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大阪メイン小説
- 633 :◆HE9HPX9s7M :2010/03/20(土) 00:03 ID:???
- 「なんや…もう、なにがどーなっとんのかわからんな…。」
夜の繁華街を一人で歩く女子大生。
つい先程まで飲み屋である合コンがあったのだ。
彼女がぽつりと呟いたその言葉。
それは、そこであったある出来事を指していた。
「ねぇねぇ、春日さんって彼氏いるの!?」
「あ、それ、超気になる!!」
違う大学の男性陣が一気に詰め寄る。
どの男の頭の中は『ぼーっとしたタイプだからお持ち帰りできる』という
いかにも下品で低俗なもので満ちていた。
そうとも知らず「んーと」「えーと」と必死に悩み、
「ごめんな…正直私、そういうの…ようわからんねん…」
ここで半数が散る。もう半数はまだまだ食い下がる。
「あっ、あっ、だったら俺が教えてあげるよ!?」
「あっ、ずりーな、だったら俺も!!」
ここまで来て、他の女子陣からの嫉妬からくるストップがかかる。
「ちょっとぉ、私たちのことは〜!?」
「あ〜、あたしぃ、ちょっと酔ってきちゃったなぁ…」
気がつけば、春日歩本人の周囲には男性はおろか女性すらいない。
いつもいつもこうだった。最初は男が寄ってくるが、少し口を開けばいつの間にやら去っている。
それでも何度か声をかけられ続けたことはあるが…その先、どう会話を続ければいいのかわからない。
結局は恋愛に発展することなく、春日はいつも一人身であった。
違う観点から言えば彼女は――――処女のままだった。
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