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大阪メイン小説
- 635 :◆HE9HPX9s7M :2010/03/22(月) 01:29 ID:???
- 「はいはいはい。君たちそこでやめとこ〜ね」
声のする方へ3人が一斉に目を向けた。
この状況に錯乱している彼女にはその声の人物が男で、
自分を助けてくれる存在かもしれないとしか判断できなかった。
「あ〜?」
骨が折れたと騒いでいた男が声の主に体を揺らしながら近寄ると、肩を思い切り突き飛ばして――――
と思った瞬間、ドサリという音と共に男は地面に這いつくばっていた。
声の主は男の首に足をかけると、彼女を羽交い締めにしていた男を表情のない目つきで口を開いた。
「あー、これ、正当防衛だからさ、文句、言わないでね?
3秒あげるからさ、その子、離してよ。」
短いフレーズで話す、はっきりとした声だった。
「いーち」
「ふ、ふざけんじゃねぇぇ!!!」
おそらくこのような状況は初めてなのだろう。それが男を逆上させた。
彼女を締める腕にグッと力が入った。
その痛みに彼女が苦悶の表情を浮かべたからか
逆上したことに腹を立てたからか
それとも最初からそのつもりだったからか
その理由は定かではないが
「にっ、さん!」
子供が友達をからかう時のように声の主は笑顔でカウントを一気に早め
『ごきん』
鈍い音が聞こえて、倒れていた男は動かなくなった。
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