世の中のすべての萌えるを。

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大阪メイン小説

634 :◆HE9HPX9s7M :2010/03/20(土) 00:18 ID:???
「智ちゃんも…いつの間にやら海外やからなぁ…」

滝野智。高校での仲良しグループで唯一同じ大学へ進んだ友達。
そんな彼女、ひょんなことで出会った留学生と恋に落ち、そのまま大学を辞め、海外へ。
一緒に過ごす予定であったろうキャンパスライフはなんと一年という短さで幕を閉じていた。
3日に1度は連絡を取り合うが、幸せな生活を送っているらしい。

「私にも…幸せ、こんかなぁ〜…」
ちょっとむしゃくしゃしてハンドバッグをブンブンと振り回すと、通行人にぶつかった。
「あ、ごめんなさい」

「ってぇ〜。うわ〜、超いてぇ、骨折れたかもしんね。」
「うわ、マジかお前!?おいお前何やってくれてんの?」

よりによって『まだいたの?こういうタイプ』と鼻で笑われるような行為を
平然とやってのけるような人生の底辺を這いずり回るタイプだったらしい。

「あの、ホンマ、ごめんなさい」
「いやいや、もう慰謝料払ってもらうしかねーっしょ。」
「あ〜、イテ、マジイテェ。」
「ほら、こいつこんなにいてぇっつってっから。な、50万払って」
「えっ…そんな大金、払えるわけあらへん…」
「あ〜、ならさ、体で払って。あそこ俺らの車あっから。はい、乗ろうね。」

彼女の心臓の鼓動はどんどん加速していった。あまりの鼓動の大きさに、
頭がおかしくなってしまうのではないかと錯覚してしまうくらい、ドクンドクンと脈打っていた。
『嫌や…そんなん嫌や…。私、初めては好きな人に…。』

「おい、何グズグズしてんの?嫌なわけ?じゃあ金払えるの?」
「さっさと来いやコラ!」

いつの間にか骨折したと大げさに騒いでいた恥ずかしい男は何もなかったかのように振る舞い、
彼女を車に詰め込みよからぬ行為に及ぶ準備を手伝う側に回っていた。
それでも彼女は気付かない。
ただでさえ酔っていたところに突然の出来事。正常な判断能力なんてとうの前に失われていた。

『あかん…私、もうこの人らに犯されてしまうんや…。』

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