を襲う勇気なんてないぜ〜。」
「いやいや、全然残念じゃねーよ。」
・・・?おかしい。随分一緒の道を歩いている。もうそろそろ自分の家だが。
「なぁ、水原の家ってこっちなのか?」
「・・・はぁ?お前、何言ってるんだ?」
「・・・何言ってる・・・って・・・え・・・?」
「ほら、あれが私の家で、そこがお前の家だろ?」
「・・・ハイィィ!?
驚いた。自分の家から水原の家まで、およそ100mぐらいしかないではないか。
「うそぉ!?めっちゃ近所じゃん!!!」
「うん。・・・知らなかったの?」
「知るもなにも・・・。全然!まったく!俺は小中学校、地元じゃなかったし!」
「地元だったらともも一緒だったんだぞ〜。」
「ほへ〜・・・。びっくりだ・・・。本当に・・・。」
自分の家と水原の家を交互に見ながら、その距離の短さを何度も何度も確認する。
「なんなら、今日の夜私の部屋に来てもいいんだぞ?」
「なぁにぃ〜!?・・・水原、もっと自分を大事に・・・ゲボゴホグブハァッ!!!」
水原のストレート、フック、アッパーの3連コンボが炸裂する。やはり、音ほど痛くない。
「か、勘違いするな!私の部屋は窓から入れるようになってるんだ。12時過ぎになるとともが来るから、一緒にどうだ、って話だ!」
「遠慮しときます・・・。また殴られたらかなわね〜し・・・。」
「いや・・・なのか?」
泣きそうな顔でこっちを見る。・・・なんで?
「いやじゃない、いやじゃない!・・・俺も男だ。襲わないように堪えます。」
「いや〜ん、ケ・ダ・モ・ノ。」
よみが体をくねらせ、ふざけた口調で言う。そしてまた、2人で笑った。
「なかなか水原ってコメディアン精神あるんだな〜。」
「んじゃ、今夜な。」
『・・・。堪えられるわけ・・・ないだろう・・・。昼間あんな巨乳を見せておいて・・・。』
今夜は拷問になりそうだ・・・。そう考えると、立ちくらみがしてその場にしゃがみこんだ。

220 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/06(日) 11:13 ID:???
『コツン、コツン』
『開いてる、入れ。』
ガラス窓を2度叩くと、中から返事があった。
「おじゃましま〜す・・・ぅおおぉ!?」
水原の格好が、おかしかった。下はオレンジのチェック模様のパジャマ。
上が・・・白のタンクトップ。頭にはタオルを巻いているから、風呂上りなのだろうか?
「水原・・・その格好。」
「ん・・・んぁぁ!こ、こっち見るな!あっち向いてろ!!」
だが、向かなかった。タンクトップの2つの膨らみの頂点には、ピンク色の突起が見えた。
「み・・・水原・・・。」
「や・・・やめろ春日。な?ちょっとまとう。な?なぁ!?」
「う・・・うぉぉぅ・・・。」
なんとか堪えた。・・・出だしから、キツイパンチをお見舞いされた。
「みずばらのあぼ〜・・・ぞんなぼんみぜんなよ〜・・・。」
普段濁音が付かないような言葉にまで濁音をつけて訴える。もう股間は臨界点だ。
「悪い悪い・・・。あ・・・!まずい!」
椅子に座っていた水原が勢いよく立ち上がる。その勢いで、巨乳がぶるるんっと震えた。
「ぎゃぁぁ〜!!!!!やめろぉ〜!!必死で我慢してんだこっちはぁ〜!!!」
「あ・・・ご、ごめん!ちょっとベッドでうつぶせにでもなってろ!ともが・・・ともが来る!
水原が扉に向かっていくと、ドアが向こう側からガチャリと開いた。
「はぁ〜、サッパリしたぁ〜!あ、男大阪だ。やっほ〜。」
!?!?!?滝野は、下は白のパンティー。上も同じように白のブラジャーだった。
「ばっ、ばか!とも!服着ろ!」
「わ、そうだった!男大阪!こっち向くなよ!」
・・・一夜にして、2人分の下着姿を目撃するとは。随分恵まれた日だ・・・。

221 :名無しさんちゃうねん :2005/03/06(日) 13:42 ID:???
おっ!もしかしてエロですか?

222 :名無しさんちゃうねん :2005/03/06(日) 15:24 ID:???
ラブコメですか?

223 :名無しさんちゃうねん :2005/03/06(日) 15:44 ID:???
なんか・・・イイ!

224 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/06(日) 22:50 ID:???
「・・・よし、いいぞ春日。」
「まったく、私たちの裸をただ見するとは!いい度胸だぁー!」
「・・・ひどい言い分だよ。俺はただ水原に来いって言われただけで・・・。」
「うん、知ってる。わかって言ったし。」
・・・こいつは・・・。
「で、水原。俺を呼んだ理由って・・・なんなの?」
「ん、いや。特に何もない。ただ話そうと思っただけだ。結構面白いからなぁ、お前。」
「んだよ・・・俺は水原の暇つぶしのために存在してるんじゃないんだぞ?」
「まぁまぁ、いいだろ?な?」
水原が肩に手を回してくる。水原がコソコソと耳打ちをする。目の前には・・・水原の巨乳が。
「お願い・・・話す。話すから・・・。こっちは必死で我慢してるんだから!」
「あっ・・・と、ごめんごめん。」
「おぉ、すごいぞ男大阪。あの巨乳を前にして我慢するとは。」
「まぁね。これでも俺は紳士!を目指してるからな。」
水原と滝野は顔を見合わせると、大声で笑い始めた。
「あーっはっはっはっは!し、紳士ぃ〜!!」
「教室で猥談ばっかりしてるお前が、紳士ぃ〜!!」

225 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/06(日) 23:02 ID:???
「う、うるせっ!仮に紳士じゃないとしても、フェミニストであることに間違いはないぞ!」
「・・・フェ・・・?なぁ、よみ。フェ・・・フェ・・・?フェラニスト?」
「違うだろ!恥ずかしいことを言うな!フェミニストだ!!」
水原の鋭いチョップが滝野の頭部を襲う。
「むきゃー!!叩かなくたっていいだろー!!」
「まぁまぁまぁまぁ・・・滝野もそう怒らないで。」
「で、フェミニストってなんだ?」
「まぁ・・・女性尊重みたいな、そんな感じだ。」
「へぇ〜・・・。・・・いいなぁ・・・。それ・・・。」
滝野が天井を見上げ、ボーッとした表情で言った。
「だってさぁ・・・。・・・むふふふふ・・・。」
「ど、どうしたんだとも?」
滝野がニヤけた表情でボソボソッと水原に耳打ちをした。
と、同時に水原の顔が真っ赤になり、滝野と顔を見合わせるとこっちを向いてニヤニヤ笑い始めた。
「な・・・なんだよ・・・。なんか文句あんのかよ・・・。男が紳士目指してどこが悪いんだよ!」
「ん〜・・・?榊ちゃんがね〜?優しい人がね〜?いいって言ってたからね〜?どうかな〜って。」
滝野がニヤニヤ笑いながら榊の好みを言ってくる。
「そんなん言われてもな・・・。榊さんは俺の好みのタイプじゃないし・・・。」
「ほう!じゃあどんなのがタイプだ!」

226 :名無しさんちゃうねん :2005/03/07(月) 21:43 ID:???
びみょーにえろえろかつ甘々な展開になってるなあ。
この調子で突っ走れー

227 :名無しさんちゃうねん :2005/03/11(金) 14:14 ID:???
すごく楽しみにしているんだが・・・
どうした?>>41

228 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/11(金) 14:23 ID:???
>>227
ああ、ごめんなさい・・・。もう少し(多分今夜)したら書くのでしばしお待ちを・・・。

229 :名無しさんちゃうねん :2005/03/11(金) 18:56 ID:???
syhthsrzthjsr

230 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/12(土) 10:37 ID:???
「・・・んと、そうだなぁ・・・。どっちかというと、俺は性格重視なんだよね、うん。体型とかは別に・・・。」
「おぉー!じゃあよみなんかピッタリじゃ〜ん!よかったなー!」
「なんでそうなんだよなんでぇ・・・!」
「えぇ〜?だってムニムニのよみと付き合ってくれるのはかひゅがふはいひは・・・。」
「黙れよ〜・・・黙れよぉ〜・・・。黙ってくれよぉ〜・・・。」
水原が滝野の頬をグイグイ引っ張っている。
「ひょもひょもひょみっふぇかひゅがほふぉとしゅきっふぇ・・・。」
「わぁ〜!!そ、それ以上言うな!言うなぁ〜!殺すぞ!?」
「・・・なんて言ったんだ?」
「プハッ!・・・だから、よみは・・・ぐおぁっ!」
水原のボディーブローが滝野の鳩尾にクリーンヒットした。
「うわっ、痛そう・・・。」
「す、すまん春日!ちょっと今夜帰ってもらっていいかな!?こいつをちょっと・・・な!?な!?」
「あ、ああ・・・。わかった。じゃあな。」
来た時通り、窓を通って水原家を出る。・・・来てからまだ30分ほどしか経っていないのに。
「一体なんだったんだろうな・・・。滝野の言っていたのって・・・。」
頬をつねられてきちんとした言葉になっていなかった。
その言葉を必死に通常語に戻そうと発奮しながら家に帰った。

(水原の部屋にて)
「ばかっ!喋るなっつっただろ!?バレたらどうしてくれるんだよぉ!」
「だぁってさぁ、いくら家が近いからって夜に家に呼ばれるとなると、普通誰だって気付くぞ?」
「でも・・・その・・・回を重ねないでそんなことしたら・・・。」
「やぁ〜、相変わらずロマンチストですにゃー。春日もめいっぱいロマンチストみたいだし、お似合いですねー。」
「う・・・うるさいなぁ・・・・・・もぉ〜!」
「痛い痛いイタイイタイ!!叩くなよぉ!」
「あ、ご・・・ごめん・・・。」
「そんなことしてたら春日君に嫌われちゃいますよ〜?いいんですか?よみ君。」
「う・・・。」
「明日っから突っ込まれる心配がなくなりそうだなー!よかったよかった!」

231 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/12(土) 10:54 ID:???
「あれ・・・もう朝か・・・?ちっくしょー!寝ちまったか・・・。」
昨晩、家に帰った後、しばらく滝野の言葉について考えていた。
『ひょもひょもひょみっふぇかひゅがほふぉとしゅきっふぇ』
『ひょもひょも』は『そもそも』で間違いない・・・。
だから『ひょみ』は『そみ』になる。
感覚からして『ふぇ』は『て』だ。
だが、文を繋げると「そもそもそみって』になってしまう。・・・謎の文だ。
結局、わからずじまいで眠ってしまったのだ。
「まぁいいか。今日学校で聞けば・・・。」

朝、学校についたが水原の姿は見えなかった。
「なぁ、滝野。水原は?」
「おやおや〜?朝来たと思ったらいきなりよみの心配ですかにゃ〜?」
「な・・・なんだよそれ・・・。」
「別にぃ〜?よみはね、朝迎えに行ったら熱出して寝てるってさ。残念だったね春日。」
「え〜?何が残念なん?なぁなぁ、教えてや春日君。」
一緒にいた春日まで・・・。
「いや・・・俺は・・・残念っちゃあ残念だけど・・・。」
「なにぃ!?や・・・やっぱり・・・。」
「クラスメートの1人が熱出して苦しんでいるっていうのは・・・。」
「・・・んだよ・・・。紛らわしいこと言うなっ!」
滝野からチョップを喰らった。水原ほどいい音は出ないが、素で痛い・・・。
「いてぇ・・・。」
「それはよみ君からの突っ込みだと思いたまえ!!」
「なんでそこで水原が出てくるんだよ・・・。」

キーンコーンカーンコーン・・・キーンコーンカーンコーン・・・

232 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/12(土) 14:41 ID:???
学校を終えて、家に帰る。
「おーい!春日ー!」
「春日くーん!」
滝野と春日が走って追いかけてくる。
「なんだ?2人して。・・・というかちよちゃんや榊さんやらは一緒じゃないのか?」
「いや〜、榊ちゃんはちよちゃん家に遊びに行ったから。・・・て、それはいいの!」
「なんなんだよ・・・。」
「今日、よみのとこにお見舞いに行く?」
「あ・・・。・・・いや、行くつもりじゃなかった。」
「ダメなやつだ!行くぞ!」
「あ・・・ああ。でも行っていいのか?」
「いや、むしろ来て欲しいんじゃな・・・。いや、なんでもないよ〜?なんでも。」
「あはは〜、智ちゃんおもろいなー。」
「いや・・・一体なにが・・・。」
「うるさい!行くぞダブル大阪!」
「おー!」
「お・・・おー・・・。」

233 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/12(土) 14:52 ID:???
ピンポーン  『はーい。あら、暦のお友達ね?どうぞ上がって。』
「「「おじゃましまーす。」」」

「春日君。君から入りたまえ。」
「え・・・?ここは普通親友の滝野が・・・。」
「いいから入れぇ!」
「わ・・・わかったよ。」
「あ!・・・私たちがいるのは黙っておけよ・・・?」
「・・・了解・・・。」
ドアをノックする。
コンコン  『誰〜?入っていいぞ〜。』
「・・・よ。体調どう?」
「わっ・・・か、春日!?うん・・・大丈夫・・・。」
「学期始めっから風邪ひくなんてなぁ・・・。昨夜何やってたんだ?」
「いや・・・ちょっと湯冷めしたらしくて・・・。」
「あんな格好でいるからだろ・・・。」
「あはは・・・。ごめんごめん。次からは気をつけるよ。」
顔はまだ少し赤みをさしている。熱はひいていないのだろうか?
水原はさっきから周りをキョロキョロと見渡している。
「どうかしたのか?」
「いや・・・きょ、今日は1人で来たのか?」
「いや、さんに・・・・・・いや、1人っちゃあ1人だね。うん。」
「なんだそれ。・・・フフッ、まぁいい。・・・今日はありがとうな。」
「なぁ〜に、いいってことよぉー!タハァッ♪」
変なポーズを取って笑わせようとする。
「あはははは!何やってんだよ!・・・立ってるのもなんだ。こっち来いよ。」
ベッドをぽふぽふと叩いて、促す。
「いや、そこに椅子あるし・・・。」
「あ・・・そ、そうだよな。あははは・・・。」
・・・さっきから妙だ。
「まだ少し・・・顔赤いな。熱あるのか?」
「ん・・・どうなんだろうな・・・。熱あるって自分じゃわかりにくくて・・・。」
「どれ・・・触らせて。」
水原の元に寄った。水原の額に手を当て、自分の額に手をあてる。
「・・・・・・わかりにくいな・・・。あははは・・・。まぁ、平熱に近いんじゃねーの?俺平熱高いからさ。」
「・・・ひ・・・額を当てれば・・・。」
「あ、なるほどな!・・・って、いいのか?」
「うん。・・・かまわない。」

234 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/12(土) 15:03 ID:???
「ほんじゃま・・・失礼して・・・。」
顔を近づけていく。目前には、美女・・・。つい、とどまってしまった。
「・・・どうしたんだ?」
「いや・・・その・・・なぁ・・・?」
「さ、はやく計ってくれよ・・・。」
「・・・はい。」
再び顔をゆっくりゆっくり近づける。水原は眼鏡をかけておらず、そのはっきりとした美貌がよくわかる。
キスでもするんじゃないかという近距離まで顔を近づけて、額をくっつける・・・。
何故か、とても胸がドキドキしてしまう。キスをするわけでもないのに・・・。
「おーい!!よ〜〜〜〜み〜〜〜〜!」

ゴツッ!!!!

「いってーーー!!」
滝野の突然の声に驚いて強烈なヘッドバッドをかましてしまった。
「いたぁ・・・。」
「あぁっ・・・!ご、ごめん水原!大丈夫か!?」
「おぉ?何をしようとして頭突きになっちゃったんですかな?」
キッと滝野を睨む。『こうゆうことだったのか?』と目で訴えながら。
「そ・・・そう睨むなよ春日・・・。怖いじゃないか・・・。」
「あ・・・ご、ごめん。つい・・・。」
「か・・・春日君怖かったわ・・・。おっかない目してたで・・・?」
「ご、ごめんってば・・・。悪気は・・・。」
「春日・・・痛いじゃないか・・・。」
水原が涙声で言ってきた。目を向けると、眼に涙まで浮かんでいる。しまった・・・。
「ごめん!本当にごめん水原!!」
「いや・・・。大丈夫・・・。だが、こっちの願いを聞いてもらうぞ。」
「ひぇぇ・・・ごめんなさい・・・。」
『今夜、私の部屋に来てくれ・・・。』
「え・・・それってなんで・・・。」
「さぁ!私は風邪をひいているのだぁ!静かにしてくれーっ!」
質問をさせんとばかりに声を出す。・・・元気じゃないか。


「それじゃあよみ、元気出せよ?」
「元気でなぁ〜、よみちゃん。」
「じゃあ。」
「今日はありがとう・・・。じゃあな。」
挨拶をして、水原の部屋を出て、水原家を後にする。

『今夜、私の部屋に来てくれ・・・。』
この言葉がいつまでも頭にこだましていた・・・。

235 :名無しさんちゃうねん :2005/03/12(土) 19:43 ID:???
おお!なんか急展開
いいですなあ・・これはえろえろを期待していいのか?
続き楽しみにしてます。

236 :名無しさんちゃうねん :2005/03/14(月) 01:07 ID:???
おいおい・・・純愛だよな?

期待してる。

237 :名無しさんちゃうねん :2005/03/14(月) 01:16 ID:???
>>236
わからんぞ、また大阪と智が乱入してくるかもしれんぞ。

238 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/15(火) 02:04 ID:???
「・・・どうもハメられてる気がしてならない・・・。」
――――――彼、春日翔は過去に女子にハメられた経験があった。
付き合うみたいな感じでアピールしてきた女子との色々なやりとりは・・・他の女子にまで知れ渡っていたり。
そう、具体的に言えば、恥ずかしい内容のメールであったり・・・。
勿論、彼は水原のことをそんな人間だと思っているわけではない。が、過去のトラウマがその考えを取り払うことを許さないのだ。―――
「・・・よし!ここはひとつ・・・。」
水原の家に向かう前に、コンビニに向かった。買ったものは、そこまで大きいものではなく、ミニサイズのコンビニ袋の中に納まりきっていた。
コンコン  『春日かー?』
「ああ。入るぞ?」
窓を開けて中に入る。・・・水原はベッドに寝たまま、春日を迎え入れた。
「やぁ・・・いらっしゃい。」
「なんなんだよ・・・。俺だけ呼び出したりして・・・。」
「うん・・・まぁ・・・なんだ・・・。その・・・頼み事とゆうか・・・。」
「あ!やっぱりそうだったんだな!?」
「えっ・・・。」
水原はドキッとした表情をすると、顔をサッうつむけた。耳まで赤くなっている。どんな表情をしているか丸分かりだ。
「ふっふっふ・・・この春日翔の目は誤魔化せないぞ?」
「えっ・・・じゃあ・・・。」
「おぅよ!見ろぉー!」
右腕に下げていたビニール袋の中身を取り出す。中身は・・・。
「暴君・・・ハバネロ?」
「そう!水原は辛いもの好きなんだろ?お見舞いに行ったのに手ぶらだったから怒ってるかと思ってな!」
・・・勿論、そんなことで呼び出したわけでもないのは分かっている。
が、こうでもして笑いをとらないとプレッシャーに押しつぶされそうだったのだ。
「あ・・・あは、そう!そうなんだよ!この気の利かないやつめっ!」
「あっはっは、ごめんごめん。俺、これ食べたことないんだよな。おいしい?」
「ああ。すっっっっげーうめぇ。」
「・・・どうせまた前の激辛唐辛子コロッケみたいなもんなんだろ?」
「まぁまぁ、話のタネに・・・だろ?」
「・・・よく分かってるじゃん、俺のこと。」
袋の封を破き、中身のチップスを1枚取り出す。・・・真っ赤に染まっていて、いかにも辛そうだ。
「んじゃま・・・。」

パク

「・・・そう・・・でもないな。辛いけど・・・うまいな。」
「だろ?そうだろ?」
だが、そのうまいという概念は一瞬で取り払われる。
「・・・!!!うっわ!なんだコレ!!後から辛いのが・・・うわぁ〜!!」
「あっはっはっはっは!」
「水・・・水が・・・ない!どうしよう!」
「春日・・・じゃぁ〜ん!」
水原が取り出したのは、ポカリスエット(2Lサイズ)だった。

239 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/15(火) 02:18 ID:???
「おぉ!ありがたい!」
水原の手からペットボトルを奪うと、口はつけずにガブ飲みをした。・・・以前の教訓の一環ってやつだ。
「あぁ・・・ありがと。・・・うわぁ、まだ辛いや・・・。でもこれ、癖になる辛さだな。」
「一緒に食べよう。コレ、いっぺんにたくさん頬張るとそこまで辛くなくなるんだ。」
そう言って、二人でもくもくとハバネロチップスを食べていった。
しばらくの沈黙の後、水原が口を開いて言った。
「なぁ・・・私が呼んだ理由、このためだと思ってきたのか?」
「・・・ンなわけないだろ・・・。」
「まぁ、いくら鈍感なお前でも・・・気付くよな・・・。」
・・・やはり・・・やはりこれは・・・。こっ・・・告白!?
「私・・・春日のことが・・・。・・・・・・・・・・・・。」
「俺のことが、なんだ?」
水原は顔を伏せ、黙り込んでしまった。・・・やはりそんなことはないか。
残り少ないハバネロチップスを数枚口にほおりこんだ瞬間・・・!
「春日ッ・・・!」
突如、水原が自分の唇を奪ってきた。とても不器用な、キスを。
―――よく雑誌とかで、『ファーストキッスは甘い』等と語られるが・・・。
全然そんなことはない!辛いではないか!―――
水原はしばらくすると、体を離し、壁側を向いてしまった。
「・・・ごめん・・・春日・・・わ・・・私・・・。」
水原の唾液が含まれたハバネロチップスを噛み砕くと、ポカリスエットで流し込む。
「・・・まったくだよ・・・!なんてやつなんだ、水原は!」
水原の体がビクッと跳ねた。小刻みに震えている。後悔の念だろうか・・・泣いているのだろうか・・・。
「ハバネロ食べてちゃ・・・せっかくのキスの味がわからないじゃないか・・・。」
水原を後ろから抱き締めて、耳元で囁いた。水原の震えがピタリと止まる。
「こっち、向いてくれよ・・・。キス、できないだろ?」
水原がゆっくりと顔を向けてきた。その目には・・・涙が浮かんでいた。
「春日ぁっ!」
水原が突如抱きついてきた。さっき自分が抱き締めたときより、強く、強く。
「水原・・・。」
しばらく見詰め合うと・・・再び、キスを交わした。
―――今度のキスは・・・酸味とピリッとしたスパイスのある、唐辛子のような味だった。―――

240 :名無しさんちゃうねん :2005/03/15(火) 07:30 ID:???
ついに・・・来た。

241 :名無しさんちゃうねん :2005/03/15(火) 07:33 ID:???
風邪がうつる・・・・・

242 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/15(火) 21:12 ID:???
>>241
あっ・・・ネタ言われた・・・。

243 :名無しさんちゃうねん :2005/03/18(金) 11:43 ID:???
〜シチュエーション〜
授業をサボり、屋上への踊り場でオナニーしていた大阪兄と、方向音痴でバッタリ
兄と出くわした大阪・・・。そこへ階段を上る足音が!仕方なく、屋上へ避難する二人
そして欲情した大阪兄が・・・!?
頑張りマッスル

244 :名無しさんちゃうねん :2005/03/18(金) 13:46 ID:???
>>243
ガンガレ。
けど、メール欄はsageにした方がいいと思うよ。

245 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/18(金) 18:38 ID:???
>>243
あと名前も。区別しにくいので。
一緒に頑張りましょう。

246 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/21(月) 01:09 ID:???
「なぁ・・・。なんで、俺なんかを・・・。」
キスを終え、同じベッドの、同じ布団に入って話した。
「私・・・ずっと前から、春日のこと・・・好きだったんだ。」
「・・・いつ頃から?」
「中3の・・・冬。」
「そ、そんな早くから?」
「うん・・・。ともと一緒にカラオケに行ったときだっけな・・・。」
その後、水原は淡々と自分に出会ってから、どんな想いをし、どんなことをしたかを話した。
・・・まったくもって記憶にないが・・・。
「ただの・・・片思いで・・・。今も無理矢理キスしてしまって・・・。」
「い、いや・・・お、俺も・・・水原のこと・・・好きだったし・・・。」
「あはっ・・・無理しなくていいよ。」
「本当さ!」
「だって・・・私を、処女を奪おうとしないじゃない・・・。」
「す・・・好きだからこそだ!」
「・・・え・・・?」
「好きだから・・・好きだから傷つけたくない・・・。大事なんだ・・・水原が。」
「・・・春日・・・。」

ガンガンガンガン!!!

『おーい!開けろ〜!見舞いに来たぞ〜!!』
・・・はぁ。また、滝野だ。一度ならず二度までも・・・。
「春日!隠れろッ!」
水原が突如布団を被せてきた。温かい布団の中、目の前には美しい少女がこちらを見つめている。
『おーい!・・・寝ちゃったのかな〜?しょうがない。帰るかっ!』
滝野の声がする。その独り言に、顔を見合わせてククッと小声で笑った。
そして再び抱き合って・・・キスをした。

247 :名無しさんちゃうねん :2005/03/21(月) 20:02 ID:???
おお!ついにキターーー
いいですなあ、布団の中で2人っきりw
こういう甘い展開は大好きです・・続き楽しみにしてます。

248 :名無しさんちゃうねん :2005/03/21(月) 20:05 ID:???
つ・づ・き!!つ・づ・き!!

249 :名無しさんちゃうねん :2005/03/26(土) 09:22 ID:???
そろそろ上げるべきかと言ってみるテスト

250 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/26(土) 22:31 ID:???
『しょうがないなぁ・・・帰るか!』
サク、サク、サク・・・

滝野が窓から離れていくのが足音で確認できる。
「行ったかな・・・?」
「・・・多分ね・・・。」
「「クククク・・・・アッハッハッハッハ!!!」」
布団の中、2人で大声で笑った。
「っあぁ〜。まいったねぇ。」
「ホントだな・・・。ともには今日来ないでいいって言ったのにな・・・。」
布団を跳ね除け、体を起こして話す。
「クククッ・・・。じゃ、俺帰るな。」
「えっ・・・帰っちゃうのか?・・・その・・・アレは・・・してくれない・・・のか?」
「ごめんなっ・・・。さっきも言ったけど・・・。水原のこと、大事にしたいからさ。」
「・・・うん、ありがとう。・・・でも、女にここまで言わせておいて何もしないなんて、春日も罪な男ってやつよ?」
「あはは・・・ごめんな。正直っ・・・水原を抱いてあげる、勇気がないんだ・・・。」
「そう・・・。じゃあ、勇気が出たら、いつでも言って。・・・待ってるから。」
頭をコクリと縦に振ると、軽く手を振って窓を出る。
「やーーーーっぱりっ、いたぁ!」
「うわわわわわ!!」
窓に足をかけたところで突然声をかけられ、驚いて落っこちてしまった。

251 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/26(土) 22:34 ID:???
「春日ぁぁぁ・・・中で何をしていたぁぁぁ・・・。」
「うわ・・・滝野・・・。」
「窓の前にサンダルがあったから、絶対中にいることはわかってたんだぞぉ・・・。」
・・・しまった。とんだイージーミスをしてしまった。
「中で何をしていたぁぁぁ・・・。」
「いっ・・・いやっ・・・ただの、お見舞い・・・。」
「じゃあなんで入れてくれないんだよー!バカー!!」
滝野がブンブン手を振り回して怒る。その手には、ビニール袋がかかっていた。
「せっかく・・・よみにと思ってお菓子持ってきたのに・・・。」
ビニール袋の中には、『暴君ハバネロ』が入っていた。・・・考えることは一緒か。

252 :名無しさんちゃうねん :2005/03/28(月) 15:16 ID:???
続きキタタタタタ━━━(∀゚Ξ゚∀)━━━!!

がんがってくだたい。

253 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/30(水) 14:28 ID:???
「あ・・・あはは・・・。いや・・・。」
「もー!春日なんてキライだー!」
滝野はビニール袋を思い切り俺にぶつけると、走り去ってしまった。
窓越しに、水原を見る。
「・・・。」
「(追いかけてやってくれ。)」
右手の親指をたて、クイクイッと合図を取る。
・・・水原の頼みとなっては仕方ない・・・。
と、言われずとも追いかけるつもりではいたが。なんたって、自称紳士の名に傷が付く。
ザッ、ザッ、ザッ!
玄関を走りぬけ、あたりを見回す。
「・・・右かっ!」
右の方向、自分の家とは真逆の方向だ。その方向に滝野の家があるのだろうか?
タッ、タッ、タッ・・・!
滝野の背中を追って走る。徐々にその距離をつめていく。
ザッ!
ふいに滝野は方向を変え、公園の中へと走っていってしまった。
だが・・・これを逃がしてしまっては・・・男がすたる!
「待てよ!滝野ッ!!」
スパートをかけ、公園の噴水前でどうにか滝野を捕まえた。
「離せー!はーなーせーー!!」
「なんでだよッ!俺はただ水原の見舞いにッ・・・!」
「そんなウソ必要ねーよー!中で・・・中でえろえろなことでもしてたんだろー!」
「なッ・・・!・・・ンなわけねーだろ!やったのはキスだ・・・あっ・・・!」
「ほらみろ・・・。」
「・・・キッ・・・キスぐらい・・・!」
「いいわけないだろー!・・・ずっと・・・ずっと好きだったのにーー!!!」
「え・・・?」
その時、噴水の音だけが静かに公園に鳴り響いていた。

254 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/30(水) 14:36 ID:???
「ずっと・・・って・・・。」
「よみと・・・同じ時に好きになって・・・。どっちが先に彼氏にするかって・・・。」
「・・・。」
「私もずっと・・・ずっと呼んでたのによみの方にばっか行って・・・。」
「・・・。」
「・・・よみのことが・・・好きなの・・・!?」
俺は黙って首を縦に振った。
「・・・スして・・・。」
「え?」
「キスして・・・!・・・それでスッパリ諦めるから!」
「・・・ダメだよ。・・・俺は紳士を通す・・・。水原と付き合うと決めた以上・・・そんなことはできない。」
「・・・ふんっ!女の子にここまで恥をかかせておいて・・・どこが紳士だよー!」
「だから・・・。」
「だから、なんだよー・・・!」
「これは2人だけのナイショ・・・。」
そう言って、俺は滝野にキスをした。最初で最後の、滝野とのディープキス。
滝野の目に溜まっていた涙が、ボタボタとこぼれた。頬を伝って、口の中に入ってきた。
とても・・・苦しい、涙の味が口いっぱいに広がった。
「・・・ありがとう・・・。」
滝野はその場に崩れ、泣いていた。
俺は噴水の淵に腰掛けると、滝野の傍らでその涙の奥に秘められた俺への愛を受け止め続けた。

255 :名無しさんちゃうねん :2005/03/30(水) 16:21 ID:???
・゚・(ノД`)・゚・。
・・・ともちゃん・・・

256 :名無しさんちゃうねん :2005/03/30(水) 21:43 ID:???
切ない・・・だがイイ!
こういうのが見たかった。

257 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/31(木) 00:53 ID:???
「・・・あー・・・。泣いたらスッキリしたなー・・・。」
滝野も噴水の淵に座らせ、俺は滝野の肩を抱いていた。
「・・・ごめんな。滝野。」
「なんで謝るんだよー!」
そう言って滝野は俺の頭部にチョップを落としてきた。・・・痛い。
「ともちゃんは!こんなことで落ち込んだりしないのだ!!」
「・・・な・・・。」
『泣いてたじゃん。』そう言いそうになったが、言葉を飲み込んだ。
「春日のことを彼氏にしたいとは思ったが!友達でも十分私は幸せだ!」
「・・・そ、そう?・・・随分慕われてるみたいで・・・なんか恥ずかしいな・・・。」
「そう!ともちゃんは幸せなのだ!全然悔しくないのだ!泣いたりしないぞ!!」
夜空を見上げて滝野は叫んでいたが・・・。俺はその目に浮かんだ涙を決して見逃したりしなかった。
「・・・滝野。・・・今夜だけは、泣いていいんだ・・・。いいんだ・・・。」

258 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/31(木) 00:56 ID:???
俺はギュッと滝野を抱き締めた。ふと、プルプルと滝野が震えだした。泣いているのだろうか?
「っえーいい!!離れろー!!」
ガバッと手を振り上げると、俺は撥ね退けられてしまった。
「ともちゃんは泣かないんだ!だからもう心配はいらないの!」
「・・・そっか!悪かった悪かった!滝野は強い!!」
「そう!私は強い!・・・春日!!」
「ん?」
「どーーーーーん!!」
「わっ、わっ・・・!」   バシャーン!!
なんてこった・・・。何を思ったかしらないが、滝野に噴水に叩き込まれてしまった。
「へっへー!ともちゃんを泣かしたバツだー!じゃ、私は帰るから!また明日ーー!」
「・・・くっそー・・・。」
噴水から上がって、夜空を見上げた。・・・都会とは思えないほど、星が空に瞬いていた。


「・・・くしゅっ!」

259 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/31(木) 01:03 ID:???
「えーっと、今日はー・・・春日君がおやすみね!なんでも風邪をひいたらしいわ。」
「・・・おい、とも・・・。あの後何があったんだ・・・?」
「え・・・え?し、知らないよ!?私は!!よ、よみの風邪がうつったんだよ!きっと!」
「え・・・やっぱそうかな・・・。悪いことしちゃったな・・・。」
「風邪ひいてるくせにキスなんかするからだよー!」
「なっ・・・なんでそれを・・・?」
「(ぐっ・・・しまった・・・。)」
「春日め・・・、余計なコトを・・・!」
「はーい!そこうるさいわよ!!・・・じゃ、HRしゅ〜りょ〜。後は勝手にやっといて〜。」
―――――昼休み 屋上にて
「えー!?よ、よみちゃん春日君とキスしたん!?ホ、ホンマに!?」
「・・・うん・・・。えへへへへへ・・・。」
「くあー!この幸せデブがー!」
「誰が幸せデブだこんにゃろが・・・!」
「でっ・・・でも、ちょっと意外です。よみさん、春日君のこと好きだったんですね。」
「あははー!・・・ずっと・・・好きだったからさ・・・。」
「もぉー!大阪!今日あんたん家遊び行くからね!」
「え・・・で、でも、お兄ちゃんもおるし・・・。」
「え!?あんたお兄ちゃんいたの!?マジで!?よっしゃ!今日は大阪の家に行こう!けってーい!!」
「・・・かっこいい・・・人・・・?」
「(一同)・・・榊さん(ちゃん)が・・・ちょっと燃えてる!」

260 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/31(木) 01:15 ID:???
「う〜ん・・・かっこいいってゆうんかな〜・・・?優しい感じ・・・。」
「やっぱり大阪弁なのか?」
「いや〜、それがな?お兄ちゃんはなんでか知らんけど標準語なんや。お父ちゃんが東京の人やったから。」
「ふ〜ん・・・。なんか、カッコ良さそうだな!よみも来るか!?」
「いや・・・私は・・・。」
「あー!はいはいはい!春日の家に行ってイチャつくんだろ!風邪移した張本人がさ!」
「うっ・・・。」
「あっ・・・そうか、風邪ひいてるときにキスしたんですね。それは風邪ひいちゃいますよー。」
「・・・・・・風邪は万病のもとって言うから・・・。気をつけたほうがいいぞ・・・。」
「あかんわよみちゃん。いくら風邪はうつしたら治りが早いって、キスしてまでうつすなんでそらやりすぎやで。」
「はい・・・ごめんなさい・・・。」
「んでさ!今日キスしてよみが風邪ひいたりしてな!アハハハハハ!!」
「くっ・・・!」
「・・・いいですねー、みんな恋をして・・・。私、まだ12歳ですから・・・よくわからないです。」
「・・・ちよちゃん・・・。わ・・・私もまだ恋をしたことはないから・・・。おんなじだ。」
「榊さんもですかー!そうなんですかぁー・・・。恋に年齢は関係ないんですねー。」
「そんな榊ちゃんも、今日大阪のお兄さんに惚れたりしてな!アハハハハ!」
「あっ・・・アカン!お兄ちゃんは・・・!」
「んっ・・・?なんでだめなの?」
「えと・・・その・・・な・・・なんでもええやん!」
キーンコーンカーンコーン・・・
「ほ、ほら、チャイム鳴ったで!さ!行こや!」
「なんか釈然としねー・・・。」

261 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/31(木) 01:22 ID:???
ピンポーン  『あい・・・。』
「あ、あれ!?春日!?起きて大丈夫なのか!?」
『大丈夫じゃね・・・。マジでつらい・・・。鍵開けるから・・・待ってて・・・。』
・・・本当に・・・死にそうだ。
滝野に噴水に叩き落されたせいで・・・熱が38℃も出てしまった・・・。
「はい・・・いらはい・・・。」
「う、うわ・・・顔真っ赤じゃねーか・・・!おっ・・・親はいないのか?」
「俺ん家・・・父子家庭なんだ・・・。オヤジは・・・仕事行ってて夜遅くにしか帰ってこねー・・・。」
「へ・・・へぇ〜・・・。ご、ごめんな、そんなこと聞いて・・・。」
「なんだその言い方・・・。おふくろは生きてるぞ・・・。離婚したが・・・。」
「わぁ〜!そういう身の上話はしないでくれ〜!苦手なんだ〜!」
「・・・ははははは、すまん・・・すま・・・。」
まずい・・・   バタンッ!
「わー!か、春日ー!!」
意識が遠のく中・・・目の前には愛する彼女の顔だけが写っていた・・・。
『大げさだな・・・俺って・・・。』
そう思うと、目の前が真っ暗になってしまった。

262 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/31(木) 01:30 ID:???
冷たい・・・とても冷たい物が・・・触れている・・・。
「・・・ん・・・んぁ・・・。」
目を覚ました。・・・自分の部屋のベッドに寝ている。・・・まさか、水原が?
「あ・・・起きたか。大丈夫か?」
・・・誰だコイツ。
目の前にいたのは、何処かで見たことあるような感じの男だった。
「ビックリしたよ。妹の友達が家に駆け込んできて・・・。」
・・・妹?
「あ、ああ。ごめんな、わかんないよな。俺、君のクラスメート、春日歩の兄の春日涼太だ。よろしく。」
「は・・・はぁ。よろしく・・・。俺、いや、僕、春日翔っていいます・・・。」
「同じ名字なんだな。アハハハ!ま、気が付いたんだし、君の彼女を連れてきてあげるよ。」
・・・妙に涼しげな人だ・・・。
「おーい!歩ー!!翔君目覚ましたぞー!!」
「え〜!?ホンマ〜!?よみちゃん、春日君起きたんやて!はよ行かな!」
「う・・・うん・・・。」
「じゃっ!お邪魔虫の俺らは帰るから!ごゆっくり!」
・・・余計なお世話だ。ここは俺の家だ・・・。
「・・・春日、大丈夫か?」
「あ・・・ああ。ごめんな、世話かけちまって・・・。」

263 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/31(木) 01:45 ID:???
「びっくりしたよ・・・。いきなり目の前で倒れるからさ・・・。」
「それで大阪ブラザーズを呼んだわけか・・・。」
「あ・・・あはは、だって春日重くてさ・・・。1人じゃ運べなかったんだもん・・・。」
「いや・・・いいんだ。ありがとう。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
・・・いかん。会話のネタが・・・ない。
「そ、そうだ・・・。そこにさ、CDあるからなんかテキトーにかけていいぞ。」
「あ・・・うん。・・・あれ?これって・・・。」
水原は机の上にあったハガキを手に取った。ネタは書いてないが、ラジオ番組への宛名だけはしっかり書いてある。
「あっ・・・は、恥ずかしいな・・・。深夜ラジオの投稿ハガキだよ・・・それ。」
「ふ〜ん・・・。」
「そのさ、お笑いチョップに毎回投稿してる涙のダイエット少女って人がおもしろくってさー!」
「へ・・・へぇ〜・・・。」
「毎回ダイエットネタ投稿してんだけど、ことごとく失敗してんだよ〜。」
「女にとって体重・体型は重要な問題なんだよ!!!」
「・・・お、大声出さなくてもいいだろ・・・。」
「あ・・・ゴメン・・・つ、ついな・・・。」
「俺は体型とか・・・別段気にしないけどな。なんか滝野が水原のことデブデブー!とか言ってるけど、俺は水原ぐらいのが好きだな。」
「・・・え、えへへへ・・・。で、でも春日って・・・恥ずかしげもなくよくそんなこと言えるな・・・。」
「ああ、簡単なことだよ。ちょっと待っててよ。」
俺はベッドから降りると、リビングへと向かい、ある物を持って戻ってきた。
「ほら、コレさ。」
「わぁ〜・・・かわいいな〜・・・ハムスターか?」
「いや、モルモットだ。おっきいだろ?」
「へぇ〜・・・で、これがなんなんだ?」
「ほら、こういう生き物に向かって普段から『かわいい』とか言ってるとだな、さっきみたいな時に恥ずかしくもなくサラッと言えるんだ。」
「なるほどな〜・・・。」

264 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/31(木) 01:53 ID:???
「でもさー、不思議だよな。人間って血筋者同士で子供作ると奇形が生まれるって言うじゃん?なんでモルモットとかは大丈夫なんだろうな?」
「さぁ〜?・・・でも、近親相姦なんてそうないんじゃ・・・。」
「・・・ま、それもそっか。」
「くふふ・・・案外大阪とあのお兄さんがエッチしてたりしてな・・・。」
「・・・ありえるな・・・。大阪、普段トロッとしてるけど・・・あの目の奥には何か光るものが・・・。」
「あのさ・・・こ、このモルモット・・・私の手の中で寝ちゃったんだけど・・・。」
「あ、ああ。貸して。寝床に寝かしてくるよ。」
水原の手からモルモットを受け取ると、もう一度リビングへ行った。
「は〜・・・。随分楽になってきたな・・・。」
「そうか?よかった・・・。私のせいで風邪ひいたから・・・。」
「え?」
「え?・・・だって・・・私とキスしたから風邪がうつったんじゃ・・・。」
「あ、ああ。そういう考え方もできるな・・・。」
「なにかあったの?」
「いや・・・なんでもないよ。あっ・・・あの後風呂入って腹出して寝たからかな〜?って思ってたんだ・・・。」
「なんだよ〜、ゆかりちゃんの言うとおりだったのかー。・・・でも、私が引き金を引いたって言い切れなくないもんな。」
「そんな責任感じなくていいよ。元々丈夫だし、俺。」

265 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/31(木) 02:05 ID:???
「・・・6時か・・・。・・・そろそろ帰ったほうがいいんじゃない?」
「・・・うん、そうだな。」
「じゃ、今日はありがとな。」
ぐぅぅぅ〜・・・。
しまった・・・。腹の虫が・・・。
「くっ・・・あはははははは!ぐぅぅ〜だって!!マンガみてー!!あははははは!!」
「うっ・・・うるせーやい。今日は朝飯しか食ってないからしょうがねーんだよー。」
「・・・朝ごはんしか食べてないのか?そりゃダメだよ。ご飯食べなきゃ治る風邪も治んないよ。」
「あ・・・うん。」
「よし!私が手料理を披露してやろう!大丈夫だ、期待してていいぞ!」
「うん・・・。」
「なんかリクエストあるか?・・・っても、風邪ひいてるんだ。消化のいいものがいいよな。」
「ああ・・・まかせるよ。」
「よっし、じゃあ卵粥でも作ってやるよ!うまいぞ〜・・・?」
「へへぇ。期待して待ってます。」
ふ〜ふふ〜ふふ〜ふ〜・・・♪
『・・・音痴だな、水原は・・・。』
台所から聞こえる水原の鼻歌を聴きながら、そう思った。・・・半端じゃねー・・・。
いかん・・・頭痛までが・・・。
20分ぐらいしてから、水原が部屋におかゆを持って入ってきた。
「ほ〜い、よみさん特製の卵粥だー!」
「うん、いい香りだ。これは期待できるな。」
水原は盆を机の上に置いて、器を手に取った。
「ふーっ、ふーっ・・・。はい、あーん♪」
「・・・・・・うわぁ・・・。すっげぇ恥ずかしい・・・。」
「なーに言ってんだよ。さっ、口開けて。」
「う・・・うん。あーん・・・。」
もぐもぐもぐ・・・
「・・・・・・!!!!」
「どうした〜?うまいのか〜?」

266 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/31(木) 02:17 ID:???
「すっげぇうめぇ!!すげぇよ水原!!感動したぜ俺〜!!」
「ふっふーん、伊達にともにデブ呼ばわりされてないよ〜ん!」
「・・・その自虐ネタ、NG・・・。」
「え・・・えへへへへへ・・・。ダメだった?」
「それに・・・水原はデブじゃないよ。俺にとって・・・とてもかわいくて大事な人だ。」
「・・・ほっ、褒めてもなんにもならないぞ!ほら、あーん!」
水原の手で食べさせてもらった卵粥は・・・無限の愛の味がした。
「ごちそーさまでしたっ!」
「お粗末様でしたっ!」
「いいねー、水原!その腕前ならどこにでも嫁にいけるぜ?」
「・・・かっ・・・カスガノ・・・オヨメ・・・サンニ・・・。」
「・・・う〜ん・・・かわいいなー・・・!水原は・・・!大好きだぞ!」
辛抱たまらず、水原を抱き締めた。
「・・・・・・幸せだなぁ・・・。」
「・・・ああ。怖いぐらいに・・・。」
「なぁ、幸せついでに・・・お願い、聞いてくれるか?」
「病人だから簡単なので頼むぜ・・・?」
「・・・水原なんて呼ばないで・・・下の名前で呼んでほしい・・・な。」
「・・・そんなことか。まかせろよ。よみちゃん!」
「・・・・・・。」
水原はとても嬉しそうな表情で、顔を真っ赤にしてうつむいた。
「よ〜み〜ちゃん!」
「わっ・・・わかったから・・・ありがとう・・・だっ・・・だから・・・やめて・・・。」
「なんだ〜?恥ずかしいのか〜?じゃあもっと言ってやらないとなー。」
「やっ・・・やめて・・・。」
「外で呼ぶとき、いちいち恥ずかしがってたら俺まで恥ずかしいじゃんかよー。」
「そ・・・そう・・・なの?」
「そうだよ。・・・ついでだ、俺のこともさ、翔って呼んでくれよ。春日じゃあ大阪と間違えられるだろ?」
「・・・うん。か・・・翔・・・。」
「なんだ〜い?よみた〜ん?」
思いっきり変な顔で返事をしてみせた。そのくせポーズはダンディな感じで。
「ぷっ・・・あはははははは!」
「人の顔見て笑うたぁどういう了見だぁよみちゃんよぉ!」
「あはははは!・・・ごめんごめん・・・だって・・・翔が変な顔・・・。」
「だぁ〜れが変な顔だぁ〜!」

267 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/03/31(木) 02:24 ID:???
「きゃあ〜!や、やめて〜!」
「うるさいっ!こうしてやる!コチョコチョコチョコチョ・・・。」
「きゃ、きゃははははは!ははははは!やっ、やめて!!腰はやめてぇ〜!!」
「っあ〜・・・あはははは。ゲホッ、ゴホッ、ゴホッ!!」
「ば、ばか!だからやめろって言ったんだ!ほら、ちゃんと寝て・・・。」
「うん・・・ありがと・・・。」
「風邪薬どこにある?卵粥食べたんだし、薬も飲まないとな。」
「えと・・・リビングの本棚の隣に薬箱が・・・。」

その日、水原は夜の8時まで一緒にいてくれて、俺の看病にあたってくれた。
「じゃ、私、そろそろ帰るね。」
「今日はホントありがとう。明日、絶対学校行くからさ。」
「うん。ちゃんと来てね。・・・そうだ!明日一緒に学校に行こう!」
「あー、いいかもな、それ。」
「ともも一緒だけどな・・・。いいだろ?」
「うん、全然構わない。」
「じゃ、明日朝7時半に迎えに来るからな。」
「え!?はやっ!」
「遅刻すんなよ〜?あははははは・・・。」
水原は笑いながら部屋を出て、家へと帰っていった。

268 :名無しさんちゃうねん :2005/03/31(木) 23:46 ID:???
おお!前作とリンクしたわけか!
素晴らしいぞ!>>41

269 :名無しさんちゃうねん :2005/04/01(金) 00:04 ID:???
ともちゃん、彼に振られた事が原因でマゾにまで堕ちちゃうわけね・・・

270 :名無しさんちゃうねん :2005/04/01(金) 01:48 ID:???
>>269
素晴らしいなw

271 :名無しさんちゃうねん :2005/04/01(金) 02:25 ID:???
>>270
何が?

272 :名無しさんちゃうねん :2005/04/01(金) 02:31 ID:???
>ともちゃん、彼に振られた事が原因でマゾにまで堕ちちゃうわけね・・・

ともちゃん、水原さんと彼が泣いているぞ〜w

273 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/01(金) 10:50 ID:???
ピンポーン・・・
「あ・・・もう来たのか。」
今日はいつもより早く起きた。7時半に向かえに来るというのだから、いつもより30分早い行動になる。
「どうした?友達か?」
「ああ。おやじ、鍵閉め忘れないでくれよ。」
「おう。・・・今日は多分会社に泊まることになるから、悪いが夕飯は1人で済ませてくれ。」
「はい。・・・っていっつも俺1人じゃんかよ!」
「はははは、そうだったな。気をつけて行けよ。」
「ありがとう。おやじもな。じゃ、行ってきます!」
多少ぶっきらぼうなところもあるが、俺はおやじが大好きだ。

「・・・ぅはよ。」
「おはよう。」
「おっはよーーーーー!!!」
挨拶ついでにチョップをかますやつがあるか・・・。もう滝野には近寄らないでおこう。頭がいくつあっても足りなくなる。
「でもさ、こんなに朝早いのになんでよく滝野は遅刻するんだ?」
「いやね?一応起きはするんだけど用意が間に合わないから先に行ってー!って。」
「まぁ、ありがちだね。・・・こんなに早く行って何かするのか?」
「早起きは三文の得って言うだろ?それに、朝早く行って友達と話していればいいじゃないか。」
「ふーん・・・。あ、そうだ。昨日大阪のお兄さんに会ったんだけど、滝野達も会ったのか?」
「いっ・・・いや・・・。そ、その話は学校に着いてからな?」
・・・変なヤツだ。

274 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/01(金) 11:06 ID:???
―――昼休み 屋上にて
「・・・で、大阪のお兄さんのことなんだけど・・・。どうだったんだ?」
「どうもなにも・・・春日も見たんだろ?話す必要ないじゃん!」
「いやいや、俺から見た涼太さんは、見たさ。でもお前らから見た涼太さんの感想をだね?」
「・・・・・・・・・かっこいい・・・人だった・・・。」
「やめてや〜、榊ちゃん〜・・・。」
「話せなかったですけどね。だから、春日君に名前聞くまで涼太って名前だなんて知りませんでしたよ。」
「あれ?話さなかったの?」
「だって〜、よみが来てから「たったたたたた大変なんです!ととととりあえず来て!!」って言って連れ去ったんだもん。」
「しょ、しょうがないだろ!翔が倒れたんだから!私1人じゃどうしようもなかったんだよ!」
「翔〜?アンタ、そこまで進展したんだ〜?早いですにゃ〜・・・。くふっ、くふっ・・・。」
「・・・・・・。」
「ま、まーまーまー!春日君と、よみさんのことですから・・・。」
「ちよ助は黙ってな!」
「ちよ助・・・。」
「私と、春日は!ただならぬ仲なんだよ!なー、春日君!」
「なんだよそれ・・・。」
うっ・・・何か水原が睨んできている。・・・付き合って一週間もしないうちに、修羅場か?
・・・嫌過ぎる。やはり俺と滝野は相性が悪いらしい。
目配せで水原に気持ちを伝えようと試みる。
『そんなわけないだろ。俺が愛しているのは、お前だけ。」
伝わるか!?
「・・・んふふー・・・♪」
水原は笑顔を作ったが・・・口元が引きつっている。・・・言い訳として伝わってしまったようだ・・・。ああ・・・。
「涼太・・・さん・・・か・・・。」
「おや!?榊さんが遠くに!も、もしやこれは・・・!」
「えっ・・・!わ・・・私、教室に戻る・・・。」
そそくさと榊が屋上から出て行ってしまった。まったく、滝野は他人をからかうことに関してはプロ並だな。

275 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/01(金) 11:22 ID:???
「今日は・・・木曜か。」
「何かあるんですか?」
「いや・・・。随分前のだけど、遊園地の優待券があったから・・・。日曜にでも行こうかなー、なんて・・・。」
「何枚あるんですか?」
・・・ちよちゃんが目をキラキラさせながら聞いてくる。・・・そうだよな、まだ子供だもんな。遊園地行きたいよな・・・。
「・・・7枚。」
「おぉ!?私とー、よみとー、榊さんとー、大阪とー、ちよちゃんとー、神楽とー、春日か!ぴったりじゃん!」
・・・やっぱりそうなるのか。
「だ、だめですよー!よみさんとデートなのに、私たちが行っちゃ・・・!」
「馬鹿だなー、ちよ助は。まだデートに関して初心者なこいつらは、2人で行ったところで気まずい雰囲気のなかデートすることになるの!」
・・・なかなか核心をつくな。その通りだ、と声に出したいところだが・・・水原が怖いのでやめておこう。
「だから!私たちが一緒に行っていい雰囲気を作ってやるのが一番いいのだ!」
「そ・・・そうなんですか?で、でも・・・。」
水原に再び目配せを送る。
『どうする?』
『・・・しょうがないんじゃないか・・・?』
水原は溜息をつきながら、首を縦に振った。・・・うーん、機嫌を損ねてしまったのだろうか・・・。
「じゃ、あとで榊さんと神楽に言っておかなくちゃな!」
「・・・そーいえば、最近神楽さんを見かけませんね?どうしたんでしょうか・・・。」
「あ、あいつ?最近にゃもちゃんに毎日しごかれてるよ。」
「え、何かしちゃったんですか?」
「テストの点が悪いからって、スク水でお勉強してる。」
・・・なんでスク水で?
「へ・・・へぇ〜・・・。でも、日曜大丈夫なんでしょうかね?」
「土曜で終わるって言ってたから大丈夫だと思うよ〜。」

276 :涙のダイエット名無し :2005/04/01(金) 18:48 ID:???
>「テストの点が悪いからって、スク水でお勉強してる。」
>・・・なんでスク水で?

まさか・・・次回作への伏線か?

277 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/01(金) 18:59 ID:???
>>276
いや・・・ネタのつもりで書いたんですけど、そういう考えもありですね。
・・・うん、そうしようかな・・・。(ニヤリ)

278 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/04/01(金) 19:12 ID:???
どうしよう
神楽ちゃんの方がすごい気になってきた…

279 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/02(土) 00:39 ID:???
>>278
次回作にしますから、期待しててください。
っても・・・この作品まだまだ続きそうです。(多分卒業まで行く)
まぁ、ダラダラ書かずにあとは要点(夏休み・体育祭など)だけにしますが。
さっき、前作読み返してたら恥ずかしくて泣きそうになりました・・・。
なんで智を「はなこ」にしたんだろうな・・・?なんでだろうな・・・?

280 :名無しさんちゃうねん :2005/04/02(土) 04:24 ID:???
少しage

281 :名無しさんちゃうねん :2005/04/02(土) 04:25 ID:???
うん。僕も「はなこ」はすこし萎えでした・・w
戒名できたらしてください(わがまま

282 :名無しさんちゃうねん :2005/04/02(土) 05:00 ID:???
前回の話といい今回の話も
少しともちゃんがかわいそうな役だったので
ともちゃん好きな自分としてはともちゃんメインの話も書いて欲しいかな〜
と思ってみたり・・・

283 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/02(土) 15:29 ID:???
>>282
ああ・・・すいません。どうも脳内で智=ダイアーさん=噛ませ犬 って変換されてて・・・。
しろというならしましょう。神楽の次は智だ!(神楽の時も智は噛ませになるかも。)

284 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/03(日) 21:18 ID:???
――――日曜日 美浜家にて

ザァーーーーーーー・・・

「雨降っちゃいましたね・・・。」
「楽しみにしてたのにな・・・。」
それぞれが大きな溜息をついていた。
「どうする・・・帰る?」
「いや!せっかくちよ助の家に来たんだ!遊ぶ!」
「で、でもちよちゃんに悪いんじゃ・・・。」
「私は構いませんよ〜。今日はお父さんもお母さんも朝早く出かけましたから!」
「忠吉さんは・・・?」
「もちろんいますよ!とりあえず、私の部屋に行きましょう!」
「俺もいいのか・・・?」
「はい!遠慮しないでください!」
「・・・ところで、神楽は?」
「あー、体調くずしたってメールがあった。慣れない勉強したからじゃない?あはははは!」
「ぷっ・・・案外そうかもな・・・。」
「ダメですよー。人の悪口言っちゃー。」
「ち・・・ちよちゃん。とりあえず入ろう・・・。」
どこからしら、榊はソワソワしている。動物好きってのは本当らしいな。
・・・なんてでかい家だ。
東京の一等地にこれまででかい家を建てられるなんて・・・どんな仕事してるんだ。

―――――ちよの部屋にて
「うわっ!広っ!!」
「フフン。」
滝野が何故か勝ち誇った表情をしている。
「・・・なんだよ。」
「フフフ・・・。」
何か負に落ちない・・・。


榊は部屋に入ってからずっと忠吉さんとかいう犬と遊んでいる。
大阪は妙なネコのような生き物を枕にして寝ている。
滝野はちよちゃんのおさげを引っ張ったりして遊んでいる。
水原は俺の隣でファッション雑誌を読んでいる。
・・・が、俺だけやることがない。外は大雨・・・。退屈だ。
「ほ〜れほれ、ちよ助〜。」
「痛いですー・・・!やめて〜・・・!」
何やってんだか・・・。
「翔。・・・暇そうだな。」
「まぁね・・・。あははは・・・。」
「なんかゲームでもするか!」
滝野がちよちゃんのおさげを引っ張るをのやめて、声をあげた。
「ゲーム?」

285 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/03(日) 21:55 ID:???
「何するんだ?」
「ふふふ・・・おうしゃまげぇ〜・・・うっ・・・!」
全てを言い終わる前に水原が突っ込んだ。
「男がいるんだ!パス!」
「だからいいんじゃねぇ〜かよ〜。何?春日をとられるのが怖い?」
「あ・・・・・・。う・・・。」
「いや〜、よみちゃんも純情〜!か〜わいい〜!な、春日!」
「あ・・・あははは・・・。・・・そうだな。」
「いいじゃん!王様ゲームやろうよー!」
「エッチなことはダメですよ〜。」
「あ!じゃあエッチは抜きで王様ゲーム!それならいいだろ!?」
「か・・・春日が何て言うか・・・。」
「俺は別に構わないぞ。」
「なっ・・・!」
「じゃあ決まり〜!はい、ちよちゃん割り箸持ってきて〜!」
「は〜い。」
「ほら、大阪も起きた起きた!ゲームやるよ、ゲーム!」
「私もやらないと・・・だめなのか?」
榊がおそるおそる滝野に質問している。・・・嫌がっている様子ではないが。
「あったりまえじゃ〜ん!」
「な・・・なら仕方ないな・・・。」
・・・ちょっとワクワクしてるように見える。榊はむっつり・・・ってやつだろうか。

286 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/03(日) 22:01 ID:???
「はーい、割り箸ですよ〜。」
「あ、私に割らせて〜。」
大阪はひとつ割り箸を取ると、ゆっくり、ゆっくりと割り箸を開き始めた。
「大阪・・・俺も手伝おうか?」
「今話かけんといて!」
・・・すごい集中力だ。

ぱきっ!

割り箸は綺麗にふたつに割れた。
「へへへ〜。」
隣にいた榊に嬉しそうに見せている。戸惑ったような表情で笑っている。・・・客観的に見ると面白い。
「あー、もう!時間かかるから残りは私が割るよ!」
滝野は残った割り箸を素早くパキン、パキンと割った。
どちらも片方ずつに寄って割れている。
「あー!アカンやん!どれがどれかわかってまうやんかー!」
「ハサミで切ればいいじゃん。」
「あ・・・そうか。」
「・・・いや、滝野も色んな意味で間違っているけどな・・・。」
「え!?普通そうしない!?」
「そもそも王様ゲームなんてしないよ・・・。」
「え〜!?小学校の修学旅行のときとかしなかった!?バスとか、夜とか!」
「そうそう、こいつの修学旅行のときときたら・・・。もううるさくてうるさくて・・・。」
「もー、うるさ〜い!始めるぞ〜!」

287 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/03(日) 22:08 ID:???
1回目・・・。俺は、4番だ。
「王様だーれだ!」
「あ、私だ〜。」
王様:ちよちゃん
「え〜っと、え〜っと・・・。」
「なんでもいいんだよ〜。キスでもいいぞ〜。」
「違うだろ。」
軽く水原が滝野に突っ込んだ。
「じゃあ、4番さんが〜・・・。」
うっ・・・
「1番さんの肩を揉む〜!」
「ベッタベタじゃねぇかーーー!!!」
・・・はっ・・・。つい突っ込んでしまった・・・。
「あはははは!そうだー!ベタだぞー!」
「え〜ん・・・!じゃあどうすればいいんですかぁ〜!」
「ま、まぁ、最初はこんなんでいいんじゃないのか?私は2番だから関係ないけど・・・。」
「私5番や〜。」
「俺、4番なんだよな・・・。」
「私・・・1番・・・。」
「くっそー、榊ちゃんかー!」
「じゃ・・・揉ませていただきます・・・。」
「あ・・・ハイ、よろしくお願いします・・・。」
ぎこちない手つきで、榊の肩を揉む。・・・榊の髪のいい匂いがする。
「ところで、ちよちゃん。どれぐらいやればいいんだ?」
「とりあえず、榊さんが満足するまでお願いします。」
「うぇ〜・・・。流そうだなチクショー。」

288 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/03(日) 23:27 ID:???
誤字
流そうだな→長そうだな

289 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/03(日) 23:39 ID:???
もみもみ・・・もみもみ・・・
「あ・・・そこ・・・気持ちいい・・・。」
「ん・・・ここか・・・?」
「あぅ・・・そこ・・・。」
随分色っぽい声を出すな・・・。
「声だけ聞いてたらもうアレしか想像できねーなー・・・。なぁよみ!」
「・・・。」
・・・ごめん水原。
「あぁ・・・。ありがとう、春日。もう、いい。」
「はぁ〜、やっと終わったよ・・・。はい、王様、終わりましたよ〜。」
「よろしい〜!エヘヘ、王様ゲームって面白いですねー。」
「えろえろ抜きだから私は微妙〜。」
「いいんだよ、それで!」

2回目・・・。  またも4番を引く。死、死?・・・縁起でもない。
「王様だーれだ!なんちゃってー!私だよーん!」
よりにもよって――――!!!
「お手やわらかに頼むよ、滝野。」
「めちゃくちゃな命令だったら即終了だからなー。」
「わかってるって!じゃあねー、今さっき肩だったから、次は腰で行こう。腰!」
「・・・それさ、俺がやったらマズイんじゃないのか?」
「え〜?春日ってそんなことする人だったの〜?」
「し、しね〜よ!」

290 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/03(日) 23:53 ID:???
「えーっと、やっぱ王様の私が揉まれることにしよう!で、揉む人は〜・・・。」
4番以外4番以外4番以外4番以外―――――!!!
「2番!」
「あ〜、私や〜。」
「ち!大阪か!しょうがない、やってくれ!」
「う〜。智ちゃん長そうやな〜・・・。」
「あ、そうだ。追加命令。残りの人はブリッジの体勢で待機!」
「なっ・・・!それはないぞとも!」
「王様の命令だも〜ん。他の人が暇にならないように考慮したまでだも〜ん。」
「くっ・・・。」
「いいじゃねぇか水原は・・・。体柔らかいんだから・・・。俺なんか硬いかたキツいだろうな〜・・・。」
「私は・・・別にいいけど・・・。」

開始。

もみもみ・・・もみもみ・・・
「ほら〜、もっと力を入れる!」
「うわ〜ん、もぉいやや〜・・・。」
「そ・・・れ・・・は・・・。くっ・・・。こっちの・・・セリフだっ・・・!」
キツい。キツすぎる。腰が折れそうだ・・・。
「大丈夫か?翔・・・。もっと、こう・・・。」
水原が優雅なブリッジを披露している。榊もかなり柔らかいようだ。
ちよちゃんは・・・何度も何度もバランスをくずしてこけている。
・・・水原も榊も・・・ブリッジで胸が・・・。
・・・・・・心のどこかで『滝野よくやった』と思ってしまった・・・。

10分後・・・。
「もぉ〜!大阪気合入れてやれ〜!」
「だめや・・・。も・・・もう力が・・・。」
「しょうがないな。じゃ、しゅうりょ〜!」
や・・・やっとか・・・。ブリッジを早いところ解かなければ・・・。
・・・動けない。
「うぉ〜い・・・助けてくれぇぇ・・・。体が動かないぞぉぉぉ・・・。」
「かっ・・・翔!大丈夫か!?」
「わっ・・・わたしも動けないですっ・・・!」
「ちよちゃん・・・。」
体の柔らかい2人が、俺とちよちゃんの救援にまわってくれたおかげでなんとか助かった。
「とも!次からはこんな無理なのよせよ!」
「ほ〜い。」
「私も動けへん・・・。」

291 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/04(月) 00:06 ID:???
3回目・・・。  またしても4番を引く。呪われているのか?
「王様だ〜れだ!」
「私・・・。」
「榊ちゃんかー!どんな命令かなー!」
榊の命令か。榊は教養がありそうだから、無茶なのはないだろうな・・・。
「・・・4番が・・・。」
嘘だろ・・・。
「あそこにある着ぐるみを着て・・・。私を抱き締めて。」
「・・・榊ちゃん、変な命令するね〜・・・。で、4番誰?」
「はぁ〜い・・・。」
「翔、また4番なのか?・・・呪われてるんじゃねーの?」
「俺もそう思うヨ・・・。あははは・・・。この着ぐるみ、俺でも着れるの?」
「フリーサイズですよー。」
「なんでこんなんあるの・・・?」
「福引で当てたんですー。」
・・・・・・ちょっとキツいな。
「はーい、ね〜こさ〜んで〜すよ〜。」
「あ・・・。」
榊が頬を赤らめている。そこまでかわいいものが好きなのか・・・。
「は〜い、ギュッとしましょ〜ね〜。」
榊を軽く抱いた。・・・強く抱き返された。
「え〜、よみ君。彼氏が他の女性を抱いている姿はどうですか〜?」
「うるせぇよ・・・。」
「あ、よみちゃん嫉妬しとる〜。あはは〜、かわええな〜。」
「2人してやめてくれよ・・・。」
水原がちょっと涙ぐんだ声で言った。・・・ちょっとマズいな。
「榊、もういい?」
「・・・もうちょっと・・・。はぁ〜・・・。いいなぁ・・・。」
・・・何が?猫が?俺が?・・・どうか、どうか前者であってくれ・・・。
「・・・うん、いいよ。ありがとう。もうひとつ、命令だ。」
「ずるいぞ〜、榊ちゃ〜ん!」
「そのまま着けて続けて。」
・・・勘弁してくれ。結構暑いんだぞこの中・・・。さぁ、止めろ滝野!
「あ、その程度ならいいや。」
なに―――――!?
しょうがない・・・運命だ。受け止めよう。

292 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/04(月) 00:16 ID:???
「じゃー、4回目いっくよー!」
「あ、悪い。ちょっと待って。」
「なんだ着ぐるみ。」
「・・・黙ってろよ。」
さっきから、水原に活気がない。・・・ほっとけない。
「水原、ちょっと・・・。みんな、悪いけど・・・ちょっと時間くれ。」
部屋を出る。
「なんだよ・・・。大人気の春日君。」
イヤミな言い方だな・・・。
着ぐるみの頭部を外す。
「っぷぅ・・・。よみちゃん。俺が愛してるのは、間違いなく、よみちゃんだけだ。」
「なっ・・・。わ、わかってるよ・・・。わかってるけど・・・。」
水原は顔を背けた。・・・わかってても、そう思えないって気持ちがひしひしと伝わる。
「ほら・・・よみちゃんなら、命令がなくてもいつだって抱いてあげるよ・・・。」
榊を抱いたときより、強く、強く水原を抱き締めた。
水原も、強く抱き返してきた。着ぐるみ越しだったが、水原のぬくもりがわかる。
「翔・・・翔っ・・・!」
水原が涙をこぼし始めた。・・・そこまで、俺のことを・・・。
「不安になるよな・・・そりゃ・・・。ごめんな・・・。」
頭を撫でながら、声をかけた。
「うぅ・・・わぁぁぁーーーー!!」
ふいに水原が泣き始めた。
「わっ・・・俺、なんか言っちゃった!?ご、ごめん!泣かないでくれよ!」
「・・・違う・・・・・・ヒック。・・・うれ・・・ヒックしい・・・んだ・・・。」
バターン!!! 急にドアが開いた。
「こらー!春日ー!よみを泣かせたなーーーー!!!!」
「なっ・・・なっ・・・。」
「ほらみろー!目が真っ赤じゃねーかー!!よくもよみをーーー!!」
「だめだ!」
榊が襲い掛かってくる滝野を後ろから羽交い絞めにして取り押さえた。

293 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/04(月) 00:23 ID:???
「ごめん・・・続けて・・・。」
「やめろー!離せ榊ちゃんー!」
ドアが閉まった。
水原はあっけにとられ、流れる涙も拭かず、ポカーンとした表情をしている。
「・・・ほら、涙拭いて・・・。」
着ぐるみのままの手で、水原の涙を拭った。
「・・・翔・・・。」
「よみちゃんに・・・涙は似合わないよ。俺は太陽みたいに笑ってる・・・よみちゃんが好きだな。」
「・・・翔ぅっ・・・!」
水原が涙をボタボタとこぼしながら抱いてきた。
「ほらほら、また涙が・・・。」
「うれしい涙なら・・・。笑って流しても、いいだろ・・・?」
涙を流し、にっこりと笑っている水原の表情は、とても―――美しかった。
「・・・いいじゃん〜。いいじゃんいいじゃん、よみちゃん。最高だよ、その表情!」
思わず抱き返す。
・・・しばらく沈黙が続いた。
「・・・戻ろうか。」
「・・・うん。・・・その前に・・・。」
「ん?――――!」
・・・キスをされてしまった。
「・・・えへへへ・・・。」
俺は軽く笑い返すと、着ぐるみの頭部をとりつけて部屋へ戻った。

294 :名無しさんちゃうねん :2005/04/04(月) 22:01 ID:???
キターーーー!

295 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/06(水) 00:52 ID:???
「あはは・・・ごめんな。」
部屋に戻って、水原が謝った。
「よみも泣くなよなー。あーあ、冷めちゃったよ。」
・・・さっきまで『よくも泣かしたな』と言っていなかったか?
「じゃあ、やめますか?」
「そうだなー。またよみに泣かれたら面倒だもんなー。」
「そこまで引っ張るかこのやろ・・・。」
水原と滝野が取っ組み合いを始めてしまった。
・・・放っておこう。
「あ、そうだ。榊、これ脱いでもいい?」
「え・・・。」
・・・思ってた以上にガッカリした表情をしている。
「あ・・・うん。いいぞ、脱いで・・・。」
「明らかに脱ぐなゆー顔しとるやんけ自分!」
「あははははー。春日君、突っ込むとき大阪弁なんやなぁー。」
大阪が笑った。榊も一緒に笑っている。・・・水原と滝野はケンカをしていて聞いちゃいないが。ちよちゃんはケンカの仲裁で忙しいようだ。
「いや・・・別に大阪に行ったことなんか1回もないからね?一応言っておくけどさ。」
「あれ〜?どうしたんですか〜?みんなして笑って〜。」
仲裁を終えたちよちゃんが話しに参加してきた。
「そうだ!お笑い大会やろうぜ!お笑い大会!!」
ケンカで髪がボサボサになったままの滝野が提案してきた。
水原はまだ髪を整えたりメガネを拭いたりしている。
「お笑い大会か・・・。俺は別に・・・。なんでもいい。暇さえ潰せれば。」
「よしけってーーーーい!!」
「あ・・・う・・・・・・・・・。」
榊が困惑した表情をしている。・・・榊はお笑い向けではないよな。
「あ、じゃあ榊は審判でいいからさ。な、いいよな滝野。」
「別にいいんじゃなーい?」
榊がホッとした表情になった。その時、水原から睨まれたような感覚をかすかに覚えた。

296 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/06(水) 22:13 ID:???
それからは・・・大変だった。
水原と滝野のどつき漫才で大げさに吹っ飛んだ滝野がちよちゃんの私物を破壊寸前まで持ち込んだり・・・。
大阪が持ち前の天然っぷりで動き回り、こけてまたもちよちゃんの私物を破壊寸前まで持ち込んだり・・・。
ちよちゃんの忠吉さんとのムツゴロウさんのような犬芸を見せられ、暴走した忠吉さんが俺に突っ込んできたり・・・。
ラジオに投稿したちょっと自信のあるネタをやったら満場一致で寒がれたり・・・。(これが一番痛かった)
ちょっと傷ついた雨の日の日曜だった。

「・・・いやー、春日はツッコミは上手くても、ボケはだめなんだなぁ・・・。」
「・・・あそこまでひかれるなんて思ってなかったけどな。あは、あはははは・・・。」
「乾いた笑いがいっそう哀愁を引き立てるな・・・。」
「で、でも、面白かったですよね!?榊さん!」
「いや。」
・・・。無口・無表情の榊から即答で否定されるなんて・・・。
がっくりしていると、水原が腕をまわして体を密着させてきた。
「2人で・・・帰ろ?」
耳元で、ボソボソッと呟いてきた。少しくすぐったかったが、異様な心地よさを感じた。
「あーあー、んっ、んんっ!ごめん!俺ら2人で帰るわ!」
「なっ、ばっ、ばか!」
「はいはい・・・一緒に帰りましょうねー、よみちゃーん。」
軽く脚払いをかけ、よろけた水原を抱きかかえると呆然と玄関に立ち尽くす友人を置いてその場をあとにした。」

「ばかっ!降ろせよっ!こんなの人に見られたら恥ずかしいじゃねーか!」
「言われなくても降ろすさ。」
美浜家の門を出たところで水原を降ろした。
「・・・なんであんなこと言ったんだよ。」
「んー、皆に『俺はよみちゃんを愛しているぞ!』ってことをアピールしておきたかった・・・かな。」
「だからってあんな・・・!」
「だってさ、よみちゃんなんか怖かったんだもん。俺のこと疑ったりしてなかった?」
「・・・・・・。」
水原は黙って怒った表情で俺を睨んでいる。
「あ、ごめんごめん、言えるわけないか。・・・だから、皆へのアピールと、よみちゃんの疑いを晴らすためにやったの。・・・だめ?」
「・・・ばかやろぉ・・・。」
軽く俺の腹を小突くと、水原は体を寄せてきた。
美浜家の門から少しも離れていない場所、水原は俺を抱き締めてくれた。

297 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/10(日) 08:34 ID:???
――――時は流れ、修学旅行一週間前

「・・・ってのがあったんだ。笑えるよなー。」
「あははは、そりゃいいな。・・・修学旅行のことなんだけどさ・・・。」
「ん?ああ、ガイドブック見るか?どこ観に行こうかなー・・・。」
「多分一緒に行動できないと思うんだ。」
「え・・・なんでだ?」
「俺と一緒の班の奴・・・。全員彼女ナシで・・・。」
「で?」
「この修学旅行で彼女作ろうと必死なんだ。だからその・・・。よみちゃんの友達に毒牙が・・・。」
「・・・毒牙・・・って、そんな大げさな・・・。」
「・・・。」
「大げさじゃ・・・ないって?」
「うん。」
「・・・そ、それじゃ仕方ないな・・・。あーあ、楽しみにしてたのになぁ・・・。」
水原は天井を仰いでベッドに勢いよくドサリと倒れこんだ。
「・・・そっちが構わないんだったら、夕食後の自由時間にそっちの部屋に行けばなんとかなるけど・・・。」
「あー、なるほどな。」
「1人でも俺のこと嫌いな人が居たら行くわけにゃいかないけどさ・・・。大丈夫かな?」
「あ、大丈夫大丈夫。あいつら翔のこと、ちゃんと私の彼氏ってわりきってるから。」
「・・・余計にマズいんじゃないの?・・・他の人、彼氏いないんだろ?」
「・・・ははは、翔は何にも知らないんだな・・・。ま、知らないほうが幸せかな・・・。」
「え、え・・・?何、何?きになるじゃん。教えてよ。」
「知らないほうが幸せな・の。」
「・・・はい。」
「とりあえず、夜は私らの部屋に来いよ。・・・消灯時間後も一緒にサ・・・。」
「皆がいるなかエッチするの!?」
「・・・ばーか。」

298 :名無しさんちゃうねん :2005/04/10(日) 20:50 ID:???
よみの嫉妬恐ぃょぅ

299 :名無しさんちゃうねん :2005/04/11(月) 14:24 ID:???
もし、次スレが必要になったら、
http://so.la/test/read.cgi/oosaka/036322460/l50
こっちに書き込めばOK!

300 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/12(火) 22:51 ID:???
そして、当日――――

空港で水原たちと軽く挨拶を交わすと、自分の班からの毒牙から守るためにササッと元に戻った。
「さー!今日は修学旅行ですがー!帰るまでが修学旅行でーす!」
・・・飛ばしてるなぁ。
前列で神楽と滝野の騒ぐ声が聞こえた。飛行機が初めてなのだろうか・・・。
隣では班の連中が「女女女女女女・・・!!」と共鳴している。・・・着くまで寝よう。

―――夕食後
「おい春日!どっか女子の部屋になだれ込もうぜ!」
「・・・遠慮しとく。」
「ちっ、いつまでもネンネなやつだ!俺たちはお前みたいなバカとは違う!行くぞ野郎ども!」
滝沢を筆頭に班の連中は女子の部屋へと特攻していった。

「ほーい、こんばんわー。おじゃましますよ。」
「あ、春日だ!」
「わーい、春日君だー!」
「お菓子持ってきたぜー。皆で食べよー。・・・何人かいないね?」
「あ、神楽さんはお風呂で、大阪さんはお家に電話、よみさんはベランダで涼んでますよー。」
「あ、そうなんだ。」
「もー、バカだなぁ、ちよちゃんはー。」
「え?」
「春日は、最初っからよみが目当てなんだからよみだけ言えばいーの。他の連中は所詮オマケなんだからさ。」
「お、おい・・・そんな言い方・・・。」
「はいはい、いーからベランダにさっさと出た出た!」

「ったく・・・。」
「・・・ここまで聞こえてたぞ。」
「あ・・・そう?あははは・・・。まぁ、当たってるんだけどさ・・・。・・・あ、お風呂入ったんだ。」
水原の髪からはシャンプーの上品な香りがサラリと香る。
「うん。・・・ほら、翔が来るから・・・。」
「・・・いい匂いだ・・・。」
沖縄の夜空を眺めていた水原を抱き寄せて耳元で囁く。
髪はほんのりと湿っていて、なおその香りを引き立たせていた。
「あ・・・か、翔!ちょっと・・・!」
「ん・・・どうかした?」
「後ろ・・・後ろ・・・!」
後ろを振り返ると、カーテンの隙間から部屋の連中全員が覗いていた。榊やちよちゃんまで・・・。
「こ・・・こらー!覗いてるんじゃねー!」
「なー、キスしろよー。なー。でへへへへ・・・ぐぉっ!」
性懲りもなくちょっかいをかけた滝野が水原のチョップを喰らってその場に沈んだ。
「・・・翔、中に入ろっか・・・。」
「そだな・・・。お菓子持ってきたんだ。よみちゃんの好物のハバネロも持ってきてるよ。」

301 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/14(木) 21:41 ID:???
それから、持参のお菓子をみんなで食べながらバラエティー番組を見た。
時刻は10時をまわろうとしていた・・・。
「あ、そろそろ消灯前の点呼だ・・・。」
「俺班長だから一旦帰らなきゃいけないな。・・・その後、また来ていい?」
全員は赤い顔をして俺のほうを見つめている。ちよちゃんを除いて。
「あっ、あのさ、別になんかするわけでもなく・・・。」
「いーんじゃないんですか?こう言ってるんですし。」
「ちよちゃん、コイツはこう言ってるけどね?夜中になったらよみと・・・。」
水原の顔は耳まで真っ赤になっている。期待していたのか・・・?
「しないから、しないから・・・。そこのソファーで寝かせてもらえばそれで十分だから。」
「ち、しないのか。じゃあいいんじゃないのー?私知〜らない。」
「私もいいと思うけど。榊は?」
「・・・いい。」
「私もええと思うでー。」
「じゃあ決定ですね!」
本当に何もするつもりはない。ただ、水原と同じ部屋で一夜を過ごすことができるのが嬉しかった。
「ありがと。じゃ、俺部屋に戻るね。」
「怖い話しよなー。」
「お、まかせといてくれ!怖い話は春日翔だ!」
榊とちよちゃんが凄い表情になっていたが・・・。見なかったことにしよう。

「はーい、班長。全員いる〜?いるわね〜?いないわけないもんね〜。ほいじゃおやすみ〜。」
・・・まだ誰も言っていないのに勝手に解散してしまった。谷崎ゆかり・・・最も教師に向いていない女・・・。

302 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/14(木) 23:50 ID:???
「修学旅行特別企画・・・。春日翔が語る恐怖の話・・・。」
大阪が目を見開いてそれらしいことを言った。
「こ、怖い話はやめてください!私、寝れなくなっちゃいますよー!」
「あー、じゃあちよ助は布団でも被ってれば?私ら聞くから。」
「ううう・・・。」
「持ちネタはたっくさんあるんだけどねー・・・。せっかくだから学校にまつわる怖い話でもしようかな?」
「お、どんな話だ?」
「・・・水ネタ?」
「プールの第4コースがどーのこーのってネタじゃないだろうな?あの手は聞き飽きたぞ。」
「いや、水は水でもちょっと違うんだな。・・・もう学校の水に触れれなくなるぐらい怖い話だよ。」
「ゲッ・・・マジかよ・・・。私聞くのやめよっかな・・・。プール入れなくなっちゃ困るし・・・。」
「ケッ、神楽もちよ助レベルか〜?しょうがない、私とよみと大阪と榊ちゃんの4人で・・・あれ?榊ちゃんは?」
「ちよちゃんと一緒に寝てんでー。」
「・・・私とよみと大阪の3人で聞くからいーもーん。明日聞きたくなっても知らねーからなー。」
「くっそー・・・。よーし!聞いてやろうじゃないか!」
「じゃ、話すよ。」

303 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/15(金) 00:06 ID:???
「ところで・・・皆はさ、学校の水道水飲める?」
神楽と滝野は首を縦に振った。
「・・・おいしいか?」
「運動後の一杯はサイコーだな!」
「そうか・・・。この話はな、水道水を飲めないタイプの人の話なんだ。」
『ま、その人のことをA子さんとしようか。そのA子さんはね、さっき言ったとおり、学校の水道水なんてとても飲めない。潔癖症の人だったんだ。
 ある体育の時なんだけど・・・すごく暑い日でね。運動していて気分が悪くなっちゃったんだ。
 A子さんは元々体が丈夫なほうじゃなかったしね。・・・それで、先生に言って保健室へ行こうとしたんだ。
 でも、どうにも咽喉が渇いて渇いて・・・。脱水症状を起こして、眩暈すら起きていたんだって。
 それで、体育館脇の水飲み場・・・。いつもは近づきもしないのに、フラフラとした足取りでそこに向かうと、蛇口をひねったんだ。
 そして流れ出る水を蛇口に口をつけてグビグビと飲み干していく・・・が、どこかおかしい。
 口を離してみると、そこから流れ出ていたのは水ではなく、蟻の大群だったんだ・・・!
 丁度その日、断水が行われていてね。給水タンクの中に蟻が入り込んでいたんだ。蟻を大量に飲み込んだA子さんは食道や胃を噛まれ・・・病院に搬送されて入院したんだ。
 だけど・・・ある夜、A子さんがいなくなってね。色んなところを探したんだけれど、まったく見つからない・・・。
 そして次の日、学校の蛇口を捻ると、真っ白に染まった水が出てくるんだ。これは何事かと教師が屋上の給水タンクを確認しにいったんだ。
 給水タンクを覗いてみると・・・。そこには体中が真っ白に染まったA子さんの水死体があったんだ!
 ・・・彼女はその出来事が許せなかったらしくてね。漂白剤を使って水を消毒しようとしたらしいんだ。が、足を滑らせて転落・・・。
 A子さんはその漂白剤で目や髪、様々な部位が真っ白に染まっていたという・・・。
 それ以来、彼女が水をすすったその水道からは真っ白に染まった蟻が大量に流れれるらしい。だから、その学校のその蛇口は封印されてしまったんだ。』
「こ・・・こえぇぇ・・・。」
「ど・・・どうすんだよー!なんか水が怖くなってきたじゃねーかよー!」
「わ・・・私、歯磨きしよ思てたんやけど・・・きょ、今日はええわ・・・。」
「・・・翔のバカー!怖くて眠れないじゃないかーーー!!!」
話を聞いていたそれぞれが恐怖に身悶えていた。・・・大成功。

304 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/15(金) 00:11 ID:???
「ちよちゃんたちは寝てるのかなー?」
榊とちよちゃんが一緒に寝ているベッドにゆっくりと近づく。
布団がカタカタと震えている。・・・どうやら聞いていたらしい。
「ちよちゃーん。榊ー。大丈夫〜?」
・・・返事がない。まぁ、仕方のないことだが。
「さてと、次の話行きますかー。」
「や、やめろー!寝れなくなるから!寝れなくなるから!!」
「あ、大丈夫大丈夫。次の話は感動できる怖い話だからさ。」
「結局は怖い話じゃねーかー!やめろー!!」
「・・・恋の話なんだけどなぁ・・・。」
「是非聞かせてくれ。」
さっきまで震えていた水原が身を乗り出してきた。
「・・・そうこなくっちゃね。さ、残りはどうする?聞く?寝る?」
「ここまで来たら乗りかかった船だ!水恐怖症にならないように、その感動怖い話で感動させてもらおー!」
「神楽が聞くんだったら私もだー!」
「私も〜。」

305 :名無しさんちゃうねん :2005/04/16(土) 06:45 ID:???
続きが期待できる展開。どうなる?どうなる?

306 :名無しさんちゃうねん :2005/04/22(金) 20:45 ID:???
続きを・・・

307 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/22(金) 21:14 ID:???
>>305-306
すいません・・・最近だるくてどうにもならなかったので・・・。
決して怖い話が考え付かないとかいう意味じゃないんですよ?
今日の深夜、元気があったら更新します。

308 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/04/22(金) 22:08 ID:???
こっちのスレでは「はじめまして」ですね。

うわー、文章上手いですねぇ・・・続き期待してます・・・

元気があったら・・・ということは元気を注入すれば良いのか・・・
げんき〜でろ〜

309 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/22(金) 23:38 ID:???
ラ・・・ライダーキックさんだ!
初めましてです!ライダーキックさんのSSは幾つも拝見させていただきました。
お褒めにあずかり光栄であります。
いや〜、これは書かないとダメですな。よし、頑張るぞ!

310 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/22(金) 23:56 ID:???
「今から話す話はね、恋の話なんだ。」
『ある学校にひとつのカップルがいたんだ。とても仲が良くてね。皆からも温かい目で見守られていたぐらいに。
 同じクラスで、どんなときも一緒で。キスとかぐらいはしたけれど、健全なカップルだったんだ。
 ある日、そのカップルの男の子が病気になってしまってね。当時の医学じゃ不治の病と言われていたものにかかってしまったんだ。
 その女の子はとても悲しんでね。毎日、毎日お見舞いに行ったんだ。でも、その願い叶うことなく男の子の容態は悪化するばかり。
 病気にかかって2週間ぐらいしたころ・・・いつもどおり女の子が病院に行くと、ベッドに横たわっているのがやっとの男の子が
 起き上がってベッドに腰掛けていたんだ。勿論、女の子は驚いたよ。病気が治ったのかな!?・・・そう思ったんだ。
 だけれど、そうじゃなかったんだ。男の子はこう言ったんだ。
 「僕はもうダメかもしれない・・・。だから、君にこれをあげるよ。これを僕だと思って、大事にしてあげてくれ。」
 男の子がくれたのは、真っ赤なルビーが輝く指輪。・・・彼は病気になる前、彼女へのプレゼントへと必死にお金を溜めていたらしいんだ。
 女の子は大粒の涙をポロポロと零して、「ただただ貴方の病気がよくなることが私の一番の幸せなのに・・・。」そう言った。
 女の子は登校のとき、左手の薬指にその指輪をはめて行ったんだ。勿論、そんなものは校則違反。だから、彼女はそこに包帯を巻いて怪我をしたと誤魔化した。
 指輪をもらった次の日・・・。彼女がいつもどおり、病院に行ったんだ。・・・彼はいつもより、とても顔色が悪く、動悸も激しかった。
 彼女は泣き崩れた。もう彼の死が近いことを悟ったから。男の子は、病気でやせ細った腕を上げ、彼女の頭を撫でながらこう言ったんだ。
 「僕はもう・・・死んでしまうだろう・・・。でも、心配しないで。僕は何があろうとも、君を永遠に愛し続けるから・・・。」
 彼は枯れた声でそう言うと・・・死んでしまったんだ。』
「うわー・・・悲しい話だなー・・・。」
「まだ続きはあるよ。」

311 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/23(土) 00:19 ID:???
『実は・・・彼女はとても美人でね。その彼氏が死んだことで、校内中の男子がどよめいたよ。
 次の彼氏は誰だ!?ってね・・・。彼女は死んだ男の子のことを永遠に愛し続けると心に誓っていたのにね・・・。
 だから、どんな人が告白してきても・・・彼女は首を縦に振ろうとはしなかったよ。
 でもね、その中に、どんなに断ろうともしつこく迫った男がいたんだ。それは・・・彼女の担任の先生だったんだ。
 前々から彼女のことを好きでいてね。彼が死んだことでチャンスと思ったんだろう・・・。彼は必死に説得したよ。
 「死んだ人はもう2度と還らない。大切なことは、悲しみを乗り越えて新しい愛を育むことなんだ。」ってね・・・。
 笑っちゃうだろ?先生がだぜ・・・?勿論彼女は断ったさ。それでも、先生はしつこくせまった。
 逃げようとする彼女の左手を掴んで逃がさないようにした。―――その時だ。
 彼女の包帯をした薬指から真っ赤な血がボタボタとこぼれ始めたんだ。先生は焦ってね、逃げてしまった。
 彼女はとても驚いて、包帯を外してみると・・・彼からもらったルビーの指輪から赤い血が流れていたんだ。
 彼女は思い出したんだ。「何があろうとも、君を永遠に愛し続ける」この血は、彼が私を守ってくれた。彼女はそう思った。
 だけど、先生は諦めなかった。何度も、何度も彼女に迫った。その結果・・・彼女は首を縦に振ってしまったんだ。
 元々、その気はあったんだ。だけど、彼との約束が、彼女の首を縦に振らせようとはしなかった。・・・刻が彼女を約束を破らせてしまったんだね・・・。
 付き合い始めて数日後・・・先生は、彼女に指輪を外すように言ったんだ。そりゃそうだろうね。血が出る指輪なんて、気味が悪いもんな。
 彼女は指輪を外そうとした・・・。しかし、指輪は外れようとはしなかった。それどころか、彼女が指輪を外そうとした瞬間、また真っ赤な血が流れ出したんだ。
 先生はとても気味悪がったさ。「これはアイツの呪いだ!」ってね。・・・先に約束を破ったのは彼女のほうだというのにね。
 彼女はどうしようもない絶望にかられた。指輪が一生外せないから?違うね。彼を裏切ってしまったことに自己嫌悪を抱いたんだ。
 彼女は強く想った。「私は・・・この先、彼を一生愛し続ける・・・。何があろうとも・・・。この先生とも別れよう・・・!」
 そう想った瞬間!指輪にはまっている真紅のルビーの色がみるみると薄くなり、透明のダイヤモンドの指輪になったんだ。
 その指輪からは・・・血ではない・・・。透明の、そう、まるで涙のような・・・人のぬくもりを持ったような温かさを秘めていた。
 勿論、指輪も外れるようになっていた。そして彼女は・・・涙を流し・・・その場に泣き崩れたそうだ。』

「な・・・なんていい話なんだ・・・。」
「これのどこが怖い話なんだよー・・・。」
いつの間にかちよちゃんや榊も目覚めて、皆で一緒に泣いていた。
「やれやれ・・・わかんないかな?・・・彼女は、彼が死んだ後、一度彼を想い続けると誓っただろう?
 それなのに、裏切って先生とくっついてしまった。・・・最終的には、また彼を想い続けると誓ったけどね。」
「それが・・・なんなんだ?」
「いいかい?男の子は、女の子がもう自分を裏切らないと想って・・・その指輪の呪いを解いたんだ。それなのに、また裏切ったりしたら・・・。
 どうなるんだろうね。・・・そう考えただけでゾクゾクしないか?」
「あ・・・あ〜・・・。なるほどねー・・・。あははー・・・聞かなきゃよかったなー・・・。」
「そ・・・そうですね。さ・・・榊さん。一緒に寝ましょう。」

312 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/23(土) 00:29 ID:???
話を終えて・・・皆はそれぞれのベッドへと滑り込んだ。
「さてと、俺も寝ようかな・・・。」
榊とちよちゃんが一緒に寝たことで、ベッドが一式余っていた。だから、そこで寝ることにさせてもらった。
自分がベッドに潜って、数分が経った頃・・・ベッドをクィッと軽く引っ張られた。
頭を出してみると、目の前には水原が立っていた。
「どうしたの?」
「い・・・いや〜・・・一緒に寝ようかな〜・・・って。」
「あはは、怖かったの?」
「うん・・・。もし、翔がいなくなったら・・・って考えちゃって・・・。」
ベッドの上、男女がふたりきり。普通ならば・・・もう説明不要の展開へと行くはずだったんだが・・・。
「エッチなことはしないからね。」
「・・・少しぐらい、してもいいのに・・・。」
「う〜ん・・・怖い話でビビらせて、そこをつくのはちょっと卑怯かな〜?なんて。やっぱ、自分の魅力だけで持ち込みたいからさ。」
「十分翔は魅力的なんだけどね・・・。でもまぁ・・・いっか!」
水原は抱きついてくると、俺の首筋に軽くキスをして、そのまま眠ってしまった。
気がつけばもう12時を過ぎていた。・・・俺も眠ることにしよう・・・。

313 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/04/23(土) 01:17 ID:???
おお!来ましたね!お疲れさまです!上手いですなぁ・・・

エッチなことをした場合、をちょっと妄想してしまいました。
溜まってるんですかねぇ?私・・・抜いてきます・・・

314 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/28(木) 21:50 ID:???
続き・・・どうしようかなぁ・・・。

315 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/04/28(木) 22:02 ID:???
ぜひ見たいです

316 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/28(木) 22:43 ID:???
・・・とても気持ちがいい。ああ・・・水原・・・。
そんなこと・・・したら・・・うぅっ・・・・・・。

「はっ・・・!」
・・・夢だったのか。
とても生々しい夢だった。水原とセックスをする夢だった。
「・・・溜まってんのかなぁ・・・。」
そうやすやすとセックスはしないと自分で言っておいて・・・少し後悔。
ふと、胸元に寝ているはずの水原がいないことに気がついた。一体どこへ・・・?

ちゅぱ・・・ちゅぱ・・・

「うっ・・・!」
股間に妙な快感を覚えた。もしや・・・。
布団をゆっくりとめくると、水原が自分の肉棒を咥えていた。
「よっ・・・よみちゃん・・・何やってんの・・・!」
「だって・・・寝ていたら私のお腹に翔のおちん○んが当たってきたんだもん・・・。なんか・・・してあげなくちゃいけない気がして・・・。」
・・・なんということだ。夢の出来事が半ば叶ってしまった。
「・・・嫌じゃないの?」
「・・・案外、ずっと前からやってみたかったんだ・・・。なんてな、フフッ・・・。」
水原は妖しい笑みを浮かべると、再び自分の肉棒を懸命に吸い始めた。
・・・はっきり言って、まだ未体験の童貞に我慢できるほどたやすい快感ではなかった。
水原が肉棒を咥え始めて3分も経たないうちに限界の波が訪れようとしていた。
「ごめん・・・よみちゃん・・・出るっ・・・よっ・・・!」

ドクッ・・・ドクッ・・・

今まで感じたことのない強烈な快感が全身を駆け巡った。
まるで溶けていってしまうような・・・身動きがとれなくなってしまった。
布団の中からモゾモゾと水原が出てきた。口元がぷっくりと膨れている。・・・精液を口に溜めているようだ。
ニッコリと笑ったかと思うと・・・グビリ、と咽喉を鳴らした。
「あっ・・・。の・・・飲んだの?」
「・・・おいしかったぞ・・・。」
「よ・・・よみちゃん・・・。」
「セックスは・・・いつか、翔から、してね・・・。私・・・いつでも大丈夫だから。」
水原は胸元に顔を押し付けて、再び寝息を立てて眠り始めた。

317 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/28(木) 22:57 ID:???
ピピピピピピピピピッ!!!  タンッ・・・

とうとう朝まで眠れなかった。・・・あまりにも強烈すぎる体験だった。
「おはよーございまーす!・・・あれ・・・?なんか、臭くないですか?」
「ん〜・・・?・・・あ、ほんとだ。なんだこの臭い。」
「なんや・・・スルメみたいな臭いやなぁ・・・。」
・・・まずい・・・。これはまずい・・・。なんとか場を誤魔化す方法は・・・。
目に付いたのは、ホテルの備え付けのパックお茶だ。沖縄だけあって、他にはないうこん茶のティーパックだ。
「あ〜、朝は一杯のお茶に限るんだぜ!?さ、飲もうぜ飲もうぜ!」
大袈裟にバサバサと歩き回って、においを分散させる。窓も開け、なんとかこの場を誤魔化した。

2日目。スキューバダイビングを体験し、その日を終えた。
また今日も、水原の部屋に泊まりこみ――――
「ちょーーーっと待ったぁぁぁ!!!!!」
滝沢が突然引き止めてきた。
「な・・・なんだよ・・・。」
「昨日・・・水原たちの部屋で一夜を過ごしたそうじゃないか・・・?」
「い・・・いや、あれはただ単に遊びに行ったら疲れて眠っちまっただけで・・・。」
「問答無用!!!今夜はどこにも行かせん!おい、みんな!やっちまえーー!!」
部屋の住人全員が襲い掛かってきた・・・!!!
・・・無論、勝てるわけもなく・・・。布団でスマキ状態にされてしまった・・・。
水原・・・ごめん。今夜は君のところへ行けそうにないよ・・・。

「今日、春日君来るんじゃなかったんですか〜?」
「うん・・・どうしたのかな?」
「よみー、よみー。ちょっと来て〜。」
「なんだよ・・・。」
「あんた・・・今朝・・・。春日にフェラチオしただろー・・・。」
「うっ・・・ば、バカだな。そんなわけ・・・。」
「嘘をついても無駄だー!ちくしょー!2人してえろえろなことしやがってー!キィー!!」
「でかい声でそんなこと言ってんじゃねー!ちよちゃんがいるだろーがー!!!」

何処か遠くで水原と滝野のケンカする声がしたような気がした。
・・・幻聴までするなんて・・・。助からない今・・・もう寝てしまったほうがいいようだ・・・。

318 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/28(木) 23:10 ID:???
「おはよー。昨日はどうしたんだ?」
「ちょっと部屋の衆にスマキにされてね・・・。」
「・・・何があったんだ・・・?」
「いやー・・・よみちゃんの部屋に泊まったことがバレたみたいで・・・。」
「ま・・・そりゃバレるよな・・・。今日の離島プラン、別々なんだろ?」
「ああ。・・・ちくしょー、あいつら・・・。女子が一番多い場所選びやがって・・・。俺はよみちゃんと一緒に西表島に行きたかったのに・・・。」
「しょうがないよ・・・。・・・まぁ、しっかり楽しんでこよう。・・・帰ってから、海で一緒にいられるみたいなんだしさ・・・。」

―――離島プランin宮古島
「ギャーー!!助けてー!!」
「あはははは〜。か〜おり〜ん。た〜のし〜いね〜?」
「楽しくなんかっ・・・ありませーーーん!!」
木村先生がお気に入りの生徒を追っかけまわして遊んでいる。・・・なんでクビにならないんだろうか?
「よし、みんな!木村先生の勇姿を見ろ!俺たちも、あの姿勢を見習って、女子生徒を手の内に入れようではないかー!」
「「「「おーー!!」」」
・・・もう勘弁してくれ・・・。

―――離島プランを終え・・・海。
「なまこ〜。」
「ギャーーーーーッ!!!」
水原が走って逃げてきた。・・・どうしたんだろうか。
「よみちゃん、その髪型かわいいねー。・・・で、どうしたの?」
「おっ・・・大阪のバカヤローがなまこ投げてきやがった・・・!」
「なまこが怖いの〜?なんで〜?」
「だっ・・・だってあんなグニグニしてて太くて・・・やわらかいかと思ったら硬くて・・・!」
バタバタと手を振り回して怒っている水原の手を取り、耳元で囁く。
「俺のもえらくかわらない気がするけど・・・。俺のは、好き?」
水原は顔を真っ赤にし、手を払って海に戻っていってしまった。
・・・さすがに、調子に乗りすぎたかな・・・?
かと思えば、水原はある程度深いところへ行くと、こちら側を振り返った。
キョロキョロと周りを見渡し、近くに誰も居ないことを確認すると
「私はーーーー!!!!翔のは好きだぞーーーーー!!!!」
と、叫んだ。・・・恥ずかしいやつめ・・・。
手を振って応えようとすると、水原の背後から滝野が現れて水原を水中へ押し込んだ。・・・またケンカになったようだ。
・・・相手にできない。

319 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/04/29(金) 00:50 ID:???
おお、来ましたね!
・・・・・・・・・

やはり
よみは
エロい


320 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/04/29(金) 19:35 ID:???
・・・今回はエロ抜きって書いてたの、完璧に忘れていた・・・。
ああ・・・よみちゃんごめん・・・。貞操は最後まで守るから許してくれ・・・。

321 :名無しさんちゃうねん :2005/04/29(金) 21:06 ID:???
>>320
ええ〜・・ここまで来たら最後まで行こうよ

322 :水原暦の貞操を守る会 ◆oUb7ILt9cE :2005/04/29(金) 23:37 ID:???
護ろう☆貞操

323 :名無しさんちゃうねん :2005/04/30(土) 00:23 ID:???
>>322
それじゃつまらんだろw

324 :名無しさんちゃうねん :2005/04/30(土) 00:28 ID:???
>>320
いや、もうやっちゃってw期待してるからww

325 :名無しさんちゃうねん :2005/04/30(土) 00:41 ID:???
>>324に同意
エロい方が健全ですw

326 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/07(土) 10:58 ID:???
近頃忙しいので更新は5月下旬になります。すいません。

327 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/09(月) 21:19 ID:???
「いや〜、修学旅行面白かったよね〜・・・。ほんっとに・・・。うん・・・。」
今日は土曜。修学旅行を終え、約一週間が過ぎようとしていた。
今、水原の部屋で2人っきりで過ぎ去りし思い出を語り合っていた。
「よみちゃんに・・・初めてあんなことしてもらっちゃったしね・・・。」
「・・・あははは・・・。な、なんだか今思うととんでもないことしちゃった感じだよ・・・。」
「そうだよ・・・。よみちゃん。俺は・・・俺はよみちゃんにはずっと清いままでいてほしかったな・・・。」
そう言うと、水原はしょぼくれた表情になった。よかれと思ってしたことを後悔しているようだ。
「いっ、いや、そうじゃないんだ!してくれたのは・・・嬉しかったよ。でも・・・その・・・お、俺たちはまだ付き合って間もないんだから・・・。」
「そういうことはしちゃいけない・・・って?」
「そっ、そう。もし仮に・・・とんでもないことが起きて・・・俺とよみちゃんが離れ離れになることになって・・・もう二度と会えなくなるとして・・・。
 その時もう関係を持ってしまっていたら・・・俺はどうにも責任を取れなくなってしまう・・・。だから、いつまでも一緒に居られることが確定してから・・・。」
「それって・・・結婚が決まったら・・・ってこと?」
「いやっ、そっ、そうじゃなくて!そうじゃなくて・・・。そうなのかもしれないけれど・・・。」
「いいよ。」
「え?」
「翔となら・・・私、結婚しても絶対後悔しない!私の全てを受け入れてくれる人なんて・・・後にも先にも1回きりな気がする・・・。」
「い・・・今決断しちゃダメだよ。俺、将来何がしたいなんて高3になっても決まってないし・・・。生活力があるかどうかなんて全然わからないんだし・・・。」
「大丈夫だ!そのときは私が働いて翔を養ってあげるよ!」
「あはは・・・な、なんかそれヤだな・・・。」
「え〜?今は主夫ってのもアリなんだよ?それに、翔みたいな優しい人が子供育てたら、翔みたいな魅力的な人に育ちそうだし・・・!」
「・・・今ここで将来の話するのって、なんか・・・くすぐったい感じがするね・・・。あははは・・・!・・・出かけようか!」
「どこに行く?」
「おいし〜パスタ料理の店見つけたんだっ!お昼ごはん、まだだろ?行こうぜ!」
「うわ〜・・・また太っちゃうのヤだな〜・・・。」
「その後、運動でもしよう。綺麗な公園見つけたんだ。今日は土曜日だし、夜までいくらでも、時間はあるんだ。さ、行こう!」
太ることを恐れて文句をたれる水原の手を引いて、部屋を後にした。

328 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/05/10(火) 02:14 ID:???
おおっ、なんかあま〜い!

329 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/11(水) 20:24 ID:???
甘いまま終わらせたいなー・・・。

330 :名無しさんちゃうねん :2005/05/11(水) 21:26 ID:???
エロを忘れないでほしいなー・・・。

331 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/19(木) 06:01 ID:???
とりあえずどんな風にするか決定しました。
来週頃には完結かも。

332 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/24(火) 19:42 ID:???
さて、仕事も片付けて暇ができたので一気に完結まで持ち込みます。
自作は今作で何度か伏線を引かれた神楽さんの話にしようかと思ってます。

333 :名無しさんちゃうねん :2005/05/24(火) 20:18 ID:???
期待!期待!

334 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/05/24(火) 20:31 ID:???
神楽ちゃん期待

335 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/25(水) 00:18 ID:???
夏休みになり、皆は本格的な受験体勢に入ってしまった。
俺もその一員のはずなのだが・・・どうも最近体調が悪い。
風邪・・・なんかとは違う気がする。夏風邪だろうか・・・?
「それでさー・・・。・・・・・・なぁ、翔、聞いてる?」
「・・・・・・・・・え?あ・・・ごめん。聞いてなかった・・・。」
「最近よくボーッとしてるなぁ・・・。何か悩み事でもあるのか?」
「いや・・・そうじゃないんだ。ただ・・・体調が悪くってさ。夏風邪だと思うんだけど・・・。」
自分で夏風邪ではないと分かっていた。・・・が、水原に余計な心配をかけたくない。
「そうか・・・。今度ちよちゃん家の別荘で勉強会があったんだけど・・・行けそうにもないか?」
「ん・・・多分ダメっぽい・・・。それに、俺って他に人がいたりすると集中できないタイプだからさ。どっちにしろ行かなかっただろうし。よみちゃん行ってきなよ。」
「そう・・・。ちょっと、残念だなー・・・。早く夏風邪治して、勉強しろよ!」
その日は街に出かけるつもりだったが・・・水原が俺の体を考慮して行かずに帰宅した。

それから、寝るときには扇風機にタイマーはかけるようにしたし、色々と夏風邪対策をしてみたのだが・・・。どうも治らない。
いよいよ親も気味悪がって、病院に行くよう薦めてきた。もちろん、自分自身でも気味が悪い。
あの日から丁度2週間が経った今日、俺は1人で総合病院に足を運んだ。

「あのー、どんな感じでしょうか?」
様々な検査を受け、医者と対面して尋ねてみる。いつもなら患者を安心させる柔らかな表情で話すはずが、妙に顔が強張っていた。
・・・何か悪い病気だったのだろうか。
「・・・君は今日、1人で病院に?」
「ええ・・・まぁ。」
「お家に、親御さんはいるかな?」
ドクンッ・・・!
「・・・あっ、はい・・・!母親が・・・。あっ、あの・・・何か悪い病気だったんですか・・・?」
医者は依然険しい表情でカルテを見つめている。もしや、命に関わる病気だったのだろうか?

336 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/25(水) 00:28 ID:???
医者が自宅に電話して、自転車で30分はかかるであろう道を母親は10分で来た。
車は運転できない母が。タクシーでかけつけたというのか・・・?
医者は待合室に行くように言ってきた。不安で心が張り裂けそうな中、俺はゆっくりと待合室に戻った。

待合室で待つこと10分・・・。再び医者の元に呼ばれた。そこには、泣いている母親がいた。
「実はだね・・・。大変言いにくいのだが・・・。・・・・・・君の病気は・・・白血病だ・・・。」
ドクンッ・・・!
「は・・・白血病?・・・ははは。ま、まさか!冗談でしょう!?」
信じたくない・・・!まさか自分が・・・!!
「・・・残念ながら・・・。」
ドクンッ・・・!ドクンッ・・・!!
「・・・し・・・死んじゃうんですか!?ねぇ!?僕、死んでしまうんですか!?」
「お、落ち着いて・・・。君の場合、発見はまだ早いほうだったからどうにかなるはず・・・。」
「あ・・・じ、じゃあ・・・助かるんですね!?死ななくて済むんですね!?」
「・・・・・・。」
「あれ・・・?なんでですか?発見が早かったんでしょう・・・!?」
ドクン、ドクン、ドクンッ・・・!!!
「ねぇ!?助かるんでしょう!?あなた今そう言った・・・!!」
ヒューッ、ヒューッ・・・!
「・・・!?・・・いっ・・・息が・・・苦しっ・・・!」
「キャアアアア!?翔ーーーーー!!!??」
薄らぐ意識の中、母親の悲痛の叫び声だけが遠く耳に残っていた・・・。

337 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/25(水) 00:45 ID:???
『・・・・・・ここは・・・どこだ・・・?』
かすかに臭う薬品独特の臭さ・・・。目の前に広がる真っ白な天井・・・。
・・・・・・。

夢 じ ゃ な か っ た の か ・ ・ ・ 。

「あ・・・気がついた・・・・・・!」
母親が顔を覗き込んで呟いた。
「よかったわ・・・。あなた、病名聞いて過呼吸状態に陥ったらしくて・・・。」
「ああ・・・そう・・・。」
母親の方も見ず、ただ真っ白な天井を見つめて話を聞いた。
「・・・あのね、お医者様の話だと・・・。治療に骨髄移植ってのをしなくちゃならないらしいんだけど、適合する人ってのがあるらしいの。
 その確率ってのが結構低いらしくて・・・。早期発見で、そのドナーを探す期間に余裕があるらしいの・・・。」
「・・・ふーん。」
「とりあえずは・・・学校に行けるそうよ。」
「そっか・・・。」
「あなた・・・3時間も眠っていたのよ。その間、ずっと『よみちゃん』って言い続けてて・・・。だから・・・呼んでおいたわ。」
目を見開いて母親の方を見ると、窓の外を見つめている水原の姿があった。
「今日はとりあえず、病院に泊まりなさい。お母さん帰るから・・・。それじゃ、水原さん。」
水原は軽く母親に会釈をすると、部屋を出て行くまでその後ろ姿を見ていた。
「・・・白血病・・・だってね。」
「ああ・・・。・・・あーあ、ついてねーなー・・・。」
「・・・え?」
「だってさ、せっかくよみちゃんみたいな可愛い子が彼女になって、・・・結婚しそうな関係なのに・・・まさか白血病なんてなー・・・。あははは・・・。」
「笑い事なの?」
水原は顔を伏せてツカツカとベッドに近づいてきた。
「死んじゃうかもしれないんだよ!?なんで笑ってられるの!?ねぇ、翔死んじゃうかもしれないんだよ!?翔が死んだら・・・私・・・私・・・!」
目から涙がポロポロと零しながら、水原は叫んだ。
「・・・死にたくねぇなぁー・・・。ははっ・・・。」
自分の頬にも涙が伝っていることに・・・自分の顔に触れて初めて気付いた・・・。

338 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/25(水) 01:11 ID:???
「何が・・・早期発見だっ・・・!!!」

あの日から2ヶ月。木々の葉は赤く染まり、いつもなら読書の秋だ食欲の秋だとくだらない会話を交わしているはずだった。
夏休みを終え、1ヵ月もしたころ・・・突如容態が悪化し、吐血、吐血の毎日。一度眠ると目がずっと覚めなくもなってきた。
学校生活はその1ヵ月で幕を閉じ、ドナーが見つかるまで病院に入院することになった。
入院した日から、毎日毎日水原が見舞いに来てくれる。今日学校であったこと―――滝野がまたバカなことをしたり、ゆかり先生が大暴れしたり―――
その時間は退屈することはないが、水原が帰った後、胸の中にポッカリと穴が開いたような感覚に襲われる。
「・・・なぁ、よみちゃん。・・・たまには、ちよちゃん達と遊びなよ。それに・・・勉強とかしなくちゃ・・・。」
「いいんだよ、私が望んでやっていることなんだから・・・。・・・今日は調子どう?」
「ん・・・。ほぼ普段と変わらないんだけどね・・・。ただ、よみちゃんが来てくれると元気が出るのは確かかな・・・。なんてね。」
今日も面会時間ギリギリまで水原と談笑して・・・水原は帰って行った。
『・・・そういえば、もう少しでよみちゃんの誕生日だな・・・。明日外出許可を取ろう・・・。』
いつもなら孤独な夜が、明日外出するというだけで希望に満ちた、暖かな夜だった。

久しぶりに街に繰り出す。一度自宅に戻り、ありったけの貯金を持ち出してきた。
向かう先は・・・宝石店だ。
初めて体験する、高級な気配。ジーパンにカッターシャツというラフな格好な自分が場違いな気がしてきた。
清楚な格好の女性店員がにこやかな表情で近づいてきた。・・・恥ずかしがっている場合じゃないな。
「あ・・・あの。彼女にプレゼントで・・・10月生まれだから・・・10月の誕生石のついた指輪を見せて欲しいんですけど・・・。」
「はい、トルマリンの指輪ですね。トルマリンはー・・・。」
店員はトルマリン、トルマリン・・・と呟きながら店を見回す。と、見つかったらしい。
「あ、こちらですねー。」
ハートの形をかたどったものや、様々な指輪があった。予算は・・・10万円―――普段からあまり金を使うほうではなかったからな
10万円で買える指輪は、3つしかなかった。シンプルなデザインのものと、∞の形のものと、ハートがちりばめられたもの。
こういうセンスを持ち合わせていないので・・・宝石が一番大きいシンプルなデザインの物を選んだ。
何号かと尋ねられた。水原の指の太さはしっかりと感覚に残っている。その女性店員の指の太さと比べて、なんとか購入した。

病室に戻ると、椅子の背もたれによっかかって眠っている水原の姿があった。
このままでは起きそうな気配がないので・・・頬をツンツンとつついて、起こした。
「あ・・・おかえり。・・・もー、外出するならいつ頃帰るか言って行けよなー。」
「あはは・・・ごめんごめん。ちょっと買いたいものがあったからさ。」
「何を買ったの?」
「・・・ふっふっふ。ヒ・ミ・ツ・だ!」
「・・・帰ろうかなー。」
「あわわわ・・・。で、でもこればっかりは教えらんないな・・・ごめんね。」
水原は頬を軽く膨らませていじけた素振りを見せた。・・・この表情、あと何回見れるのだろうか・・・。

339 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/05/25(水) 01:58 ID:???
お疲れ様です。

・・・ってえええぇぇぇ・・・
甘かったのが一気にハードに・・・

340 :名無しさんちゃうねん :2005/05/25(水) 13:08 ID:???
全米が(ry

・・・翔さん・・・死ぬの・・?

341 :…助けてください……助けてください!! :2005/05/25(水) 17:19 ID:???
これが・・・これが、運命だというのか・・・?
なんて残酷なんだッッ!!

342 :名無しさんちゃうねん :2005/05/25(水) 19:58 ID:???
俺の・・・俺の骨髄を使ってくれ!!
俺のが合わなければ友達を山ほどつれてきてやる!!
だから・・・死ぬな・・・よみを・・・独りにするな・・・

343 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/25(水) 20:21 ID:???
予想以上の大反響に驚きです・・・。
今夜も続きを(多分)書きます。こうご期待。

344 :名無しさんちゃうねん :2005/05/25(水) 21:10 ID:???
今夜は泣かせてください

345 : :2005/05/25(水) 21:58 ID:???
お初にお眼にかかります。
こちらに書き込むのは初めてですが毎回楽しみにさせてもらってます。
いつの間にか引き込まれている自分がいました、続きを楽しみにしてます

346 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/25(水) 23:32 ID:???
明日は遂に水原の誕生日だ。まだ朝の7時だというのに、これ以上とないぐらいの清清しさだ。
多分今日も水原は来るのだろう。なるべく誕生日の話題に触れないようにして、明日になってビックリさせてやろう。
入院してから度々吐血をしていたが、今日はそれらしい雰囲気も感じない。
いい誕生日イブになりそうな気がしてならない。

・・・・・・まだ10時か。
どうしてこう、楽しい時間が訪れるまでの時間ってのは流れるのが遅いのだろうか?
しかし・・・。いつもなら病気の影響でこの時間帯は眠り続けているはずなのだ。何故眠くならないのだろうか。
あまりの調子の良さに気味悪さを感じる・・・。

4時を過ぎた。そろそろ学校が終わって、水原が校門を出る頃だろう。
恐らくはあと20分もすれば来るはずだ。さっきより、さらに時間の流れを遅く感じる。

―――ドクンッ・・・!ドクンッ・・・!!

・・・?なんだ?・・・何か体に違和感を感じる。・・・一体・・・。
「うっ・・・・・・ゴホッ、ゴホッ!!」
・・・血だ。・・・なんだ、やはり今日もいつもどおりだったのか。
「ゴホッ、ゴホッ!!・・・がはぁっ・・・・・・!!!」
・・・なんなんだ・・・!?何かいつもと違う・・・!血の量も、咳き込み方も・・・!!
「がはぁっ、ぐっ・・・!・・・ゴハッ、ゴハァッ・・・!!」
ヤバイ・・・!ヤバイヤバイヤバイヤバイ・・・・・・・!!
ナースコール・・・を・・・!鳴らさなければ・・・!!

意識が・・・薄らいで・・・い・・・く・・・・・・

コン、コン。  『水原でーす。入りまーす。』

347 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/25(水) 23:46 ID:???
・・・目を開くと、あたりは闇に包まれていた。
何時だろう・・・。枕元に置いている時計に目を向けると、2時を回っていた。
確かあの時・・・水原の声が聞こえた気がする・・・。
この時間、非常識的で、気も引けるが・・・・・・ナースコールを手に取ると・・・ゆっくりとスイッチを押した。
鳴らして1分もしないうちに、息を切らした看護婦が病室に駆け込んできた。
「どうされたんですか!?」
「・・・あ、いや・・・すいません。・・・大した内容じゃあないんです・・・。・・・僕が気を失ったとき、高校生の女の子が来てませんでしたか?
「あ・・・すいません。私、夜勤なんで昼間のことはよく知らないんです。・・・あ、確か記録の中にそんなのがあったような・・・。確認してきましょうか?」
「あっ、いや。いいんです。・・・・・・確認するまでのことじゃあ・・・なかったみたいですから。ご迷惑おかけしました。おやすみなさい。」
「あ・・・はい。おやすみなさい。またお体に異常があったら、遠慮なく鳴らしてくださいね。」

・・・こんな形で、誕生日を迎えさせたくなかったな・・・。
・・・なにより、明日生きていられる保障があるかどうか・・・。不安が募ってきた・・・。
誕生日プレゼントはベッドの下に隠してある・・・。
また寝ている間に水原が帰ってしまわないよう・・・手紙を書いておこう。
『よみちゃんへ
 もし俺が寝ていたら、ベッドの下を調べてください。
 起きているときに渡したかったのですが、やっぱり当日に渡したいので・・・。
 中身は・・・開けたときのヒミツです。

   誕生日おめでとう!      翔より』

まさか夜中に手紙を書くことになるなんてなぁ・・・。
ふふっ、と笑いが口からこぼれてしまった。
これが当日、使われることがないように・・・祈りながら再び眠りについた。

348 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/26(木) 00:05 ID:???
目が覚めた。・・・もう2時を過ぎている。丸々12時間眠っていたのか。
病気が眠らせる。病気が俺の日常をあざ笑うように蝕んでいく・・・。
愛する水原の誕生日だというのに、入院以来初めてというぐらい・・・体調が優れない。
水原が来るまであと2時間余り。・・・また昨日みたいに病気が発病しないことをただただ祈り続ける・・・。

コン、コン 『み・・・水原です。・・・入ります。』

「どうぞー。」
勢いよく扉が開いた。水原が恍惚の笑みを浮かべ、駆け寄ってきた。
「よかった・・・!よかった、よかった・・・!!」
「あはは、心配かけてごめんね。」
「昨日・・・私が病室に入ったら・・・。翔が叫びながら血を吐いてて・・・。私、もう怖くて・・・。」
「ごめん・・・。怖い思いさせたくなかったのに・・・。」
「今日は・・・大丈夫なの?」
「ああ・・・。まだ血は吐いてないよ。・・・・・・あのさ、ちょっと取って欲しい物があるんだ。」
「え・・・何?」
誕生日プレゼントはベッドの下から着替えが積み重ねられている下に置きなおした。
「その服のとこにさ、よみちゃんがくれた服、あるでしょ?それ取り出してみてくれるかな。」
「ん・・・いいけど・・・。一体なんなん・・・・・・あれ?・・・これ・・・・・・?」
よくある、蒼い箱・・・。手にとって、それと俺の顔を、代わる代わる困惑の表情で見ている。
「・・・18歳の誕生日、おめでとう。・・・開けてみてよ。」
「・・・指輪だ・・・。綺麗・・・・・・。」
「多分、ピッタリなはずだよ。よみちゃんの、薬指に。」
あまり言うつもりはなかったのだけれど・・・ここまで来れば最後まで言ってしまえ・・・!
「・・・病気が・・・治ったらさ・・・。・・・結婚・・・してくれないかな・・・?」
「翔・・・。・・・・・・うん・・・・・・喜んで・・・・・・!」
そう言葉を発した瞬間、水原の頬を涙が伝った。
「・・・今はそんな大した事ない・・・アクセサリの一端に過ぎないような指輪だけど・・・。働けるようになったら、もっと大きな指輪をプレゼントするよ。」
「・・・いらないよ・・・。私・・・翔が元気になってくれれば・・・それでいい・・・!」
「あははは・・・!・・・たまには俺にもかっこつけさせてくれよ・・・。ずっとかっこ悪いままで・・・早いところ挽回したいんだ。」

349 :名無しさんちゃうねん :2005/05/26(木) 00:14 ID:???
死ぬなーーーー!!いやマジで

350 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/26(木) 00:25 ID:???
「かっこ悪くなんてないのに・・・。」
「・・・あー、言っちゃったよ・・・!やっべーなー!・・・なんとしても、病気に勝たないとなっ・・・!」
「・・・そうだね・・・!・・・あのさ、修学旅行のときに話してくれた指輪の話、私今でも覚えてるんだよ。」
「ああ・・・。あんなヘタな語りで、よく印象に残ってたね・・・。言っとくけど、俺が死んだらさっさと他にいい男を・・・」
「死ぬなんて言うな!翔は・・・絶対に治るんだ!私・・・私、ずっとずっと翔の側にいたい!翔と幸せになりたい!」
「ごめん・・・。・・・そうだ・・・。指輪、つけてみてくれないかな・・・。・・・いや、つけさせてくれ。」
指輪を受け取り、水原の左手を手に取ると、しなやかな薬指に、そっと指輪をはめた。
水原の白い手に、ヴェルデリスと呼ばれる緑色のトルマリンが、水原の優しい空気を強調していた。
「綺麗だよ・・・。とても。気に入ってもらえたかな・・・?」
「翔のくれる物で・・・気に入らなかったものなんて今までただの一度もないよ・・・。」
「そっか・・・。よかった。・・・よみちゃん、大学受験頑張ってね。」
「ああ・・・!いい大学に入って・・・卒業したら・・・会社に勤めて・・・翔を養ってあげるよ。」
「ちょ・・・お、女に働かせるわけにはいかないぞ・・・!?」
「はぁ・・・?今時遅れてるね、翔は。前も言っただろ?主夫は流行ってるんだって。」
「・・・さっさと病気を治さないと本当にそうなりかねないな・・・。やばいやばい・・・。」
「そっ!さっさと病気を治すんだな!」
入ったときとはうってかわって、いつも通りのあっけらかんとした態度の水原が戻ってきた。

351 :名無しさんちゃうねん :2005/05/26(木) 00:26 ID:???
トルマリンって何色だっけ?

……とにかく翔死ぬなーーーっ!!

352 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/05/26(木) 01:02 ID:???
あまい、あまいよぉ!

353 :名無しさんちゃうねん :2005/05/26(木) 01:33 ID:???
これではまるで・・・翔が修学旅行で話した『感動できる怖い話』の冒頭と
同じではないか!!
まさか自分がそんな状況に陥るとは思ってもみなかったろうなぁ・・・
・・・がんばれ翔ッッ!!

354 :名無しさんちゃうねん :2005/05/26(木) 15:44 ID:???
下げで進行したほうが良くない?一応エロスレなんだし。

355 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/26(木) 19:50 ID:???
>>351
色々あるみたいで、一番一般的なのが緑。水色とかピンクとかあるらしいけど、
多分緑が一番安いだろうから・・・。(笑)

>>353
思惑に気付いてもらえて少しニヤリです。
・・・この後・・・終わらせ方は2つあるけれど・・・どうしようかな。

356 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/05/26(木) 20:59 ID:???
二つ出してみればいかがでせうか?

357 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/26(木) 21:26 ID:???
>>356
感動が2分割されてしまうのでそれはあまり・・・。
少し長くなるけれど、より感動できるエンドにしようかと思ってます。5月には完結予定。

358 :名無しさんちゃうねん :2005/05/26(木) 23:19 ID:???
とにかく死ぬなーーーー!!

359 :名無しさんちゃうねん :2005/05/26(木) 23:40 ID:???
翔が助かったら助かったで、ハッピーエンドで感動できるし、
しかし、死んでしまったとしても、最期まで水原暦を愛し続けた春日翔という
一人の漢(おとこ)の生き様が感動を呼ぶ・・・

いろいろと生存希望派の反感を買うかもしれないけれど、俺は後者の結末を見てみたい。

360 :名無しさんちゃうねん :2005/05/27(金) 00:05 ID:???
助かるか、死ぬか決めるのは作者だしな。

ただ、どちらが来ようとも俺はただ読んで泣くだけだ。

361 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/28(土) 12:21 ID:???
―――学校
「やっぱり・・・どこか元気ないですね、よみさん・・・。」
「しょうがねーよ・・・。・・・春日が病気なんだし・・・。」
水原は、教室で過ごすとき、ほとんどが窓からボーッと空を見上げたままでいた。
心配した友人が面白い話題を吹きかけても、その場では笑っていても・・・気持ちはそこにないような素振りしか見せなかった。
「はぁ・・・。・・・トイレにでも行こう・・・。」
水原が教室を出て、廊下を歩いていると・・・向こうから来た人が急に目の前で立ち止まった。
顔を上げてみると・・・木村先生がそこにいた。
「な・・・なんですか?」
普段が普段、木村先生の奇行に付き合わされたくないが為、やや警戒気味に問いただしてみた。
「・・・・・・彼の・・・。春日君の容態は・・・どうなのかね。」
「・・・そんなことですか。依然変わりなく・・・適合者をただ待ち続けている状態です。」
「そうか・・・。」
「用がないんだったら、これで失礼します。」
気分が悪くなった。まるでこれは、あの指輪の話と瓜二つじゃないかと・・・。
「いや・・・。ちょっと待ってくれないかな。」
「なんですか?」
いよいよ自分を誘惑しに来るのか?・・・水原の気分は少しずつ怒りを増していった。
「適合者・・・。呼びかけってのを、やってみたかね・・・?」
「・・・はぁ?」
「この学校は・・・大きい。とても。生徒数も全校生徒で1200人はいる。その中に、春日君に適合する者がいるかもしれない。」
なにを言っているんだ・・・?この教師は? 突然の木村先生の提案に、反応しきれないでいる水原がいた。
「聞いたよ。谷崎先生から。君も、彼女も、調べてもらったそうじゃないか。残念ながら、適合者ではなかったと・・・。」
「ええ・・・。・・・それで、なんなんですか?」
「もう察しはついているのではないかね?・・・どんなに小さな確率でも、やってみなければ0%のままなのだよ。」
そういい残すと、木村先生は階段を降りて行った。

『どんなに小さな確率でも、やってみなければ0%のままなのだよ』

この一言がただただ頭の中でこだましていた。水原はその場で立ちつくし、今何をしようとしていたかも忘れてしまっていた。

362 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/05/28(土) 19:03 ID:???
おお、来てるー!・・・ってかキムリン・・・

363 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/28(土) 20:49 ID:???
その日、授業が終わり、いつものように放送部がクラシックを流している。
いつもなら、水原は全て聞いてから帰宅していたが・・・。今はそんな余裕も、一緒に聴く春日もいない。
カバンを手に取り、病院に行こうとすると、急に放送用のマイクから雑音が入った。
『うわっ、木村ザザッ生!なんザザッか!?』
『いいからどきザザッえ。ほんの10分ザザッ借りるだけだ』
『ほザーッ10分って・・・!うわぁ!?』
キーン!というマイク特有の金きり音が学校中に響いた。その直後、木村先生の声が入る。
『あー、あー・・・。えー、生徒諸君。ちょっとその場で話をやめて私の話を聞いていただきたい。』
ざわざわと周囲が騒ぎ始める。水原自身も、何がなんだかわからないでいた。
『えー、実は・・・我が校の3年生の男子生徒1人が、白血病という重い病気を患っています。
 3年生諸君はご存知のはずです。1,2年生の皆さんにもこの事実は是非知っていただきたい。
 私が今、放送ジャックをしているのは他でもない、その男子生徒の支援について提案するためです。
 白血病の治療には・・・骨髄移植が必要なのです。ですが、それには適合する人間というものがあるそうなのです。
 その男子生徒の為に、彼に親しい友人やその担任・・・谷崎先生も検査をしてみたのですが・・・どちらも適合できなかったそうです。
 察しのいい生徒諸君にはもうわかったはずです。どうか彼の為に・・・骨髄を提供していただきたいのです。
 どこに行けばいいかわからない方。私が前もって学校掲示板に既に場所を明記したポスターを貼り付けておきました。
 どうかお願いいたします!どうか、どうか彼の為に!皆さんの学園の仲間が苦しんでいるのです!どうか、どうかー!!』
『木村先生、何考えてらっしゃるんですか!』
『黒沢先生!あなたも彼の為に骨髄を提供してくださーーーい!!!!!!』
しばらくドタバタと騒音が続いたと思うと、プッツリと放送が切れてしまった。
「木村先生・・・。」
いつしか自分の頬に涙が流れていることに、友人から話しかけられてやっと水原は気付いた。

364 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/05/28(土) 20:59 ID:???
木村先生(´;ω;

365 :侍マニア ◆u0Ibi1CU9. :2005/05/29(日) 19:28 ID:???
やっぱり木村先生はイイヒトや〜

366 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/29(日) 21:55 ID:???
「・・・ってなことがあったんだ・・・。」
「へぇ〜・・・。あのキムリンが、俺の為にネェ・・・。」
「今回ばっかりはあの人を見直したよ、私は。」
「俺も。・・・しかし、よみちゃん・・・。骨髄移植の検査受けてくれてたんだね・・・。」
「あ・・・うん。」
水原は黙っているつもりだった。愛する人のため、検査を受けたが・・・それが適合していなかったなんて、言い出せなかった。
「痛かっただろう・・・。俺なんかの為に・・・。」
「”なんか”だなんて言うな!」
「あっ・・・ごめん。」
「もう二度と!自らを見下げた態度を取るな!あなたは、とても大きな存在なんだから・・・!」
「よみちゃん・・・。」
二人っきりの病室。数ヶ月ぶりのキスを静かに交わした。
互いの手は背をまわり、いつしか熱く強い抱擁へと移り変わっていた。
「痩せたな・・・。毎日見てるからほとんど気付かなかった・・・。」
「嫌なやせ方だよ・・・。少し太り気味であろうと、健康であったほうがずっとずっと幸せだ・・・。」
「・・・それは、私に言っているのか?」
「やだなー、よみちゃん。よみちゃんは全然太ってなんかないってばー。」
「どーだか・・・。」
久しぶりに、痴話ゲンカもした。
今日までにあまりできなかったことが、何故かまとめてできた。
そう・・・それはまるで最後の見納めだと神が言わんばかりに・・・。


『いよいよ死も近づいてるってとこか・・・。よみちゃんには黙っておこう・・・。』

367 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/05/29(日) 21:59 ID:???
(泣)

368 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/05/31(火) 22:33 ID:???
最近眠くて眠くてしょうがないので予定ズラしてEndは来週にします。

369 :名無しさんちゃうねん :2005/06/05(日) 17:46 ID:???
まだかなまだかなっ!(ワクワクテカテカ

370 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/06/05(日) 20:22 ID:???
マジで眠いんです・・・。本当にごめんなさい。
今日できれば頑張って更新しますので・・・。・・・ぐー・・・。

371 :名無しさんちゃうねん :2005/06/05(日) 22:46 ID:???
やる気ーでろー
でも、無理はするなよー

372 :名無しさんちゃうねん :2005/06/05(日) 23:00 ID:???
あー・・・そんな急がんでも〜
洗練された文章で最後を飾ってほしいのす。

ガンガレ!

373 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/06/09(木) 00:08 ID:???
・・・ラストはもう決定しました。
でももう眠くてどうにもなりません・・・。
しばらく休暇取るので6月末に完成させたいと思います。(その間にちょくちょく書くかも)

期待して待っててください。・・・ぐー・・・。

374 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/06/12(日) 09:23 ID:???
―――水原の部屋
『・・・木村の計らいで・・・500人もの生徒が骨髄を提供してくれたけれど・・・どれもが翔には適合しなかった・・・。
 私にはわかる・・・。翔・・・あなたが無理をして笑顔を作っていることを・・・。
 そして・・・もう先が永くないことも・・・。私に必死に隠していることを・・・!』
死が近いことを隠していることがなおさら真実味を出し・・・そのことに水原は涙を流さずにはいられなかった。

「どうしてなんだ!?勉強も運動も!特別秀でているわけでもない!
 やっと・・・やっと私にも幸せになれるチャンスが来たと思ったのに・・・!
 神様はそれすらも奪う!・・・私は幸せになっちゃいけないというのか!?」
あまりにも過酷な神の意思に、憤りを感じてきた。
自問自答をすればするほど・・・水原の心は少しずつ闇に包まれていった。
ベッドのシーツを握り締め・・・枕を涙で濡らしていく・・・。
今までの翔との思い出が頭の中を駆け巡っていく・・・。
その時ふと、先日の木村の言葉が頭に浮かんだ。

『どんなに小さな確率でも、やってみなければ0%のままなのだよ』

「そうだ・・・!私はまだ何もしてやいない・・・!」
絶望。水原の心に重くのしかかるその言葉に、希望という光が差しつつあった。
「翔が傷ついている間に・・・私が何もしないでどうするんだ!?私にはまだ・・・きっと何かできることがあるはずだ!」

涙を力強く拭うと、枕を放り出し、水原はすぐさま机に向かい、ペンを静かに走らせた・・・。

375 :名無しさんちゃうねん :2005/06/12(日) 17:05 ID:???
更新キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━!!!!!

好きだ!よみ!

376 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/06/12(日) 17:08 ID:???
いったいどんな結末に…

377 :名無しさんちゃうねん :2005/06/12(日) 18:30 ID:???
投稿ラヂオで・・・

378 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/06/12(日) 19:36 ID:???
貴様ァァァ!前の風邪のことといい、先にネタを言って何が面白いィィィ!(涙)
・・・変えよう・・・。・・・・・・ラストも変わりそうだなこりゃ。

379 :名無しさんちゃうねん :2005/06/12(日) 20:15 ID:???
>>377
空気嫁

380 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/06/12(日) 21:37 ID:???
ああ・・・自分のイメージの中で
続きが勝手に浮かんでくる・・・
○○とか××とか・・・
文章を読む面白さはこういうところにあるんですね・・・

期待してます。・・・たぶん△△な展開だと勝手に想像。

381 :名無しさんちゃうねん :2005/06/13(月) 00:15 ID:???
>>378
個人的にベタな展開というか、王道みたいなノリの方が萌えるので
変えないで欲しいなあ。

無理に捻らずにベタな展開というのもアリだと思う。
そっちの方が萌える…
すべては作者さんが決めることですが…

382 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/06/17(金) 20:08 ID:???
>>379-381
もうラストの方なんで、白血病についてもう一度勉強しておきました。
あらかた間違ってなかったですが、「これは!」的なネタがあったので。
・・・王道かなぁ・・・?まぁ、期待に添えるよう頑張ります。

383 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/06/17(金) 20:12 ID:???
ウホ…期待してます

384 :名無しさんちゃうねん :2005/06/18(土) 07:48 ID:???
俺さ、この作品読んで「誰かを助けたい」って思ったよ。
でも何していいか分からんのだ。

とりあえず献血行ってきた。
「若いのにご立派ですね。」ってキレイなねーちゃんから言われたよ。

そのあと趣味の同人誌買って帰った。何やってんだ俺orz

385 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/06/23(木) 19:57 ID:???
やばやば、下がりすぎだ。
もうじきです、もうじきなのです。
今となってはむしろ>>377に感謝です。
ぶっちゃけラジオで助けを求めるなんて非現実的すぎてどうかなーなんて思ってたんです。
おかげで隠れていた道を発見。しかもそこには凄い宝がッ!
期待しててください。

386 :名無しさんちゃうねん :2005/06/23(木) 23:39 ID:???
期待大・・か?
とにかく死ぬなーーー!

387 :384 :2005/06/27(月) 22:17 ID:???
スレ違いだったらスマソ

思った。
日本中の健康な香具師みんなが献血すれば血液不足解消できるんじゃね?

また行ってきたよ。献血
今度はクラス全員を連れてな。うち不良校だけど健康だけが取り柄。
40人中39人健康体、A型16人、B型11人、O型8人、AB型4人
ひとり200mLづつ(違ったかな)で7.8Lか・・・
実際は検査で50mLくらいしか残らないらしいけど

よし、今度は全校生徒を引き連れよう。

おまいらも献血しやがれ

388 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/06/28(火) 19:48 ID:???
学校ってことは学生の方ですか。
ちょっとした豆知識ですが、枝豆は大豆(違
日本に足りない血はA型とO型なのだそうです。
A型なのはもちろん、日本人のほとんどがA型であることから。
O型は少ないのですが、全般使える血として使うからやはり不足がちなのだそうです。

さぁ、私の仕事もやっと目処が立ったので今日から更新できそうです。
完結編、お楽しみください!

389 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/06/28(火) 23:19 ID:???
―――学校にて
「ちよちゃーん!」
朝、水原は登校したてのちよちゃんを見つけると、すぐさま走りよってきた。
「あ、おはよーございまーす!・・・どうかしたんですか?」
「・・・なぁ、ちよちゃん。・・・確か前さ、アメリカに知り合いがいるって言ってたよね?」
「あ・・・まぁ、はい。」
「や、やっぱりちよちゃん家の知り合いだから、あっちでもスゲー人なんだよな!?」
「えと・・・お父さんは、会社の社長さんだよって言ってましたけど・・・よくは知りません。」
「・・・ちよちゃん。翔の病気、白血病は・・・適合するのは兄弟で4人なんだが、他人となると10万人に1人になるんだ。
 でも、翔に兄弟はいない。その10万人に賭けるしかないんだ。
 日本の人口は全部で1億6000万人。つまりは・・・1600人だ。少ないようで、実際この数字は多いほうらしい。
 見つからないようで、見つかるのが今の現状らしい。・・・だけど、何故か翔のドナーは見つからない。このままでは、翔が・・・!
 だから、私、考えたんだ。日本国内がダメならば、日本国外・・・海外は・・・って。」
「・・・・・・はい、そういうことでしたら・・・私も協力させてもらいます!」
「こ、これ・・・3日かけて、その知り合いの人宛に手紙を書いたんだ。・・・間違いとかあるだろうから、直してもらえるかな・・・?」
「勿論です!さぁ、やりましょう!」

翔を救うことに関して、水原は必死だった。共に将来を誓い合った恋人を、失うわけにはいかなかったのだから・・・。


―――放課後、ちよの部屋
「・・・はい、これで大丈夫です!完璧です!」
「よし!ありがとう・・・!ありがとう、ちよちゃん!」
「お礼はいいです。さぁ、早く出しましょう。」
「あ・・・ちよちゃんのお父さんにもお礼言わないとな。」
「いえ、いいですよ。お父さん、恥ずかしがり屋ですから・・・。」
「そ、そうかな。・・・じゃあ、代わりに・・・いや、手紙書かせてくれ。」
「・・・・・・出した後にしてくださいねっ!」

390 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/06/28(火) 23:51 ID:???
手紙の返事は、思っていたよりもずっと早く来た。一週間はかかると思いきや、三日で返ってきたのだ。
しかも、手紙そのものが帰ってきたのではない。・・・当の本人が訪れたのだ。

ちよちゃんの通訳の元、水原は大会社の社長、ジェイクと会話をした。掻い摘んで言えば、次のような会話だった。
―――
「ほ、本日はわざわざ来日していただき、ありがとうございました。」
「なに、最近退屈してたとこでね。自分の恋人を必死に助けようとする少女の助けが来たとなっては来ないわけにもいかないだろう?」
「大変恐縮です。・・・で・・・その・・・骨髄のほうは・・・。」
ジェイクは持ち前の白い顎鬚を撫でながら、フフッと笑ってみせると、軽快に言った。
「私の会社の財力を持ってすれば、探すことなぞわけないことだ。どれ、君の恋人に会わせてくれないかね?」
「ぜ・・・是非、宜しくお願いします!」
―――これが、美浜家でのこと。今は病院で、翔とジェイクが会話している。
この会話もまた、ちよちゃんの通訳の元成り立ったものなので、掻い摘んで言うと―――
「は、初めまして・・・。」
「初めまして。君が、春日翔君だね?話は聞かせてもらったよ。」
「話っていうと・・・。」
「君が白血病患者ということも、もう死期が近いことも、ね。」
「そん・・・っ!」
翔はすかさず、水原のほうを向いた。水原はただ、頭を垂れているだけだった。
『そうか・・・・・・やっぱり、よみちゃんには、隠せないよなぁ・・・。』
「はい・・・その通りです。」
「・・・実はね、そこの眼鏡をかけた美しい少女に、あることを頼まれたのだよ。」
「・・・あることとは?」
「ホッホッホ、君もいい恋人を持ったもんだ。そこの少女はね、君のために、私のところへ手紙を書いてきたのだよ。」
「手紙を・・・?」
「そう。『恋人の死期が近い。小さな確率にでも今はすがりたい。どうか助けてくれ。』・・・とね。」
「・・・よみちゃんが・・・。」

391 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/06/29(水) 00:13 ID:???
「・・・思えば、私もこの地位に立つまで色々な山場を体験してきたよ。
 死に直面するようなことなど、何度あったことか・・・。でもね、私もその小さな確率にかけて、こうして生きているのだよ。
 どうかね、死ぬことを隠して生きていくより・・・小さな確率にかけてみないかね?」
「・・・でも、僕はどうすれば・・・。」
「なに、大したことじゃあない。もし、助かれば、そこの少女のみを一生愛し続ければいいだけだ。」
「え・・・?そんな簡単なことでいいんですか?」
「簡単なこと・・・?私にとって、これ以上とないぐらい難しいと思うことだがね。」
「・・・え?」
「私はもう2度、離婚を経験してきた。どちらも、お互いに永遠に愛し合うことを心から誓ったはずであったのだ。
 それがなぜ別れたかというと・・・何故だろうね、私でも不思議だ。恋人であったときは永遠を予想できていた。
 なのに結婚してしまうと、お互いに安心しきってしまったのだろうね、冷めてしまったのだよ。」
翔はただ老人の話に聞き入っていた。
「結果はお互いの浮気で離婚だ。それが2度もあったのだ。今、私は1人だ。娘、息子が1人ずついるが、どちらも腹違い。
 何を思ったのか・・・駆け落ちなどしおって・・・。私にはもう恋心というものがわからなくなってきていた。
 だが・・・どうだね、この少女は。君の為にここまでしてくれるなんて・・・。とても私は嬉しかったよ。
 これもまた、私にとっての小さな賭けだ。果たして君は、少女を永遠に愛し合えるか?という、ね・・・。どうかね、君にできるか?」
翔は、ちよちゃんに耳打ちをした。ある言葉を英訳してもらい、自分自身で伝えるつもりなのだ。
翔はジェイクの目を見て、一言、こう言った。
「Why not?(できないわけがないでしょう?)」
ジェイクは、顎鬚を撫でながらさっきと同じように、年寄りの風格のある笑い声を出した。
「・・・ほっほっほ。実にいい眼をしている。・・・いいだろう、その約束、破ったときには・・・。」
「破るわけがないでしょう?」
今度は、ジェイクは高笑いをした。それにつられ、病室にいた全員も笑った。ちよも、水原も、翔自身も・・・。

392 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/06/29(水) 01:00 ID:???
お疲れ様です。ジェイク社長・・・なかなかやるな・・・
続きが気になりますです・・・

393 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/03(日) 01:29 ID:???
それからはあっという間の事であった。
ジェイクの言っていた通り、あれほど探しても見つからなかった骨髄は2日後に病院に届いた。
それから即手術、翔は一命を取り留めた・・・。
その日以来、言うまでもなく水原はとても機嫌がよくなった。

「おーい、でぶー。」
「ん〜?なんだい、ともくん。」
「うわっ、きもちわるっ!ニヤケ顔がもっと気持ち悪いっ!」
「あー、そうかー?悪かったなー。あははははっ。」
「・・・ちくしょー!つまんねー!」
・・・こんな感じだ。

翔自身も次第に体力が回復していき、2月には退院できるという驚異的な回復力を見せ付けた。
そして本日、2月18日、春日翔の退院の日・・・。
「おめでとう、翔君。私、今だから言うけど、死んじゃうんじゃないかって心配だったのよ・・・?」
入院してからずっとつきっきりだったナースが目に涙を浮かべて言った。
「はは・・・僕自身ももうだめだ!って思ってたんですけどね・・・。」
「これも、あなたの彼女のおかげよね!・・・あーあ、私、翔君のことちょっと気になってたんだけどなー・・・。」
「ちょ、ちょっと!やめてくださいよっ!ジェイクさんとの約束、知らないわけじゃないでしょう!?」
「ふふふ、わかってるわよ。ちょっとからかっただけじゃない。・・・本当に、おめでたいわね。彼女さんはまだ来ないのかしら?」
「今4時だから・・・もう少しだと思います。」

コツ、コツ、コツ、コツ・・・

病室の外から革靴の心地の良い音が聞こえてきた。半年間、聞き続けてきた音だ。
「来ましたね・・・。」
「そうね。うふふ、私はちょっと席を外すことにしましょうかね・・・。知ってるのよ?あなた達がここで何をしてたか・・・。」
「や、やだなぁ・・・。」

ガチャリ・・・   ゆっくりと、病室の扉が開かれ、橙色の髪がサラリと見えた。

「翔!退院おめでとう!!」

394 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/03(日) 01:51 ID:???
3月・・・。翔本人はジェイク社長の計らいで皆と一緒に高校を卒業することができた。(学力的にも上のほうであったのが幸いだった)

今日は水原の合格発表日の翌日。昨日は仲良しメンバーでマジカルランドへ行った。
そして今日は・・・。
「・・・着いたね。」
「・・・着いてしまったな・・・。」
2人は隣の県の、山奥のひっそりとした温泉地へと来ていた。
水原の合格祝い兼、翔の退院祝い兼、そして・・・2人の愛を育むが為に・・・。
他に宿泊客は誰もいない。旅館は還暦は越えているであろう老人夫婦が営んでいた。
つまり、この旅館には水原と翔の若い2人しかいないのだ。
部屋に荷物を置いて、窓から外を眺めた。そこからは、冬空に似つかわしい乳白色の美しい温泉が見えた。
「・・・よみちゃん、ここ・・・混浴みたい。」
「・・・・・・!・・・い、いいんじゃないか・・・?他には誰もいないみたいだし・・・私たち、そんな余所余所しい関係じゃないでしょ・・・?」
「そ・・・それもそうだよね!じゃ、じゃあ、入りに行こうか!」
「えっ・・・!?・・・・・・あ、や、やっぱり別々に入ろうよ・・・。」
「あっ、うん・・・。そ、そう、そうだよね。」
やはりまだ、お互い羞恥心を取り払わずにいられなかった。そういう意味では、まだこの2人は青い果実だったと言えようか・・・。

395 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/03(日) 02:07 ID:???
2人が入浴を終え、5時ごろになると夕食が運ばれてきた。
見た目はとても質素な精進料理だったのだが、味はかなりよかった。
この旅館、ある意味穴場だったんじゃないか、と2人は思っていた。
食事をあらかた終えようとしていたとき、2人の元に何かが運ばれてきた。
・・・徳利と猪口だった。
「あの・・・これって・・・。」
「お酒じゃよ。これを飲んだ後は温泉にはしばらく入らぬようにな・・・。死んでしまうかもしれんからの・・・。」
「あ、あの、僕らは未成ね・・・「あー、ありがとうございます!丁度飲みたかったところなんです!」
翔が未成年だから断ろうとすると、水原が会話の途中で遮ってしまった。
「そうじゃろ、そうじゃろ。ゆっくり飲みなされ・・・。」
老爺は入れ歯のない口をもごもごと何か食べるように動かすと、ゆっくりと部屋を出て行った。
「・・・よ、よみちゃん!お酒なんて・・・!」
「かたいこと、なしにしようぜ。・・・私は高校卒業したし、翔は退院したし・・・。祝い酒だよ。・・・な?」
「・・・まっ、いっか!」
本当はいけないことだとわかりながらも、2人して飲みなれない焼酎をちびちびと飲み干していった。
3つあった徳利の中身が丁度空になろうかというタイミングで、今度は老婆が入ってきた。
「お布団を引きますので・・・。ちょいと荷物をどかしますよ・・・っと。」
その年齢、体つきからは考えられないほどテキパキとした動きで、部屋に布団を敷いてくれた。・・・1組。
「よいしょ・・・っと。今夜は冷えますから、お2人で暖かくしてお休みくださいませ・・・。」
老婆のその言動は、浅い意味なのか、深い意味なのか・・・。酔っていた2人は、その言葉を鵜呑みにしていた。
「よみらん・・・。あっらかくして寝ろって・・・。」
「うふ・・・じゃあ、おねんねしよーか・・・。うふふふふ・・・。」
翔は呂律の回らない舌で、水原はとても甘えた声で言った。
先ほどまでの青かった2人は、酒という成長の水を経て、熟した赤い果実へと熟れていっていた・・・。


その日、ひなびた旅館で水原と翔の2人は身も心も結ばれた・・・。

396 :名無しさんちゃうねん :2005/07/03(日) 10:13 ID:???
よかった、本当によかった・・(泣)

397 :名無しさんちゃうねん :2005/07/03(日) 20:44 ID:???
よかったな(TAT)

398 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/07/03(日) 21:36 ID:???
よかった・・・ウェーイ!!

399 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/08(金) 21:10 ID:???
続き書く時間がまた・・・。
少々お待ち下さいませ。

400 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/13(水) 21:48 ID:???
その日、小鳥のさえずりで翔は目覚めた。
頭が割れるように痛い・・・。記憶も定かでない・・・。
「何が・・・あったんだっけ・・・。」
ゆっくり、順番に思い出す。
露天風呂に入ったあと、夕食を食べて、酒を出されて、飲んで・・・。
その後からの記憶が霞のようにおぼろげになっている。
ふと、自分のおかれている状況を見直す。
一対の布団。何故か裸の自分。まだ寝ている水原。
そっと布団をめくると・・・水原も裸・・・!その瞬間、記憶が戻った。
「・・・ヤったんだった・・・。」
初めての体験が心の底から愛している彼女。そして場所はひなびた温泉。
メルヘン?ファンタジー?他にこんな体験ができる人間がいるだろうか?
ただただ翔はその場で昨夜の出来事の余韻を噛み締めた。
時計はまだ5時半を指していた。まだ水原は目覚めそうにない。
「朝風呂にでも・・・入るかな。」
備え付けの浴衣を適当に着込むと、朝冷えの心地よい廊下へと出た。
窓の外を眺めると、そこにはこんこんと美しい雪が降り注いでいる景色があった。
「3月なのに、雪なんてなぁ・・・。山奥だとこんな天気もあるのかな。」

風呂に入り、部屋に戻ると食事をしている水原の姿があった。
「あ、よみちゃん、おはよう。」
口の中に食べ物が入っているからか、ニコリと微笑んで返事をした。
翔も水原の隣へ座り、朝食をとることにした。
「翔。」
「んー?」
翔が味噌汁を飲んでいるとき、水原が話しかけてきた。
「食べ終わったらサ・・・また・・・しない?」
「ゴホッ・・・!」
水原の淫乱な発言で驚いた翔は、飲んでいた味噌汁を少しこぼしてしまった。
「あっ・・・ごめん、大丈夫?」
「ゴホ、ゴホ・・・。大丈夫・・・。・・・・・・したいの?」
頬を少し赤らめて、水原はコクンと頷いた。
「昨日の夜のこと・・・あんまり覚えてないし・・・ね?」
「・・・・・・わかった。」
短く返事をすると、翔は残った朝食を素早く平らげた。

「うふふ・・・私、デザートになるんだね・・・。」
「よみちゃんにとっても、俺はデザートだろ・・・?」
2人でクスクスと笑った後、布団の中で2人は再び結ばれた。

401 :名無しさんちゃうねん :2005/07/15(金) 16:37 ID:???
>>400
更新乙

402 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/24(日) 01:34 ID:???
・・・そろそろラストを書き上げようかな・・・。

403 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/25(月) 20:54 ID:???
続き書きたいけどUPできない・・・。どうしよう。

404 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/25(月) 22:50 ID:???
ああ、板復帰したみたいですね。
よかったよかった。さぁ、続きだ。

405 :名無しさんちゃうねん :2005/07/26(火) 09:40 ID:???
続きは・・・・翔とよみはどうなったんだ・・・?

406 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/26(火) 18:57 ID:???
書こうとしたら眠くなってしまったので・・・w
大丈夫です。今夜は更新します。

407 :名無しさんちゃうねん :2005/07/27(水) 07:48 ID:???
>大丈夫です。今夜は更新します

・・・orz

408 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/27(水) 20:50 ID:???
>>407
どうも最近眠り虫が私に取り付いているようです・・・。
寝ないうちに今から更新します。

409 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/27(水) 20:56 ID:???
――――ハ――ハ――ハハ―――

「・・・誰の・・・声?」
ふと目を覚ますと、周りは花畑になっていた。
「あれ・・・ここは・・・?翔は・・・?・・・なんで花畑なんだ・・・?」
翔とHをしたあと、心地よさのあまり寝てしまったようだが、何故景色が変わっているかがまったく見当がつかない。
ただ、どこからともなく不思議な笑い声が聞こえるだけで・・・。
「一体誰の声なんだ・・・これ・・・。おーい!誰なんだー!?」
・・・返事はない。
「なんなんだ・・・まったく。夢にしたって気持ち悪すぎる・・・。」
ふと振り返ると、見覚えのあるブサイクなネコのヌイグルミが宙を浮いていた。
「あれ・・・?これ、大阪がちよちゃんにプレゼントしたヌイグルミじゃ・・・。」
「ヌイグルミではない。」
「・・・え?・・・ヌ、ヌイグルミがしゃべったぁぁー!?」
「ちよの父です―――。3年間、娘と仲良くしていただき、ありがとうございます。」
このヌイグルミが、ちよちゃんのお父さん・・・?何かの冗談だろう。いや、夢に冗談も何もないのだが・・・。
「君の彼氏が・・・病気だったそうだね。」
「え、ええ。もう治りましたけど・・・。」
「残念だ・・・。君の彼氏はもういない。」
「・・・はぁ?」
「いや・・・正確に言えば、いなくなるのだが・・・。」
「ちょ、ちょっと待ってください!どういうことですか、それ!」
「だが、安心したまえ。彼は君に素敵なものを残していった。」
「素敵なものなんて・・・。翔が生きていてくれないと私は・・・。」
「むぅー、それはだめだ。もう決まってしまったことでなー、覆すことはできんのだよ。」
間延びのした声で、ちよちゃんのお父さんと名乗るヌイグルミは言った。
「・・・やめた。だいたいちよちゃんのお父さんのわけないし・・・。・・・翔はどこだろう・・・?」
「ぬぅぅ・・・・・・。」
ヌイグルミは赤、黄、青、緑、紫・・・と体の色を変化させている。・・・怒っているのだろうか?
「ふん、信じてほしかったら翔が死ぬなんて言わないことだなっ!」
「私は本当のことしか言わない。翔君は死ぬ。君にプレゼントを残して。君がそのプレゼントを捨てるか育てるかは、君次第なのだ・・・。」
「育てる・・・?育てるってどういうことだ?」
「ゆーーっくり自分で考えることだ。今の君には無理かもしれんが・・・。」
「まっ、待てっ!!」
理解しがたい言葉を残し、ヌイグルミは空を飛んで行ってしまった。

410 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/27(水) 21:18 ID:???
「はっ・・・夢・・・か?」
目を覚まし、あたりを見回して水原は気付いた。
「翔が・・・いない・・・?」
先ほど見た夢が水原の体を跳ね上がらせた。
部屋を飛び出し、廊下を駆け下り、風呂場、食堂、玄関、旅館中を駆け回った。・・・が、翔は見当たらない。
「まさか・・・本当に・・・?」
丁度、旅館の老婆が外から帰ってきていた。
「おや、お目覚めかね?二度寝はあまり感心せんよ、わしゃあ・・・。」
「は、はい!すみません!あっ、あの!翔は!?私と一緒にいた人、ご存知ないですか!?」
「はて・・・。いないのかね?」
「私が寝ている間に、どこかに・・・。」
「あららら・・・。でも、ま、あんた達、恋人同士だろう?あんたみたいなべっぴんさんを置いて、どこかへ行っちまうなんてこたぁないでしょう・・・。」
「そ・・・それもそうなんですけど・・・。」
「まぁまぁ、お茶でも飲んで落ち着きなさい。ほれ、おいで。」
そうだ・・・。所詮夢のことだ。実際に翔が死ぬなんて、馬鹿げている。
お婆さんの言うとおりだ。ここはじっと、翔を待とう・・・。

30分・・・40分・・・50分・・・。翔がいなくなってから、もうじき1時間が経とうとしていた。
「あの・・・この辺りってなんかあるんですか・・・?」
「ないねぇ・・・。ふもとまで歩いて20分はかかるし、何も言わないで行っちゃうなんてこたぁ・・・。」
「それは・・・ないです。・・・お財布、置いていってるし・・・。」
「外に出て・・・冬眠から覚めた熊が出なけりゃいいけどねぇ・・・。」
「熊・・・!?熊なんているんですか・・・!?」
「ほっほっほ、なぁに、冬眠から覚める熊なんて、そうそうおらんよ。心配なさるな、心配なさるな・・・。」
「あっ・・・そういえば、おじいさんは・・・。」
「・・・はて、そういえば見当たらんのぉ・・・。どこに行ったんじゃろうか。」

ズドーン・・・! ズドーン・・・!

「銃!?」
「ああ、そうじゃった、爺さんは狩りに出とるんじゃった。帰る前に、うまい料理を食べさせたくてのぉ・・・。」
「あは・・・ありがとうございます・・・。」

411 :名無しさんちゃうねん :2005/07/27(水) 21:30 ID:???
ぁぁぁ・・・まさか・・・

412 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/27(水) 21:32 ID:???
銃声がしてから10分ほど経った頃だった。玄関から、けたたましい音が聞こえてきた。
「ばっ・・・!ばぁさんや!ばぁさんや!!」
老爺が帰ってきたようだ。それにしては、様子がおかしい。水原は急いで玄関に向かう老婆の後を追った。
「はいはいはい・・・どうしたんじゃ?」
「くっ・・・熊じゃ!熊が出おったー!!」
「ありゃ・・・!それで爺さん、怪我は・・・!」
「わ、ワシは大丈夫じゃ!じゃが・・・。」
じゃが・・・? 水原はとても嫌な予感がした。
「じゃが・・・どうしたんですか!?」
「おぉ!あんたか!あんたの男前さんが、ワシの手伝いをしたいと言ってきての・・・!」
「それで!?それでどうなったんですか!?まさか・・・翔が・・・!?」
「違うっ!黙って聞けっ!」
今まで荒い呼吸をあげていた老爺は3回深呼吸をすると、改めて成り行きを話した。
「・・・ワシらが森の近くに行ったとき、子供の悲鳴が聞こえての、走って行ってみれば子供が3人、熊に襲われそうになっていたんじゃ。
 そして、彼はその子供を助けようとして、ワシも猟銃をぶっぱなした。命中はしたんじゃが・・・致命傷にはいたらなかったようでの・・・。
 熊は攻撃してきたワシを敵対視したようでの、一気に襲ってきおった・・・!そこを彼が身を挺して助けてくれたんじゃ・・・!」
老爺は一気に事を話すと、玄関に倒れてしまった。
「しっかりしてください・・・!それで、それで翔は・・・!?」
「助ける時にワシは山から突き落とされて、今じゃどうなってるか・・・。不幸中の幸いと言おうか、銃は彼が持っているはずじゃ・・・。」
「場所・・・!場所はどこですか!?」
「待てぃ!行ってどうする気じゃっ!あんたも熊と戦う気かっ!」
「違います・・・!翔を助けるんです!おばあさん!警察に電話しておいてください!私、翔を探してきます!おじいさん!場所ッ!」
「・・・そこを出て、右に曲がって突き当たりまで真っ直ぐ行け。立て札があるから、すぐにわかるじゃろ・・・。」
「ありがとう・・・!」

413 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/27(水) 22:04 ID:???
ぐあ・・・力作が改行が多すぎるとかで消滅してしまった・・・。

414 :名無しさんちゃうねん :2005/07/29(金) 13:32 ID:???
お前って奴は・・・

415 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/31(日) 00:20 ID:???
山中を走りながら、水原は思った。
もし、翔が気まぐれを起こして猟についていかなければ・・・!
もし、子供たちが最初から山で遊んでなんかいなければ・・・!
もし、冬眠中の熊と遭遇しなければ・・・!
脳内が『もし』の言葉で埋め尽くされていく。
考えていなければ、厳しい現実と直面しそうになるから・・・。
その重圧に心が押しつぶされてしまいそうだから・・・!

子供たちと会って、既に5分は走っている。だが、翔の姿どころか熊の姿も見えない。
「翔は・・・どこだ!?」
山中は昼間とは思えないほど不気味なぐらい静まり返っており、水原の息遣いが森の中に響いていた。

ズドーン!!

その緊迫感を、一発の銃声が何の予兆もなく切り裂いた。銃声は森中に響き、山鳥が一斉に飛び立つ音が聞こえた。
「銃声・・・!こっちかっ!」
銃声の方向・・・それは、崖の下だった。崖といっても、5mほどだが、木々で下の全貌が明らかになっていない。
よく見れば、足元には血が飛び散っていた。翔のものだか、熊のものだか明らかではないが、この下にいることは間違いないだろう。
水原は躊躇することなく、崖を滑り降りていった。擦り傷を負うことなど、水原はとんと気にかけていない。
いや、翔のことで頭がいっぱいで、それを気にする暇がなかったのだ。

416 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/31(日) 00:40 ID:???
「・・・いた!」
崖の下、地面は血で真っ赤に染められていた。
滑り降りた場所のほんの3m先ほどに、倒れている熊と、木に寄りかかっている男、翔がいた。
「翔・・・!翔ーーーーー!!」
水原は大声で叫び、翔の元へ駆け寄った。・・・息はしている。が、呼吸音がとても弱々しい。
「翔!?大丈夫!?ねぇ!!」
水原は翔を抱きかかえ、必死に呼びかけた。目を閉じていた翔が、ゆっくりと目を開いた。
「・・・・・・・あ・・・?・・・よみ・・・ちゃん・・・?」
「翔っ!なんで私を置いて猟なんかに行ったんだよぉっ!馬鹿ぁっ!」
「・・・ごめ・・・ん・・・。おいしい・・・猪・・・な・・・べ・・・。」
翔は、水原に内緒で猟に出かけ、猪鍋を食べさせようと思っていたようだ。
「馬鹿・・・!馬鹿・・・!翔が死んじゃったら・・・私・・・!」
「・・・俺が・・・死んでも・・・・・・よみちゃんは・・・生きて・・・よ・・・。」
「だめ!死ぬなんて言うな!翔は死なない!生きるって強く信じて!せっかく病気に勝ったのに、こんなことで・・・!」
「・・・そうだ・・・な・・・。せっかく・・・病気に勝ったのに・・・。はは・・・はは・・・ははは・・・。」
「そうだよ!病気に勝ったんだよ!?なのに、なのに・・・!」
「・・・嬉しかった・・・。」
「え?」
「毎日・・・俺を見舞いに来てくれる・・・よみちゃんが・・・嬉しかった・・・。死ぬかと思ってたのに・・・見捨てない、君が輝いて見えていた・・・。」
「翔・・・!」
「指輪・・・つけてる・・・?」
「つけてる・・・つけてるよ・・・!」
水原は指輪をつけている左手を翔に見せた。結婚指輪は、水原の左手薬指に美しくきらめいていた。
すると、翔はゆっくりと手を伸ばし、両手でその左手を包み込んだ。
「満たされていた・・・俺の・・・人生は・・・。俺が・・・死んでも・・・よみちゃんは・・・新しい・・・恋を・・・見つけて・・・強く、俺の分も・・・生きてくれ・・・。」
「だめ!だめ!翔は死なない!生きる希望を持って!」
「ごめん・・・ね・・・。よみ・・・ちゃん・・・。」
翔はポタポタと涙を零した。その涙は、翔が握っていた水原の左手、薬指へと流れていった。
「・・・寒気が・・・する・・・。・・・寒い・・・。」
「ダメ!ダメ!ダメ!死んじゃダメだよ!翔!死んじゃ嫌だよ!」
「・・・少し・・・抱き締めて・・・くれないか・・・。」
水原は、言われるがままに翔を抱いた。熱く、抱いた。翔は水原の唇にキスをすると、かすれた声で何かを呟いた。
・・・・・・言い終えた後、翔の頭はダラリと下がり、何の言葉も発さなくなった。
「かけ・・・る・・・?嘘・・・だよね?・・・いつもの・・・冗談だよね・・・?あなたは・・・死んだり・・・しないよね・・・?ねぇ・・・返事をしてよ・・・翔・・・!」
既に事切れた翔を抱き締めると、水原は大声で泣いた。
翔が最後に残した言葉、それは・・・。

『俺は・・・幸せ・・・だ・・・。愛するよみちゃんの・・・胸の中で・・・死ねる・・・から・・・。強く・・・生きて・・・。』

417 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/31(日) 00:56 ID:???
「翔太ー!翔子ー!お母さん出かけてくるけど、おばあちゃんとおじいちゃんに迷惑かけちゃだめよー!」
「「はーい!」」

翔の死後、水原は双子を産んだ。温泉宿での一晩で、水原は身篭っていたのだ。
親からはそのことに少し戸惑ったが、反対も特にしなかった。翔のことを、両親もよく知っていたからだ。
産まれた子供はなんと男と女の二卵性双生児。水原は迷わず翔の名前を取り入れた名前をつけた。

今日は高校の同窓会。10年ぶりに会う旧友達に、水原は少し浮かれていた。

榊は大阪の兄と結局結婚したらしい。大阪自身は2人が暮らすマンションの隣の部屋に住んでいるらしい。
邪魔になっていないだろうか・・・。榊は夢が叶い、動物の医師をしているらしい。
大阪は・・・自分でも「よくわからんねん」と言っていた。深く関わるのはよそう・・・。
滝野はその元気さを活かし、男子校の寮の寮母の手伝いをしているらしい。
毎日が大変、というならわかるが、毎晩が大変、という言葉は少し気になった。
ちよちゃんは身長も145cm程度で成長はストップ。少し嘆いていた。
アメリカから帰国し、今は超大手の外資系の会社で働いているらしい。美浜財閥も拡大されつつあるようだ。
神楽は、母校の体育教師になったようだ。黒沢先生と一緒にワイワイ楽しくやっているらしい。一緒に暮らしている、というのが引っかかるが。

そして、水原はというと・・・。
「ねぇねぇ、よみぃ。あんた今何の仕事してんのー?」
「んー、普通の会社。子供いるしね。」
「あ・・・そか・・・翔の・・・。・・・今年で、何歳になるんだっけ?」
「10歳。いやぁ、みーんな青春が謳歌できていいねー。私はもう育児に疲れたよ・・・。」
「うっわ、ここにババァがいる!ババァだー!」
「なぁにぃー!?」
宴会場に、10年前と同じ笑い声が響いていた。ただ、1人の男子の笑い声足りないことに少し胸を痛めいている少女がいた。



『翔・・・。私、強く生きてるよ・・・。今も、ずっと、私はあなたを愛しているからね・・・!』

418 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/07/31(日) 00:58 ID:???
終わった・・・やっと終わった・・・。
長かった、よみ編・・・。
最初は翔を殺す気ではなかったけど、いやはや空気の流れは怖い。
私の意志に逆らって死んでいきました、彼は。キャラの持つ『運命の重力』を感じました。(荒木先生風に)

感想待ってます!
(次回作は・・・なんにしようかなー♪)

419 :名無しさんちゃうねん :2005/07/31(日) 09:07 ID:???
素直に感動した。

人を感動させることって難しいよな。
お前はそれをやったんだから大したもんだと思うよ。

感想、あんまり長く言い過ぎるとアレだからやめとく。

次回作品も期待。(にゃも×神楽か!?)

420 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/07/31(日) 10:13 ID:???
翔はお星様になってよみを見守っててくれます
お疲れ様でした

421 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/07/31(日) 20:59 ID:???
完結お疲れです。
文章にパワーを感じますね。

422 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/02(火) 18:09 ID:???
うわぁ・・・今過去ログ見てきたんですけど、これって3/2から始めてたんだ・・・。
ほぼ5ヶ月も使って作り上げたのか、コレは・・・。末恐ろしい・・・。

次は何にしようかな・・・。まだ何も考えてないけど、>>419さんの要望に答えようかな・・・。
どうしようかな、リクエスト待ってます。

423 :名無しさんちゃうねん :2005/08/03(水) 20:30 ID:???
ちよすけキボンヌage

424 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/03(水) 21:16 ID:???
>>423
ち・・・ちよすけ・・・。
・・・・・・えと、PTAの関係者の人とか見てないですよねコレ。(おどおど)
・・・考えときます。(おもしろそうだと思っている自分がいます。)

425 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/05(金) 15:26 ID:???
・・・うーん、どこからどう発展させても短編のエロ系しか思いつかない・・・。
智がずっと噛ませな存在だったから今度は智にスポットライトを当てようかと思います。
ネタが思いつき次第一気に書いていくので、期待しててください。

426 :名無しさんちゃうねん :2005/08/06(土) 07:25 ID:???
完結したか、んー翔の死に方に無理があるような。
そういえばどこかの本で読んだが、日本人はハッピーエンドを嫌う
人種なんだそうな・・って感想になっとらんな
とにかく乙
次回作は智メインでやって欲しいところ、個人的には百合系はあちこちで
やってるんでノーマル純愛が見たいなあ・・と。
多少ご都合主義でもいいからハッピーエンドがいいなあ。

427 :名無しさんちゃうねん :2005/08/06(土) 21:12 ID:???
あー、>>426の人と同じく最後がちょっと・・・
無理矢理、主人公を死なしてしまうシーンはちょっと白けました・・・
いきなり白血病にして感動系にしなくても良かったんでは?
少し展開が強引だと思いました。
前の時も思ったんですが蛇足の部分が多いと思います。(特に最後辺り)

428 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/07(日) 23:07 ID:???
白血病にしたのは、一度殺そうとしたんです。
でも、「あ、これは殺さないほうが感動か?」と思って殺さなかったんですが・・・。
うう、なんで殺したんだろう。殺したほうがなんかしっくりきたんだけどな・・・。
一応殺さずにいた状態では娘が1人で、翔が主夫になってよみが家を支えていく、という設定だったんですが・・・。
わからない。やっぱりキャラの持っていた『運命の重力』だったと諦めて受け止めてください。
次回作、本当は寮の生徒と入れ替わり立ち代りのえろえろな話を書こうと思っていたんですが、汚名返上、感動系でいきます!


蛇足は少し目をつぶってください。メモ帳とかに下書きせずに一気に書き上げてるので・・・(汗)

429 :名無しさんちゃうねん :2005/08/07(日) 23:37 ID:???
>>428
乙 でもえろえろな話がいいなー。

430 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/09(火) 01:41 ID:???
大学卒業後、真剣に大阪兄と榊が付き合うことになり、さすがの滝野でもその状況を邪魔するつもりにはなれなかった。
「あーあ・・・。よみには子供がいて、榊ちゃんには涼太さんがいて・・・。私にも王子様が現れないかなー。」
だが、今の滝野には王子様探しより職探しのほうが先決だった。いつまでも親の仕送りに頼り続けるわけにはいかない。
かといっても、バイトだけではいわゆる『フリーター』だ。ちゃらんぽらんな人生を送る滝野だが、それに関してはちゃらんぽらんに過ごすつもりはさらさらなかった。

「職・・・。職、職、職!!あー、もう!何か職はないのかー!ムキー!」
公園でパンをかじりながら求人情報誌を読んでいた滝野。いい加減見飽きてきた。
「早いとこ職を見つけないといけないし、王子様も探さないといけないし、大変だ・・・。」
パタン、と求人情報誌を閉じて深く溜息をついた。目の前を子供づれの母親達や昼休みで職場から出てきたサラリーマン達が通り過ぎていく。
「・・・リストラされた人って、こんな感じなのかなー。・・・なんかせつなーい。」
足をぶらぶらと振り、人だかりを見つめる。しかし、そのせわしい動きを見ると、嫌悪感が走った。
「やっぱり私は、こういうの向いてないよな・・・。さっさと結婚して主婦ライフが送れたらどれがけ楽か・・・・・・ん?」
ふと、向こうから大荷物を抱えた女性がヨロヨロとベンチへ近寄ってくる。慌てて情報誌やパンの袋をまとめて、膝の上に乗せる。
「ふぅ・・・よい、しょっ・・・と・・・。」
横目でちらちらと隣に座った女性を見やる。遠目からではわかりにくかったが、結構歳をとっているようだ。30後半、ぐらいだろうか。
シワやシミがところどころにちょびちょびと見える。
・・・しかし、この荷物の量は一体なんなんだろうか。スーパーの大きめのビニール袋が6つもある。
そのうちの1つには、2リットルペットボトルが3本も見える。単純計算で、この袋ひとつだけでも6kgあるのだ。この炎天下、この大荷物で一体どこへ?
いつもなら心の中で『大変だねぇ』と一言同情するだけだった。だが、好奇心が中年女性に質問するように心を誘導していく。
「あの、その荷物、重そうですね。なんでそんなにたくさん買ったんですか?」
いつものようにあっけらかんとした口調で質問したが、内心は心臓がバクバクいっていた。
「あ、ああ、これ?あっはっはっは、私ね、寮母やってんのよ。いつもなら自転車で買出しなんだけどね、壊れちゃって。仕方なく徒歩で買出しよ。
 まったくもう、嫌になっちゃよ。聞いてくれる?私がいつも通り買い物終わらせて土手走ってたら、わけのわかんないオッサンが自転車で私にぶつかってきたのよ!
 それで転んじゃって、ほらみてぇ、ここ。擦りむいちゃったのよ。しかもその男ったら謝りもしないで自分の自転車立てたらさっさと逃げちゃって。
 私の自転車もそん時壊れちゃったのよ。ほんと、弁償してほしいわ!」
たった一言話しかけただけなのだが、中年女性は機関銃のように返事を返してきた。普通の人なら、「ああ、そうですか」と二言三言交わしたあと、そそくさと立ち去る。
が、この普通でない【滝野 智】は立ち去るどころかその話に思いっきり反応した。
「えーっ!それは許せないですね!とっつかまえてボッコボコにしてやらないと気がすまーん!」
「ほんとよぉ!」

その後、ベンチで30分ほど暑さを忘れて話し込んだ。自転車男の話から、最近の暑さ、最近の物価へと話は移り、最終的には最近の男はというディープな話題にまで浸っていた。
「あらやだ、こんな時間!あららら、中に冷凍モノいれてんのよ!どうしましょ!」
「あ、私手伝いますよ。ここから寮までどれくらいですか?」
「10分ぐらいだけど、お願いしちゃっていいのかしら?」
「ええ!どうせ私、暇ですから!」

431 :名無しさんちゃうねん :2005/08/09(火) 13:26 ID:???
>「ええ!どうせ私、暇ですから!」
>「ええ!どうせ私、暇ですから!」
>「ええ!どうせ私、暇ですから!」

テラカナシスwww

寮・・・か。入れ替わり立ち代り云々ではなく「感動系」なのか?

432 :千影 :2005/08/13(土) 23:33 ID:???
まだかい・・・兄くん・・・

433 :名無しさんちゃうねん :2005/08/14(日) 19:50 ID:???
寮の生徒に輪姦されまくるエロを期待してるんですが・・・

434 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/17(水) 21:09 ID:???
冷静に考えたら輪姦嫌いなんです、私。
和姦派なので。(過去の物にも輪姦などのはないでしょ?)

>>426-427にああ言われては感動させてやらないと気がすまないのです。
というわけで、久しぶりの更新です。

435 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/17(水) 21:30 ID:???
公園から10数分ほど歩いたところで、やっと寮に着いた。割と新しく、大きさにしても母校の体育館ぐらいの大きさはある。
たったの数分ではあったが、真夏の日差しとその暑さ、さらにはとても重たい荷物を運んだことで滝野は大汗を掻き、Tシャツがベッタリと体に張り付いていた。
「あー、疲れたー!おもーい!おばさん凄いんですねー。こんな量を1人で運んでたんですね。」
「いやいや、今日は特別多くて、歩きだったからね。しっかしあんた、汗ビッショリだね。どう?シャワーでも浴びていったら?」
「え、いいんですか?わーい!じゃ、お言葉に甘えてしまおう!」
「さ、入って!今日は平日だから生徒はみーんな学校だから、遠慮することはないよ!」
寮の中に入ってみると、玄関はとても綺麗に整頓されていた。寮のおばさんの働きもあるのだろうが、寮の生徒たちも良く出来ているのだろう。
自分の家の玄関と比べると・・・。見習わなくてはならないな、と心の隅でちょっぴり思ってしまった。
いつもならポーン、と脱ぎ捨てる靴も綺麗に揃えて置いた。いつもしない上品なことをして少し気分がよくなった。
「綺麗ですねー、ここ。私の住んでるとこなんか大爆発してますよー!」
「あらら、女の子ならちゃーんと掃除しないとダメよー?男の子に嫌われちゃうわよ?」
「え、えへへへ・・・。」
「でも、男臭くない?芳香剤とか置いてみてるんだけど、それでも根負けしちゃうのよ。男の子の臭いってのは強いねー。」
「え?男の子って・・・。」
「ああ、さっき話さなかったかね?ここ、男子校の寮なんだよ。○×男子校ったら有名でしょ?」
「えええー!?○×のー!?マジですか!?」
「そ、マジ。ほらほら、さっさと入った入った。着替えも貸したげるから、こっちおいで。」
まさか・・・。○×男子校の寮だったとは・・・。あそこは昔から名門として名高い高校だ。
滝野にしてみれば、勉強ができるやつは勉強だけしかできなくて、他は家族に甘えっぱなしで何もできない甘ちゃん、という印象が強かった。
が、この寮を見てみれば、少なくとも寮生は整理整頓がきちんとできる、自分の嫌いな甘ちゃんタイプではない気がしてきた。

436 :大阪の兄@41 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/17(水) 21:43 ID:???
「風呂は沸かしてあげたいんだけど、今から沸かすと不経済だからね。本当に悪いんだけど、シャワーだけで許してね。シャンプーとかこだわりある?」
「えっと、マシェリがあれば・・・。」
「ああ、確か斉藤君がそれ使ってたね。彼はいっつも置きっぱなしだから、それ使っていいよ。丁度よかったね!」
置きっぱなし。整理整頓ができる生徒ばかりではないのか。少し残念だったが、みんながみんな綺麗好きだと逆に気持ちが悪い。やっぱ男の子だな、という了解をすることにした。

シャワー室に入り、斉藤君とか言う生徒のシャンプーを手に取った。他人のシャンプーを使うのは少し気になったが、言わなければ気がつかないだろう。
シャワーのコックをひねり、熱めの湯を頭から被る。労働の後のシャワーは気持ちがいい。シャンプーを手に取り、泡をたてて髪を洗った。
高校時代のショートカットはやめて、今では後ろに髪を纏め上げた『ポニーテール』にしている。キューティクルには気を遣うつもりでシャンプーも変えた。
少し硬めだった髪は今では榊のようにサラサラになっている。その自慢の髪を、愛用のシャンプーで丁寧に洗い上げた。
リンスがないことに少し不満を持ったが、家に帰ってもう一度風呂に入ればいい。
汚い汗を流し、職探しに不安になっていたわずらわしい嫌な気分もついでに洗い流してやった。

437 :名無しさんちゃうねん :2005/08/18(木) 00:09 ID:???
更新キタキタキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!

>>434
同意!同意!

それにしてもポニテか・・・
だめだwww想像できんwww

438 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/18(木) 22:12 ID:???
>>437
書いた本人が言うのもなんですが、私もです。(汗)
ポニテが個人的に好きなのでとりあえずポニテにしたんですが、失敗だったかなぁ・・・。
誰か絵を描いてー・・・。

439 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/18(木) 23:57 ID:???
シャワー室を出て、とりあえず寮母がいそうなところを探してみた。
食堂、居間、玄関。探してみたが寮母の姿は見えない。
「おっかしいなー。どこ行っちゃったんだろ。」
Tシャツを借りたまま勝手に外に出るわけにもいかない。どうしようか?その時、玄関の扉が開いた。
「あらっ、もう出たの?もっとゆっくりしてるかと思ったよ。ごめんね。」
「いえいえ、いいんですよ。シャワーありがとうございました!・・・あれ?それ・・・。」
寮母が両手で何やら丸いものを抱えている。スイカだ!丸々としたおいしそうなスイカを持っているではないか!
「あー!スイカだー!」
「んっふっふっふ、手伝ってもらったからね、これぐらいのお礼はしないとね。」
「シャワー浴びさせてもらって、スイカまで・・・!今日はいい日だーー!!」
早速台所へと向かい、包丁で大きめにスイカを取ってもらった。4分の1はあるが、スイカ好きの滝野には軽いものだった。
「いっただっきまーーっす!」
甘く、瑞々しいスイカが火照った体をひんやりと冷ましてくれる。
食べながら寮母と他愛もない話で談笑していたのだが、ふとある話題があがった。
「あなた、まだ職は決まってないの?もうすぐ8月よ?どうなの?」
「えと・・・。一応定職には就きたいんですけど・・・。なかなか決まらなくて。」
「・・・あなたさ、そのちゃんとした職が見つかるまで、ここでアルバイトしてみない?」
「えっ!?アルバイトですか!?」
「そ!最近人手が減ってねー。私を含めて2人しかいないのよ。これだけおっきい寮だから、最低でも3人は欲しくてねー。
 新しい人に来てもらうように校長先生に頼んだんだけどね。夏休みの間中は補充できそうにないらしいのよ。
 こういう長期休み中が一番厄介なのに!まったくもう、わかってないわ!」
「あ、今夏休み中ですよね。なんでここの人たちは皆いないんですか?」
「部活が主だけど、バイトに出てる子も結構いるのよ。だから帰ってくるのはだいたいみーんな6時過ぎちゃうのよ。」
「へぇ〜・・・。」
寮でアルバイト。家事は普段あまりしないだけで、苦手なわけではない。大阪のところにしばらく住んでいるときにも、
家事はある程度学んだし、料理もできるようになった。まさにうってつけといえよう仕事だ。
今はアルバイトだと言っているが、もしかするとこのまま職につけるかもしれない。ここは燻らずに、今すぐ返事をしておくのが得策だろう。
「よーっし!私、アルバイトやります!やらせてください!」
「ほんとー!?よかったわぁー!」

440 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/19(金) 00:17 ID:???
「今日は何の準備もできてないから、明日からお願いするわね。今日のうちに仕事内容を書いた紙を渡すから、家である程度目を通しておいてね。」
「あ、はーい!わかりました!」
今日はなんていい日だろうか!数時間前まではただのプー子だったのに、アルバイトとはいえど自分にはうってつけの職にありつけた。
これがそのまま本職となれば、願ったり叶ったりといものだ。
「それじゃ、書き終わるまでの間はとりあえずかる〜いお仕事をしてもらおうかしら。」
「・・・え”?」
「『え”』じゃないわよー。仕事は早めに覚えてもらっておいて損はないもの。」
「そ、そうですね。えと、何をすればいいんですか?」
「そうね。今外の掃除をしても汗掻いちゃうだけだからー・・・。さっき食べたスイカの後始末とかしてもらおうかしら。」
「はーい。」
なんだからおかしいことになってきた。確かに仕事を早く覚えるのは必要なことだが、寮母1人が勝手に決めたアルバイトという不安定な地位にいるのに、
決まったその日から仕事をさせられるとは・・・。明日からこき使われるんじゃないかという気持ちでドキドキしてきた。
が、やることは家庭ですることと変わらないはず。スイカは生ゴミ、食べるときに使った食器を洗ってかわかす。なんてことはない。
「あーら、こらこらこら、違う違う!」
「はい?」
食器を洗うときに余計な洗剤を使ったはずではないし、スイカの皮も台所付近にあったゴミ箱に捨てたのだが・・・。
「ああ、ごめんね。普通の家庭にはないかもしれないものね。生ゴミはね、あの生ゴミ処理機に入れるの。微生物が分解してくれて、『えころじぃ』なのよ。」
「『えころじぃ』ですか・・・。なるほど。」
また洗剤が多いだとかオバサン臭いことを言われるのかと身構えてしまったが、なんてことのないこの寮の単純な決まりで安心した。

441 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/19(金) 00:39 ID:???
「ちなみにね、この寮って畑と井戸があるのよ。さっきのスイカもね、畑で育てて、ある程度大きくなったから井戸で冷やしてね。
 生ゴミ処理機でいい肥料もできるし。それにね、やっぱ冷蔵庫とかで冷やすより井戸で冷やしたほうがおいしーのよ。」
・・・・・・。なんだか、凝り性のようだが、あまりにも凝りがひどすぎる気がする。
実は最近辞めてしまった人というのは、この寮母の凝り性に耐え切れなくなったのではないのだろうか・・・。
何はともあれ、スイカもきちんと所定の場所に捨てたし、これで文句言われる筋合いはないはずだ。
「はい、ご苦労様!やることは紙に書いたから、これを持って帰って家で見てね。まだ3時半か・・・。どうする?」
「家に帰ってもすることないし・・・。どうしようかなー。」
「あ、じゃあ、とりあえず家に帰っちゃいなさい。それで、7時ぐらいにまた来なさい。お夕飯、みんなで食べましょうよ。あなたのことも紹介したいし。」
「えー、いいんですかー?・・・それじゃ、今日はとことん甘えさせてもらおうかなー・・・。とりあえず、また後で!」
「あいよ!服も洗っておいてあげるからね!」

家に帰った。案外寮はあの公園から10分程度かかっていたが、よく近所を見渡してみればなんてことない、自分の住んでいる家のごくごく近所だった。
この分だと出勤はとても楽なものになりそうだ。大学でもよく遅刻をしていた滝野にとって、この仕事や場所はもう最高といっても過言ではなかった。
「さて・・・と。仕事はいったいどんなんがあるのかなー?・・・え!?」
紙を見てギョッとした。二つ折りにして漫画一冊ぐらいの大きさだったのだが、中に書いてある字は米粒のように小さかった。
「ちょ・・・なんだこれー・・・!?」

※あなたはアルバイトだから、私たちは朝6時から色々しないといけないんだけど、大目にみて9時からでいいからね。

まず紙の一番上に書かれていた文字がこれだった。朝九時?大学にも行くこともなくなり、最近は朝10時起きが主流なのに、
9時からとなると7時には起きないとまずいではないか。7時起きなんて、高校以来だ。
既にその日常に慣れてしまっている滝野にとって、寮母にはラクラクの9時出勤も、とてもつらいものであった。
しかも、その仕事の量ときたら尋常ではなかった。
料理、洗濯、掃除は当たり前のことなのだが、その人数の多さから1回1回の時間の間取りが1時間やら2時間やらでその日にキチンと終えるかどうか怪しいぐらいだ。
「うわぁ・・・。これ見てからバイトするって言えばよかったなー・・・。」
だが、バイトをすると言わなければまた今日の午前中のように仕事仕事とつぶやく毎日になっていたに違いない。
仕方なく、ここはおとなしくバイトをすることにした。

442 :名無しさんちゃうねん :2005/08/20(土) 22:10 ID:???
大学寮か・・・
俺なー。寮生活するのが夢なんだよなー。

>あなたのことも紹介したいし。
紹介されたときの寮生の反応に期待してみる

443 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/21(日) 13:16 ID:???
>>442

高校寮のつもりだったんだけどなぁ・・・。(汗)

>紹介されたときの寮生の反応に期待してみる
これで全てが決まりますからね。期待しまくっててください。

444 :ライダーキック小さじ二杯 ◆jPZ1HpW6/Q :2005/08/21(日) 21:28 ID:???
もちろん期待しまくりです。

445 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/08/22(月) 23:42 ID:???
・・・寮の見取り図を描きたいのですが、絶対ズレる・・・。
AA作るときみたいな特殊なツールがあるんですよね。
どなたかオススメのツールを教えてください。

446 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/08/22(月) 23:44 ID:???
自分はギコペ使ってます
プレビューもあるんでズレはないと思います

447 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/09/01(木) 19:52 ID:???
あ・・・やっと復活した。

ギコペがなんか使い方わからないからとりあえずその見取り図が出るあたりまで話を進めることにしました。
・・・今日は時間がないので明日以降になりますが。とりあえずage。

448 :名無しさんちゃうねん :2005/09/02(金) 04:02 ID:???
期待して待ってます。

449 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/09/07(水) 01:41 ID:???
夕方まで時間を潰し、そろそろかという頃に、一応着飾って出かけることにした。
可愛らしい服装にするか、動きやすそうな服装にするか・・・。
ここは寮生たちの印象をよくするために、お気に入りのワンピースにバングルを着けて行くことにした。

寮への道を進んでいると、途中高校生らしき4人の集団が同じ道を歩いていることに気付いた。
『こいつら、寮生かな・・・?』
チラチラと横目で見ながら歩いていると、あちら側も気付いたらしい。コソコソと喋りながら、こちらの様子を伺っている。
『ふふん、まんざらでもないじゃない。私の魅力に高校生はタジタジ?』
すると、高校生らは何かに気付いた様子で、寮の道へ向かって走っていった。どうしたのだろうか?
今、滝野はT字路にいる。左に曲がれば寮の道。正面からは・・・1人、先ほどの学生と同じ制服の男が歩いてきていた。
背は180を簡単に越えている。体は痩せ型のようだが、半袖から見えているその腕の筋肉はしっかりとしていた。
コツコツ、という男の革靴の音が妙に辺りに響いていた。その静寂な雰囲気から漂う威圧感は、滝野でさえ不気味に感じ取っていた。
どうやら、その男も寮生のようだ。同じ道を離れて歩き、なんだか不安になってきた。
そして男は寮に着くと、急に後ろを振り返った。こっちを睨んでいるように見える。
『うっわー・・・。こわー、こいつ・・・。まじで高校生かよ・・・。』
滝野が寮の入り口に近づいても、男はまだ立ったままだった。やがて滝野が入り口の前に立つと、
「・・・・・・新しい・・・寮母の方でしょうか。」
男の声はとても低く、見た目からはあまり想像もつかないような丁寧な口調だった。
「えと・・・。はい。そうです。一応・・・。アルバイトなんですけど・・・。あ、滝野っていいます!」
「そうですか・・・。おれ・・・僕は・・・坂本・・・坂本涼太です。・・・よろしくお願いします・・・。」
「あ、よろし・・・」
男はそう言い残すと、滝野の返事を待たずにそそくさと寮へと入ってしまった。
『ははーん、照れてたんだな?私って罪な女だなぁー、あははは!」

450 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/09/07(水) 02:03 ID:???
うは、続き楽しみですよ

451 :名無しさんちゃうねん :2005/09/07(水) 07:13 ID:???
さっそくツンデレルートかっ!?

452 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/09/12(月) 23:38 ID:???
「あの・・・滝野さん・・・。ぼ、ぼくあなたのことが・・・!」
「うふふ・・・。困ったもんね、あんたには・・・はい、いらっしゃい・・・?」
そして、滝野に与えられた寮室には毎夜淫猥な音が響くのであった・・・。
「・・・!!・・・!?・・・・・・・!!!!」
『あら・・・?この声は誰の声だろう。また私の美貌に耐え切れなくなった寮生が私の体を求めにきたのか?
うふふ・・・、美しさって、ほんっと、罪だよなー!』



「コラ!姉ちゃん、ボーッっとしとらんと、そこどかんかい!」
ムニュッとした感覚を尻に覚え、滝野は我に返った。
「あ、あれ?・・・・・・っておまえー!何を勝手に私のお尻触ってんだー!」
「お、なかなかええケツしとるやんけ。今度やらせたってな。」
「人の話を聞けー!勝手に触るなー!」
「ワシが何回話しかけても無視してボーッっと入り口でつったっとる姉ちゃんが悪いんや!それに、あんた誰や。えらい見ん顔やんけ。」
突然の痴漢行為に、取り乱していて気付かなかったが、どうやら久しぶりにモテたことがあまりに嬉しく、妄想行為に浸っていたらしい。
それも、寮の入り口のど真ん中で。通行の邪魔もいいとこだ。
「あ、ごめんごめん。私はね、明日からこの寮でバイトさせてもらうことになった、滝野智っていうの。よろしくね。」
「・・・バイト・・・?・・・クックック、ほうかほうか。ワシは渡部草太。ワタナベやないで、ワタベや。間違えんなよ姉ちゃん。」
「姉ちゃ・・・。わ、私はこれでももう22なんだからな!滝野"さん"って呼びなさい!」
「・・・知らんわ。それよりな、この寮、・・・・・・なんでもないわ。ほな、ワシさっさと着替えたいから先に失礼させてもらいますー。」
「あ、そう?じゃ、私もそろそろ入ろうかな。」
坂本を見るなり逃げ出した数人の寮生、それに反して礼儀正しい坂本、そして、意味深な発言を残していった渡部。
しかし、滝野の頭の中にそれらの出来事はほとんどなんでもないことと処理されていた。

「さーってと、今のうちに挨拶考えておかないとねー!エッチなこと言ってみようかなー?にゃはははー!」
・・・・・・こんな調子の子ですから・・・。

453 :名無しさんちゃうねん :2005/09/13(火) 06:58 ID:???
うほっ!更新してるwww

智ちゃんの尻テラモミタス

454 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/09/13(火) 23:22 ID:???
軽く妄想をしながら、滝野は大きな寮の扉を開いた。

バコーン!!!

――――瞬間に、滝野の顔面に何かがぶつかってきた。

「・・・いったーい・・・!」
玄関に思わずしゃがみこんで、顔面を押さえ込む。と、足元には鍋がクワンクワンと音を立てて転がっていた。
「もぉ、草ちゃん!なんなのよ、また私のことバカにしてぇー!」
「やかまし!えぇ加減にその言葉遣いやめんかい!気色悪ぅてしゃあないわ!」
高い声と、先ほど聞いたばかりの声が言い争いをしている。様子から見て、恋人同士の喧嘩だろうか?
「ちょ・・・・・・っとあんたたちぃー!痛いじゃないのー!」
怒鳴りつけると同時に、滝野は立ち上がり、言い争いをしている2人を睨んだ。
「・・・あら?あらあらあら?・・・かっわいー!誰あなたー!?」
かわいらしい口調、高い声で近寄ってきたのは、かわいい女の子・・・・・・でなく、坂本と同じぐらいの背丈で、髪型はスポーツ刈り、顔は少しくどめの・・・男だった。
「うげっ!あんた何!?男なんでしょ!?なんでそんな口調なの!?」
声から女だと思っていたところが、実は男。その事実が、滝野の怒りを一挙に困惑へと変えてしまった。
「あら、失礼ね。私は阿久津博己。ひーちゃんって呼んでね!あなたは?」
ああ、そうか・・・。ゲイなのか・・・。理解した滝野は、とりあえず質問に答えることにした。
「・・・滝野智です。明日からここでバイトをすることに・・・」
全てを言い終わる前に、ひーちゃんが素早く近寄ってきて、滝野の両手を握った。
「ホント!?ここで!?明日から!?ほんとーに!?」
ズイッ、と顔を近づけてきた。息は爽やかな香りで、嫌な気持ちはしなかった。
「う・・・うん。・・・どうして?」
握っていた手を離すと、滝野に背中を見せ、演劇のようなポーズを取りながら、ひーちゃんは叫んだ。
「だって・・・だってだって・・・。この寮、女の子がいないんですもの!私、色々おしゃべりとかしてみたいのに、相手はみーんな男の子!
 草ちゃんはおしゃれさんだから、一緒に話そうかと思ったら、どう言ったと思う!?『キモい』よ!?
 そりゃ私は男よ!?紛れもない事実!でもしょうがないのよ!私、自分が男なんて耐え切れないんだもの!だからせめて気持ちだけでも女の子になりたいのに・・・!」
寮母のおばちゃん並のマシンガントーク。普通の人間なら『しょうがないだろ・・・』などと判断し、それなりに会話を流して逃げるものなのだが・・・。
「わ、ひどーい、渡部!アンタ、ちょっとはひーちゃんのことわかってあげなさいよ!」
その場からこっそりと逃げようとしていた渡部に、後ろから怒鳴り上げた。
「な、なんやなんや!あんた初対面の人間に何ゆーてんねん!」
顔を赤くし、階段の前で渡部が反論した。
「何よ、草ちゃんだって私に『キモい』って言ったじゃない!それに比べたら、かわいいもんよ!ねぇー?」
「ねぇー?」
すっかり滝野はひーちゃんの性格とシンクロしてしまっている。渡部は、『うるさいのが増えた・・・』という半ば諦めたような表情をすると、そそくさと階段を登っていってしまった。
「あ、待ちなよ渡部!」
「あん、いいのよ、滝野さん。それより、ごめんなさいねぇ?オナベぶつけちゃって、痛かったでしょー?可愛い顔に傷でもついちゃったら大変・・・!」
「いやー、ちょっとびっくりしちゃったかなー。・・・それより私、寮母さんに会いたいの。どこにいる?」
「あ、可奈ちゃん?可奈ちゃんはね、さっき外に出ちゃったの。すぐ戻ってくると思うから、ちょっと待っててもらえるかしら?」
「うん、わかった。」
そうか、寮母はいないのかー・・・。という手持ち無沙汰な雰囲気がひーちゃんに伝わったのだろうか、再び手を握ってきて、さっきのように情熱的に話しかけてきた。
「ねぇねぇ、それまで、私のお部屋で遊ばない?みーんな2人部屋なのに、私だけ1人部屋なのよー。広さは一緒なのにね、寂しいったらありゃしないわ。
 ・・・でも、しょうがないわよね。私、みんなからしてみたら・・・草ちゃんの言うとおり、気持ち悪いものね・・・。」
ひーちゃんはうつむいて、しょんぼりとしたような口調で話した。
「んー、私も最初はびっくりしたけど、今は大丈夫だよー。ね、ひーちゃんの部屋見せてよ。」
顔をパッとあげると、少し影のあった顔にみるみるうちに明かりがさし、とても美しい表情でうなずいた。

455 :名無しさんちゃうねん :2005/09/14(水) 23:39 ID:???
「それまで、私のお部屋で遊ばない?」
じつはひーちゃんがアレなのは演技。

知らない智ちゃんはひーちゃんの部屋へ

渡部登場

これはもう・・・アレだな。

456 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/09/14(水) 23:50 ID:???
ヤられちゃうのですか…

457 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/09/15(木) 23:09 ID:???
「・・・・・・あれ?」
ひーちゃんの部屋は、全体的にピンクに装飾されていそうな気がしたが、案外普通の装飾だった。
「ふふっ、ここがぁ、私のお部屋!・・・あら、どうしたの?」
もっと乙女的な装飾が施されていると予想していた滝野は、部屋の入り口でぼーっとしていた。
「いや・・・。あの・・・もっと、こう・・・レースのピンクのカーテンとかありそうだなぁ・・・なんて思ってたんだけど・・・。
 案外普通だね・・・。」
その言葉を聞いたひーちゃんは、少し頬を膨らませると、
「もぉー、ちょっと心外ー!私、女の子には憧れてるけど、そうゆう常識はわきまえるつもりなのっ!」
「いやいやいやいや、・・・わきまえてないじゃん。」
「あら、やっぱり?うふふふっ・・・!・・・ホントはね、前までしてたの。だけど、なんだか違うなー、って思ってきて。」
遠い目をした天井を見つめ、ふぅっ、と吐息を吐いた。
しばらく沈黙が続いたが、その沈黙を先に破ったのは滝野だった。
「ねぇ、ひーちゃん。何かファッション雑誌なーい?何かはなそー?」
「あ、あるわよあるわよー?ほら、コレなんか、最近の・・・・・・!」
2人はしばらく、ファッションについて語り合った。・・・・・・時を忘れて。そう、『時』を忘れて。

「・・・ってわけなの!おっかしーでしょ!?」
「あっはっは、なーんでアンタ女に告白されてんのよー!わっけわかんねー!」
「しかもね、その子ったらしばらくしたら『オカマなんて私が治してあげる!』なんて言うのよぉ?しっつれーよねぇー!?」
そんな話に盛り上がっていると、ふと時間が気になって、涼太がくれた腕時計をチラリと見てみる。
時計の短針は7と8の間を、長針は10のあたりにいた。
『7時50分かー。そっかー。・・・・・・ん?』
「あーーーーーーーーーー!!!!!!!」
滝野が大声を出すと、コーヒーを飲んでいたひーちゃんは、驚いて吹きこぼしてしまった。
「ごほっ、ごほっ・・・!もぉー、ビックリさせないでよぉ!」
「どうしよう!どうしよう!もう8時近いじゃん!ご飯は!?私お手伝いするつもりだったのに!どうしよぉー!」
頭を抱えて泣き始めた滝野を前に、ひーちゃんは依然キョトンとした様子で滝野を見ている。
「・・・ご飯、まだよ?」
「・・・・・・え?」
「あのね、私たちの学校、勉強も盛んなんだけど、スポーツも盛んなのよね。で、この寮にいる人、どっちかというと運動部の人が多いのよ。
 だからぁ、ご飯はみんなが帰ってくるのがだいたい8時だから、休憩時間も考えて8時半からが普通なのよ。
 ・・・あ、でももう料理始めちゃってるでしょーね。」
「そ、そうなの!?よかった!・・・でもよくない!行かなきゃ!」
「あ、待って!私のせいでもあるんだし、私も行って謝るわ!」
「そう!?ほんと!?ありがと!!じゃ、行こう!」

食堂の奥、厨房に行くと、寮母が1人で料理をしていた。
「あ、あの!すいません!手伝おうと思ってたんですけど!」
「私、私が悪いの!私が話にずーーーっと付き合ってもらってたから!!」
滝野が肩に息してやってきた様子を見ると、寮母は特に表情を変えることなく、
「あら、いいのよ。明日からで。もう少しでご飯できちゃうから、それまで色々見てまわりなさい。」
「でも・・・!」
「でもじゃなーいの。ま、何かしたいんだったら、玄関のとこいなさい。運動部の子達がそろそろ帰ってくるだろうから、
 驚かしてあげなさいよ。ネ!」
そう言って、戸惑っている滝野にウィンクをしてから、再び調理へと戻っていった。

「・・・どうする?」
「そうねぇ・・・。可奈ちゃんがああ言ってるんだし、いいんじゃないかしら?」
「うーん・・・。じゃあ、どうやって驚かそうか・・・。」
「あ、それだったらいいのがあるわ。私が着ようと思って買ったんだけど、サイズ合わなくて結局着れなかったいいのがあるの!」

458 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/09/15(木) 23:18 ID:???
ひーちゃんかわいい
渡部との絡みあるかしら

459 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/09/15(木) 23:48 ID:???
「うわ・・・これって・・・。」
「ね!?かわいーでしょ!?最近流行ってるし、丁度いいでしょ?」
『・・・涼太の前でよく着てたんだけどな・・・。』
複雑そうな表情をしている滝野を見ると、ひーちゃんは猫なで声で言ってきた。
「可奈ちゃんのお手伝いなんでしょー?しなくていいのー?」
「・・・まぁ、別にいいんだけどねー?」
「じゃ、決まり!着て着てーん!」


寮の扉が開いた。扉の向こうから、騒がしい声が聞こえる。
「あー、つ・か・れ・た・ぜー!飯ーーー!!!」
「やかましいですね・・・。静かにしたらどうです?」
「・・・・・・同感。」
影の数からして、3人のようだ。
「それにしても、今日の坂セン、うざかったなぁ・・・はぁ!?」
一番最初に入ってきた、一番うるさかった男が寮に入った瞬間、奇声を発した。そのまま固まっている。
「どうしたんですか、赤城く・・・え!?」
二番目に入ってきた、いかにもインテリ系の眼鏡をかけた男の子は、またしても奇声を発し、同じように固まってしまった。
「・・・どうかした?・・・・・・あ・・・。」
最後に入ってきた、いかにも口数が少なそうな男の子は、奇声こそあげなかったものも、前の2人と同じように、固まってしまった。

「おかえりなさいませ、ご主人様っ!☆」
ひーちゃんから着せられた服は、メイド服だった。それに限らず、ヒートアップして猫耳に猫しっぽまでつけている。
男臭い男子学生寮に、そのコスプレは異世界のムードを漂わせていた。
「・・・ひーちゃーん。やっぱコレ無理あるってー。見てよ、固まってるしー。」
固まってしまうという反応に不安を抱いた滝野は、思わずひーちゃんに助けを求めてしまった。
「そんなことないわよ、かわいいわよ、とっても!キュートだわ!」
ひーちゃんが柱の陰から現れたのを見ると、一番前に立っている、赤城という男がやっと口を開いた。
「・・・おい、阿久津。・・・・・・ソレ、誰?」
震える指を突き出して、顔を引きつかせて赤城が質問をした。
「あ、この人ね、滝野智さんって言って、明日からここでバイトするんですって!うれしいわねー!かわいいでしょぉー?」
「かわいい・・・っていうか・・・その・・・。」
その格好に強い影響を受けたのか、赤城はきょどきょどと目線を泳がせている。
「わ・・・私は認めない!男子寮に、女性を置いて前にも問題があったんだろう!それを再び繰り返すわけ・・・ごふゥッ・・・!」
眼鏡の少年が何かを言いかけていると、途中で嗚咽を吐くような声を出すと、後ろにいた少年にもたれかかった。
「少し、寝てな?」
物静かそうな少年は、そう一言眼鏡の少年に言うと、担いだまま階段を上がっていってしまった。
「・・・そ、そうだそうだ!おおお、俺も認めん!だだ、断じてだ!い、いいな!」
顔を伏せたまま滝野を指差してそう言残すと、赤城もバタバタと階段を上がっていった。

「・・・ふぅ、あの子たちにも困ったもんね。」
「・・・あの子たちの名前、わかる?」
「えっとね、あのうるさかった子が、赤城浩介。で、眼鏡の子が大山誠。あと、しずかーな子は鼎忍(カナエシノブ)。
 3人ともテニスやってて、強いのよー。特に、鼎君が。赤城君が強そうだけど、あの中では一番弱いの。」
「ふぅん・・・。・・・ね、それより・・・。」
滝野は顔を強張らせて、ひーちゃんに詰め寄った。
「・・・なにかしら?」
「・・・・・・・・・これ、脱いでいい?」
数秒、間の抜けた空気が吹き抜けた。
「・・・もぅ!脱いでらっしゃいな!」

460 :名無しさんちゃうねん :2005/09/15(木) 23:53 ID:???
輪姦される予感

461 :名無しさんちゃうねん :2005/09/16(金) 07:30 ID:???
テニス部3人か・・・

もしかして他の部も合流してくるのか!?
ちょwwwキャラ多杉www

輪姦だな、こりゃ。

462 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/09/17(土) 00:35 ID:???
みなさん頑なに輪姦を希望しますね・・・。
キャラはまだ増える予定なのですが。ええ、もう男版ネギま!のごとく。

463 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/09/17(土) 00:47 ID:???
和姦で…

464 :名無しさんちゃうねん :2005/09/17(土) 15:19 ID:???
和姦!和姦!

465 :名無しさんちゃうねん :2005/09/17(土) 15:42 ID:???
ていうか感動系じゃなかったの?

466 :名無しさんちゃうねん :2005/09/17(土) 22:34 ID:???
すばらしき世界・・w

467 :名無しさんちゃうねん :2005/09/17(土) 22:38 ID:???
ROM陣がすごく前に出てきてる件。

感動系・かつ非エロが読みたい気もするが、お兄ちゃんに任せることにするよ。

468 :名無しさんちゃうねん :2005/09/17(土) 23:02 ID:???
まあ、ここまでオリジナルキャラクターが出てくると
もはやあずまんが大王じゃなくてただのオリジナルSSだと思うけど。

469 :名無しさんちゃうねん :2005/09/18(日) 02:23 ID:???
別に問題はないだろう、原作と同じことやってもなんの面白みもないし
原作レギュラーばっかでやってもつまらんし、それよりオリキャラ絡ませた
方が世界が広がって面白いと思う。

余談かもしれんが原作がオタ向けって呼ばれるのは、殆どメインキャラ6人
しかいないから、気の合う友達だけの非常に狭い閉じた居心地のいい世界。
そんな部分がそういわれるんだと思う。
むしろ積極的に知らない人間とかかわっていって成長していって欲しいなと
このSSでは、続き期待してます・・エロも(笑)

470 :名無しさんちゃうねん :2005/09/18(日) 02:45 ID:???
男版ネギま!になるんだったら
登場する男キャラクター全員にそれぞれのストーリーがあってほしいな

471 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2005/09/18(日) 16:03 ID:???
うわぁ、間違えてクッキー全消ししてしまった。
合ってるかな・・・これで。

>>470
あと5,6人は多分出ます。・・・全員分の裏話書いてたら年内に終わるかどうかが怪しくなっちゃいます。
実は、智が最後に誰とどうなるかはまだ決めてません。キャラの持つ重力に任せるばかり。
・・・・・・つまり、ひーちゃんと・・・・・・なことになる可能性がなくはないのです。怖いですねー(笑)

472 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2005/09/18(日) 16:04 ID:???
ああ・・・違うし・・・。
でも、本人ですから。そこんとこ了解願います。

今夜更新するかもです。

ってかROMの人こんなにいたのか・・・。びっくりだ。いつから隠れてたー!

473 :名無しさんちゃうねん :2005/09/18(日) 16:14 ID:???
年内に終わらなくてもいいから書いてくれーーーーー!!

474 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2005/09/22(木) 00:53 ID:???
滝野がメイド服を脱いでいるときに、ひーちゃんの部屋をふと見回してみた。
「・・・他にも、まだ色々あるのかなぁ・・・?」
メイド服を取り出してきたのは、部屋の奥のほうにある大きめのクローゼットの中からだった。
きっとその中にも、他の衣装が・・・。
滝野は、メイド服をぞんざいにテーブルの上に置くと、クローゼットに向けて歩み始めた。
「うっわぁ・・・!すっげー・・・!」
クローゼットの中は、まるで違う世界のようだった。
チャイナドレス、着物などのほかにも、ナースやウェイトレスの明らかにコスプレ志向の物まであった。
「すごい、すごい・・・。どれか・・・着てみても・・・。時間・・・まだ大丈夫だよな・・・?」
そうブツブツと呟きながら、下着姿のままで色んな服を手にとってみては、クローゼットに戻す行為を繰り返した。

ガチャッ!

「あの、阿久津君。そろそろご飯です・・・よ・・・。」
突然扉を開いて出てきたのは、痩せ型で、身長は低く、オタクというよりヒッキーという言葉がぴったりそうな少年だった。
滝野の下着姿を見て、動きがピタリと止まっている。
「あ・・・あれ・・・?」
戸惑った様子で、かけていた分厚いレンズの眼鏡を手に取り、綺麗に拭き取った後、再びマジマジと見直してきた。
「・・・・・・阿久津・・・君・・・・・・?」
以前までの癖で、下着姿を見られていてもほとんど気にはならなくなっていたものの、相手が新鮮な反応を示すため、滝野自身も恥ずかしくなってきた。
「・・・えと、違います。・・・出て行ってもらえる?」
その一言を聞くと、ヒッキーのような少年は何かグチャグチャと聞き取れない言葉を発すると、扉も閉めぬまま飛び出ていってしまった。
「あ・・・やばいな。ご飯・・・遅れちゃう。」
先ほど脱ぎ捨てたメイド服を綺麗にハンガーにかけてクローゼットに戻すと、元の服装に戻してひーちゃんの部屋を後にした。

475 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2005/09/22(木) 01:12 ID:???
食堂に入ると、数十人の男の子達の目線が一気に滝野に集まった。
それまで各々が雑談をし、談笑をしていたところに、1人の女が食堂に入ってきたのだ。
驚きを隠せない者、隣同士でざわめき合う者、馴れ合いから手を振っている者、睨みつけている者、特に動かなかった者・・・。
滝野はその置かれた状況にいたたまれなくなり、寮母のいる台所へと小走りで入っていった。
と、同時に、後ろの方から大声で男子達の感想が聞こえる。
「誰!?今の女!」
「つーか何!?ロリ系!?」
「あーら、しっつれーね、あんた達!そんなこと言うもんじゃないわよ!」
「なかなかだったな。またやっちまうか?」
「馬鹿!でけぇ声でんなこと言ってんじゃねぇ!!」
一人一人のその感想を、滝野は上手く聞き取ることは出来なかったが、あまりいい印象ではなかったようだ。
「・・・やっぱり、ワンピにポニテじゃ・・・ロリ系っぽいかなぁー・・・。ちょっとショックー。」
寮母が滝野が入ってきたのを確認すると、料理を盛った皿を運び出した。
「さ、ご飯の準備!お皿運ぶの、お願いね。」
「はーい。」
人数分の皿を取り出すために、一度食堂にいる男子の数を数えてみた。
「・・・・・・えーっと・・・。17人?」
「ええ、17人。智ちゃんも合わせて、18人。」
滝野と寮母の2人で料理を運び、滝野は台所から椅子を運んできてひーちゃんの隣に席を作らせてもらった。

おもむろに寮母がやってくると、手をパンパンと叩いて、注目を集めさせた。
「はい、皆こっち見て!入ってくるときに見ただろうけど、この子が新しいバイト、滝野智さん!
 夏休み中だけかもしれないけど、もしかしたらこのまま働いてもらうことになるかもしれないわ。
 はい、智ちゃん、挨拶しちゃって。」
ほとんどの自己紹介を寮母にされてしまって、「どうしろっていうんだ!」と心の中で突っ込みながら、席を立った。
緊張していたが、持ち前のテンションを生かした自己紹介へと持ち込んだ。
「どーもー!滝野智でーっす!23さーい!君たちより年上だー!ちっちゃいからってなめんなよー!?
 家事は一通りなんでもできます!得意料理とかもたまに出させてもらうつもりなので、よろしくおねがいしまーす!」

パチパチパチパチパチパチ!!!!

と、拍手をしたのは・・・・・・ひーちゃんだけだった。
他の男子は、ぱっちりぱっちりとけだるそうにしたり、音が聞こえないくらい小さくパチパチ、と恥ずかしそうにしたり、
拍手すらしない男子までいた。・・・どうも、前途多難な滝野の職場となりそうだ。

「はいはいはい、あんたらまいっかい愛想がないね。罰として、一人一人自己紹介!はい!!」
食堂から「え〜!?」という声が響き渡る。こういうのは、どこでもいつでも同じだ。
学校でも、転校生だって、恥を多少かくし、そこの生徒も強制的な自己紹介でみんなから笑われたり。
そんな状況を思い出して、滝野は思わず「アハッ」と小さく笑ってしまった。

476 :名無しさんちゃうねん :2005/09/23(金) 09:26 ID:???
お兄ちゃん天才。
俺はブログ書きなんだが、その文才を3分の1でいいから分けてくれ・・・

じゃ、ROMに戻りますわ。

477 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2005/09/25(日) 00:25 ID:???
>>476
私もブログ書いてますが、イマイチ人気ないです。
まず人が来ないし・・・w

478 :名無しさんちゃうねん :2005/09/25(日) 13:59 ID:???
otuage

479 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2005/09/28(水) 22:32 ID:???
大仕事が待ち受けており、再来週の火曜まで手がつけられないと思います。
仕事をしつつも、生徒の名前、キャラ設定は確保しておこうと思うので、期待しててください。

P.S ageよろしくお願いします。

480 :名無しさんちゃうねん :2005/10/01(土) 00:33 ID:???
まかしときんしゃい

481 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/07(金) 19:43 ID:???
「はいはい、まず私!」
と、先陣を切ったのはやはりひーちゃんだった。
「えーっと、阿久津博己、高2!趣味はおしゃれ。現在、彼氏募集中でーっす!」
最後の言葉に、男子生徒からの「きもいぞー!」などとの笑い声まじりのヤジが飛び交った。
「滝野さんとは、もう会話を交わしました。とっても面白い人だから、みんなも話してみてねー!」
と、言うとひーちゃんは座ってしまった。先ほどのように、ヤジ交じりながらも拍手が起こった。

ひーちゃんは滝野の耳元に顔を近づけると、
「ここのみんな、やっぱり男子校だから女性に緊張しちゃってるみたいなの。
 みんないい人だから、今は気にしないであげてね。」
そう言うと、にっこりと滝野の顔を見て微笑んだ。
『やべ・・・。ゲイじゃなかったら、ちょっと惚れてたかも・・・。』
思わず、滝野は頬を少し赤らめてしまった。

482 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/07(金) 20:06 ID:???
次に立ったのは、滝野の席からは少し離れたところにいた男だった。1人でなく、一斉に2人立ち上がって。
しかも、それだけでない。その2人は、どっちを見てもそっくりだった。
外観としては、昔のがり勉君にありがちな黒ブチの眼鏡、七三分け、センスのない服装。
違いといえば、よーく目を凝らせば気付く。七三分けが右分けか、左分けか、だ。
たとえその違いに気付いたところで、どちらがどちらかを見分けるなんて、よっぽど付き合いの長い友人などでないと無理だろう。
「我ら!」
「一文字兄弟!」
各々が一言ずつ言葉を発した。
「僕が一文字勉!(いちもんじ つとむ)」
「そして僕が一文字学!(いちもんじ まなぶ)」
「「2人揃って!!」」
2人はグッとポーズをとると、
「「勉学ブラザーズ!!」」
と、叫んだ。
その瞬間、男子生徒が一斉に歓声をあげた。
「いいぞー!がり勉きょうだーい!」
「またやってくれたなー!他のネタも考えろー!」
・・・どうやら、以前にもこの『勉学ブラザーズ』の自己紹介は行われたらしい。

「はいはい、質問!」
滝野は手を挙げて、勉学ブラザーズに質問をした。
「はい、なんでしょうか!」
答えたのは、右分けの男だった。
「ごめん、・・・・・・違いがわかんなーい!」
その発言に、またも一斉にドッと笑い声が上がった。
「ん、ンン!えー、みなさん、静かに!この際だから、はっきりさせておきましょう!
 我ら兄弟、見分けをつけるためにある目印をつけさせていただきました!
 僕、兄である勉は右分け!」
「そして弟である学は左分け!」
「「この完璧なまでの目印、一度で覚えたでしょう!!」」
またもハモって、自己主張。
「いや、どうせ違いつけるならどっちか丸刈りにしなよ。」
しかしながら、滝野はその主張をバッサリと切り裂いてしまった。
またも全員大うけ。勉学ブラザーズは顔を真っ赤にしている。
「ちっ、違う!双子で姿格好を似せるのには意味があるのです!」
「そう、我ら勉学ブラザーズ、親からいただいたこの名の通り、日々勉学に勤しんできました!」
「しかし、やはり大きな壁にぶつかったりするものです!そこで、我らはお互いに姿を似せ、励ましあう術を発見したのです!」
そしてお互い向かい会うと、
「兄さん、理科の勉強に疲れました・・・。」「学のいくじなし、英語があるじゃないか!」
「学、数学の定理を覚えるのに疲れてきた・・・。」「兄さん、古典をやればいいじゃないか!!」
「「このように、我らは日々勉学に全身全霊を注ぎ込み、待ち受ける戦いへと準備しているのです!!」」
さすがにここまで自己紹介をしたことがないのだろう、全員から「おぉ〜・・・」という感嘆の声が漏れ出していた。
「うぬ〜、恐るべきは勉学性双生児・・・!」
「あの、滝野さん、ソレ何?」
滝野の1人ボケに、ひーちゃんは竹馬の友、水原のように欠かさずツッコミを入れてくれた。

483 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/07(金) 20:33 ID:???
「ぬぬぬ〜、我々も負けていられませんな、間氏。」
「まったくだ!これはもう行くしかありませんな、織手殿。出動命令を、魁殿!」
「よし、行くぞ!」
勉学ブラザーズの自己紹介が終わった後、立ち上がったのは3人の男だった。
明らかに外観が違うから、今度は三つ子なんてことはないようだ。
・・・が、彼らを取り巻く『空気』は先ほどの兄弟より同調しているような気がする。
「ぼ、僕は間秀!(はざま しゅう)」
「わ、わ・・・ワタクシはッ!織手雅!(おりて みやび)」
「そして俺が、魁悟!!!(さきがけ さとる)」
間と名乗った男は、手をビシュッと挙げると、
「あだ名はマシュー!」
次に手を挙げたのは、織手。
「あだ名はオルテガ!」
最後に手を挙げたのは、魁。
「そして俺のあだ名がガイア!つまりッ!」
魁がパチンッと指を鳴らすと、各々が縦に並ぶと、
「我々こそが、○×高校の『黒い三連星』なのだー!!!」
しかし、勉学ブラザーズの時のような歓声は沸きあがらなかった。
なんだか、「うわぁ・・・」という言葉が丁度いい、俗に言う『イタイ』雰囲気に見舞われてしまっている。
その空気に耐え切れなくなったのか、一斉に座ってコップの水をグビグビの飲み干し始めてしまった。


「えーっと・・・・・・次いきましょ、次・・・。」

484 :名無しさんちゃうねん :2005/10/07(金) 20:54 ID:???
ちょwww
復帰早々キャラ濃すぎるぞwww

全員使いきれるのか!?

485 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/10/07(金) 23:04 ID:???
黒い三連星テラワロスwwww

でも彼らも何れは『祝!○○卒業!』に・・・

486 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/10/07(金) 23:27 ID:???
3連星まで出てくるとは、これから楽しみ

487 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/08(土) 13:17 ID:???
>>484
ネタ切れの影・・・とか言ってみるテスト。

>>485-486
彼らの必殺技、炸裂するんでしょーかねー・・・?(ニヤニヤ)

まぁ、こうご期待ってことで。またしばらく更新できませんのでー。
(キャラ・・・どうしよっかなー・・・。)

488 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/09(日) 10:04 ID:???
今更ですが、
間→マ 秀→シュウ  =マシュー
織手→オルテ 雅→ガ =オルテガ
魁→ガイ 悟→ア   =ガイア

ぶっちゃけ、魁はカイと読むのですが、そこはもう・・・許してください。
名字がガイと読める人なんていなさそうなんだもの・・・!(魁って名字の人いるのかな?)

489 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/12(水) 21:45 ID:???
次に立ったのは、先ほどコスプレをしたとき出迎えた、眼鏡の少年だった。
「・・・大山誠。高2。テニス部に入ってます。」
だからであろうか、滝野自身に自己紹介をするのをとても拒むかのような、けだるけな声で言った。
しかし、滝野が気にしていたのはそんなことではなかった。あの顔・・・、どこかで・・・。
「ねぇ、ちょっといい!?」
滝野はビシッと大山に向かって指を指した。
「・・・なんでしょうか?と、いうより、早く指差すのをやめていただけますか?」
一人称が『私』であるのといい、かなりの潔癖症な人間のようだ。
「あ、ごめんごめん。・・・でさ、あんた、もしかして・・・お兄さんいない?」
大山はピクリと眉を動かすと、
「・・・いますが、何故?」
「もしかしてさ、その人、今年から社会人だったり!?」
「ええ、その通りです。何故ご存知なのですか?」
大山は、依然落ち着いたまま質問を返してきた。普通なら、少し驚いたりするものだが・・・。なんとも、可愛げのない少年だ。
「やっぱり〜!?あんた兄弟顔そっくりだねー!私、あんたのお兄さんと同級生で、同じクラスだったこともあったんだよ!」
「・・・!?・・・・・・へぇ、そうなんですか。」
同じ学校。その事実が、少々大山に精神的ダメージを与えたようだ。
「めっちゃ頭よかったよねー、あんたのお兄さん!」
「ええ、そうですね・・・。・・・ですが!」
大山は突如声に力を込めた。
「さっきからあんたあんたと・・・。私には誠という、親から授かった立派な名前がある!呼ぶなら呼ぶで名字か名前で呼んでいただきたい!」
その迫力に、普通の人なら一言謝って、この様子から「大山」と呼び捨てにする気持ちも出てこなくなる。
しかし、滝野はやはり違った。
「もぉー、固いこと言うなよぉー。・・・しょうがないな。ごめんね、マコちゃん!」
「マコ・・・!?ふ、ふざけないでください!!」
「あー、マコちゃんじゃだめ?他にもまこピーとかマコさんとか色々候補が・・・。」
「どれもやめてください!兄には『大山君』と呼んでいたのでしょう!?それなら私も・・・!」
「やだよ。だって被るじゃん?マコちゃんでいいじゃん、かわいくて!」
何が恥ずかしかったのか、大山は少し顔を赤くすると、顔を背けてしまった。
「ねー、みんな、マコちゃんでいいよねー!?」
その質問に、皆は賛成の意を込めて拍手をした。「いいぞー!」「マコちゃーん!」などとの声も上がっていた。
大山は眉間にシワを寄せ、唇をグッと噛み締めると、椅子にどっかりと腰を落としてしまった。

490 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/12(水) 21:56 ID:???
椅子に座った大山に、最初に話しかけたのは、先ほど見事に撃沈した黒い三連星の一員、マシューだった。
「『マコちゃん』先輩、よかったじゃないですか。あんなかわいい女性にあだ名をつけてもらって・・・。」
グフフ、と気色の悪いオタク笑いを添えて、ニヤニヤした表情で言った。
あだ名をつけられて、寮生全員からの屈辱を受けただけでも爆発寸前だった大山は、その一言で・・・。
「おい・・・、貴様。私にそのような態度を取ることが、どのような結果をもたらすか・・・身を持って知りたいのか?」
小さな声で、だがかなりドスのきいた声で、マシューのアゴをがっしりと掴んで力を込め始めた・・・。
「ひゃ・・・ひゃい・・・。しゅいましぇん・・・。」
アゴを掴まれてうまく喋れないマシューは、情けのない声を出して大山に詫びた。
「・・・ふん、そもそも先輩にそのような口をきいていいと思っているのか?無礼者め。」
半泣きになったマシューのアゴを離すと、大山は席を離れてどこかへ行ってしまった。

「・・・どこ行っちゃうんだろ?」
「さぁ?恥ずかしかったんじゃないかしら。彼、結構恥ずかしがり屋さんだから。」
・・・大山の気持ちを他所に2人はぽっかりとした考えしか持っていなかった。

491 :名無しさんちゃうねん :2005/10/13(木) 19:59 ID:???
ツンデレルート(男版)だな。

492 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/13(木) 21:36 ID:???
>>491
・・・え、これもツンデレって言うんですか・・・?

赤松の脳内がどうなっているのか気になった今日この頃。
(女だったらたくさん出せそうだけど、野郎は・・・。やっぱ同性だと捻りにくい。)

493 :名無しさんちゃうねん :2005/10/14(金) 20:27 ID:???
赤松作品は、「AI止ま」だけだ!
あとは「くりとるまぎい」が描いてるんだぞ?

それはどうでもいいんだが

シ ョ タ を 出 せ ・ ・ ・ !

494 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/15(土) 19:47 ID:???
>>493
それ、いただきです。(ショタがあったか・・・。)

495 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/19(水) 22:07 ID:???
最近忙しくて更新ができません・・・。
もうしばしお待ちを。

496 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/10/20(木) 18:46 ID:???
>>495
待ちます、待ちますとも!

497 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/10/20(木) 19:03 ID:???
3年は待ちます

498 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/29(土) 00:28 ID:???
ほんとに3年待たせそうな勢い。
明日は多分更新できるので、期待しててください。

499 :名無しさんちゃうねん :2005/10/29(土) 01:35 ID:???
がんがれ!!

漏れはリアルで3年待ちますぞw

500 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/10/30(日) 00:46 ID:???
「えーっと、私合わせて7人自己紹介したのね。次で半分ってとこかしら。誰がするのー?」
「あ、はいはい!僕やります!」
手を挙げた男は、高校生とは思えないほど小さな少年だった。
くりくりとした目、サラリとした黒髪、華奢な体つき。男子校の寮だとわかっていなければ、女の子と見間違いそうだ。
「えっと、加藤浩太、高3です!」
「えっ、うそ!?」
声をあげたのは、もちろん滝野だった。
「高3!?え、ほんとに!?」
「えへへ、よく言われます。本当に高3ですよ。大学ももう決まってますし。」
「うわ〜・・・。ねぇ、身長いくつ?」
「えと・・・138cmだったかな・・・。」
「ちっちぇー!!140cmないのー!?」
その一言にはさすがにムッときたらしく、加藤は子供のように頬を少し膨らませて文句を言った。
「親が小さいから、血筋なんです!ほっといてください!」
「あ・・・ごめんごめん、怒った?もー、許してよー。」
「・・・いいですけどね・・・?身長のことだけは、言わないでくださいよっ?」
「へーい。」

501 :名無しさんちゃうねん :2005/10/30(日) 22:10 ID:???
ロリショタキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!

どう見てもちよちゃんです
ありがとうございました

502 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/11/01(火) 20:38 ID:???
>>500
乙!それにしてもあと七人もお相手・・・ではなくて(多分意味は合ってはいると思いますが)
キャラクターがいるとは、いやはやなんとも、楽しみですねぇ。

503 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/01(火) 22:18 ID:???
も、死にたい・・・(笑)
榊さんモノの同人誌見たせいで榊さんストーリー書きたくてしょうがない今日この頃。

もう、智ちゃんはグッチャグチャに輪姦して終わらせてしまいたい。だめ?(笑)

だめだよなー、『感動モノ』だもんなー・・・。

504 :名無しさんちゃうねん :2005/11/01(火) 23:06 ID:???
>>503
「ニャンギラス」か、「榊さぁ〜ん!」か。

あ、もしかして「HEAVEN」か?

505 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/11/01(火) 23:13 ID:???
なんでしょうねえ

506 :名無しさんちゃうねん :2005/11/01(火) 23:30 ID:???
>>503
グチャグチャに輪姦してほしい。
第一話、第二話と彼女は悲惨な役割だったので
今回も悲惨な目にあってほしい。最後まで噛ませ犬で。

507 :名無しさんちゃうねん :2005/11/02(水) 00:05 ID:???
>>506
それはグロスレでやればいいじゃんここではあんまりやって欲しくないかな

508 :名無しさんちゃうねん :2005/11/02(水) 00:51 ID:???
作者のモチベーションが下がってるみたいだし
一旦、智の話を中断して榊さんの話を書けばいいんじゃないですか?
モチベーションが下がった状態で書かれてもね・・・・・・

まだ、登場人物を全員紹介しきってないし
これだけ人数が多いと話もかなり長引くだろうし。(感動系だったら尚更)
個人的には安易な感動系にするよりエロが読みたかったり・・・

509 :名無しさんちゃうねん :2005/11/02(水) 00:56 ID:???
智の話を打ち切りたいて言うのだったら別ですが。

510 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/02(水) 21:22 ID:???
>>504
ご名答。「榊さぁ〜ん!」はキタ。

>>508
(なんかひとつのスレを独占してるのってスゲー悪いことしてる気がするのだけれど)
新キャラはもう作り終わっていまして、あとは位置づけ、肉体関係を持たせるか否か等を検討中なわけでして。
モチベーションは(そこまで)下がってないので、大丈夫です。多分。

とりあえず、DVDの音だけのMDを作ったので、全部を通して聴いて、智ちゃんのキャラを掴みなおします。

511 :質問推奨委員長 ◆EIJIovdf8s :2005/11/02(水) 22:07 ID:???
なら是非榊さ〜ん!2も

512 :名無しさんちゃうねん :2005/11/04(金) 00:05 ID:???
ここはあえて「やよいさぁ〜ん!」で・・・

513 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/05(土) 14:38 ID:???
こんにちわ久しぶりの土曜。さようなら暇。

さぁ、更新だ。。。

514 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/05(土) 15:00 ID:???
次に腰を上げたのは、先ほど玄関で短い会話を交わした大男だった。
「あ、坂本っちだ!」
「あ・・・え・・・はい。」
滝野が既に坂本の名前を知っていることに、隣に座っていた短髪の男が問いただした。
「おい、涼太。なんでお前の名前知ってんだ、あいつ。」
「・・・玄関でちょっと話したから・・・。」
「涼太って名前だっけ?私の知り合いと同じ名前だったからすぐ覚えちゃった!」
「はーい、しっつもーん!それって滝野さんの彼氏ですかー!?」
短髪の男がすかさず質問をしてきた。
滝野としてはそうであってほしかったが、涼太との関係は間違いなく『ご主人様と犬』だった。
「えーっと・・・。ま、まぁ・・・そんなとこかなー。もー、何言わせるんだー!」
食堂はクスクスと何か恥ずかしそうな笑いに包まれていた。もちろん、『非処女か・・・。』という心の声が含まれてる。
「ところであんた、まだ自己紹介してないよね!名乗りもしないで質問なんて無礼じゃないかー!」
短髪の男は『それもそうだな』という表情をすると、坂本の肩を掴んでゆっくりと立ち上がった。手には杖が握られている。
「斉藤 竜馬(サイトウ リョウマ)です。・・・見てのとおり、障がい者だ。」
「え・・・そ・・・そうなの?・・・ごめんなさい。」
「あー、なんで謝るかな。何人目だチクショウ。言っとくが、『かわいそうだ』とか口にしてみろ。一生許さないからな。
 俺の右足は元はあったんだ。名誉の負傷でなくなったんだよ。だから同情よこすぐらいなら、尊敬の目で見ろ!」
「名誉の負傷?」
「フッ、そのことが聞きたかったらメシの後に聞きに来るんだな。一時間はかかるぜ。まぁ、それでもいいんなら・・・。」
「じゃあいいや。」
「なにぃー!!!!!!!」
「冗談だって。後でゆっくり聞かせて。・・・・・・ん。」
滝野は思った。ああ、きっと翔とよみのような美しい愛のような裏話があるんだろうな、と。
それを思い出して、ちょっぴり胸が痛んだ。

515 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/05(土) 15:10 ID:???
「えと・・・次、ボクいいですか・・・?」
立ち上がったのは、ついさっきひーちゃんの部屋で下着姿を目撃された少年だった。
「えと・・・加藤浩二(カトウ コウジ)です。・・・浩太兄さんの弟です。」
「あー、さっきの豆太の?」
「豆太って言うなー!!!」
「えー、だって浩二君って豆太よりおっきーじゃん。・・・他の人と比べるとやっぱ豆だけど。豆ブラザーズ?」
「身長のことを言うなー!!!!」
「あー、もううるさい!・・・で、豆ジュニア、さっき私と会った子だよね?」
「えと・・・えと・・・はい。そうです。・・・さきほどは、失礼しました。」
「あー、いいっていいって。減るもんじゃないしー。」
「えと・・・すいません。」
「はいはい、もう謝らなくていいから。」
まだ小さい声ですいません、すいませんと謝りながら豆ジュニアは座った。

516 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/05(土) 15:22 ID:???
「次、俺いいかー?」
立ったのは、テニス部の赤城だった。
「赤城浩介(アカギ コウスケ)。高1。テニス部。以上。」
それに便乗して、長髪で顔が目まで隠れている少年が立った。
「鼎忍(カナエ シノブ)。同じく高1。同じくテニス部。以上。」
2人はほぼ同じ動きでイスに座ってしまった。
「・・・ねー、自己紹介それだけなの?せっかく滝野さんとさっき話したんだし、もうちょっと何か言いなさいよ。」
「「何もない」」
2人は声をぴったりと合わせて全面否定した。
「・・・あんたたち、さっきそんなんじゃなかったじゃん。特に、赤城君。・・・どしたの?」
「「現在、ダブルスの呼吸合わせ中の為に、鼎(私)に合わせているのです。」」
「あ・・・あっそ。なんかマンガみたいな呼吸の合わせ方だね・・・。」

517 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/11/05(土) 16:39 ID:???
>>514-516
乙!!
そうだ、智ちゃんは『犬』だったんだよね・・・
じゃあ本作では・・・?期待期待、超期待。

518 :名無しさんちゃうねん :2005/11/05(土) 16:50 ID:???
4年近くも犬扱いされて捨てられた智・・・悲惨だ・・・

519 :名無しさんちゃうねん :2005/11/05(土) 18:26 ID:???
捨てられたのではない!

こ れ は 妥 協 だ

520 :名無しさんちゃうねん :2005/11/05(土) 19:37 ID:???
妥協したにしても
ずっと犬扱いされ、まともな扱いを受けなかった訳だから救いが無くて泣ける。

521 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/11/05(土) 20:03 ID:???
今回は、幸せになれるかなぁ・・・・・・智ちゃん

522 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/07(月) 18:28 ID:???
豆知識ー
本年度から、『障害者』の『害』の字はひらがな表記(『がい』)されるようになったんやでー。
みんなー、気ぃつけよなー。

523 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/10(木) 22:40 ID:???
すいません。ロクに更新もせぬままにまた定期的に訪れる大仕事が・・・。
月末には更新できますので・・・。

と、とりあえず明日には全キャラを書き上げますので、ご了承ください・・・。

524 :名無しさんちゃうねん :2005/11/11(金) 17:07 ID:???
>>523

ガンガレ!

ゆっくりでいいから・・・

525 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/11/11(金) 19:59 ID:???
>>523
いくらでも待ちます、待ちますから・・・御自分のスケジュールを一番に・・・

526 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/13(日) 22:53 ID:???
「えーっと・・・あと何人だっけー?」
「・・・わかんない。ねぇ、あと何人かしらー?」
自己紹介をしていない、とおぼしき男子が4人、手を挙げた。全員、どこかで見覚えがある。
「あ・・・あんた達、昼間交差点で会った―――」
その中の1人が、突然立ち上がった。
「あ、はいはいはい!そうでーっす!自己紹介、ボクがまとめてしちゃいますねっ!?」
妙に高いテンションに――しかも、空気からズレた――滝野は返事もできずに、ただ頷くだけだった。
男はコホン、と最もらしく咳き込むと、自己紹介を始めた。
「えー、ボクが、涌井一(ワクイ ハジメ)です。
 そして、このロンゲ君が、流川通(ルカワ トオル)。
 あそこの人相悪い人が、森巳助(モリ ミスケ)。(このとき、森は涌井を静かに睨んだ)
 で、最後に、あそこでニコニコしている人が野上梓(ノガミ アズサ)。
 みんな高校2年生です。部活には、入ってません!」
「えとさ、あのー」
滝野が何かを質問しようとすると、すかさず涌井は口を開いた。
「それより、滝野さん!この自己紹介も早めに切り上げないと、せっかくのご飯が冷めちゃいますよ!
 部活帰りで疲れている人もいることですし、質問は後で追々、やりましょう!」
「あー、それもそうだね。みんな、ごめんね!それじゃ、食べましょうか!」

手を合わせて、『いただきます!』

滝野が料理を一口食べた瞬間、彼女の脳内で重要な事態が感知された。
(どうしよう・・・。マズい・・・。)
いや、決してマズいわけではなかった。が、4年間も涼太のところで料理を作り続けていたのだ。
別れた今も、自宅で食べるご飯は自炊でなければ体が受け付けなくなっていた。
(この料理・・・。塩が2ツマミほど多いな。コンソメスープも、卵を入れるなり一工夫するとか・・・。)
が、思考をする時間を得る暇はなくなってしまった。

・・・・・!!!!・・・!!   パリーン!

(・・・下品だ!)
ああ、さすがは男の子、と言おうか・・・。音から察するに、小皿が落ちて割れた・・・。
ギャーギャーとわめきちらしながら食事をしている。
ふと、学問ブラザーズに目をやる。そして、滝野は信じられないものを見た。

―――箸の持ち方が・・・!!!!

人は誰しも、完璧ではない。顔が良くてもズボラだったり、頭が良くてもブサイクだったり・・・。
そう、学問ブラザーズとて例外でなく、その箸の持ち方は小学生よろしくイビツであった。

『料理にしろ、マナーにしろ・・・。この寮、私が徹底して直す必要があるな・・・!』


そして、この晩餐を境に、滝野の寮生改造計画が始まるのだった。

527 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/13(日) 22:54 ID:???
おー、すっげーキリがいい。
これを境に、月末まで更新が(多分)出来ませんので。

誰か、定期的なageをよろしくお願いします。

528 :名無しさんちゃうねん :2005/11/14(月) 06:33 ID:???
乙!野望に燃える智ちゃん萌え

529 :名無しさんちゃうねん :2005/11/14(月) 08:50 ID:???
お兄ちゃん乙!

530 :名無しさんちゃうねん :2005/11/14(月) 12:17 ID:???
エロの要素を含むスレを一番上までageるのはやめたほうがいいと思うんですけど。
ageるとしてもせめて10番以降までにとどめる気遣いはした方がいいと思う。

531 :名無しさんちゃうねん :2005/11/14(月) 12:46 ID:???
sagege

532 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/11/29(火) 22:39 ID:???
仕事も終わったので、近いうちに更新します。

・・・今日は眠いので勘弁してください。

533 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/12/01(木) 16:11 ID:???
>>532
頑張れ兄者!

534 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/03(土) 22:23 ID:???
・・・最近、ある出来事がありまして、その体験がこの作品に物凄く表れてくる可能性があります。
そこんとこ、了承をお願いいたしまして・・・今から更新が始まるわけです。

535 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/03(土) 22:30 ID:???
夕食を終え、後片付けを終えると、滝野は足早に自宅へと向かっていた。
目的はもはや言うまでもないだろう・・・。

「あいつら・・・。絶対、更正させるっ!」

【智ちゃんによる、健全なる男子高校生マニュアル】

滝野はとりあえず、大きな紙の最上部にタイトルを大きく書いた。

「えーっと・・・。健全なる、だから・・・エッチなことはだめだな!
 あと・・・マナー・・・帰宅時間・・・えーっと・・・。」

その作業は、朝まで続いた・・・というわけでもなく、ものの数時間で終わらせた。
「ふっふっふ・・・はーっはっはっは!これで完璧!だめだめ高校生どもめ、智ちゃんが修正してやるっ!」


その次の朝、滝野は朝早く家を出て、寮の玄関(もちろん入ったところ)に、昨夜書いたマニュアルの紙を張り出した。

536 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/03(土) 23:12 ID:???
あ・・・一生懸命書いたやつ消えた・・・orz

537 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/12/03(土) 23:48 ID:???
>>536
御愁傷・・・
分かる・・・分かりますよその気持ち。
俺も過去何度消えたことか・・・ただでさえ(俺は)遅筆なのに・・・

復旧作業は中々・・・な作業ですが、>535の続きをお待ちしております。

538 :眠名有 :2005/12/04(日) 00:30 ID:Ez1mgDFQ
>>356
あー
でもそれをすると絶対前よりも良い作品になります(←少なくとも3回はやらかした
前向きに考えて執筆がんばってください。

539 :名無しさんちゃうねん :2005/12/04(日) 00:36 ID:???
>>538
>>530

540 :眠名有 :2005/12/04(日) 00:41 ID:???
>>530
○...| ̄|_

なんかよくsage忘れするなぁ……

541 :名無しさんちゃうねん :2005/12/04(日) 05:16 ID:???
一話から読んでみた。

二話で結構純情だったともちゃんが
一話ではヨゴレみたいになっているのはなんか納得いかんかった。

542 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/15(木) 22:05 ID:???
30分かけて書いたデータが消えたショックでふててはや12日。
もうそろそろ立ち直って再開しようかと思います。

543 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/15(木) 22:17 ID:???
【智ちゃんによる、健全なる男子高校生マニュアル】

一、エロスはほどほどに!
二、食事のマナーを守る!
三、帰宅が遅い生徒は事前に連絡!
四、年上を敬う!



滝野自身は、そのデカデカと張り出された模造紙を見て満足していたが、その内容は・・・まるで小学生や中学生に対する小言のようであった。

「あ・・・そうだ、この後どうしよ・・・。」
朝早く来て、マニュアルを貼る!という目標のみを胸に家を飛び出してきたため、他にすることがまったくないことに気付いた。
「まだ6時だし・・・どうしよ。・・・帰ろうかなー。」

トン、トン、トン・・・

階段を降りてくる音。その方向に目をやると、生徒が1人、起きてきたようだった。
「な・・・なんやなんや、こない朝はよぅから。何しとんのや?」
「あ、渡部だ。おはよー。」
「おはよーさん・・・て・・・なんやコレ。」
渡部は、早速滝野の作ったマニュアルに気付いた。
「・・・ハッ。」
マニュアルを一瞥すると、渡部は玄関を出ていってしまった。
「な・・・なんだよー!笑うことないだろー!」
「やかまし!朝っぱらから大きい声出すなや!」
手に牛乳と新聞を持った渡部が、小走りに戻ってきた。
「・・・牛乳、飲むか?」
「あ、飲む飲むー!」
渡部は玄関にあるイスに座ると、牛乳を飲みながら新聞を読み始めた。

544 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2005/12/15(木) 22:24 ID:???
「ねー、さっきなんで笑ったんだよー?」
渡部はチラリと目をやると、またすぐ新聞に目を戻した。そのまま、渡部は喋り始めた。
「どうでもいいようなことを無駄な時間使てあんな無駄なもん作った滝野さんに感服しただけですわ・・・。」
笑い声混じりに、渡部は言った。
「無駄とはなんだ!あんた達、高校生なのにガキすぎるの!だから私が更生させてやるの!」
「いらん世話や。もー、あないな目に会うのはたくさんなんや。」
一言残すと、新聞を持って渡部は階段を登っていってしまった。

1人残された滝野は、渡部の意味深な言葉についてしばらく考えていた。

「あんな目・・・って・・・何かあったのかな・・・?」


その時、滝野は自分が訪れたときから、生徒たちにある素振りがあったことに気付いてはいなかった。

545 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2005/12/18(日) 09:57 ID:???
>>543-544
乙!
智ちゃんは・・・どうなるんでしょ・・・?

546 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/01/04(水) 00:03 ID:???
新年明けましておめでとうございます。
昨年はたいした更新もなく、ちょっとしたミスで心がぽっきりと折れてしまいましたが、
今年の目標を「やってから後悔」と決めましたので、
更新せずに後悔するより、進展させて後悔(しちゃだめだろ!)しようと思います。

547 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2006/01/04(水) 00:11 ID:???
>>546
あけましておめでとうございます。
難儀をなされているようですが、今年もまたよろしくお願い致します。

548 :名無しさんちゃうねん :2006/01/05(木) 03:25 ID:???
とりあえず上にageないでくれ。

549 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/02/05(日) 15:34 ID:???
お久しぶりです。

えー・・・。実は。
この『滝野智』の小説はしばらくお休みさせてください。
最近、色んなことがあって・・・価値観が変わってきたのです。
AnotherVersionの『榊』の小説を書きたくなったのです。

またいつもみたいにゆっくりの更新になりますが・・・期待しててください。

550 :眠名有 :2006/02/05(日) 21:09 ID:???
期待します。
期待しますよー

551 :名無しさんちゃうねん :2006/02/05(日) 21:21 ID:???
正直な話、あずまんがSSから離れてただのオリジナルSSになっていたと思うので
ここでやめておいて良かったかも。

エロ系のスレだからもうちょっと下の方でやりましょうや。

552 :名無しさんちゃうねん :2006/02/05(日) 23:38 ID:???
個人的には残念・・まあ書くのは作者さんだし。
期待します〜

553 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/02/06(月) 14:54 ID:???
「・・・あ・・・もう誰かいる・・・。」

朝の7時20分。日直で早めの登校をした俺だったが、一番乗りではなかった。
・・・榊だ。

こいつはあまりよくわからない女だ。いつも手の所々に血がうっすら滲んだ絆創膏をつけている。
無口で、あの仲良しグループ以外の女子とつるんでいるのは見たことが無い。

・・・まぁ、それがおとなし系の女の特徴か。無難な、ただの話の聞き手役。そんなとこだろう。

しかし、榊のグループの女子は、一番仲が良いであろうあの天才少女、美浜すら来ていない。
日直でもないはずなのに、何故・・・?

554 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/02/06(月) 14:55 ID:???
「・・・ウス・・・。」

・・・なんとなく、挨拶。

「あ・・・。おはよう・・・。」


・・・もう2年連続で同じクラスだが、初めて会話を交わした気がする。
ちゃんと聞いてみると、体格に似合わずとてもかわいい声をしている。

・・・そう、体格だ。
女であるのに、身長は俺とほとんど変わらない174cm。そして高校生には見えないような豊満なボディの持ち主だ。

・・・なぜこんなことを知ってるかって・・・?
・・・健全な男子が、あんなエロい体を持った女に興味を持たないわけがないだろう。

しかし・・・俺は確かに女の体に興味がある。誰でもいいから付き合ってみたい!とも思った時期もあった。
だが・・・。出会いが、ない。情けない話だ。

俺はある意味、榊よりわけのわからない存在なのかもしれない。
話し仲間がいないわけではない。

馬鹿な話をする仲間
昼休みにサッカーをする仲間
一緒に早弁して授業を屋上でフケる仲間

『仲間』の数に関しては、誰よりも多い自信はある。
だが・・・俺には、『友達』がいないんだ。


・・・こんな時に、そんなわかりきった現実を見返る必要もあるまい・・・・・・俺よ。

「・・・随分早いんだな。」
「・・・日直・・・心配だったから。」

は、心配?何を心配するっていうんだ。

「・・・何が?」
「・・・昨日、ゆかり先生が・・・花を貰ってきてたんだけど・・・。水遣り・・・心配だったから。」

・・・どうだろう、この女。やっぱり俺には理解できない。
しかも・・・日直が心配ってのは、俺が遅れてくるとでも思ったからか?失礼なやつだ。

555 :大阪の兄@oosaka41 :2006/02/19(日) 20:16 ID:???
3月を過ぎれば、ちゃんとした更新ができるようになるので。。。

・・・自分でも不思議なぐらい、良作が作れそうな予感なので。待っててください。

556 :大阪の兄 ◆sXpZBgPwtE :2006/02/19(日) 20:17 ID:???
ぐあ!トリップがぁ!!!!

仕方ない・・・変更(涙)

557 :眠名有 :2006/02/19(日) 21:04 ID:???
>>556
イ`

558 :名無しさんちゃうねん :2006/02/21(火) 22:01 ID:???
>>555
期待してます、あとどれだけ時間かかっても良いんで
智メインの方も完結させて欲しいです。

559 :大阪の兄 ◆sXpZBgPwtE :2006/02/28(火) 20:42 ID:???
金曜の夜には更新できそうです。


今回の榊の話は・・・。
私の実体験を織り交ぜながら書くつもりです。・・・リアルにエロいです。。。

560 :大阪の兄 ◆sXpZBgPwtE :2006/03/11(土) 00:17 ID:???
・・・その日から、なんとなく榊が気になりだした。


朝学校に来る時間。
休み時間は何をしているか。
どんな表情をするのか。


別にストーカーのようにジッと観察していたわけではないが、
別段俺には休み時間に話す友人もいるわけでもなく、暇つぶし程度にぼーっと見ていたぐらいだ。


・・・そんなぼけぼけと何の目標も持たずに生きていた俺に、友人らしい友人ができる機会ができた。


ある日、榊たちが俺の席の近くで談笑していた。・・・会話が聞こえる。
盗み聞きする趣味はないが・・・。暇つぶしに聞かせてもらおう。。。

「ねー、榊ちゃんってアクセサリとか特に何もつけないの?」
やや大声めで話している滝野。
「・・・私は・・・。」
・・・俺もきになる・・・かな・・・。どうなんだろうか、榊は。
「ほらー、よみみたいにバッテラつけたりしないのー?」
・・・バッテラ?
・・・・・・バッテラ??

ふと水原を見てみると、髪に飾られた、キラキラと光るビーズがはめ込まれた大きめの髪飾りは・・・。

「バレッタじゃないのか・・・?」

・・・しまった・・・。つい、口に出してしまった。
・・・ああ・・・。・・・盗み聞きをするキモいやつって・・・思われただろうか・・・。
視線が・・・視線がァッ・・・・・・!

「ぷっははは、そうだそうだ!バレッタだった!あっはっはっは!」
・・・・・・あれ?
「はぁ・・・。ともはバレッタとバッテラの区別もつかないのか・・・?」
「うるさいなー!・・・あれ?・・・バッテラって・・・なんだっけ?」

「・・・鯖の押し寿司だろう。」

・・・これは意識して答えた。・・・ああ、久しぶりに『人』と会話をする・・・。
「ああ、そうだそうだ、食べ物だったのか。」
「・・・うーわ、想像したら気分悪くなってきた。」
「何を?」
「頭にバッテラ乗っけて歩いてる人。。。」

・・・うげ。

「・・・・・・ヤバいな。それは。酢飯の香りと鯖の生臭さが太陽光に照らされて・・・。・・・うぇっ、気持ちわりィ。」

561 :大阪の兄 ◆sXpZBgPwtE :2006/03/11(土) 00:28 ID:???
「・・・。」

話しながら笑っていたみんなが、ピタリと笑うのも話すのもやめて俺をじっと見ている。


・・・しまった・・・。調子に乗りすぎただろうか・・・。
いきなりこんな話まで持ちかけるような男子は・・・やっぱキモいんだろうか・・・。

「・・・山崎って、よく喋るんだね。」
「・・・え?」
「いや、男子の中では馬鹿みたいなこともしない、比較的おとなしいヤツかと思ってたんだけど・・・。」

・・・うーん、一応褒められているんだよな・・・。でも、お礼を言うのとはちょっと違うよな。。。
・・・男子が馬鹿ばっかやってる、ってのには同感。

「・・・男子より、女子のが賢いよな。・・・女子と話しているほうが、俺は気が楽かな・・・。
 ・・・話すことだって、昔は好きだったんだけど・・・。最近のヤツらは・・・話しててもつまんねーからな。」

ぶわっっっちーーん!!!!

・・・痛い。・・・痛いぞ?
痛い、痛いぞ!?なんなんだ!?誰かから引っ叩かれたぞ!?

「きっさまー!そうやってさっきも私を馬鹿にしたんだろー!うぅー、許せん、許せんぞー!」
「いやいやいや、誰もそんなこと言ってねーだろ!」
「つまらんって言っただろーがー!」
・・・まずい。滝野が容赦無用で襲い掛かってくる。
「や、やめろっ!お・・・お前らは別だっつーの!」
「ならばよし。」
と言ってパッと手を離した。・・・なんなんだ、この女・・・。ほんとに・・・。

「・・・大丈夫?」
榊がハンカチを取り出して、口元を拭ってくれた。
「・・・・・・あ、・・・いや、たいしたことないから・・・。」
・・・なんかどぎまぎしてしまう。・・・ハンカチからは・・・いい匂いがした。
「・・・でも、血・・・。」
・・・ああ、口元が切れてしまっている・・・が・・・。
「問題ないって。さんきゅ、榊さん。」
「・・・いや・・・いい。」

・・・こころなしか、榊が赤くなった気がする。・・・いや、気のせいだろう。
彼女のいない男の、勝手な妄想だ、妄想・・・。

562 :眠名有 :2006/03/11(土) 12:50 ID:???
乙ですー

563 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/04/24(月) 21:50 ID:???
お久しぶりです。
忘れたわけじゃないんです。
ただ更新する時間がなくて・・・。
近いうちにちょくちょく更新しに現れます。(今日も更新できるかは怪しいですが・・・。)

564 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/04/24(月) 21:51 ID:???
あ、トリップ前のままだ。。。

・・・いいや、別に。

565 :眠名有 ◆h8AqQULsMs :2006/04/24(月) 22:54 ID:???
応援してるよ!

566 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/04/30(日) 22:46 ID:???
それから、俺と榊は頻繁に会話をするようになった。

とてもつたない会話であったけれど、いつも物静かな印象が強かった榊の
知らなかった部分がどんどん分かっていくのは・・・楽しかった。


ある日の放課後のこと・・・。

何故だかわからないが、滝野が春日の背中を擦っていた・・・。
「おーりゃおりゃおりゃおりゃー!!!」
「熱いー!ともちゃーん、やめてぇ〜!」
しかし、滝野はやめる素振りを見せない。
「あかーん!熱いー!火ー!火が着くー!カチカチ山やぁー!」

・・・何やってんだか・・・。

その光景を見ていた榊は、うっすらと笑みを浮かべていた。
こうゆうのも・・・好きなのだろうか・・・。

思わずその笑顔に見とれてしまう。
『・・・かわいい・・・よなぁ・・・榊は・・・。』

567 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/04/30(日) 22:46 ID:???
「おい、山崎ぃ!」
「うわぁぁーーーー!!!」
思わず大声をあげてしまった。榊の女神の微笑みも、今じゃ豆鉄砲をくらった鳩のようだ・・・。
「な、なんだよぉ!びっくりすんじゃねーか!」
「だってなんか榊ちゃんの方見ながらニヤニヤしてんだもん。」
「え、え、し、してた!?」
「してないよ。・・・むふふ、その焦り方、怪しいですにゃー?」
・・・しまった・・・。
「よーし、この智ちゃんが、榊ちゃんラブの山崎のために一肌脱いでやろう!」
この女は・・・本人を目の前にして一体なにを・・・。
「ねぇ、山崎、あんたカラオケ大丈夫?」
「一応・・・。」
「榊ちゃん、明日の土曜暇?」
「・・・うん。」
「山崎は?」
「大丈夫だけど・・・?」
「よし、決まり!山崎とー、榊ちゃんとー、私と、大阪!明日カラオケね!」
「「え・・・?」」
詳しい場所は後でメールするから!山崎のアドレス、勝手に教えてもらっとくねー!


そう言って、さっさと帰ってしまった。・・・うーん、誰に俺のアドレスを聞くのだろうか・・・。
「さ、榊・・・。大丈夫なの?」
「・・・別に・・・。最近、行ってなかったし・・・。楽しみ・・・。」
そういい残して、榊も帰ってしまった。・・・怒ってるのだろか。・・・俺も帰ろう・・・。



「うち・・・。明日、用事あるのになぁ・・・。」
教室に1人取り残された大阪。その言葉は誰にも届かなかった・・・。

568 :名無しさんちゃうねん :2006/06/11(日) 03:57 ID:???
続き期待・・・なのだが、忙しいのかな?
今のノリで突っ走ってほしいところ

569 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2006/06/28(水) 23:23 ID:???
ブーン、ブーン

夜11時を過ぎたころ、見知らぬアドレスからメールがきた。


beautiful-girl-Tomo@docodemo.co.jp


・・・紛れもなく、滝野だ・・・。
『じゃあ、明日○○に11時ね!ご飯はみんなで食べることにしてるから!』

・・・なんで勝手に決めてるの?

メールの内容はそれだけだと思っていたが、しばらくスクロールさせるともうひとつ知らないメルアドがあった。
そのメルアドの下にはこう書いてある。
『榊ちゃんラブの山崎へ 榊ちゃんのメルアド↑↑↑

 P.S. もうメルアド教えたって榊ちゃんに言ってあるから好きなだけメールしなー!』


・・・嬉しいような、ありがた迷惑なような・・・。

570 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2006/06/28(水) 23:33 ID:???
なんとなく気まずかったので、その日はメールを送らずに翌日を迎えた。
私服で榊と会うのは初めてのことだ。第一印象が大事だ。服装はバッチリ決めていこう・・・。

とろとろと集合場所まで歩いていっていると、榊の後ろ姿が目に入った。
何故か壁を見つめたまま動かない。・・・頭でよく見えない。一体何を見ているのか・・・?

数秒後、榊がビクッと飛び上がったと思うと、右手には黒い猫が噛み付いていた。

「わっ、わっ!榊!大丈夫か!?」

走り寄ると、猫は一目散に逃げていった。


・・・・・・・・・・・・


「そうかぁ・・・。いつもあの猫に噛まれるのか・・・。・・・何かしたの?」
「いや・・・・・・何も・・・・・・。」
それにしても、榊が動物好きというのはとても嬉しい情報だった。何故なら・・・。
「な、なぁ、榊。動物・・・好きなんだよな?・・・・・・犬は・・・嫌いか?」
一瞬目を見開いて素早くこちらを振り向いた。その目つき、尋常ではなかった・・・。
「好き。」
「なんでも?」
「うん。」
「俺ん家・・・柴犬飼っててさ。もう7歳くらいで結構年食ってるんだけど・・・。」
「・・・・・・噛む?」
「いやいや、生まれてこのかたあいつは人を噛んだ経験はねぇよ。」
「・・・じゃ、行く。」
「そっか。・・・・・・今度な。」
「・・・うん。」

淡々とした口調で、『ボクは榊さんを犬を見せに家に招待するのだ!』という態度を取っていたが・・・。
心境はまさにリオのカーニバル、大騒ぎ状態だった。

猫騒動ではっきりは見なかったけど、今見直してみると榊はやっぱりスタイルがいい!
・・・もし、もし・・・榊が彼女になって・・・。・・・・・・!!!!

隣り合って何食わぬ顔で歩いていたが・・・股間の息子は元気になってしまっていた・・・。

571 :眠名有 ◆h8AqQULsMs :2006/06/29(木) 19:04 ID:???
>>569-570

キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!
乙です。
これからも続きを期待。

572 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2006/07/09(日) 15:29 ID:???
集合場所に着くと、大阪がどんよりとした表情で滝野といた。

「・・・春日さん、どしたの?」
「へぇ〜・・・?・・・あんなぁ〜・・・?私今日ホンマは用事あってんで〜・・・?」
「え・・・大丈夫・・・なの?」
「・・・ホンマはアカンのんやろーけど・・・。おにーちゃんもやりたいことあるーゆうてたし・・・。」
「もぉー!いつまでもぐちぐちとー!大阪らしくないぞ!皆集まったんだし、さぁ早く入った入った!」

・・・普通に考えると、予定が狂えば誰だってげんなりするよなぁ・・・。



店に入る前、滝野がそろそろとやってくると、耳打ちしてきた。
「なぁにぃ〜?さーっそく榊ちゃんと一緒に来ちゃって〜・・・。もう待ち合わせしちゃうような仲に!?」
わざとらしく、くぷぷぷっと笑ってみせる滝野。
「アホか・・・。ちげーよ、たまたま会っただけで・・・。」
「やるねー、山崎ぃー!これからどんどん好ポイントとってこうぜー!」
人の話を聞いてくれ・・・。


いざ歌うときになっても、榊が家に遊びに来ることを想像していると、まるで上の空・・・。
記憶に残っているのは、榊の隣に座れたことと、榊の歌が上手かったということぐらい・・・。
自分がとても音痴に歌った記憶がかすかにあるのだが・・・きっと気のせいだ・・・。気のせい、気のせい・・・。

573 :名無しさんちゃうねん :2006/07/10(月) 00:30 ID:???
ウサギの糞みたいな投稿の仕方、なんとかならんの?
つまらない話はどうでもいいからエロ書けよ

574 :名無しさんちゃうねん :2006/07/10(月) 20:09 ID:???
なんともならないので書きません

575 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/07/11(火) 23:49 ID:???
じわじわエロに持っていくつもりだったのですが、
なるほど確かにエロを期待して読まれてる方が大半を占められてるわけですよね。
もうちょっとイベント加えるつもりだったんですけど、ちょっと飛ばしてエロにいきます。

576 :名無しさんちゃうねん :2006/07/11(火) 23:56 ID:???
俺は逆に無理して展開しなくてもいいなあと読んでた

577 :名無しさんちゃうねん :2006/07/12(水) 00:16 ID:???
無理にいじるより書きたいもの書いた方がいいと思うよ

別スレを見てsupersage

578 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/07/12(水) 00:34 ID:???
いえいえ、蛇足気味なイベントでしたし・・・w
それにそろそろエロ書くつもりでしたし、予告みたいな意味として受け取ってくださいw

・・・別スレだとあんまり評価よくないんですかねぇ・・・。

579 :名無しさんちゃうねん :2006/07/12(水) 00:50 ID:???
いや、探してみたら作品の評判はいいけど、ちょっと意地悪してやりたくなるようなタイプの人がいた>別スレ

580 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/07/20(木) 05:56 ID:???
滝野のおかげもあってか、カラオケ以来、入手したメルアドで榊とよくメールするようになった。
他愛もない話で、1日に100通近くメールをすることもあった。

その時に、ふと前の話が浮かんだ。

榊「あの・・・犬・・・。」

たったこれだけのメール。でも、俺はもうそれに慣れた。こう言いたいのだ。

『前に言っていた犬を見に行きたい』


勿論、俺の返事はOKだった。
でも、その前に、俺にはある目標があった。

それは、榊と付き合う、ということ。

俺はとっくに気づいていた。榊が好きだ、ということに。
ただそれが恥ずかしくて、自分に嘘をついていたことに。
だが、今の俺にとって、それはなんら恥ずかしいことではない。

だから俺は、家に来る前に、榊と付き合う、という関係を作っておきたかった。

581 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/07/20(木) 06:04 ID:???
告白するにはどうしようか。

榊は無口な上に恥ずかしがり屋・・・。
直接言ったほうがインパクトもあるのだろうが、困惑して答えをもらえない可能性もある。

ゆっくり考える時間も与える、という意味も込めて、メールで告白するほうが無難な気がする。
ちょっと腑抜けなような印象も与える可能性もあるが、榊はそこまで考えないだろう・・・。

思い立ったが吉・・・。早速行動に移ろう。


『なぁ、榊。その前に、ちょっと話しがあるんだ。』
「何?」


『俺・・・さ。・・・榊のことが・・・・・・好きなんだ。・・・付き合ってくれないかな・・・?』


何度も何度も深呼吸をして、送信ボタンを押した。・・・これで駄目だったら、どうしようか・・・。

582 :眠名有 ◆h8AqQULsMs :2006/07/21(金) 07:07 ID:???
キター!


続きに激しく期待。

583 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/07/29(土) 17:24 ID:???
今までロクに書き込んでもいませんでしたが・・・。
ちょっと仕事で二週間ほど海外へ行くことになりました・・・。

八月の中旬ごろからまた書き始めますので・・・。

今日の夜、更新できたらいけるとこまで行ってみます・・・。

584 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/08/14(月) 20:01 ID:???
いつもなら、榊の返信は送信してから5分以内にはかえってきていた。

それなのに・・・まぁ、当然ではあるのだが・・・20分経っても、返信が来ることはなかった。


そのときの俺の心境・・・。嫌われることへの恐怖・・・焦り・・・。


嫌な汗をじっとりとかきはじめていた。


送信してから30分が経過した。恐怖感が、俺を情けない行動へと走らせた。

『じょ・・・冗談・・・なんだけどな・・・(笑)
面白くなかった・・・?』


ちっとも冗談になってもいないし、笑えるわけでもない・・・今時子供だってこんな言い訳使うわけがない。
そのときの俺ときたら・・・他人から見れば、どれだけ情けない男であったのだろうか?

しかし・・・怪我の功名というか・・・。事態は思わぬ方向に向かった。


その情けないメールを送ってから3分ほどしてから、携帯が震えた。

液晶画面に表示されている文字・・・。

『榊』

・・・・・・もし、これでずっとぎくしゃくするようなことになれば・・・また前の生活に逆戻りか・・・。

半ばあきらめ気味にメールを開いてみる。

『・・・冗談だったのか・・・?
私は・・・本気で・・・ずっと考えてた・・・。
本当に・・・冗談なのか・・・?』


驚愕。ただただ、驚愕。
一瞬、時が止まったような、時が消し飛んだような・・・奇妙な感覚に包まれた。
それから、何度も携帯の液晶画面を見直し、夢でもないことを頬を抓ってまで確認した。

585 :眠名有 ◆h8AqQULsMs :2006/08/15(火) 19:23 ID:???
キター!

586 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/02(土) 02:30 ID:???
ここですぐさま返信してしまうとがっついてるようでかっこ悪い・・・!
もう少し時間を置いて、いいタイミングを見計らうのだ!



・・・だが、その思惑とは裏腹に、30秒後にはメールの返信を打ち終えて送信していた。



榊の反応はとてもかわいらしいもので、誰にも教えてやる気はない。

せいぜい指を咥えて俺の幸せ物語を見ていてくれ!


・・・気分が高揚していると、誰もいないのに無性に語りかけたくなるのは何故だろうか?




6月、中旬。

梅雨真っ只中。

人々は梅雨明けを待ちわびる。

俺も待っていた。

自分の中の梅雨明けを。

今まで降り止むことのなかった心の雨は

10数年ぶりに梅雨明けを迎えていた。

587 :名無しさんちゃうねん :2006/09/03(日) 09:06 ID:???
GJ、このノリで突っ走れ

588 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 13:51 ID:???
それでも付き合い始めはぎくしゃくしていた。

夏であったからかも知れないが、暑いからということを理由に手も繋がずに一緒に下校していた。
・・・たまに、一緒に帰らない日さえあった。

お互い、恥ずかしがっていた。


だから、メールではとても親密な事すら話すのに、一緒にいる時には昨日見たテレビの話・・・などの、くだらない話題しか話せなかった。

ぐだぐだとした関係は、付き合い始めて約1ヶ月後の夏休みに入るまでつづいていた。

俺は思ったのだ。

このままでは何の進展もない。・・・デートに誘おう。


『なぁ、榊。夏休みに入ってお互い時間に余裕もできたわけだしさ。・・・デートしない?』

返事はすぐに返ってきた。

「うん。行きたい。どこに行く?」
『・・・映画とか・・・どうかな。』
「・・・嬉しい。」


初めてのデートは、映画だった。

589 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 14:03 ID:???
映画にはたくさん種類があったけど、榊が動物を大好きってことは知っていたから、俺は迷わず動物の出る映画を選んだ。

ポップコーンも何も買わずに、劇場に入るとまだ誰もいなかったので、後ろの列の真ん中あたり、特等席に座ることができた。
始まるまで20分以上あったが、お互い初めてのデートで舞い上がっていたからだろうか、メールの時みたいに楽しく会話ができた。

映画が始まって・・・。俺は映画の内容よりも、他のことに気をとられていた。


榊と手を繋いでみたい・・・。


でも、急に手を繋いだら思いっきり意識しているような感じだし・・・・・・葛藤はしばらく続いた。

だが、チャンスはすぐに訪れた。
映画の内容は飼い猫から産まれた子猫が一匹迷ってしまい、さまよい歩く・・・ちょっと悲しい・・・『子猫物語』。
そのチャンスとは・・・。
子猫が迷って2日目、雨が降り・・・グショグショになってるところを車が水を跳ねてされにグショグショになって・・・。
もう、いたたまれないシーン・・・。榊は、泣いていた。
グッと拳を握り締め・・・悲しみに耐えているようだった。

チャンスをずっと待っていた俺は、榊の手をそっと包んだ。
やっぱり驚いたようで、ビクッとした反応があったが・・・そのままおずおずと俺の手を握り返してくれた。


そのまま、俺たちはラストまで――飼い主と出合って母猫たちと幸せに暮らす――手を繋いで迎えた。

590 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 14:07 ID:???
気が早い俺は、もう次の段階に進みたがっていた。

榊とキスがしたい。

榊とエッチをしてみたい。

だが、付き合い始めて1ヶ月で初めて手を繋ぐような純情野郎にそんな行為ができるわけでもなく・・・。
映画を見た後は、喫茶店でパンフレットを一緒に見て別れた。

・・・普通の、デート。

でも、幸せだった。


一度デートをしてしまえば、一度手を繋いでしまえば不思議なもので、
いくらでもデートができたし、その際に何度も手を繋いだ。
慣れたのだ。その状況に。



しかし・・・慣れは恐ろしいもので、次の段階へ早く進めと急かす原因ともなった。

せめて、キスだけは・・・。

メールをしていても、一緒にいても、そのことが何度も何度も脳裏を横切っていた。

591 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 14:14 ID:???
チャンスは時と共に訪れるものなのだろうか。

キスをするには最大のチャンスが到来。


誕生日。


俺の誕生日なのだ。
8月24日。夏休み終わり際だから宿題を溜め込んでいる人間が多いので友人に祝ってもらったことは少なかった。
だが、今年は違う。最愛の彼女がいるのだ。俺を祝ってくれる彼女。・・・素晴らしい。

事はトントン拍子に進んだ。
俺の誕生日は付き合い始めた頃に既に話していたから、8月の上旬には誕生日プレゼントは何がいいかすら聞かれていたから。
正直なことを言ってしまうと、『榊』そのものが欲しかったのだが、お互い純情であるし、キスもしてないのにいきなりそれは頼めなかった。

だけど、漫画とかだと付き合ってすぐエッチをしたりするし・・・俺の誕生日というビックイベントだ。


も・・・もしかしたら・・・?


気がつけば8月23日の深夜、1km先のコンビニまで自転車を飛ばしていた。

592 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 14:24 ID:???
8月24日。
誕生日会は自分の家で行うことにした。
初めて榊と一緒に遊んだあの日、家に誘って愛犬を見せる約束もしていたし。

犬に会えるということで、榊はとても喜んでいた。

午前11時。親は共働きなので夜遅くまで帰ってこない。完璧なシチュエーションだ。誰にも文句は言わせない。
昼食は榊が家に来る際に買って来たマグネトロンバーガーだった(何故かお子様限定のセットを榊は買えていた)が、
夕食は榊が作ってくれる予定だ。

なんていい日なのだろうか!

昼食を食べ終えた後、庭に出ると柴犬のマメタロウが『俺』を迎えてくれた。
誰にでも人懐っこいマメが、何故か榊に向かって吠えているのだ。
初対面の相手にはよくあることだが、ちょっと異常なまでに・・・。

榊はしょんぼりしている。・・・かわいそうだ。
『おいおい、マメ!俺の彼女なんだぞ!ちょっとは愛想よくしたらどうなんだ?』
・・・この時、『俺の彼女』という言葉を口に出して、一瞬自己満足の世界に入り込んでしまったのは内緒の話だ。

しばらくすればさすがのマメもやっと榊になつき、榊もとても嬉しそうだった。
頭をずーっとなでなでなでなでなでなでなでなで・・・・・・・・・。
お腹の毛をわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃ・・・・・・・・・。



・・・あの、俺は?

593 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 14:31 ID:???
30分以上、マメと戯れていた。
さすがの俺も待ちきれず・・・家に入って窓からその光景を眺めているしかなかった。

マメは昼にはずっと寝ている。歳でもあったし、榊と遊ぶのをやめて小屋に入ってしまった。
・・・その瞬間、初めて榊は俺がいないことに気づいたらしく、恥ずかしそうな顔をしながら家に入ってきた。

「・・・ごめん。」

真っ赤な顔をして、うつむいて榊は言った。
・・・あまりにもかわいい表情で・・・・・・どぎまぎとした上ずった声でしか返事できなかった。


・・・2時になった。
やることがない。
どうやら榊はゲームをすることはほとんどないらしく、ゲーセンでもUFOキャッチャーしかしないらしい。
仕方ないので、アルバムを引っ張ってきてマメの写真を見ていた。

こうゆう状況で、恋人同士ってのはどうゆうことをまったく知らない俺は、そうゆうことぐらいしかできなかった。

ぐだぐだとした時間を過ごし・・・4時。
ちょっと遅めのおやつにすることにした。
榊の手作りクッキー(妙な形をしていた。動物のつもりだったらしいが、何の動物か全くわからなかった。)にジュース。
形をひとつひとつ確認して、お互いに楽しみながら食べていた。

・・・和気藹々とした雰囲気。


チャンスだ。

594 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 14:37 ID:???
『榊・・・。』
「・・・なんだ?」
緊張していたせいか、低めの声で話しかけてしまい、ちょっと警戒心を与えてしまった。
だが、ここまで(といっても話しかけただけだが)来たのだ。絶対に決行する!

『お願い・・・聞いてくれるか?』
「・・・なんだ?」
『・・・・・・キス・・・・・・していいかな・・・。』
「・・・っ!」

榊は目を見開いて、俺を見た。
俺はじっと榊の目を見つめ返した。

榊は恥ずかしそうに目線を反らして・・・顔を真っ赤にしているだけだった。

『だめ・・・かな・・・。』

・・・返事をしない代わりに、榊はギュッと目を閉じた。
目を閉じた榊の顔をじっくりと眺めてみた。

化粧もしていないのに長いまつげ。
ツンっとした高い鼻。
つつくと崩れてしまいそうなぐらい柔らかそうな唇。

俺はゆっくりと顔を近づけ・・・榊の唇に自分の唇を重ねた。

595 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 14:44 ID:???
甘い・・・。

初めてのキスは、甘いジュースの味がほんのりと薫った。
榊の唇は予想以上に柔らかくて・・・。
言葉ではうまく説明できないような、幸せな感情に包まれた。

最初はただ唇を重ねていただけだったけれど、俺は榊をグッと抱き寄せると、舌を絡めさせようとしてみた。
歯が舌の進入を拒んだが、俺の舌の存在に気づくと榊は少し口を開いて・・・俺の舌を受け入れてくれた。

今まで知らなかったが、人の舌は案外ひんやりとしていて・・・舌を絡ませていると、なんとも言えない気持ちになる。
お互いの初めてのキス。だから、舌は何をしていいか全くわからずに、ただただお互いの口の中で暴れまわるだけだった。


しかし、俺の理性を飛ばすには十分であった。

慣れ。

恐ろしいこの感情は、またしても次の段階へ無理やりステップアップさせようと俺の背中を押す。
しかし、俺にはもう理性はなかった。

抱き寄せていた腕をはがすと、榊の巨乳に服の上から触れていた。

榊はやはりビクッとしたが、されるがままに揉まれていた。
とても柔らかく、大きすぎて手に包み込めない・・・。

今まで想像の中でしかなかった白黒の世界が、どんどん彩られていく。


車は急に止まれない。

人の理性も同じこと。


胸を揉んだ勢いで、俺は榊をベッドに押し倒した。

596 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 14:51 ID:???
「ちょっ・・・ふぐぅっ・・・。」
何かを言おうとした榊の口を、自分の口で塞いだ。
胸を右手で揉みしだき、左手は榊の股間へと・・・。

榊の今日の格好はいつもよりおめかしだった。そう、いつもよりは。
だから下はジーパンだった。
股間のあたりを摩ってみたが、感触はジーパンの生地だけ。その下がどうなっているのか全くわからない。
しかも焦っているためか、脱がしてみようとしてもどこをどうすればいいのかすらもわからない。
仕方なく、流れで榊の乳首を吸ってみたくなり、口を離すと榊のシャツを脱がそうとした。

・・・だが、それは榊の手で拒まれた。

「・・・や・・・やめよう?」

とても怯えた表情だった。

・・・俺はハッとなった。


俺がしていたことは、付き合っているとはいえ、レイプとほとんど変わらなかった。

『・・・ああ。・・・・・・ごめんな。』

・・・すごく、恥ずかしかった。事を急ぎすぎたあまり、榊を悲しませてしまった。

しかも、このことは俺すらも悲しませることとなった。

「・・・帰る・・・。」
『えっ・・・?・・・・・・夕飯は・・・?』
「・・・・・・ごめん。」

最悪だ。
もう終わりだ。
付き合って3ヶ月たつかたたないかの時に、よりによって俺の誕生日に、別れることになるのだろうか。

597 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 14:55 ID:???
とりあえず俺は、榊を家まで送ることにした。

無言のまま歩く二人。超きまずい。


榊の髪はさっきの騒動でちょっとくしゃくしゃになってしまっている。
・・・・・・もう、俺は一体何をやらかしたんだろうか・・・。

自己嫌悪の状態だと、時が進むのは案外早く、家に到着するちょっと前の辺りで榊が別れをつげてきた。
ちょっとだけ、希望を残して。

「・・・後で、メールする。」
『・・・うん。』
「じゃあ・・・。」


たったそれだけの会話をして、別れた。



家に着いて残っていたのは、榊が持ってきていた俺への誕生日プレゼントだった。

・・・・・・涙が流れた。

俺はなんてことをしてしまったのだろうか。

・・・・・・ボロボロと涙が流れた。

598 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 15:03 ID:???
プレゼントの中身は猫のぬいぐるみ。
一緒に手紙も入っていた。


誕生日おめでとう

あまり普段喋らない私に優しくしてくれてありがとう。

何もしてあげられない私と付き合ってくれてありがとう。

いつか私からも何かをしてあげたい。

それがいつになるかわからないけれど、きっとする。

          愛する健介へ



・・・俺は、泣くしかなかった。
メールを送ろうにも、今の俺にはそんな資格がないようにしか思えなかった。

その矢先、榊からメールが届いた。

599 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/09/03(日) 15:06 ID:???
急に帰ってごめん。

約束の夕飯も作ってあげられなくてほんとにすまないと思ってる。

ただ、勘違いしないでほしい。

健介が嫌いになったから帰ったんじゃなくて、

ただちょっと驚いてしまったから・・・つい・・・。

気を悪くしないでくれ。

誕生日プレゼント、置いてきてしまった・・・。

中はもう見た・・・?頑張って選んだんだ。飾ってくれたら嬉しい・・・。

直接言いたかったけれど、誕生日おめでとう。






・・・俺は、今日、人生で一番多く涙を流したかもしれない。

600 :27GETTER ◆pXWVmj9lto :2006/09/23(土) 23:56 ID:???
>>586-599
凄く遅くなりましたが乙ですw
うわぁ、なんか……感動しました。

601 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/10/21(土) 01:21 ID:???
俺は後悔の涙を流した。


流したはずだった。




でも、キスをして以来、考えていることは常に・・・榊と交わることだった。

恥ずかしいことだが、四六時中榊の裸や、感じる部位はどこだろうとか、どうしたら喜んでもらえるだろうとかを想像しては、
その期待に胸を膨らまし、その反面、自分の浅はかさに胸を痛めていた。


しかし、榊とはデートをする。

そして、毎回のように部屋に連れ込み・・・キスをした。


一度してしまえば慣れたようで、榊もキスそのものは拒まなくなった。




数回目のデート、いつものように部屋に榊を連れ込み、いつものようにキスをして・・・。

胸をそっと揉んでみた。


少し体を捩じらせたが、拒む様子は見られなかった。

602 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/10/21(土) 01:28 ID:???
あの時とは違う。

榊の肩に手を添え、ゆっくりと力を入れてベッドに押し倒す。

前のことからは時間が経っていたから、これにも拒まれることはなかった。


見てみたかった。


榊の裸を。

榊の恥ずかしがる顔を。

俺を愛してくれる表情を。



恋愛なんて肉欲と性欲だと誰かが言っていた。



俺は年齢から来る性欲を、榊の肉体でもって解消しようとしているのだろうか?
しかし、今の俺にそんなことを考える余裕どころか、思考回路そのものを持ち合わせていなかった。


押し倒した後、服の下に手を入れ、下着の上から胸を揉んでみた。
ブラのデザイン越しにわかる胸の弾力。
その状態を楽しむこともなく、ブラを少し下にずらして、乳首に触れる。


勃起していた。

603 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/10/21(土) 01:35 ID:???
乳首に触れられたのに、それでも榊は拒まなかった。


いけるとこまでいってやる。―――その時持ち合わせていた俺の稚拙な思考回路が出した答えだった。



乳首を指で優しく摘む。どれくらいの力をくわえれば気持ちいいなんて全くわからない。

舌で愛撫すれば痛くはないか・・・?

そう思った瞬間、既に榊の服を脱がしにかかっていた。


「・・・電気・・・消して・・・?」


震える声で榊が言った。
これだけの体を持ってしても、やはり裸を見られるのは恥ずかしいのだろう。
言われた通り電気を消したが、それでも窓の外からの明かりで明るいまま。カーテンを閉めても大して変わらなかった。

仕方なく、布団を被ることにした。布団の中にも少し明かりがあったが、逆にそのほうがセクシーに感じられた。


服を脱がす・・・。


服を脱がせたとき、榊の巨乳がゆさゆさと揺れた。ずれたブラから少し乳首が見えていた。

ブラを外す前に、胸を上にぐっとあげ、手を離す。・・・ゆさゆさと揺れる胸。


とんでもなく興奮した。だから、一度だけではあきたらず、何度も榊の胸を揺らして遊んだ。
しかし、俺の性欲はブラを取るようにせかした。仕方なくブラを外すことにした。

604 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/10/21(土) 01:41 ID:???
うっすらと暗い布団の中。

目の前にあるのは榊の巨乳。


100円玉サイズのピンク色の乳首に、ぽっちりと乳首がたっていた。


この状況でどうすればいいかわからない男がいるだろうか?いや、いるわけがないだろう。


俺は本能で榊の乳首にむしゃぼりついた。その時に榊は小さい声で「んっ・・・」と喘いだ。・・・それがまた俺を興奮させた。

夢中で榊の乳首をなめ続けた。

時には吸い、舌で転がし、指で摘み、そしてまた舐め・・・。


その度に榊は小さく喘ぎ声を出す。やめようにもやめられない状況。

今すぐやめれば100万やると言われようと、俺は間違いなく首を横に振り、榊の乳首を愛撫し続けるだろう。



―――やめておけばいいものを。



この状態の男にはエスカレートはつきものだと断言できる。
乳首を弄ることにも限度があった。

俺は榊と何度かキスをして、胸を揉んでいる手をゆっくりと榊の下半身へと伸ばす。

605 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/10/21(土) 01:48 ID:???
ジーンズの股間のあたりをゆっくりと上下にさする。―――拒む様子はない。

さらにもう少し力を加えて上下にさする。―――やはり拒まれない。


この状態なら・・・


そう思い、榊のジーンズを脱がしにかかると、榊は俺の手を掴んできた。
榊の顔を見ると、目が潤んでいた。

その時の俺は榊の気持ちが読めなかった。

だが、思い直すと・・・その目には、『拒否』よりも『怯え』の表情が伺ってとれた。


俺は榊にキスをし、無言の「大丈夫だよ」という合図を送る。・・・何が大丈夫なんだか全くわからないが。


そしてもう一度脱がそうとするが、またも手を掴まれてしまった。



最後に、決定的な一言。


「・・・やめよ・・・?」



その声は震えていた。恐怖におののく、肉食動物を目の当たりにした小動物のような気配。

俺は血に飢えたライオン、榊はウサギ。


このまま食べてもよかったはずだった。


だが、俺にも良心はまだあったようで・・・・・・ライオンを抑えることができた。

606 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/10/21(土) 01:50 ID:???
それでも俺は完全にやめることは考えられなかった。

だから、榊は上半身裸のままでいらせたまま、布団の中でずっとキスをし続けた。
たまに胸を揉んだりもしてみた。


どさくさに紛れて下半身に手を伸ばすと、やはり拒否された。


そのうちに、榊は服を着たいと聞かなくなり、仕方なく完全に行為を終わらせることにした。



榊が帰った後、ベッドに染み付いた榊の香りを嗅ぎ、あの胸の感触を思い出しながら自慰行為に浸った。

607 :眠名有 ◆h8AqQULsMs :2006/10/22(日) 02:09 ID:???
おお、なんとか踏みとどまったかw
これでまだしばらく幸せだなw

608 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/10/23(月) 22:28 ID:???
何かが違ってきていた。

俺は榊に愛されたくて・・・付き合ったはずだった。

それが・・・今は、なんなのだろうか。
性交することが目的なはずではないのだけれど、自分でもそのつもりは全くないのだけれど、客観的に見てしまえば・・・。

榊も、俺がそれが目的で付き合いだしたんじゃないだろうか・・・と感じ始めているのだろうか?


そんな気持ちがあるのに、俺は榊の肉体を求め続けた。

だって、しょうがないんじゃないのか?


17歳。

ちょうどヤりたい盛り、真っ只中。

さらに、相手はナイスバディの持ち主で、美人と来たものだ。


この条件が揃っていて、足踏みをし続けろなんて・・・。
腹ペコ状態の犬に超高級の1kgステーキを『待て』と命令しているようなもんだろう。


良心があった。

だから、ある程度、そう、胸を揉んだりだとか・・・その程度くらいは、許して欲しかった。

609 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/10/23(月) 22:40 ID:???
俺もその気持ちを伝えた。強制的にヤりはしないから、せめてガス抜きに・・・と。

嫌々ながらも、榊は了解してくれた。


俺は、一、二週間に一度しか榊の肉体を舐ることができなかった。
だから、俺はその時間をとても大切にしたかった。1分1秒でも無駄にしたくなかった。


だが・・・そんな俺の態度が、やはり『ヤりたいだけ』の気持ちとして受け取られてしまったのだろうか。

ある日、デートで午前中に会い、映画を見て、何かご飯を食べて、ちょっとブラッとしたら午後からは家に帰って・・・と俺は胸を躍らせていた。

そして予定通りに飯を食べ、ちょっとブラついて・・・。

「なぁ、榊。家・・・行かない?」
「え・・・。」

嫌そうな口調だった。でも、俺は時間を無駄にしたくない一心で焦っていた。

「いいじゃ〜ん。な?」
「・・・・・・やだ。」

いつもより、冷たい口調だった。嫌がっているフリでもなんでもない、『拒絶』。
その圧倒的な威圧感に、違う焦りが俺の内に目覚めた。だが、どうすればいいか焦りで解決策も見出せない。
しかし、榊はその想いを淡々と告げ始めた。

「・・・本当に、私のこと・・・好きなの?」

榊は俺の名前を呼ばない。以前『恥ずかしいの?』とからいかいながら聞くと、恥ずかしそうに俯いた。
その表情がたまらなく好きだった。・・・けれど、その『名前を呼ばない』ことが、理由なはずでもないのだが、俺の中で何かを理由付けにして相手を追いやろうとする
卑しい心が、榊を悪者にしようとしていた。

610 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/10/23(月) 22:45 ID:???
「いつまでさ・・・俺の名前呼ばないつもりなの?」
「・・・え?」

やめろ。

「俺さぁ・・・結構・・・傷ついてるんだよね・・・。いつまでたっても名前呼ばれなくて。他のカップルとかうらやましいぜ、全くよぉ。」

やめてくれ。

「・・・・・・・・・うん。」
「俺は・・・愛されたくて、榊と付き合ってるわけだけど・・・。・・・なんか、榊からの愛情、・・・あるにはあるけど、もっと・・・具体的な形で受け取りたいな。」

やめろ!

「・・・やっぱり、私の・・・が・・・目当てだったのか。」
「え・・・?」

もうだめだ。取り返しはつかないぞ。

「・・・帰る。」
「ちょ、ちょっと!榊!」



その時の榊を呼び止めた俺は、怒らせた榊をなだめて仲直りしよう・・・という心よりも、
今ここで逃したら性交するのがまた伸びる・・・という、最低最悪な心のほうが半分以上を占めていた。


俺は最低な男だ。

それをわかっていながら、俺はまた卑怯な言葉を使って榊をなだめ、だまし、そして、家へとほぼ無理やり連れ込んだ。

611 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2006/10/23(月) 22:53 ID:???
家に着いて・・・。

部屋に入って。

その頃には、もうお互い笑いあっていた。
家の犬とちょっと戯れて・・・心が和んだかな?と卑怯な俺は頃合を見計らっていた。

榊の隣に座って、キスをして、いつものようにベッドに押し倒した。
胸を揉み、少しずつ服を脱がし、直接乳房をもみ、乳首を舐め・・・。

ここまでならとても手馴れてしまった。悲しいことだ。
これは本心の俺も思っていた。どうせなら、ヤるまでの動きを慣れた方がよっぽど・・・。


もう、今日までで、ズボン越しに下半身を触ることをほぼ許されていた。


ついさっき、体が目的なのか?ということで喧嘩をしていたのに、俺の中でそれは卑しい心で埋め尽くされていて、考えるスペースがなかった。
そして、下半身に手を伸ばそうとしたとき・・・。

「やめよ・・・?」

「・・・やっぱり、今日は・・・嫌。」

卑しい俺は必死だ。笑えるほどに。

「・・・なんで?・・・怖いの?・・・大丈夫だよ?」
「嫌なの!」

そして榊は服を手早く着ると、布団に包まってしまった。
卑しい俺はなんとかなだめて、キスくらいはしたいと思っていた。

でも、榊は拒絶し続けた。

卑しい俺はそこで消えた。残されたのは、傷つけられた榊と、なだめようのない場と、自己嫌悪に陥る本心だけだった。

612 :大阪の兄 ◆vN8PWvI6WE :2006/11/30(木) 21:20 ID:???
お久し振りです。

もう一か月以上放置してたんですね、申し訳ありません。
もうじき仕事が一段落つくのでもう少々お待ちください。

613 :眠名有 ◆h8AqQULsMs :2006/11/30(木) 23:28 ID:???
期待してます。
ワクテカ

614 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2007/02/17(土) 10:49 ID:???
お久しぶりです

読み返せば読み返すたびにドロドロした内容に自己嫌悪。
リアル体験交えて書いたらここまでドロドロになるか。リアル俺の器ちっさ。

仕事終わりません。頑張ります。

615 :名無しさんちゃうねん :2007/02/17(土) 22:58 ID:???
がんばってー

616 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2007/03/04(日) 17:33 ID:???
最近、進行中のSSのまとめ方が思いつかないので今までのSSをまとめたサイトを作っている最中です。
アナザーストーリーや、誤字脱字の修正・・・早い話が、私の都合の悪かった部分を全部消したものが掲載される予定です。
進行中のSSのまとめ方も考えている最中ですから、もうしばらくお待ちください。

617 :眠名有 ◆h8AqQULsMs :2007/03/07(水) 23:24 ID:???
>リアル体験交えて書いたらここまでドロドロになるか。

え……




とりあえず、期待してますのでー

ていうか、よく考えたらもう大阪がメインじゃない気がする……

618 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2007/04/26(木) 00:48 ID:???
俺は、考えていた。

なんで自分は存在しているんだろう?


自分が幸せになるために、どれだけ他人を傷つけただろう?

自分は生きる上で、どれだけの恥をかいて生きてきただろう?


人は、恥をかくために生きている・・・そうなんじゃないだろうか。



榊と連絡が取れなくなって一週間。
教室で会っても目を逸らされる。他の連中もそのただならぬ雰囲気にはある程度気づいているらしく、
あの滝野でさえも首を突っ込もうともしなかった。

それでよかった。

俺は、恥で、榊にしてきた今までの行動の恥で、死んでしまいたかった。
舌を噛み切るか、手首を切り落とすか、首を掻っ捌くか・・・。

だが、もちろん、そんなことをする勇気も根性も俺にはなかった。

結局のところ、俺は、悟ったとおり、恥をかきながらそれからも生き続ける、という選択を選んでいたことになる。

619 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2007/04/26(木) 00:53 ID:???
それでよかったんじゃないか、と思う。
・・・所詮、高校生同士の付き合いなんて、ママゴトみたいなものにしか過ぎない。
俺たちのように、自ら金を稼ぐこともせずに付き合っているような連中には、特に。


・・・でも、わかってほしかった。
・・・何を、とはうまくいえない。
好きという気持ち。
男としての欲望を満たしたかった気持ち。
榊のことをもっと知りたかった気持ち。

・・・次ならきっと、もっと、うまくできるだろう、という気持ち。


でも、もう、どうにもならないだろう。
榊の中での俺の評価は地の底、そう、まさに・・・底辺だ。
榊は、俺を信じていてくれた。
なのに、俺はそれを・・・いとも簡単に裏切ったんだ。

榊が仮に、また話しかけてくれるようになっても、もう・・・やりなおせない気がする。




俺はあまりにも恥をかきすぎた。

620 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2007/04/26(木) 01:01 ID:???
そんな矢先、ちょうど榊と連絡が取れなくなってから3週間くらい経った頃、変化があった。

それまでは、もう、俺たちは別れてしまったかのようにまわりは振舞っていた。
榊との交友もないことから、至極当然のように、その友人らと話すこともなくなっていた。

それなのに、いや、だからこそ、とでもいうのだろうか・・・?


放課後に、神楽が・・・話しかけてきた。
「なぁ・・・ちょっと、いいか?」
「・・・ん?」
「まぁ・・・教室で話すのもなんだし、屋上に・・・。」
「・・・何の用?」
「いいからさ、ホラ・・・な!?ちゃんと来てくれよ!?」

周囲を気にしてか、それだけ言い残すと神楽は教室を出て行った。


・・・用件があるとしたら、だいたいわかる。

榊関係。


もう別れて欲しい、という伝言を伝えられたか、

ヨリを戻したい、という伝言を伝えられたか。


後者はほぼありえない。と、なると、前者か。
・・・わざわざ言われなくても、俺たちはもう・・・とっくに終わったようなものじゃないか。


それでも、神楽を屋上に待たせ続けるわけにもいかないので、俺はさっさと用事を済ませるべく、屋上へ向かった。

621 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2007/04/26(木) 01:09 ID:???
「・・・よっ!」
屋上に上がると、フェンスの前の腰掛けられるくらいの段差のところに神楽はいた。
・・・周囲には他のヤツはいないようだ。完全に神楽だけだ。

「・・・で、用事って?」
「・・・・・・お前、変わったなぁ・・・。前はもっと、明るかったのになぁ・・・。」

なんだそりゃ。・・・用事はそれか?・・・もちろん違うことはわかってる。

「・・・やっぱり、榊と・・・その・・・・・・なんだ・・・。」
「ああ、別れたことが関係あるのかもな。」
「え!?」

なんだよ、え!?って。ああ、まだ別れたことにはなってないからか?
でも、どうせ終わりを告げに来たんだろ?

「・・・やっぱり、そう考えてたんだ。」
「何が?」
「・・・榊がな、『きっと彼はもう私と別れたつもりでいると思う』って言ってたから・・・。」

おお、榊。そこまで俺の気持ちがわかるのに、残念だよ、本当に。

「・・・用件がよくわかんないんだけど、何?」
「あ、あのな?・・・私、その後、榊に尋ねたんだ。」

なんてだよ・・・。俺のダメ男っぷりか?

「もし、別れるようなら、・・・私が付き合っていいかな、って。・・・かなり図々しいとは思ったけど・・・!」

・・・は?

「でも、もう・・・迷う必要・・・ないよな。」

何を・・・?何をだ・・・?
突然の出来事に俺はまだ状況を理解できないでいる・・・。



「私と・・・付き合ってくれ!!」

622 :名無しさんちゃうねん :2007/04/26(木) 01:30 ID:???
だからageるなって

623 :名無しさんちゃうねん :2007/04/26(木) 16:21 ID:???
できればこういうスレは上げないでほしい

624 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2007/04/27(金) 21:40 ID:???
不注意でした。すいません。
sageるやり方はこれでよかったでしょうか・・・。

625 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2007/04/27(金) 21:41 ID:???
こうだっけ・・・?

626 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2007/04/27(金) 21:42 ID:???
あ・・・どうしよう、ageてしまった・・・!
ごめんなさい・・・。

さがるまで書き溜めて引っ込んどきます。

627 :名無しさんちゃうねん :2007/04/28(土) 23:09 ID:???
そこまで自粛しなくても・・・
ただ、これからは気をつけて頂ければよろしいかと

628 :大阪の兄 ◆HE9HPX9s7M :2008/04/09(水) 01:54 ID:???
まだ・・・需要はあるのかな?
まぁもう・・・ストーリー忘れてるからただのSSしかかけませんけどね。

それでもいいなら・・・。

629 :名無しさんちゃうねん :2008/04/09(水) 02:00 ID:???
>>628
おかえり
見てる奴はちゃんと見てるから心配しなくても大丈夫だ
任せたぜ

630 :◆vN8PWvI6WE :2009/09/29(火) 17:56 ID:???
・・・まだ、あったんだ。懐かしいな。

631 :◆HE9HPX9s7M :2009/10/14(水) 00:50 ID:???
こうだっけ

632 :名無しさんちゃうねん :2009/11/11(水) 13:15 ID:???
>>631
頼む、是非とも続きを書いてくれ

633 :◆HE9HPX9s7M :2010/03/20(土) 00:03 ID:???
「なんや…もう、なにがどーなっとんのかわからんな…。」

夜の繁華街を一人で歩く女子大生。
つい先程まで飲み屋である合コンがあったのだ。

彼女がぽつりと呟いたその言葉。
それは、そこであったある出来事を指していた。

「ねぇねぇ、春日さんって彼氏いるの!?」
「あ、それ、超気になる!!」
違う大学の男性陣が一気に詰め寄る。
どの男の頭の中は『ぼーっとしたタイプだからお持ち帰りできる』という
いかにも下品で低俗なもので満ちていた。

そうとも知らず「んーと」「えーと」と必死に悩み、
「ごめんな…正直私、そういうの…ようわからんねん…」

ここで半数が散る。もう半数はまだまだ食い下がる。
「あっ、あっ、だったら俺が教えてあげるよ!?」
「あっ、ずりーな、だったら俺も!!」

ここまで来て、他の女子陣からの嫉妬からくるストップがかかる。
「ちょっとぉ、私たちのことは〜!?」
「あ〜、あたしぃ、ちょっと酔ってきちゃったなぁ…」

気がつけば、春日歩本人の周囲には男性はおろか女性すらいない。
いつもいつもこうだった。最初は男が寄ってくるが、少し口を開けばいつの間にやら去っている。
それでも何度か声をかけられ続けたことはあるが…その先、どう会話を続ければいいのかわからない。
結局は恋愛に発展することなく、春日はいつも一人身であった。

違う観点から言えば彼女は――――処女のままだった。

634 :◆HE9HPX9s7M :2010/03/20(土) 00:18 ID:???
「智ちゃんも…いつの間にやら海外やからなぁ…」

滝野智。高校での仲良しグループで唯一同じ大学へ進んだ友達。
そんな彼女、ひょんなことで出会った留学生と恋に落ち、そのまま大学を辞め、海外へ。
一緒に過ごす予定であったろうキャンパスライフはなんと一年という短さで幕を閉じていた。
3日に1度は連絡を取り合うが、幸せな生活を送っているらしい。

「私にも…幸せ、こんかなぁ〜…」
ちょっとむしゃくしゃしてハンドバッグをブンブンと振り回すと、通行人にぶつかった。
「あ、ごめんなさい」

「ってぇ〜。うわ〜、超いてぇ、骨折れたかもしんね。」
「うわ、マジかお前!?おいお前何やってくれてんの?」

よりによって『まだいたの?こういうタイプ』と鼻で笑われるような行為を
平然とやってのけるような人生の底辺を這いずり回るタイプだったらしい。

「あの、ホンマ、ごめんなさい」
「いやいや、もう慰謝料払ってもらうしかねーっしょ。」
「あ〜、イテ、マジイテェ。」
「ほら、こいつこんなにいてぇっつってっから。な、50万払って」
「えっ…そんな大金、払えるわけあらへん…」
「あ〜、ならさ、体で払って。あそこ俺らの車あっから。はい、乗ろうね。」

彼女の心臓の鼓動はどんどん加速していった。あまりの鼓動の大きさに、
頭がおかしくなってしまうのではないかと錯覚してしまうくらい、ドクンドクンと脈打っていた。
『嫌や…そんなん嫌や…。私、初めては好きな人に…。』

「おい、何グズグズしてんの?嫌なわけ?じゃあ金払えるの?」
「さっさと来いやコラ!」

いつの間にか骨折したと大げさに騒いでいた恥ずかしい男は何もなかったかのように振る舞い、
彼女を車に詰め込みよからぬ行為に及ぶ準備を手伝う側に回っていた。
それでも彼女は気付かない。
ただでさえ酔っていたところに突然の出来事。正常な判断能力なんてとうの前に失われていた。

『あかん…私、もうこの人らに犯されてしまうんや…。』

635 :◆HE9HPX9s7M :2010/03/22(月) 01:29 ID:???
「はいはいはい。君たちそこでやめとこ〜ね」

声のする方へ3人が一斉に目を向けた。
この状況に錯乱している彼女にはその声の人物が男で、
自分を助けてくれる存在かもしれないとしか判断できなかった。

「あ〜?」
骨が折れたと騒いでいた男が声の主に体を揺らしながら近寄ると、肩を思い切り突き飛ばして――――

と思った瞬間、ドサリという音と共に男は地面に這いつくばっていた。
声の主は男の首に足をかけると、彼女を羽交い締めにしていた男を表情のない目つきで口を開いた。

「あー、これ、正当防衛だからさ、文句、言わないでね?
 3秒あげるからさ、その子、離してよ。」

短いフレーズで話す、はっきりとした声だった。

「いーち」

「ふ、ふざけんじゃねぇぇ!!!」

おそらくこのような状況は初めてなのだろう。それが男を逆上させた。
彼女を締める腕にグッと力が入った。

その痛みに彼女が苦悶の表情を浮かべたからか
逆上したことに腹を立てたからか
それとも最初からそのつもりだったからか

その理由は定かではないが

「にっ、さん!」

子供が友達をからかう時のように声の主は笑顔でカウントを一気に早め

『ごきん』

鈍い音が聞こえて、倒れていた男は動かなくなった。

636 :◆HE9HPX9s7M :2010/03/22(月) 01:55 ID:???
「「…え?」」

男も、彼女も、目の前の事態にそう声を漏らす他なかった。

首を折った?…殺した?

「あーあ、君が大声、出すから。俺びっくりしちゃって、やっちゃったじゃん。」

もう動かない男の首元から足を離すと、ふぁぁと大きな欠伸をひとつ。
そして再び口を開いた。

「ね、君も、ああなりたくないでしょ?さ、彼を置いて、彼女も離して、行きなよ?」

そう言われたところで男も彼女も動けない。
一度にたくさんのことが起こりすぎたため、声の主の言うことが理解できないのだ。

パァン!!!

それを察したのか、動くきっかけを与えるが如く両手を強く打ち合わせた。
すると男は助けてくれだの殺されるだの叫びながら逃げ出していった。

彼女も逃げ出したかったが、腰が抜けてその場にへなへなと座り込んでしまった。

(あかん…あかん…このまま居たら…こ、殺されてまう…)

だけど体は動かない。
目線は死体と近寄ってくる声の主を交互に見比べることをやめようとしない。

「大丈夫?春日さん」

「…え?」
何故この男は自分の名を知っているのか。
その疑問で目線は男を捉えたまま動かなくなった。

「あー、やっぱわかんない?俺もさっきの合コンにいたんだよ?
 ちなみにね、あの人死んでないから。安心して。何をどうしたかは秘密。
 気絶してるだけだからそのうち目ェ覚めるよ」

ホラ、と言って転がっている男を蹴飛ばすと、うぅっと低い唸り声をあげた。
その様子に彼女は心のどこかで安心していた。死んでいない、その事実に。
とはいえ、声の主が誰だかわからないままであるし、自分が無事であるという確証もない。

何か、何か言わないと。でも、声が出ない。金魚のように口をぱくぱくさせることしかできない。

「…あー、もしかして色々あって混乱してる感じ?…ちょっと移動しようか」
車借りるよ、と聞こえるはずもない男に声をかけると、彼女の手を取って暴漢らの車に乗り込んで発進させてしまった。

走らせて間もなく、やっと彼女は声を出せた。

「この車、なんやイカ臭いなー…。」

637 :下駄 ◆FoWMLIHGkc :2010/09/26(日) 15:35 ID:???
うわ!
気付くの遅かった!!
乙です

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